ノブリス・オブリージュ?なんですのそれ?   作:一般お嬢様

33 / 46
二次試験終了+例のイベント直前までですわ〜〜〜!!!


君の為に出来ることを

ヒトミが自重というものを少しだけやめてからというもの、温泉開発部を千切っては投げ千切っては投げの大激闘が始まっていた。ヒトミがショベルカーを粉砕したり、鉄塊とかした車両を投擲したり爆弾を蹴り飛ばして直接ぶち当てたり、跳躍して建物を使って立体的な戦い方を仕掛けるというクレイジーな戦い方をしたかと思えば運転手が片輪ドリフトしながら崩れている道路を駆け抜けたりともはやアクション映画の撮影現場そのものだった

 

「数だけは妙に多いですのね」

 

「あぁ……部員数が多いから手が足りなくてな……ただでさえ忙しいと言うのに」

 

ショベルカーを数台スクラップにしたり、相手の車両を蹴り飛ばして接触事故を多発させたりと派手な戦いをするヒトミにイオリはすっかり慣れきった。というか慣れないとやってられないと思うことにしたのだ。こいつは委員長とかと同じ部類の人間だから、考えるだけ無駄かもしれないと

 

「……む?様子がおかしいな」

 

「そうですわね……?」

 

相手の足並みが崩れているのは狙い通りでは有るが。何故かすぐに撤退を始めたのである、いつもの温泉開発部であればもっとやると聞いていたのだからヒトミ的には首を傾げるしか無いのだが……まあいいか、と思い直すことにした

 

「……まあいいや、とりあえず沈静化したことだし。改めて案内することにしようか」

 

「ええ、お願いしますわ……失礼、先生の方から連絡が入りましたわ」

 

 

イオリがヒトミを案内しようとするとヒトミのスマホがなる。一度切ってからしばらく経ったからそろそろ試験会場について試験というところなのだろうと思ったのだが……

 

「はい、天上です。どうかなさいましたか?」

 

『””ごめん天上、やられた””』

 

「はい?」

 

ヒトミが電話に出て見れば、先生は申し訳なさそうにしつつ言葉を述べると、ヒトミはなんのことか分からず首を傾げてしまう

 

「やられた……というのは?」

 

『””試験会場が爆破された、誰がやったのかはわかんないけど………””』

 

「…………………」

 

ヒトミが問いかければスマホの向こう側から物が焼ける音が聞こえつつ先生が煙を吸い込んだのか少しどもりながら伝えてくる。それを聞いたヒトミは何かを考えるかのように目を閉じて、一つ深呼吸をする

 

「そうですか」

 

『””え?””』

 

ヒトミの言葉に先生は拍子抜けしたような情けない声を上げてしまう。てっきりヒトミからの小言でも言われるかもしれないという言葉に思わず目を点にしている先生なのであった

 

「補習授業部の方々含め怪我の方は御座いませんか?無論先生もですが」

 

『””え?うん……大丈夫、だけど””』

 

「そうですか、では皆様は一度帰投してください。ゲヘナに長くとどまることはよく有りませんので。皆様にもそう伝えてください」

 

『””……わかった、天上も気をつけて””』

 

「ええ、そちらの方も…………すみません、事情が少々変わりました」

 

「ん?何かあったのか?」

 

先生との電話を終わって少し離れていたイオリにヒトミが声をかける。イオリの方ものっぴきならない事情があるのだろうと深く干渉することは避けていてくれたようだ。

 

「先生方の方で問題が有りまして……先生との合流ポイントが爆破されたようです」

 

「えぇ!?」

 

「大方温泉開発部が爆破でもしたのでは無いでしょうか」

 

ヒトミがそう伝えるとイオリが白目をむいて倒れそうになる。美食研究会が迷惑かけたからトリニティからの使者が来てシャーレの先生まで来てるのに今度は温泉開発部がそれを邪魔したというのはもはや自作自演を超えているというのはイオリでも分かるものであり白目をむくのはしょうが無いとも言えなくもない

 

「こ、これせせせ責任問題……!?!?!?」

 

「普通ならそうなりますけれど……相手が相手ですので気にしませんわ」

 

ぐるぐる目を回しているイオリにため息をつきながらも問題ないと告げると、首の皮一枚繋がったというようにイオリは落ち着いたのである。

 

「……仕方がありませんわね、今日は一度帰るとしましょうか」

 

「ああ、うん………その。なんかごめん」

 

「気にしてませんわ………では、私は帰りますので」

 

申し訳無さそうにしているイオリに別に貴女のせいではありませんよというような視線を送りながら銃をしまいながら片付けていると、運転手がヒトミに声をかけてきた

 

「境界線付近まで送っていくか?」

 

「お願いしますわ……では銀鏡様。お疲れ様でした」

 

「あぁ、お疲れ様……巻き込んですまなかった」

 

「いえ、いい運動に成りましたわ」

 

ヒトミを乗せた車両が動き出し。ソレをイオリが見送りつつ。こうして、トリニティとゲヘナのエデン条約に向けた歩み寄りは別勢力(?)の横槍により破談となったのだ

 

 

 

──第二次試験、結果。テスト答案用紙の消失により不合格

 

 

 

 

 

 

 

 

────翌日

 

温泉開発部による妨害(?)により第二次試験は受けることすらできなかった補習授業部の雰囲気ははっきり言って良いものとは言えなかった。点数自体は問題なく行けるという自信はあったものの。テストそのものを受けることができなければ意味がない、それを思い知らされてしまったのだからしょうがない。

 

そして、そこからヒトミの行動に変化が現れたのだ。

 

普段の彼女であれば、ひたすら事務仕事に専念しているのだが。第二次試験後はそれをやめて何か別の作業をしているようで、補習授業部の前にはあまり現れることもなく。時折様子を伺いに来る、と行動パターンが変化しているのである。いつもは無表情なヒトミがほんの少しだけ険しい顔をしていることについて補習授業部の面々は気になりつつも、補習授業部も段々と余裕が無くなっていく感覚にあまり注意を向けることはなかった。

 

そして第三次試験前日の夜のことである。それぞれが一度就寝………しようとして眠ることが出来なかったのである。それもその筈だ、1度目は実力不足で不合格。二度目は武力による不合格、三度目である今回はどうなるのだろうか?というのは有るだろう。そんな補習授業部は先生の部屋に集まっていた

 

「”試験会場が押さえられている……?”」

 

「はい、ティーパーティーの要請でエデン条約に関する重要書類の保管をするため、という名目で、それも分館だけではなく本館の方も戒厳令が下されているようでして。正義実現委員会の面々が守りに入っているようです」

 

ハナコがシスターフッドから持ち帰った情報について。先生含め補習授業部は絶句していた。これでは入りようも無いし。下手をすると正義実現委員会を敵に回すことに成りかねないと。

 

「わ、私がハスミ先輩に連絡するのは……?」

 

「恐らく、無理でしょう。それをした場合、ハスミ先輩も正義実現委員会から追放。最悪の場合私達と同じ様な立ち位置に追いやられる可能性が否定できませんので」

 

「うぅぅ………」

 

コハルの提案もハナコが首を振って否定する。第三者を巻き込むにはあまりにも重い処分であるということは間違いないのだから。

 

「……そういった意味では、ヒトミさんも協力してくださるか怪しいところではあります」

 

「”私達に協力してくれるかかな………?”」

 

場には重々しい空気が漂う、現状正義実現委員会と戦う可能性もある。天上ヒトミに関してはティーパーティーと接触しないとはいったが。此方の味方でもないとも語っていた、よくて不干渉。最悪の場合敵対する可能性も視野に入る。天上ヒトミの戦闘力の片鱗は補習授業部の面々も把握している部分は有るためか。そういった意味でも不安要素が強かった。

 

「…………そうなったのは、私のせいだ」

 

「アズサちゃん!?何処に行っていたんですか!?」

 

アズサが部屋に入ってくると、ヒフミが駆け寄る。アズサは視線をそらしながらも。部屋の中に入りつつ、身を震わせながら。語り始めた

 

まずは自分がティーパーティーの桐藤ナギサを殺しに来たアリウスのスパイであるということ。自分は聖園ミカを騙してこのトリニティに入ったこと。そして明日の朝、アリウスが桐藤ナギサを襲撃すること。そして、それを止めなければならないと言うのを語った

 

「………私が言えるのは、此処まで」

 

そう言い切ったアズサは騙していたことを謝罪する。それを聞いていたハナコが少々意地の悪い確認をした後、先生がアズサだけの責任ではないというのを語り、ハナコが自分も逃げようとしていたいう本心を語りつつ。全員が補習授業部での日々が楽しかったことを語った。そして今度は自分たちが打って出て試験を普通に受けて、合格して認めさせることにするという方針も決まった。

 

そんなとき、ヒフミがふと思いついたようにアズサに問いかけた

 

「あの、アズサさんがティーパーティーの裏切り者だったっていうのは。ヒトミさん知ってるんでしょうか?」

 

その一言はアズサ当人を除いた全員の頭を抱えさせるには十分すぎるものであった。ティーパーティーの桐藤ナギサと聖園ミカと交流が有り、なおかつ彼女自身がそういったことに関して妥協するような性格ではないというのは日を見るに明らかなのだから。

 

ただ、その懸念は当人が解消してくれたのである

 

「知っている」

 

「………はい?」

 

「ヒトミは、私の素性を知っている……いや、知っていた。という方が正しいかな」

 

アズサの一言に、補習授業部は顔を合わせる。

 

どうなっているのだろう、と

 

 

 

 

 

 

 

 

───その頃、ヒトミは一人ベンチに腰掛けていた。今頃アズサが事情を話し、団結しているところだろうと、その上でハナコ辺りが作戦を立案してひっくり返す準備もするだろうと。であるのであれば、此処から先はあまり干渉することはない、そう思っていると先生からメールが届く

 

明日のアリウスの襲撃を撃退すると

 

そこにヒトミは

 

了解しました。此方も手はずを整えておきます

 

とだけ返した後、また空を見上げる。澄んだ夜空は、彼女には少々眩しすぎるのか。目を細めていた

 

コツン、コツン

 

「………?」

 

静けさが漂う深夜帯に人気があるわけもないと思っていたヒトミの耳に誰かの足音が聞こえてくる。

 

 

振り返るとそこには────

 

 

 

 

 




次のお話はとうとうあのシーンですわね、さてどうなるやら

番外編について

  • 同じ作品で投稿して欲しいですわ〜!
  • 別作品として投稿して欲しいですわ〜〜!!
  • ェ駄死もいいですわ〜〜!!!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。