ー 東方呪血譚 ー   作:クロウト

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ロストワードにハマったので初投稿。


不倶戴天【弐】

 

赤と青の線が入り混じった無機質の空間から脱したあなた。

神々しい光に包まれると共に、その空からから脱した先は

先程の無機質な空間とは打って変わって、鳥の囀りが

聞こえてきそうで 今にでも迷い込んでしまいそうな、

緑に包まれた森の中だった 。

 

あなたは 倒れていた身を起こし 、立ち上がる 。

身体を視る限りは 特に目立った外傷も無く 、本当にただ

意識を手放していたみたいだった。

だが、どうしてこの森に倒れて居るんだろうと あなたは

自分の居る状況を把握し疑問符を浮かべる。

あなたは 自分が此処に来る前に何をしていたのかを

思い出そうと 頭を回す _____ 。

 

.... だが、あなたの頭はその記憶を忘れてしまっており 、

ポッカリと穴が空いてしまっているような感覚に陥る。

記憶喪失、とか言うやつだろうか 。

だが あの無機質な夢のような空間で起きた出来事は全て

覚えて居るし、何なら 自分が何者であるかさえも

はっきりと思い出して居る。

 

だが 、ソレ以外の記憶が軒並みすっぽ抜けて居るのは

どうもおかしいと あなたの記憶について不穏な事実が

頭を過ってしまう。

身体に漲る呪力も 、自分に刻まれて居る術式も 有る筈なのに。

どうも肝心な部分が抜けて居るようだ。

 

そしてあなたが 何かないかと自分の身体をまさぐってみると、

自分の服のポケットに何かが入って居る事に気付く。

あなたはそれを片手でそのポケットから引き摺り出し 、

自分の視界に捉えさせる。

見ればそれは 手記帳のようなものであり、上等な革のケースに

覆われており 、ご丁寧にペンまで付随されている。

こんなもの持っていたか ?とあなたは訝しむが 、いかんせん

ここに来た経緯すらも抜けて居る身でもある為、何処かで

手に入れたのだろうと 推測を立てる。

 

その手記帳は鍵などは掛けられておらず、あなたの手によって

容易にその中身を視認する事が出来るようになっている。

ペラペラと 紙のページを捲って行くが 、何処までいっても

白紙のまんまで 途中からは見る気が失せたので、そっと

仕舞い込もうとポケットの中にその手記帳を突っ込んだ。

 

兎に角、あなたは此処が何処かを突き止める為に

この鬱蒼とした森の中を進んでいく事にした。

目的も アテも無い旅路では有るが 、きっと 適当にフラついて

いれば 村や町ぐらいは見えて来るだろうと 思い 、

また足を前に一歩踏み出して歩き始める。

その身に呪いを滾らせながら _____ 。

 

 

 

Said Out 。

 

 

ここは魔法の森 。

幻想郷にある森の中でも特に大きい規模を誇る森であり、

その地名自体ならば名前を知らぬ者はそう居ないだろう。

しかしその森に往来する人は少なく、曰く大きい森故に

迷いやすいとの事らしい 。

そんな魔法の森の中では時折、魔法使い達が日夜

魔法の研究に明け暮れて居るとも噂を耳にする人も

多いと言うが 存外、それは間違いでは無いのかもしれない。

 

そんな魔法の森にはポツポツと各地に魔法使いらの家が

点在しており、その家で魔法商を営む者も居ると言う。

存外、この魔法の森の環境は魔法使い達にとっては

心地良いものなのかもしれない 。

 

ここでは、時々 魔法使い達が主催するお茶会が開かれる事も

有るが 招かれる人は 指折り程度の数しか居ない。

魔法使い達にとって人付き合いと言うものはなるべく

繊細に慎重に立ち回りたいと言う思いあってかと言うのは

我々の知るところでは無い。

 

話を戻すと この魔法の森で 今日 、そのお茶会が開かれるようだ。

青い屋根が目立つ 一軒家の庭にて そのお茶会の準備は着々と

進まれていた 。

 

『 ああ 、忙しい忙しい♪』

 

そう言いながらもニコニコで その準備を進める一人の少女。

庭に並べられたお茶会用の机や椅子は 陽の光を柔らかに

反射しており 、光沢が映し出されて居る 。

 

『 ね 、パチュリー ♪ 忙しいわね ー♪ 。 』

 

彼女の名前は アリス ・マーガロイド 。魔法の森に住まう

魔法使いの一人であり、七色の人形使いと言う異名を

冠しており 、その異名の通り 彼女の周りには幾つか

の少女を模したような可愛らしい服装をした人形が

ふわふわと彼女の周りを飛び交って居る 。

 

 

『 えぇ 、忙しいのはそうだけれど .... 。

  アリス ...... あなた かなり楽しそうに見えるわよ 。』

 

 

一方で 、パチュリーと呼ばれた 少女は楽しそうに準備する

アリスとは 正反対のように 、冷静沈着と準備を進めて居る。

パチュリー ・ ノーレッジ 、アリスと同じく魔法使いだが

パチュリー 自身は魔法の森には住んでおらず 、紅魔館と

言う館の地下にある図書館の司書を務めている魔法使い

でもある 。

 

 

アリス

『 そうかしら 、気のせいでしょ ? 』

 

パチュリー

『 まぁ、別に良いけれど .... 、ティーポットは何処

 に置いたら良い ? 』

 

アリス

『 そこのテーブルの上よ 。

あっ、その前にクロスも敷かなきゃよね !

 

 そうそう 、お菓子も持ってこないと。

そこは 蓬莱と上海に任せて .... ああ、忙しい ♪ 』

 

 

そう言いながら 、アリスは 意気揚々と準備を進め 、

お茶会に必要なものを取ってこようと ルンルンと駆け出して

行く。それにパチュリーは 『 ゆっくりで いいわよー 、』と

軽く声を掛けてそれを見送った。

 

パチュリー

『 まったく ... 久しぶりのお茶会だからって 、浮かれちゃって。』

 

『 私みたいに、冷静に対応してほしいわね 。 』

 

 

そう言いながらも パチュリーも お茶会の準備を 笑顔で

進めて行く 。アリスほどでは無いが パチュリーも

お茶会には 少々楽しみにしていたものもあるようで

その準備は パチュリーにとっても楽しいものと

なっていた 。

 

パチュリーが そのお茶会の準備に気取られていた時ぐらいか

ちょうど 、そこには “ 彼 “ の姿も同時に写っていた。

 

 

 

 

Said you

 

 

暫く あなたが森を彷徨っていると 突然 、森が開けた地が

見えて来た 。

ようやく町や村か 見えて来たか と思いながらも あなたは

早足で その地へと 足を運ぶ 。

 

そして歩いてから20分したぐらいだろうか 、あなたが

魔法の森から抜けた先に写っていたのは .... 。

 

 

そこは村でも町でも無く 、一つの一軒家 がポツンと

建てられていた 。

 

 

 

あなたは その家に対して 、何で こんなところに家が

一つだけポツンと置いてあるのだろうと言う疑問符が

浮かぶ 。

いや 、今はそんな事を考えている場合では無いだろうと

その疑問符を掻き消し 、その家に足を運ぶ事にする 。

 

その一軒家は 見れば見るほど 綺麗に壮観を放っており

静かな森の中に建てられていると言う事もあってか 、

幻想的な風景を何処か感じられるようになっている。

 

あなたは その一軒家にもしかしたら誰か居るかも

しれないと言う期待を持って 近付いて行く。

実際、蔓一つすら生えていない家ともなると

綺麗に手入れされている証拠なので、

誰かでも居たら、その人に色々とここについて

話を聞くのも良いかもしれない 。

 

 

そうして考えに耽っている内に 、その家の近くまで

あなたは やって来た 。

青い屋根か目立つ綺麗な一軒家だなあと あなたは

改めて感じてみる。

あなたは 家に誰か居ないか 、と探そうとしてみると

あなたの視界には一人の少女が視界に映る。

 

紫色の髪をした少女は 両手にティーポットを

持ち 、せっせっと 何か準備をしているような

印象を受ける 。

白い椅子やテーブルが庭に並べられている

辺り、お茶会でもするのだろうかとあなたは軽い

予測を立てる。

 

丁度、外に出ているのなら 話が早い 。

早くも第一村人発見、と言う事で 彼女に話かけてみることに

する。

彼女に足早に近付こうとする も、その準備に集中して居る事

からだろうか こちらに気づく素振りはしないようだった。

 

あなたはその彼女の背後から ” こんにちは “ 、と

声を掛けると 彼女は !? マークを浮かべるのが

容易に想像出来るほど、びっくりしたらしく

素早く此方の方向に身体を向けた 。

 

『 貴方 ... ずっとそこに居たのかしら?

 全然 気が付かなかったわ 。』

 

どうやら、本当に貴方の存在に気が付いていなかったらしく

その少女は思わず 、ずっとそこに居たのかと

問いをこぼしてしまうほどだった。

 

『 初めまして ... 。 』

 

何はともあれ 、まずは挨拶からか と思ったのか 。

その少女は軽く貴方に向かって挨拶を交わす。

それに対して、貴方も “ 初めまして “ と

言葉を交わす。

 

そんな時だろうか 、家の向こうから もう一人の少女が

此方に近付いて来る事を 貴方の視界が捉える。

 

『 丁度良いわ 、アリス 。

 あなたにお客さんよ 、』

 

『 えっ、私に ? 』

 

 

アリスと呼ばれた少女は 、驚いたような顔をした後に

貴方の事を 視界に映す 。

そうして十分に見終わったのか 、アリスは暫くした後に

言葉を紡ぐ。

 

アリス

『 うーん ... 私の知人じゃ無いわね 。』

 

パチュリー

『 ええっ? 違うの ?』

 

アリス

『 失礼だけど 、どちら様 ..... 、あっ! 』

 

アリスがそう言いかけた時 、何やら 思い付いたような顔を

して 、かと思えば今度は 少し呆れたような表情を

浮かべながら 口を開く。

 

アリス

『 分かったわ .... 魔理沙よ 、魔理沙。』

 

そう言うと 、隣の少女も あぁ 、と何処か納得したような

表情を浮かべる。

何でも 、その魔理沙と言うのは 自分らの知らぬ間に

友達を作って居るらしく 、あなたも その魔理沙の知人なの

では無いかと 推測を立てて居る 。

 

しかし、当のあなたは魔理沙のことなんて知らないし

何なら 今名前を聞いたまでもある 。どんな姿なのか

どんな顔をしているのかも 分からないので、完全に

的外れな推理でもあった。

 

だがそんな事は露知らず 、二人は その魔理沙が

来たら あなたの自己紹介をする と言う事になったらしく

その間に 、あなたもお茶会の準備を手伝う事にした。

流石に その肝心の魔理沙が来るまで 、何もしてないのは

していられないので 、半ば 頭を冷静にフラットにさせる

目的でも あったのだ。

 

アリス曰く、人形の手も足りなかったらしいので

丁度良かったとの事 。

あなたの視界には アリスの周りに ふよふよと浮かんでいる

人形らが飛び交って居るのを見て 人形とはそう言う事なの

だろうと 理解する。

 

同時に、あなたの頭には あの人形はどうやって

動いて居るのだろうと言う小さな疑問が頭を過ぎる。

だが、あなたは呪術師を生業として居た為

非現実的な存在•現象には慣れっ子なのでこの人形についても

特段、恐怖も何も感じられなかったので 取り敢えず、

あの人形は 術式か何かで動いて居るんだろうと結論付けて

またお茶会の準備にへと足を運んでいく。

 

 

   [ 数分後 ]

 

 

お茶会の準備が粗方終わり、後は肝心の魔理沙を待つだけなのだが

当の本人が幾ら待っても来ないことから 、先に三人分だけ

お茶を淹れて 軽く始める事にした。

 

あなたが “ いつもこうしてお茶会を?“と聞くと、

その問いに返答したのはアリスだった。

 

アリス

『 えぇ 、私も パチュリーも 紅茶が大好きなの 。』

 

アリス

『 私たち 魔法使いは 研究で篭りがちだから、息抜きでも

 あるわね 。 』

 

 

なるほど 、とあなたは理解したように首を縦に振る。

魔法使い ... ともなると やはり魔法を使って

闘ったりするのだろうか 。

お伽話や創作話でしか出てこなかった魔法の存在を

この目で見られるのは とても特なのかもしれない。

 

まぁ、自分も魔法と同じようなもんを使うけど 、とも

思ってみる。 紫色の少女 ... 基いパチュリーも

同意見らしく。紅茶を飲むと頭がスッキリする、

との事 。

どうやら魔法を研究する者も そうやってカフェインで

頭をスッキリさせるのか。と考える。

 

呪術師の中にも研究に力を入れるものも幾分かは

存在する 。

呪いが籠った呪具だったり、呪物だったりとその種類は

多岐に渡る 。

中でもどこぞの呪詛師が作った 龍の骨を使ったと豪語する

骨の刀は使い勝手が良かった なぁ、と過去にあった

出来事をあなたはボヤ〜と思ってみる。

 

 

そこから先は 、色々と魔法使い達の見解を聞けたと思う。

中には魔理沙の話題も入っており 、アリスとパチュリー曰く

借りたものは返さないし、節操も無い との事。

めちゃくちゃボロクソ言われてるかもしれないが、

二人は特に怒る様子も無い辺り、そこまで本気で怒ると言う訳

では無さそうだ。パチュリーだけはどちらかと言うと

呆れた顔をしていたのだが ...。

まぁ、そこら辺は深く首を突っ込まないようにしよう。

あっ、紅茶うまい 。あっ、お菓子美味い。

 

そうして三人だけのお茶会を楽しんでいると 、

家の向こう側から 人の気配がするのを貴方は

察知した 、と同時に その奥から 人影が

映るのを あなたの視界は同時に捉える。

 

 

『 すまんすまん、遅くなったぜ 。』

 

 

あなたの目の前には 白黒のいかにも魔女ですみたいな

格好をした金髪の女の子が視界に映って居た 。

 

 

 

 

 





第二話いかがだったでしょうか。
内容を見れば分かる通り、ロストワードの序章のアレです。
多分分かる人には分かるはず(他力本願)
ロストワードの要素を6割方混ぜつつ、しっかりヤンデレ要素ブチ
込んでいくんで見とけよ見とけよ〜?

それでは今回はここまで。
あけましておめでとうございます。来年も宜しくお願いします。
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