ノブリス・オブリージュ?なんですのそれ? 作:一般お嬢様
補習授業部?…なんですのそれ。え、監査役………?
「………補習授業部?」
「ええ…成績の振るわない生徒を一纏めにして。落第させないようにする部活動となります」
「うん、この忙しい時期にー…なんだけど、そうじゃないと退学させることになっちゃうからさー」
「はぁ………確かに、退学騒ぎは少々良くありませんわね」
唐突にティーパーティーに呼ばれて訳が分からず生返事してしまう、いやお言葉でございますが。私、出席日数は割と余裕無いのですけれど。成績だけは、まあ優秀な方ですわ。普通に学年の方で上ですし、なんなら3年生の試験を受けてトップ3に入って周りを黙らせたことも1年生の頃にありましたわね。面倒でしたわアレは。
「……で、忙しいというのは?」
「……エデン条約の締結です」
「……エデン、条約」
ざっっっっっくりとしたエクストリーム解説しますと「戦争めんどいからもうやめようぜこれ」というのがエデン条約ですわ…まあ、本来のエデン条約は。もっと複雑なのですけれどとうとう来ましたか
まあ、それがあるのでしたら。忙しいでしょうね。ティーパーティーがそちらに手を回していることで私の方の負担がなんかまた増えましたわね、そろそろ本格的に邪魔になってきたのかと思って勘ぐりましたけれど。そういう理由であれば仕方がありませんわね。実際ゲヘナ絡みでの件も悩みのタネでしたし、書類の2割もいざこざですからねゲヘナの
「……それで、補習授業部というものを私に話して、どうなさるおつもりで?厄介払いでしょうか」
「そういう意図ではありませんよヒトミさん」
「んまあ………ある意味そうとも言えるんじゃない?ナギちゃん的には」
「………どういう意味ですかミカさん」
いつも通り適当にそろそろ刺されそうですわね〜的なことを言うといつも通りの回答………で、終わるはずでしたのに。聖園様がなにか余計なこと言いやがりましたわ。それに対してめちゃくちゃ不機嫌そうなナギサ様の声。いや、なんでいきなりそんなにバチッてるんですの?貴女方幼馴染ではないのです?それぐらいのやり取り、普通にしてそうですけれど……え、私が原因?……そうですわね、多分私が原因ですわね。
「私達が手一杯なんだから、ヒトミちゃんだって手一杯なところに更にお仕事増えるんだもん。そこで倒れられたら、ティーパーティーとしてどうなの?っていうこと。ヒトミちゃんがやってくれることに甘えるのは良くはないよ、生徒会なんだから。形式上無所属の相手に負担掛けすぎるの」
「………それも、そうですね」
「補習授業部に入れるのも、私はちょっとどうかとも思うけど。正直に言えば、問題児の集まりだし。ヒトミちゃんにより負担になるじゃんね」
「それは……「ヒトミちゃんを受け入れる体制そのものがないのは私達のミスだからね?」………そうですねミカさん。後で作りましょうか」
なんだか聖園様が唐突にマトモなこと言い始めましたわ、普通にナギサ様と会話するどころか詰めてますわね。聴いていた話と随分違うのですけれど????聖園様、政治なんて興味ね~ですわ〜、めんどくせーみたいな感じだったんじゃありませんの?パテル派のトップに居るのも、割と形式的とかそういう感じだった記憶がございますけれど………
「……………」
なんというか、聖園様の視線が前と大分変わってる気がするのはおそらく気の所為ではないと思いましてよ。あの、その、そういう視線は受けたこと無いんですわよ。大抵の視線が無関心か、それとも敵対心。その次に有るのが笑うような視線、3年生の皆様方からは。なんというか湿り気のある視線。ナギサ様が筆頭候補ですわね、剣先様はよくわかんねえですわ。羽川様は……一度だけお会いしたことがありまして。何だこいつ……みたいな視線を頂戴いたしましたわ。まあそうなりますわよね普通の感性からすると、明らかに浮浪者とかそういう感じでしょうし
ですが……聖園様の視線はと言うと、なんと言ったら良いのかは不明ですけれど。こう、保護対象を見るような視線?と言いますか、なんと言いますか?そういう様な視線を頂戴していますわ。普段受けておりませんので、物凄く居心地が悪いのですわよ〜〜やめてくださいまして〜〜!!!
「エデン条約が締結したら、ちゃんとした部署作るよ。事務局でも…名前はどうでもいっか、ちゃんとした所属先があれば。あれもこれも投げられることは無いだろうし」
「はあ………お言葉でございますが、やることは変わらないので。無所属の方が楽だと思いますけれど……」
ぶっちゃけ、そうするならまだティーパーティー傘下になる方が。手続きとか諸々楽にできそうですわ。新しく部署を作るというのは、連絡網の構成から。システム構築、処理の優先順位の設定。あとは提出先と期限の厳格化等など。私にとってもデメリットのほうが大きくなって、やる意味が薄いと思いますのよ?
「んー………ヒトミちゃんが、ティーパーティーの派閥の子とか。2年生以下の人からなんて言われてるか知ってる?」
「ミカさん、その話は」
「今しとかないと、話せる機会次何時になるのか分からないよ?また先送りするのナギちゃん」
「……………………」
うわー………めちゃくちゃにやり合ってますわね。いや、こう。もっと仲良しだったような記憶がございますけれど、私が原因でこじれたとか止めてくださいまし??罪悪感でそろそろ胃に穴が空きますわよ??腹切りして詫びる案件になってきますわよ?なのでこう、はい。私が悪かったですわ…………
「…………知ってますわよ、サボり魔。ですわよね?」
そう答えると、ナギサ様は不機嫌そうに……おや?聖園様はなんだか様子が変ですわね。もしかして私の知らない呼ばれ方とかあったりしますの?
「……まあ、そっちの方だけでも十分酷いんだけど。此方の方はナギちゃんも知らないみたいだね……ジプシーって言われてるの聴いたこと有るよ」
ジプシーって………なんですのそれ?私は知らない用語ですわね。……なんて思ってると、ナギサ様が椅子を脚で後ろに吹っ飛ばしながら立ち上がりましたわ、急な物音でびっくりしましたわ。というかナギサ様、そんなパワータイプではないですわよね??普段のイメージとは違いますわ!?はしたないですわよ!?なんてのんきに思ってると、ナギサ様の顔が非常にこえーですわ、あんなに怒ってるのは初めて見るかもしれませんわね
「………それを言った方は?」
「ヒトミちゃんの前では言えないかな?」
「ええと……どういう意味ですの?それは」
めちゃくちゃ不穏なこと言ってますわよ?ジプシーてなんだかやべえ用語だったりしますの?それは言われたことありませんし、どういう意味なのか全く持って不明なのですわよ?そう思っていると、酷く不機嫌そうにしつつ、自分で蹴り飛ばした椅子に座り直したナギサ様は机をトントンと指で叩きながら教えてくださいました
「……ジプシーというのは。大雑把に言いますと、差別用語です。家を持たぬもの、或いは貧しいもの、そういった意味です」
「少なくとも、言われて黙ってられるような言葉ではないかな?」
あー………なるほど。そういう感じのあれなんですわね、まあ……確かに一時期見た目浮浪者みたいなふうになるまでやばい時期が無くはありませんでしたし。あながち間違っては居ませんかもしれませんわね、貧しいもの心の貧しさという意味では否定できる要素皆無ですし。ある意味では本質を正しく…………お二人から向けられる視線がめちゃくちゃ痛えですわよ………
「……な、なんですの?」
「いや……ね、ナギちゃん」
「ええ、予想通りの反応でしたので」
な、なんですの予想通りの反応というのは。身動ぎして居心地悪そうにしてるとより二人の視線が突き刺さりますわよ
「怒らないよね、っていう。どうせその通りなところがあるとか思ったんじゃない?」
な、何故それを………!?
「ヒトミちゃん、基本自分のことに関しては無頓着というか。興味ないのは私でも分かるし……ナギちゃんはもっと思ってると思うよ?」
そう言われてナギサ様を見れば……ヒエッ。不機嫌すぎて1周回っても不機嫌ですわ……こ、怖いですわよ。パワハラ反対ですわ!!パワハラは良くないですわよ!!……え?仕事を押し付けられるのはパワハラじゃないのか?やんないとおわんないんですから、しょうがありませんわ。コラテラル・ダメージというやつですわよ、まあ私が倒れたところで特に問題は無いと思いますけれど。なんなら気絶してても体が勝手に仕事終わらせてるときも有るらしいですわ。終わると机に突っ伏すそうですわ、セリナさんにそう言われた時がありますわね。
「ま、まあ私の呼ばれ方はどうでも───」
「は?」
やっべーですわ……………聖園様までキレさせてしまいましたわ。これ収拾つかなくなるやつですわ、冷や汗尋常じゃないですわよ!!うう……こんなことなら。来る前に薬を飲んでくるべきでしたわ、気を抜きすぎですわよ最近
「……今に始まったことではありませんので、この問題は後ほど。話を戻しますが……監査役、お願いできますか?ヒトミさん」
うーん………監査役、それやるとただでさえ出席日数足りなくなるかもしれないラインを保ってる私としては、ちょっと不味いんですわよね。いえ、別に留年しようがしまいがどうでもいいのですけれど。どうせぼっちですし、交友関係が終わってますので。…問題は、それが足りないと退学になる可能性が有るのが困りものでしてよ。せめて退学するなら、手元にある全部仕事片付けてからにしたいですわね
「ヒトミさんは成績の方は問題ありませんし……そうですね、報酬がないのは不当ですから、これを引き受けてくださるのであれば、出席日数を3倍で加算しておきましょうか」
3倍……!?ええと、期間的に1週間ほどらしいので。21日……7徹夜×3をしていい………ってことですの!?来ましたわーーー!!!!此処で大逆転フラグですわよ!!!……いえ、分かりやす過ぎる餌なのできな臭いことではありますけれど。出席日数稼げるのは普通にアドバンテージですし、独りで黙々と仕事をできるというのは良いと思いますのよ。エデン条約に関しても、あまり関わりたくないですし
「……分かりました。引き受けますわ。で、では私は此処で失礼させて頂きますわ!」
引き受けるとだけ伝えて、そそくさと撤退ですわよ。墓穴を掘る可能性は非常に高いんですもの………
「ねえナギちゃん、ヒトミちゃんってお医者さんにかかったりしてる?」
「いえ、そのようなお話は聴いたことはありませんが…どうかなされましたか?」
「そっか、かかってくれると良いんだけどなー……」
「そうですね…………」
バタンと、部屋に戻って扉を閉めると。ふらふらとした足取りで椅子に座る、机の中を漁って、薬を取り出す。それを一つ飲んで、ティーポットに入ってる
「さーて………仕事ですわ」
次回予告「シャーレの先生……?あまり大したこと無いのですわね。たかが500枚ですわよ?そんなことではキヴォトスで生き残れないですわよ?……私?かなり少なくても一日2000枚ぐらいですわよ?それが何か」
限界社畜お嬢様をジプシー呼びしたトリカスお嬢様は聖園様によって粛清されておりますからご安心を!!!!ちなみにジプシー呼びは本当に差別用語ですので現実では絶対に使ってはいけませんわよ
補習授業部の面々、そして先生とのご対面ですわ〜〜〜!!!(先生と過ごすとは言っていない)
ちょっと前にあったときよりもやつれてボロボロになってる限界社畜お嬢様を見たときのハナコ様はどう思うのでしょうか?そして実情を知ってどうするのか……楽しみですわ〜〜〜〜!!!
番外編について
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同じ作品で投稿して欲しいですわ〜!
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別作品として投稿して欲しいですわ〜〜!!
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ェ駄死もいいですわ〜〜!!!