ノブリス・オブリージュ?なんですのそれ? 作:一般お嬢様
多重投稿されていたようでバグったので消したらどっちも消えましたわ。ご迷惑をかけてしまいましたわ
皆様、ごきげんよう。おはようございます、こんばんわ、天上ヒトミですわ。さて、今私は知らない天井をミていますわ、いや天上では有りませんわ、それを見てるからヒトミというわけでは有りませんわ、ぶっ飛ばしますわよ。
なんでこんな事になっているかというと
ええ、まあ。はい、救護騎士団に救護ッッッッッッッッ!!!!されたわけですわ。約一年前に、トリニティのいざこざに介入してあれこれやることになる前にされましたわね。周りに居たのもまとめて救護されましたわ、バーサーカーですわね。ちなみに先代の救護騎士団団長は
『救護対象を救護できたからヨシッッ!!』
といっていたので気にしてる様子はなさそうでしたわ。頭おかしいのではないかと思ったのですがそれを言うと私が殺されるかもしれないので駄目ですわね
さて先代の救護騎士団団長が居なくなったので自由になったと思ったら今度は現救護騎士団団長である蒼森ミネ様に救護ッッッッッッッッ!!!されることに成りましたわ。トリニティの事務仕事はしていますわ、やりすぎると今みたいに強制救護が発生してベッドに寝かされているというわけですわ
「…………」
ミネ団長の監視付きで
前に一度逃げ出したら追いつかれてベッドに縛り付けられましたわ。そして逃げられないように追加でセリナさんの監視もついていた時期がありましたわね。あれは大変でしたわ、身動ぎ一つするだけでベッドの横に瞬間移動して視線を合わせてくるんですもの、怖かったですわねあれ…………
「………」
ぽふぽふ
「あ、あの………」
「………」
もふもふ
「ミネ団長…………?」
その上でただ寝かされているだけ、というわけではなく何故か膝枕状態で。逃げられないようにするためなのはまあ分からなくはないのですけれど、なんで私の頬を突っついたり髪をモフったりするのでしょうか。私は猫ではないのですよ。あふあふ
「………ふむ」
一通り満足(?)したのか触るのをおやめに成りましたわね。膝枕は継続していますけれど、ミネ団長。色々と動き回って筋肉質かと思ったらそういうわけでも無さそうなのが意外でしたわね。此れを言ったら怒られそうなので言いませんけれど。
「どうやら体調は改善されつつ有るようですね。安心しました」
ああ……なるほど。触診というわけでしたのね。それならそうと言っていただけると色々とありがたいのですけれどね、無言で触られるというのはなかなか怖いものがありますわよ。ミネ団長はなにか仕込んでくるというのも有りえませんし。その辺りは安心できる要素ではありますけれど
「まあ、その辺りはミネ団長含めセリナさんに管理されていますから……」
「放っておくと貴女は死んでしまいそうですから」
じとーっとした顔で此方を見つつ頬を突っついてくるミネ団長に視線をそらしますわ。いやまあ、死にはしませんわ。おそらくきっと、それに陥る状態だとトリニティが死にかけの状態ということになりますから。こうしていることも出来ないでしょうし
「……はぁ、全く」
ぷにぷにつんつん。また頬を突っついてきますわね、この手のスキンシップはあまり経験がないのでどう返して差し上げるのが正解なのか不明ですのでされるがままでいいという結論に達しましたわ。
「……抱き起こしますよ?」
「はぁ………」
むえー………脇に腕を通されて力を入れることも出来ないまま抱き起こされましたわ。ミネ団長、私よりも少し小柄ですけれど。体格はしっかりなさっているので下手に抵抗すると私の体がおかしな方向に曲がりそうなので特にジタバタするのは辞めにしますわ。怖いですから
「では、栄養摂取の時間です」
「いえ、自分で食べられますから……むぐ」
いつの間にか用意してあったお粥のような、ポタージュのようなものをスプーンで掬うと。私の口に突っ込みましたわ、ちょっと熱いですわ。火傷するほどでも有りませんけれど。私の体温が低いからそう感じるだけかもしれませんけれど。
「食べさせないと、自力では食べようとしないと思いましたから」
「………」
黙秘権を行使しておきますわ。まあ、食事はなるべく簡素に。素早く済ませるのが当たり前でしたので2分以上かけることは殆どなく、数十秒で済ませるのが基本だったことは皆さんには看過できなかったようで。こうしてゆっくりと食事を摂ることを強制されていますわ
それから数分、なるべく食べるようにはしていますけれど。これ以上は無理ですわね、元々少食で空腹でも動ける状態を常としていたので。胃が受け付けなくなってくる感覚に襲われるのは皆様よりも早いんですわよね。そういうときは腕を軽く叩くとミネ団長が辞めてくれますわ。無理やり食べさせられるということもないのは、助かりますわ。割りと無理やりねじ込んでくる方も多いですからね
「以前よりも摂取量が増えてきましたね」
「…お陰様で」
「此れでも少ない方ですけれど」
ため息をつきながらカルテに摂取量を記録していくミネ団長に抱き抱えられたまま、特に動くこともしませんわ。まあ、あれですわ。不覚ながら、この状態だと特に気を張る必要もないのですわ。身の上として周りに疎まれることも、命を狙われることも、失脚を仕組まれることも慣れきっていて当たり前だったのですけれど。ここにいる間だけは、何も考えなくてもいいということが気楽なのですわ。それで気を抜きすぎるのは本末転倒ですけれど
「気分の方は悪くは有りませんか?」
「ええ、大丈夫ですわ。吐き気も有りませんし」
「そうですか…それは何よりです」
ゆっくりと、吐き戻しが起こらないようにお腹のあたりを優しく撫でながら問いかけてくるミネ団長にそう返してあげると、ほっと一安心したように安堵の声が聞こえてきましたわね。1回食べさせてもらったときに胃が受け入れることが出来なくて、お恥ずかしながら吐き戻ししてしまったのですわ。その後はミキサー食やペースト食などで様子を見つつ刻みの粗目を細かくしたもので栄養価の有るものを混ぜ込んだものを食べさせてもらうように成りましたわ
「…その、いつもありがとうございます」
「……?いえ、何の問題も有りません、患者ですから」
こうして人と触れ合うことも少なかったのもあって、やはり感触が分かりませんわね。謝罪するべきなのか、感謝するべきなのか。その辺りの経験不足はどうしようも有りませんわ。
「ええと、ミネ団長?」
「はい?」
「そろそろ離していただけると……誤解されますよ?」
緩く此方を抱きかかえて、食後のあとというのも合って負荷がかからないようにしてくれているのは分かりますけれど。あまりこの体勢はよろしくないと思いますのよ?トリニティの生徒は噂好きですし、変に噂されるとミネ団長にご迷惑をかけてしまいますのよ?
「構いませんよ?」
「はい?」
「はい?」
ええと、頭の処理が追いつきませんわね。何言ってますの?この人、誤解されますのよ?変なのとつるんでいるとかそういうのを。いやまあ、患者だからというので通せそうですけれど。一応色物というか歩いていれば影でなにか言われているような立ち位置ですし、嫌がらせも受けますし。その辺り理解していますの?この人
「ええと私…こう見えてティーパーティー等の組織に関わっていますし、政治的ないざこざに巻き込まれることも少なくは有りませんし。そこでご迷惑をかけてしまいますのよ?しっかり理解されていますか?関わるメリット・デメリットはしっかりとリスクヘッジするべきですわ。幾ら患者と言ってもその中の一人でしか無いのですから。肩入れのし過ぎは身を破滅させることになりますわ、それは。ご迷惑をかけている身で言うのも烏滸がましいことではありますけれど。お辞めになったほうがよろしいかと」
「………」
自分でもこうして言い並べていると厄介ごとの塊みたいな立ち位置ですわね、自分でやると決めたことなので全く持って後悔することも有りませんし。辞めればよかったなんてことは一切思いませんけれど。そんな事を言ってみる
とミネ団長は押し黙ったあと
「……はい?」
そのままベッドに倒れ込みつつ、自分と私の位置を入れ替えましたわ。今の状態はミネ団長に組み伏せられているような状態ですわね。いきなりどうしましたの?
「み、ミネ団長……?」
な、なんだか様子が変ですわ。ミネ団長の髪が頬にかかりつつ。じっと視線を合わせること数十秒でしょうか、数分でしょうか。体感時間はもっと長い気がしますけれど。もしかしたら、もっと短いかもしれませんわね
「これはどういった意図……で………!?」
更に問いかけようとすると、そのままゆっくりと抱き寄せられましたわ、予想外の出来事で振り払うことも出来ませんでしたわ、振りほどくには力を弛緩しすぎてそもそも無理そうでは有りましたけれど。
「ヒトミさん」
「な、何でしょうか……?」
「……私は、貴女の事が好きですよ」
「!??!?!????」
い、いきなり何を言い出しているのでしょうか?いきなりの告白ですの???おかしいですわ、おかしいですわ。告白するにもタイミングもあれですし、なんというかムードも有りませんし。何よりも変な色物枠である私に告白とかどういったバグですの??何が有りましたの??これもなにかの策略だったりしますの?いえ、そういったものとは無関係なのがミネ団長なのですけれど……
「人が見て見ぬふりをすることを率先して行い、逃げ出してもいい状態で逃げることもなく。それでいてそのことで鼻にかけることもなく。それを引き合いに出して駆け引きをするわけでもない、そんな貴女が」
「い、いきなりですわね……」
ほ、本当にいきなりですわね。そういう風に見てられましたの?別に此れと言って特別なこともしていませんし、何ならうまく行ってないので文句を言われるとかそう思っていましたわ。単に自分で勝手にやっているので他人になにかいうべきではないというだけだと思っていますけれど……
「……そうですね、いきなりでした」
「まあ、いきなりですわね……でも、何故今の状態で?」
そう問いかけると、ほんの少しだけ視線をそらしつつ。間をおいてから口を開きましたわ
「……何処かに、行ってしまいそうというのと。誰かに取られてしまうかと思ったので」
「は、はあ………?別に私を取るような人は居ないと思いますけれど……」
前者はともかく、後者は有りえませんわね。ただの仕事漬けの社畜ですし、此れと行って人付き合いもしない。愛想もなければ愛嬌もない、そんなのが他人に好かれることも、ましてや好意を伝えられるということもありえないと思いますけれど。
「そうでしょうか?」
「そうですわ、おそらくきっと」
物好きにも程があると思いますけれど、自分で言うのもあれですけれど。私、性格があまり良くないと思いますの。人付き合いもしようとしませんし、仏頂面を通り越して無表情ですし。怖いと思いますわ、避けられて当然。そんな人物ではないかと
「……それなら」
「……それなら?」
ミネ団長に問いかけると、
───私が、貰ってしまいますからね
「────────」
何を、されているのか。しばらく脳が動かずに考えることが出来ませんでした。ようやく思考が回復し、状況を理解できるようになって。情報をゆっくりと咀嚼して飲み込んで。理解すると
私に、ミネ団長が口付けをしていました
「──────」
不思議と不快感というものは有りませんでした。それどころか、ほんの少しだけ、安心してしまうような。そんな感覚、いつの間にか握られていた手を握り返してみると。手が開いて指を絡ませて、此方の手を優しく、ゆっくりと抱きしめるように何度か力を入れてから、少しだけ力を入れるのを繰り返してきました
少しだけ、息苦しくて。それが心地よくて。彼女から伝わってくる体温と、心臓の鼓動。そして緩く拘束されている感覚に体の力が抜け落ちていく感覚。それを数分はしてから、ようやく唇を離してくれました
「……申し訳ありません、その……初めてだったもので」
「私も初めてですわよ……?」
少し恥ずかしそうにしているのに釣られて頬が赤くなる感覚が伝わってきますわ。それはそうでしょう、口付けなんてしたこと有りませんし、相手がミネ団長になるとは思いもしていませんでしたし。こんなことになるとは夢にも思っていませんでしたわ。
「その……ええと、き。気持ちよかったでしょうか……?」
「……ええ、まあ……それなりに」
ファーストキスを奪ってから聞く感想がそれですの?普通、いきなりしてごめんなさいとかそういうものでは有りませんの?いやまあ………その、気持ちよくないことは有りませんでしたし。安心感が無かったわけではないので。不承不承ですけれど………気持ちよかったですわね。はい、何言わせてますのこの人
「…………っ」
ほ、本気で嬉しそうに顔を赤くしないでくださいまし。乙女みたいな顔をするのは辞めてくださいまし、ついでに握っている手をぎゅうぎゅうとしてくるのも辞めてくださいまし。ちょっと好き好きアピールが強烈過ぎますわよ、禁止カードにしますわよそれ。……くやしいですけれど、可愛いですわね。ミネ団長
というわけで蒼森ミネ団長という人選ですわね。聖園様でもナギサ様でもなく、ヒナ様でもなく。ほぼほぼ絡みがないのが此れが理由ですわね。深く関わると限界社畜お嬢様のガードをすり抜けてくるので