ゴッデスの欠番ちゃん   作:またろー

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新しい武器が欲しいです!

 基地を襲撃してきたラプチャーは撃滅したが、場所を知られた軍事基地は何度も襲撃される事になるため、引き払うことになった。ニケになってから9ヶ月、ロード級のラプチャーなら完勝出来るようになったし、かなり力を付けることができたと思う。長いようで短い日々だったが、ここを離れるのは少し淋しいし、不安でもある。この基地は元々あった軍事施設を利用しているので、設備も充実していたんだよね。

 ボク達はスノーホワイトと別の場所に行くことになったので、その前にあることを頼むため、ボクはスノーホワイトを訪ねた。

 

「ターリアの武器ですか?」

 

「うん。こないだ、リリーバイスに作ってた武器あるでしょ?あれボクにも作ってくれないかなって」

 

 スノーホワイトが向かうテーブルには、色々な部品が積まれている。これが後々、セブンスドワーフになるのだろうか。しかし散らかっているわけではなく、ただ物が多いという印象だ。壁には彼女が作っただろう装備品が飾ってあり、塵ひとつなく整頓されている。

 今彼女はゴッデスに合流するために、自分用の武器を製作している。それを邪魔するつもりは無いが、一度作った事のある武器なら手間にはならないと考えて頼むことにしたのだ。

 

「ターリアは狙撃手じゃないんですか?対艦ライフルで良ければさっき作ったのがありますよ。これは自信作で!」

 

「あー、そういえばこの間はSR(スナイパーライフル)で戦ったっけ。おぉ、それめっちゃカッコいいな…」

 

「そうですよね!ターリアに似合うと思います!」

 

 武器が欲しいと聞くと、スノーホワイトはボクの背丈程もある大きなライフルを持ち出してきた。色味は違うけどレッドフードのウルフスベインに似ている気がする。ボクが素直な感想を漏らすと、彼女は嬉しそうに目を輝かせた。

 先日の基地防衛戦ではリリーバイスの強さを引き立てる為に、遠距離武器を使用したが、普段のボクは中近距離での戦闘がメインだ。武器は何でも使えるけど、どちらかと言うと比較的近い距離の方が性に合っていると思う。

 今までも近接武器というロマンの塊には興味があったのだが、使う機会には恵まれなかった。そんな折にスノーホワイトの作った銃剣を目の当たりにしたのだ。ボクはまるで顔の前に人参をぶら下げられた馬みたいな気分だった。

 兵士は適正と練度がものを言う。それはニケも一緒だ。武器も長く使い続けることで、手に馴染み、身体の一部のように扱えるようになる。新しい武器を使うなら、早い方がいい。

 

「あ〜こないだ戦闘ははちょっと理由があってね、いつもは走り回りながらSG(ショットガン)とかAR(アサルトライフル)で戦ってるんだ。そのライフルはボクにはもったいないよ」

 

「そうですか…銃剣なら少し待っててもらえれば、すぐにできますよ」

 

 少し残念そうなのは気のせいだろうか。まさか、こないだの戦闘を見て、ボクのために作ってくれたとか…?

 いやいやいや、ないない。すぐ自惚れるのはボクの悪い癖だ。この間はリリーバイスのついでに、気を遣って褒めてくれただけだから!

 注文の品はすぐにできるそうで、この後特に用事のないボクはその制作過程を見学させてもらう事にした。

 

「はい、できました」

 

「え、もう⁉︎」

 

 手際が良すぎて何をしているかよくわからなかった。冗談抜きで、一瞬目を話した隙には完成していたのだ。何を言ってるかわからないと思うが…(ry

 スノーホワイトに手渡された武器は、先日の戦闘でリリーバイスが壊したものと瓜二つだった。今は剣モードであり、白い刀身が輝いている。剣といえば、ゴッデスの剣客である紅蓮の刀、花十日紅無(花に十日の紅無し)を想像するが、これは両面に刃のある西洋剣で、紅蓮の武器とはかなり違った印象を受ける。

 

「わぁ〜、やっぱりかっこいい…!」

 

「えへへ、ありがとうございます!リリスお姉ちゃんの力には耐えられませんでしたが、そう簡単には壊れないはずです」

 

 スノーホワイトの指示で、簡単なテストを行う。ボクの全力(出力50%)で振るっても、問題はなさそうだ。やっぱりリリーバイスの力加減の調節が下手っぴだったんだね。

 そしてこの武器の本領はここからである。ドキドキしながら鍔の部分の引き金を操作すると、メカニカルな音を立てて刀身が変形し、アサルトライフルになった。

 あぁ、なんてカッコいいんだろう。こんな素敵な武器をボクが使っていいなんて夢みたいだ。意味もなくガチャガチャと変形させるだけで、3日は時間を潰せる自信がある。ライフルモードでも、さっきまで剣だったと思えないほど取り回しやすく、命中精度もこれまで使っていた銃とは比較にならないほどに良かった。こんな武器使ったら、他の武器使えなくなっちゃうよ…どんな武器でも使えるというボクの長所が消えてしまう。

 

「取り敢えず、急ぎで作ったので細かいところの調整はまだですが、次会う時には、もっとアップグレードしたものをお渡ししますね」

 

「もっと凄くなるの!?」

 

 ボクは十二分に満足していたのだが、スノーホワイトに言わせればまだまだらしい。これは何としてもこの武器を使いこなせるようにならないとだね。近接戦闘の理論を一から考えて、練習しないと…むふふ、楽しみだぜ!

 

「それじゃあ、ご飯でも食べにいこっか」

 

「あ、でも私は色々と片付けをしないといけないので」

 

「それは後でボクが手伝うからさ、一緒に行こうよ!武器のお礼にボクの分の配給を分けてあげる」

 

「いいんですか!?」

 

 スノーホワイトは目を輝かせて、なんて良い先輩なんだ!ってテンションだけど、ボクの頼みを聞くために時間を使わせてしまったのだから、埋め合わせをするのは当然だ。ボクは食べ物に釣られたスノーホワイトと食堂に向かった。

 今日のメニューは、パンにスープ、そしてチキンソテーという質素なものだ。スノーホワイトは席に着くなり、パンを頬張った。余程空腹だったのかな?

 それにしても、本当に美味しそうに食べるなぁ。美味しそうに食べる女の子っていいよね…まあ、いくら美味しそうにしていても、虫を食べてる姿はあまり見たくないけれど。

 

「ミルクとパン、チキンもあげよう」

 

「そんなにもらったら、ターリアの分がなくなっちゃいますよ?」

 

「自分で言うのも何だけど、かなりの偏食なんだよ。だから気にしないで」

 

 

【挿絵表示】

 

 

 ボクは牛乳は嫌いだし、甘くないパンは好きじゃない。あとお肉は好きでも嫌いでもない。…あげるという体で、いらないものを押し付けていると言えなくもないけど、スノーホワイトが嫌いなものを押し付けたりはしない、これはwinーwinの関係というやつだ。ちなみに菜食主義ではなく、単なる好き嫌いの話である。ニケはご飯食べなくても死なないからね、栄養バランスなんて考える必要がないのだ。

 栄養バランスどころか絶食していた時期もある。ニケになったばかりのころ、お腹が空かないということが面白くて、食事を摂らずにいたのだ。ニケは精神の健康のため食べることが推奨されているが、1ヶ月食べてなくても何も問題はなかった。本当はどこまで食べずに行けるか試すつもりだったのだけど、リリーバイスに余りまくった配給券が見つかり、実験は中止となってしまった。でも悪いことばかりではなく、あの時はリリーバイスがあーんして食べさせてくれたんだよね、至福の時間だった。それからはリリーバイスと食べることが増えて、今ではゴッデスの人数が増えたこともあり、毎日食べている。

 

「えへへ、ありがとうございます」

 

 うん、かわいい。たくさん食べて大きくなってね。ニケが成長するのかはわからないけど、ロリホワよりスノホワの方が大きかったと思うんだよね。ボクの錯覚?

 美少女で目の保養となった食事のあとで、ボクはスノーホワイトの引っ越し準備を手伝った。

 スノーホワイトとは少しの間、離れることになるが、きっとすぐ合流してくれる事だろう。完成したセブンスドワーフを見るのも楽しみだ。

 じゃあまたね。と互いに短く別れの挨拶を交わし、ボク達はこの基地を後にした。

 

ーーーーーーーーーー

 

 新しい基地に移り、ドロシーたちとも合流した。スノーホワイトと入れ違いになった感じだ。ゲーム中で、ドロシー達との初対面はスノーホワイトが部隊に合流してくる時だったため、そこは原作準拠ということだろうか。

 別行動していた期間は大した長さではなかったが、一週間ぶりに会うドロシーはいつも以上にに可愛かった。ゲームとしてのNIKKEを遊んでいる時は、ドロシーを動物に喩えるとペルシャ猫だと思っていた。上品で綺麗なことは言わずもがな、仲良くなってからも、あまりベタベタすると逃げられてしまうようなイメージだ。

 でも実際に仲良くなった今日この頃、寂しがりなところとかが目立ってきて、ドロシーはワンちゃんっぽいような気がしてきた。公式のドロシー犬は少し解釈違いだなーと思っていたのだが、こういった面を示唆していたのか…ボクはドロシー推しとして、まだまだ未熟だったみたい。

 

 スノーホワイトに作って貰った武器に名前を付けた。原作でも、ニケの使用武器には名前がついていたからね。一般企業ニケの武器は、そのニケ特徴を示す名前がついていることが多く、凝った名前はあまりなかった。

 好みは別れるだろうけど、カッコいいのを挙げるとすれば、ソリンの『クリムゾンクレセイダー』くらいだろうか。ちなみにギロチンの『ロンリーフリーダム』は未だに納得いってない、もっとカッコいい名前付けてあげてよ!

 その点ゴッデスの使う武器はカッコいい名前ばかりなので、考えるのが難しかった。ボクもゴッデスの端くれだからね、ヘンテコな名前は付けられない。スノーホワイトにもらった武器だし尚更だ。

 ズバリ、その名も『リーラ・シュタッヘル』カッコいいでしょ?

 

 帰ってきたゴッデスのみんなに新武器を自慢したが、ドロシーとラプンツェルには理解されなかった。ドロシーにはわざわざ剣で戦うより、銃を使った方が効率的だと言われ、ラプンツェルに至っては、変形しなくても武器を二つ持てば良いのでは?なんて言ってきた。全然わかってないんだから!名前は素敵だって言ってくれたけどね。

 その点、指揮官は見る目がある。サングラスの上からでも、少年のように目を輝かせているのがわかった。一回だけ変形するのをやらせてあげよう…なに、重くて持てない?しょうがないなぁ、背後(うしろ)から支えてあげるからこのトリガー引いてみ?

 

 指揮官は感激のあまり涙を滲ませているが、その様子を見たドロシーたちは若干引いていた。

 

「ねぇターリア、私にもちょっと貸してくれない?今なら壊れないように使えると思うんだ」

 

「やだ!絶対壊すもん!せめてスノーホワイトがいる時にして!」

 

「ひどくない?」

 

 

 

ーーーーーーーーーーー

 ここは移動中の輸送車の車内である。乗客はドライバーを除いて三名。男性一人と女性二人が向かい合うようにして座っている。舗装された道路を行く旅路は快適なものだが、時折段差に乗り上げて大きく揺れることもあった。エンジン音が響く車内で、純白のドレスを纏った美しい女性が、この日何度目かのため息を吐いた。

 

「そんなにため息を吐いては幸せが逃げますよ」

 

「そんな迷信を信じろと?それに順番が逆です。私は幸せが逃げたから溜息を吐いているのです」

 

「《まだ》二日ですよ。この任務はまだ五日はかかるというのに、今からそんな状態でどうするんですか」

 

「だからため息を吐いているんですよ。少しくらい見逃して頂きたいですね」

 

 先程からため息が止まらない彼女は、名前をドロシーといい。人類連合軍の最強部隊、ゴッデスに所属するニケです。普段はゴッデスの誇りを背負い、凛々しい方ですが現在は儚げにため息を吐いています。その姿はとても絵になり、神々しさすら感じますが、隣で何度もため息を繰り返されるとうんざりしてしまうのが、人の(さが)というものでしょう。

 この場には我らが指揮官もいらっしゃいますが、多忙な彼は移動時間を睡眠に当てているようです。申し遅れました、私はラプンツェル。同じくゴッデスに所属するニケでございます。

 …また溜息が聞こえてきました。

 

 事の発端は二日前である出発の日のことでした。任務に赴く私たちを見送るために、リリーバイスとターリアが見送りにきてくれたのです。

 

「じゃあ、頑張ってきてね」

 

「…は?ターリアは行かないのですか?」

 

「うん、そうだよ。今回ボクはお留守番、言ってたでしょ?ボク、広報任務は本当に向いてないからね。あとリリーバイスはこっちで仕事があるんだって。だから、三人で頑張ってきて!」

 

 もしもの事を考えると、基地を防衛する人員が残る必要がありますので部隊を分ける事になります。そしてその分担は数日前から知らされていました。しかし、ドロシーは知らなかったようです。

 

「…ません」

 

「ん…何か言った?」

 

「ターリアが行かないなら私も行きません」

 

「なんでだよ!」

 

 こんな具合でドロシーはゴネました。先ほども述べたように、普段は聡明な方ですので、子どものように駄々をこねる様には大変困惑させられました。最終的にはターリアに言いくるめられて折れましたが、出発してからはずっとこの具合です。

 一応外部の方と接する際は、シャキっとなさるのですが…これは私たちに気を許してくれていると喜ぶべきなのでしょうか?

 

 ドロシーがターリアと仲が良いことは存じ上げていましたが、少し離れただけでこんなことになるとは思いもしませんでした。もしかすると、こうなる事を見越してドロシーには伏せられていたのかもしれませんね。結果的にその皺寄せが私にきているのは、少し不当な気もしますが。

 ターリアがそのような事をするとは思えないので、指揮官…いえリリーバイスの仕業でしょうか。

 ターリアは同じゴッデス部隊に所属するニケです。見た目こそ、少し幼く見えますが非常にしっかりした方で、リリーバイスとは違った親しみ易さがあります。私が部隊に合流してすぐの時も、積極的に話しかけてくださり、馴染めるように尽力いただきました。リリーバイスに次ぐ戦闘能力を持っており、戦場でも頼りになります。

 ドロシーとは特に仲が良いようで、よく一緒にいるところを見かけます。昔からの付き合いかと思えば、出会って一年も経っていないという事で、大変驚きました。

 

「ドロシーはターリアと仲が良いようですが、何かきっかけでもあったのですか?」

 

「…!そう見えますか?まあそうかも知れませんね、彼女は私の1番の友人ですから」

 

 私が尋ねると、ドロシーは自慢げにそう答えました。この方は出発の時に、自分がどういう振る舞いをしたか、憶えていないのでしょうか。何故溜息を繰り返しているのか、私がわかっていないとでも?

 

「きっかけという程のことではありませんが、ターリアは紅茶を嗜むようでそこで意気投合したのです」

 

「なるほど、共通の話題があるというのはいいですね。そういえばターリアと話したとき、ドロシーの淹れてくれるお茶が世界一美味しいのだと絶賛してました。今度、私もご一緒してもよろしいですか?」

 

「もちろんです。いっそのこと、ゴッデス全員にご馳走しましょう。ふふ、帰ってからの楽しみが増えましたね」

 

 そういって微笑んだドロシーは、少しいつもの調子に戻ったように見えました。ターリアのおかげですね。

 

 

 しばらくして、目的地である軍事施設に到着しました。ここは前線ではないので、特有のピリピリとした空気はありませんが、近くにシェルターがあり、負傷した方や配給物資を受け取りにきた方々で賑わっていました。

 今回の私たちの任務は、彼らに一緒に戦って頂けるようにお願いすることです。心苦しいことではありますが、ラプチャーと戦うためには戦力がいります。

 私たちゴッデスが勝利しているとは言えそれは全体にすれば、ほんの一部に過ぎません。部分で勝利しても、全体で負ければ意味はありません。人類の勝利のために義勇兵としての志願を募るほか、ニケの志願者を集める必要があるのです。

 私はニケになる前、教団に所属する次の教皇候補であったこともあり、度々、人前で話す機会がありました。ですので今回はその経験を活かして、演説をする役目を預かっています。

 

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 壇上で演説を行った後、ドロシーと話していると義勇兵らしき方に呼び止められました。若い男性で、精悍な顔付きをした方です。

 

「突然すまない。ゴッデス部隊にはターリアって子がいるだろ?あの子は今どうしているんだ?」

 

「ターリアは、防衛のため基地に残っています。彼女がどうかしましたか?」

 

「一度、君たちみたいにここに来てくれた事があるんだが、ニケとはいえあんなにわかくて小さい子に戦わせていることが情けなくてね。それをきっかけに義勇兵になったんだよ。いつか同じ戦場で戦えることを楽しみにしていると伝えてくれないか?」

 

「わかりました、必ず伝えます。それまで、お互いに頑張りましょう。ご武運を…お祈りします」

 

「ありがとう!」

 

 男性は敬礼をすると、仕事に戻って行きました。

 

「…ターリアは何やら失敗したと言っていましたが、やっぱり勘違いだったみたいですね」

 

「当然です。私たちも、あの子には勇気を貰っていますから」

 

 任務を終えて帰投する途中で、基地襲撃の知らせを受けました。心配しかけましたが、すぐに問題ない事に気がつきます。あそこにはリリーバイスとターリアがいるのです。彼女たちはそれぞれが一個師団以上の戦闘力を保持しています。万が一にも負けることはないでしょう。

 事実、少し時を空けて、防衛戦完勝の一報が届きました。ただし、基地を移動することになった為、帰還場所は変更との事です。つまり部隊の合流は少し延期になったわけで、ドロシーがショックを受けていらっしゃいます。

 …また溜息が増えそうですね。

 

 

ーーーーーーーーーーーーー

 別任務からみんなが帰ってきて、数日ぶりにゴッデス部隊が揃った。少し前までなら、リリーバイスと二人というのが普通だったのに、寂しさすら感じていたから慣れとは怖いものだ。やっぱり賑やかなのはいいよね。ここからあと三人増えると考えると、今から胸が高鳴ってしまう。

 

「なんか近くない?」

 

「いいえ、元からこうでしたよ」

 

 ドロシーの物理的な距離が近くなった気がする。ドロシーに聞いてみると、何を言っているのかわからないと言う顔をするので、気のせいかと思いそうになる。

 

「やっぱり近いよ!ボク、体温高いから熱いでしょ?」

 

「温かくて気持ちいいです。…嫌ですか?」

 

「嫌…ではない!」

 

 むしろご褒美なんだよなぁ…身長差的に、ちょうど耳元で声が聴こえるので疑似的なASMRみたいになっており、思考能力が失われてしまう気がする。それにその哀しそうな顔されると、ボクは何も言えないのだ。

 

「任務はどうだった?やっぱりドロシーとかラプンツェルが来てくれたら軍人さんたちも大喜びだったでしょ!」

 

「おいおい、俺も居たんだが?」

 

「あはは、何言ってんの、指揮官はお邪魔虫側でしょ。美女二人も侍らせてるんだから、きっと目の敵にされてるよ。夜道を歩く時、後ろには気をつけるんだね」

 

「…はは、笑えないな」

 

 男なら誰でも綺麗な女の子を侍らせたいものだ、嫉妬は避けられないよね。仕方がない、ボクの近くにいる時は守ってあげよう。

 

「ターリアにもきて欲しそうでしたので、また機会があれば今度は一緒に行きましょう」

 

「ボクに?嘘だぁ」

 

「ターリアに憧れて兵士になったという方から伝言を預かってきました。"いつか同じ戦場で戦えることを楽しみにしている"だそうですよ」

 

 ボクなんかに憧れるなんて信じ難い話だが、この二人がこんな嘘をつく理由もない。世の中には変わった人がいるんだねぇ…でも、あの時の広報任務が少しでも役に立ったのならそれは良いことだ。また行くかどうかは別の話だけどね?

 

 

 

 




感想・お気に入り登録・高評価嬉しいです、ありがとうございます。
うーん、ラプンツェルむずかしい。
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