ノブリス・オブリージュ?なんですのそれ? 作:一般お嬢様
戒厳令が敷かれ、トリニティの本館、分館問わず静けさに包まれている。そんな中、静かに進軍する者が居た。それはアリウスの部隊である。エデン条約ごとトリニティに報復しようとしている彼女達は。静かに歩みを進めていた。
この日を待ちわびていたであろう彼女達は殺気立つのを隠すこともなく、ティーパーティーのホストである桐藤ナギサの元へ向かうのだった。古来より続くアリウスのトリニティへの憎しみは外部のものには理解し難いほどに膨らんでいる。それを止めうることはおそらくは不可能であろうと
静かに、そして誰も止めることは出来ずに幕は切って落とされる
───とあるセーフティハウスにて
「…………ふう」
ナギサは一人、セーフティハウスの屋根裏部屋で心を落ち着けていた。後少しで上手くいくかもしれないのだ。エデン条約を締結させ、少しでも周りの負担が減ればいいと。ここ最近、本当に色々とあった。天上ヒトミに関わることで色々と。無論ヒトミのことだけで此処まで苦労をしてきたわけではない。ナギサも一人の生徒に構い続けていることは出来ない。彼女はティーパーティーのホスト、つまるところ学園の運営のトップなのだ。
「………」
エデン条約が締結すれば全てが終わる。何ていうことは思っては居ないのである、むしろそこからがスタートであるということも知っているのだ。ただただ条約を結ぶだけで諍いが終われば皆がそうしている。それが出来ないからこそ、そんな約束をする必要はない、それで終わってしまう。だが、それでは駄目なのは確かなのだ。そんな風に思っていると、ノックがされる
「紅茶のおかわりは要りませんよ」
足音が聞こえてきたのでナギサはそう言いつつ、思考の海に潜ろうとするが返事もない。不審げに思うナギサが次に聞いたのは……
「随分と落ち着きがありませんね?」
「!」
ほとんど聞く機会が無かったであろうハナコの声だった。
「動くな」
「…………なるほど、トリニティの裏切り者は一人ではなく二人だったと」
そしてナギサに銃を突きつけるのはアズサだ、それを見たナギサは動揺することもなく。ただただ自分の推測が甘かったことについて自重するように呟いた。
「いいえ?私達はただの駒に過ぎませんよ?」
「駒?では指揮官は別に───」
クスクスと笑うハナコに訝しげに問いかけるナギサの声を遮るように。ハナコが口を開けて問いかけ返す
「ナギサさん、一つ質問があります」
「……どうぞ、そちらの方に主導権がありますから。答えれる範囲で答えて差し上げましょう」
一呼吸置いて問いかける素振りを見せたハナコにナギサは若干諦めたような顔でそう返す、2対1という数の有利を取られているというのも有るが。自分は戦闘向きではないのだから、無駄に抵抗するのも下策と判断したのだろう。少なくとも問いかけをしてきた段階ではまだ殺されるような真似はまだされないと。
「ナギサさん、此処までする必要は有りましたか?シャーレという外部の人間まで入れて。怪しかった私やアズサちゃんはまだ分からなくも有りません、ですが関係のないであろうヒフミちゃんやコハルちゃんを巻き込む必要性はありましたか?」
一呼吸置いてから、ハナコは問いかける。それを行う理由は本当にあったのかと、連帯責任という名目で疑わしい人物をまとめて葬り去るために此処までする必要性があったのかと。仮に疑わしい人物を葬り去るのは良しとしよう、だが無関係な人間まで巻き込むのかと。それを問いかけられたナギサは少し考えるような素振りをしつつ、答えた
「………やる必要があったかどうかと言われれば。有りますよ?現にこうして来たことは事実。シャーレの先生を巻き込んだことについては……ただの当てつけです、これは個人的な感情ではありますので差し控えさせて頂きますが。そして………どうやら何か勘違いなさっているようですが、ヒフミさんは貴女が思うほど素行の良い生徒ではないので、懲罰対象の一人であることには変わりありません。謝罪をするのであれば、コハルさんだけでしょうね。それ以外の人選は妥当です。そもそもとして私の方は此処まで長引くとは思っていなかったので、此方としても計算外の結果でしたね」
「………なるほど、それがナギサさんの回答だと」
「ええ、そうです」
ナギサが億劫そうに回答するとハナコの視線がほんの少しだけ細くなるが、ナギサはそれに対してはどこ吹く風だ。そんな視線で一々動揺するようではティーパーティー、ましてやホストになんて入れるわけがないのだから。
「………質問は以上ですか?」
「ええ、では───「では次は私から」……はい?」
ハナコがもう聞きたいことはないと言うようにアズサに合図を送るより前にナギサが言葉を遮る。無抵抗で話していたナギサにハナコは一瞬だけ思考が止まる。
ただ
「トリニティに裏切り者が居るというのは…既にわかり切っていたことですし。皆様がそう思われているということは理解した上で裏切り者が来るということは想定済みでした」
その隙は
「────なんの対策もなく此処に居るとでも?」
魑魅魍魎が跋扈するティーパーティーに生きる相手に見せていいものではなかった
「ハナコ!伏せろ!」
アズサがハナコに覆いかぶさるのと同時にナギサが紅茶のカップを握る手に仕込んでいた爆弾のスイッチを入れる。それと同時に爆発音と煙が巻き上がり、アズサに庇われたハナコがゆっくりと目を開けると………
「……大丈夫、か?」
瓦礫が直撃したのか、ダメージを負ったアズサと。自分もろとも爆破したナギサが横たわっていた。
「え、ええ……私の方は。大丈夫です。アズサちゃんは?」
「私の方は、なんとか。そばに居たら危なかったが、ハナコを庇ったお陰で距離が離れたのも有るんだろう」
「そうですか……ナギサさん、貴女は……」
アズサとの会話をしつつ、ハナコが横たわっているナギサの方を見つめる。もろに直撃したであろうナギサは致命傷、という訳では無いが。爆発により気絶してしまっていた
「……ハナコ、行こう。さっきの爆発でアリウスに気づかれたのかもしれない」
「……そうですね、急ぎましょうか」
気絶したナギサを背負いながらアズサが駆け出し、それにハナコも続く。
その少し後に、ナギサを探しに来たアリウスとアズサが戦闘を開始した。ナギサを安全なところへと隠した後、アズサがアリウスを裏切り、トリニティ側についたことに対してアリウスは激昂。それを利用したゲリラ戦術を駆使して数を減らしつつ、補習授業部一行は体育館へと向かったのだった。
「……ふん、待ち伏せというわけか。小賢しい」
アリウスの指揮官は集まった補習授業部と───シャーレから来ている先生に対して鼻を鳴らしながらグレネードを構えて交戦態勢に入る
「シャーレの先生を相手取っても動揺しない……少し計算違いが起こりましたね」
「ぬかせ、それだけで動揺などするものか。私達はトリニティと全面戦争をするつもりなんだ。その程度で怯えるようなら最初からこんなことはしない、甘く見るなよ!」
ハナコの言葉にアリウスは冷たい視線を送りながらセーフティーに手をかけつつ、お互いの意志を通すために矛を交える。
「やれ!物量は此方が上だ!怯むな!!!じきに『スクワッド』も来る!!」
アリウスの指揮官がそう啖呵を切ると同時に激しい銃撃戦が繰り広げられる。アリウスは単純だが明確な強みである物量差で責め立てて、補習授業部の面々は先生の指揮をフル活用しながら質を持って打ち砕いていく。
長くも短い戦闘が激しさを増す中………
「少し遅れましたわ」
ドンッッッッッ!!
補習授業部側に近いドアを蹴破りつつ、ヒトミが現れた、手にはライフルではなく。彼女がいざというときに使う愛銃が握られている。
「”ヒトミ!”」
「来たか!!」
先生の声とアリウスの指揮官の声が同時に重なる。補習授業部の方へと歩いていき、アリウスへと銃を突きつけるヒトミにアリウスは今まで以上に警戒心を高める
「どうやら、随分と警戒されているようですわね。私は」
「貴様を侮るような兵士はアリウスには居ない」
「ほう………?」
面倒な所に顔を覚えられているな、と面倒くさそうな顔をしているヒトミと真逆にアリウスは陣形を替えながらヒトミに対して警戒心を隠す必要もないと言うふうな姿勢にヒトミは目を細める。一体何処から情報が渡ったのだろうかと?
「まあ、良いですわ。なぎ倒してしまいましょうか」
「今までよりも厳しいぞ!かかれ!」
そこからは終始補習授業部が優勢であった。補習授業部に足りなかったものは近接を行いながら前衛を出来るタンク役だ。水を得た魚のようになぎ倒していくこと数分
呆気なく第一陣は突破することが出来たのである
「………とりあえずは凌ぎましたわね」
ヒトミが銃を下げながら警戒を解かずにそう言うと、補習授業部の面々は一息つける。という風に脱力していた。
「トリニティにアリウスが来たとなれば、正義実現委員会も動く理由が出来ますし…不可抗力ですけれど。ナギサさんになにかがあった場合。ティーパーティーの直轄である正義実現委員会が動く口実としては問題ありませんでしょう」
「ハスミ先輩に連絡いれた!」
「これで正義実現委員会が動いてくれれば。なんとかなりそうですね………」
ハナコとコハル、そしてヒフミは思い思いにこれでようやく戦いが終わる。そう考えていたのだが……
「…………」
「いや、どうやらまだのようだ」
ヒトミとアズサは警戒を解かなかった。二人は静か過ぎるトリニティにかすかに響いていた大軍の足音を聞き逃さなかったのである。
そしてそれは限りなく正解だった
「!!」
体育館へと雪崩込んできたのは、アリウスの大部隊だった
「増援……!?幾らなんでも早すぎるのでは…!」
「数が多い、これは大隊単位だ。おそらくはアリウスの実働部隊の半分が来ている可能性もある」
「と、トリニティの敷地内にこんなに……!?」
ハナコ達の驚愕を他所に、また一人。また一人とアリウスのメンバーが入り込んでくる。幸いヒトミが入ってきた方からは敵が来ては居ないが。多勢に無勢なのは変わりがない
「正義実現委員会が動かない………ということは、つまり」
ヒトミが目を眇めながら今の状態を見渡す、これだけのアリウスの部隊が動いてトリニティの警備網がなんらかの戦闘行為を行わないのはおかしいことであると。そうすることが出来るのであれば、上の権限を持つことが出来るもののみ
で、あるならば……そう思っていると。奥の方から一人こちらへと歩いてくる。手には暗闇の中でも輝き続けるような銃を手に持ちながら、いつも通り。普段通り、ただ友人に会いに来たような軽い足取りで
「さっすがヒトミちゃん、察しが良くて助かるな☆」
「””ミカ……?””」
「ティーパーティーの一人、聖園、ミカさん……」
「先生こんばんはかな?正義実現委員会はこないよ、改めて待機命令出したし。ついでに他の組織にも待機命令出して、今はトリニティのどの組織も表立って動くことなんて出来ないから。邪魔者を排除するのに面倒くさいしねバレると」
先生とハナコの驚愕をさらいながら。さも当然というようにアリウスの側に立つミカは友達とお喋りするかのように言いつつ。口元に指を当てながら、にっこり笑った
「さしずめ黒幕登場☆……なーんてね、こういうのはヒトミちゃん面倒くさがるよね絶対」
「勿体ぶるのは時間の無駄ですわと言うしかないですわ」
「辛辣ゥ……まあいっか。ところでナギちゃん何処に居るのか知らない?」
補習授業部が絶句し、声を出すことが出来ず。先生も理解が追いつかない、というような状態の中で。ヒトミとミカだけは普段通り、いつも通りの会話を繰り広げていた。ミカが絡んでヒトミが袖にしてミカがへこむ。そんな調子では有るがお互いにお互いを見る目は敵同士のそれであった
「知りませんわ、知っていても素直に教えるとでも?」
「だよねー、まあ。力づくで聞くしかないかな。ヒトミちゃん以外は居ても居なくても変わんないし?」
「脳筋ですわね、あまりにもパワータイプ過ぎるのでは?」
「ヒトミちゃんには言われたくありませーん!」
普段の絡みを続けながら。お互いに腹の中を探るような視線が交わり、言外にどちらも引く気はない、という意思表示をしていると。先生が呻くような声を上げた
「””ミカ、どうして……””」
「ん〜?どうして……どうしてかぁ。先生に聞かれたら。答えてあげるしかないかなぁ?」
首を傾げつつ、うーんと唸った後。まあ先生に聞かれたから答えてあげよう、というようにミカがしょうがないなぁとやれやれという風にした後。口を開いた
「私がどうしてこうしたのか?それはね」
口を開き、一呼吸置いた後に。満面の笑みを浮かべながらミカはこういった。何の躊躇いもなく、何の躊躇いもなく。本当に心の底からそう思っているという風に
「心の底からトリニティなんて滅んじゃえって思ってるからだよ☆」
というわけでVS聖園様ですわ〜〜〜〜〜〜!!!!!!原作と違ってだいぶVS聖園様がクソゲーになりますわ〜〜〜!!!!!
そうそう、新しいガチャ。皆様回しますの?私は回さないと後々やばそうで血反吐はいてますわ〜〜〜!!!!!!!
番外編について
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同じ作品で投稿して欲しいですわ〜!
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別作品として投稿して欲しいですわ〜〜!!
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ェ駄死もいいですわ〜〜!!!