ー 東方呪血譚 ー   作:クロウト

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新年二発目なので初投稿。


鬼神

 

博麗神社から封結晶収集の旅へと出立した あなた。

霊夢と魔理沙と共に向かう先は 血塗られた悪魔の館

【 紅魔館 】 、博麗神社とはまた違った一面が見れそうな

あなたは 内心 楽しみにしていた。

 

暫く飛んでいると、 博麗神社に居た時には感じる筈も

無かった 濃霧が立ち込めて来る 。

そしてその濃霧と共に 、あなたの視界には壮観とも

言えるような 巨大な真紅の館が見えて来る。

成程、あれが 紅魔館 かとあなたは察する。

 

幻想郷と言うのは 博麗神社のような和風な建造物も

あれば 紅魔館と言った いかにも洋風です、と言った

感じの建造物もあるもんなのだなと感じてみる 。

血液を模したような赤い壁 ... 吸血鬼でも居るのかなと

あなたは想像してみる。確かに 吸血鬼と言うのは

西洋の大妖怪として伝えられている事は呪術師の中では

有名でもある。と言うよりかは吸血鬼のような呪霊とも

あなたは闘った事があった事から 、この世界の吸血鬼に

ついては妙に興味が湧いて居た。

 

そんなこんなで 紅魔館の門前に付き 浮遊を解除させて

門前の地面に足を下ろす。

 

霊夢

『 さて、やって来ました 紅魔館 。

 一気に飛んできたけど 気分はどう?』

 

『 ........ あら、意外と驚いてないみたいだけど?』

 

浮遊については手足のように動いていたので 、

問題無く動かせて居た 。博麗神社から紅魔館へ一気に

飛んで来ても 風が顔に思いっきり 飛んで来ただけで

それ以外はなんとも無かった 、とあなたは霊夢に

伝えた。

 

霊夢

『 ふぅん .... なかなか やるじゃない 。』

 

魔理沙

『 その肝の座り具合は 好都合かもな 。

 妖怪連中に会う度に驚かれても 、調子が狂っちまうぜ。』

 

まぁ 幾度も死線を潜り抜けたのだから この程度で

驚くほど 新人では無い。

呪霊に下半身全部食われかけたり、腕なくなりそうに

なったりとか マジで洒落になんないくらいの経験を

してきたあなたなので ひょっとしたら 精神が麻痺してる

のかもしれない。

 

あなたは改めて ここが紅魔館か 、と 呟く。

門から見る紅魔館の大きさは 改めて その迫力には

驚かされる。

 

 

霊夢

『 ええ 、吸血鬼が住んでるのよ 。

 スカーレット姉妹 っていう 縁起の悪いのが !』

 

『 姉のレミリアが 珍しいもの好きでね ... 。

 もしかしたら 封結晶を持っているかもしれない 』

 

『 ここへ来たのは 、そう言う訳よ 。 』

 

 

どうやら 紅魔館には本当に吸血鬼が住んでいるらしい、と

あなたの想像が現実になり 、内心どんなもんなんだろうと

楽しそうに想像する。

自分が見た吸血鬼は 、人型すら保って無く ただの化け物

みたいな存在だったので この幻想郷の吸血鬼の存在は

眼福モノだったら良いな、と思うあなただった。

 

魔理沙

『 紅魔館かー 。』

 

『 私は結構通ってるけど 、普通の人間は怖がって

 近付かない場所だな 。』

 

霊夢

『 ああでもほら!門番から太極拳を教わる人がちらほら

 いるんだっけ?』

 

太極拳 ... 、あなたの世界でも それなりに馴染みのある言葉だ。

確か 中国武術の一つであったような気がする。

現実世界でもあった武術 ... 、近接戦のレパートリーを増やすなら

あなたもその門番に教わってみるのも良いかもしれないと

考えてみる。

 

魔理沙

『 らしいけど ...... 』

 

『 その門番も今は『留守』だな!

 手間が省けたぜ !早速入ろう。 』

 

 

確かにあなたの視界には門番らしき者は居ない ... けど

勝手に入って良いんだろうか? 、と若干の背徳感を持ちつつも

これも 封結晶収集の為 だからしょうがない 。と

割り切ればあなたの足は自然と門へと運んでいるでは無いか。

大義名分とは言えゴメン!と思いながら 紅魔館の敷地内に

入ろうとすると .... 。

 

『 ちょっ、ちょちょ! 待ちなよ!

  何やってんだ 、アンタら ! 』

 

焦った様子でこちらに向かって来る少女 が一人、あなたの

視界に映り込む。

紅の長髪の上には龍の文字が刻まれた星のマークが特徴的な

帽子 。緑色を基調としたチャイナ服らしきものを着ている。

 

霊夢

『いや、入ろうとしただけなんだけど。』

 

魔理沙

『 何言ってんだよ 、美鈴 。

 門ってのは通る為にあるんだろ?』

 

美鈴

『いやいやいや、そっちこそ何言ってんだ!?

 門番ってのは 、通さない為にいるんだよ!』

 

成程 ... この人が門番か 、とあなたは美鈴の事を見てみる。

そして美鈴を見て 、あなたは コイツも絶対強いタイプ と

認識する。もう姿勢だけでヤバい。立ち振る舞いだけでも

相当場数を踏んで来てるのが嫌でも伝わってしまう。

この人が門番を任されるのも良く分かる 。

 

魔理沙

『 ... ???

 いや、お前 そんなこと言ってるけど ... 。』

 

『 いつもみたいに隅っこで寝てるじゃないか 。』

 

美鈴

『 ば、ばかっ!

 そういうことを大声で言うんじゃない!』

 

『 咲夜さんに聞こえちゃうだろうが ! 』

 

 

... 隅っこで寝てる ?それはつまりサボりと言う事だろうか。

いや待てよ ? ここまでの強者の風格を感じる人なんだ。

きっと 朝や昼や夜も かかさず ストイックな鍛錬をしている

のでは無いのだろうか ... ありえる !!

それで つい、気が抜けて寝てしまう時がある ... ありえる!!!

もう随分と強者の筈なのに 飽くなき強さへの渇望 ... 。

絶対強いよなこの人。 .... とくだらない想像をしてしまう

あなただった。

 

霊夢

『 ねぇ 、美鈴 ...

  これは 交渉なんだけど ............ 。 』

 

『 ここをすんなり通せば 、寝てたことは

 黙っておいてやるわよ 。』

 

美鈴

『 なるほどなるほど ...... 、

  それなら怒られずに済 ..... まないよっ! 』

 

『 危ない危ない ... 、

 騙されるとこだったじゃないか! 』

 

あなたは兎にも角にも 、先ずは 軽く挨拶でもしておこうと

門番である美鈴に 、門番 ... 美鈴さんと言うんすね!こんちは!

と 軽くフラットに話しかける 。

いずれ闘う事になるかもしれない強者なんだ 名前や顔ぐらい

覚えとかないと失礼だ 、と段々戦闘狂チックな思考に染まり

つつあるあなただった。

 

美鈴

『 はい、こんにちは 。

 ............... おわっ ! はじめまして ? 』

 

『 ...... 霊夢 、 それに魔理沙 。

 こちらのお方 は ? 』

 

魔理沙

『 こいつは 、⚪︎⚪︎って言うんだ !

 訳あって 、一緒に旅してる 。 』

 

霊夢

『 博麗の巫女 預かりだから 、普通の妖怪が手を出したら

 容赦しないわよ?』

 

美鈴

『 しないしないしないって !

  私は人を襲わない妖怪なんだよ ! 』

 

霊夢

『 巫女は食べてもいい ?って言ったのに? 』

 

美鈴

『 それは言い伝えだよ ! 言い伝えは大事だからな!

......... って !遊んでたら 咲夜さんに叱られる!』

 

『 .... そういう訳で 〇〇さん 。

 私は 紅美鈴 という 、この紅魔館の門番をしているよ 。』

 

『 お嬢様 や メイド長の 許可がない 来客を 、

 入れるわけにはいかないんだ 。 』

 

『 まぁ 、健康に良い 体操なら いつでも 教えてあげるから

それで勘弁してくれ 。 』

 

健康に良い体操 ... と聞くと 自然にヨガを思い浮かべるが

この世界にもヨガの技術が流れて来てるのだろうか?

基本的なストレッチはともかく ヨガとかは本来

外の世界の物のはず ... 興味深いので 今度お願いします!

と美鈴に伝えた。

 

魔理沙

『 自己紹介も円満に済んだことだし 、

 そろそろ中に入るか ! 』

 

そう言いながら 魔理沙は しれっと何事も無く 紅魔館の

門を潜ろうとする。

しかし 、あと僅かと言うところで 我に返った 紅美鈴に

塞がれる。

わぁ!まるで漫才だ!

 

美鈴

『 いや 、だから !そんなばかな事があるか !

 そもそも何しに来たんだよ !あんたらの要件は!』

 

霊夢

『 なんだ、そんなこと 。

 最近 、この界隈に 大爆発する 危険な物体が

 発生していてね ?』

 

『 アンタのとこの主人が そんなもの持ってたら 、

 危なっかしいったらありゃしない。』

 

『 だから 私たちが 親切にも回収しに来てあげたってわけ。

 どう?納得した ? 』

 

美鈴

『 な、なんだって ...... ! ?

  そんなことが起きて居たなんて ..... 。 』

 

『 それは確かに危ないわね ... 。』

 

魔理沙

『 よし。話は通ったな。入るか。』

 

どうやら話が通じたのか 完全に入って良いみたいな空気が

流れて居たのでその空気に乗じて スーッと入ろうとする .... 、

が またもや 美鈴に止められてしまう。

ナンデ!?イマハイレルクウキダッタジャン!!

 

美鈴

『 いやいやいや 、だから駄目だって!』

 

霊夢

『 なんでよ ?

 グズグズしてる間に紅魔館が爆発しても知らないわよ?』

 

美鈴

『 それは困るけど ! でも咲夜さんやパチュリー様も

 いるから。そこまで大変な事にはならないよ 。』

 

魔理沙

『 ちぇっ 、余計な知恵を付けたな 。』

 

美鈴

『 本当に何なんだ 、コイツら ... 。』

 

本当に意地でも倒してくれなさそうな 美鈴 。

だが それだけ 門番としての責務を全うしてるとの事だろう。

思わずお疲れ様ですと労いたくなる。が 、今は心の中で

その感情を抑えて 冷静に頭を回す。

 

霊夢

『 うーん困ったわね ... 。

 ここで 道草食ってる場合じゃないし _____ ! 』

 

霊夢がそう口にした瞬間 、何かを思い付いたような顔を

しながら あなたの方を向いて来る。

何か妙案を思いついたようだが 、何故だろう悪寒が

止まらない。

 

霊夢

『 ねぇ、⚪︎⚪︎ ? 君って確か 紫から “ 足手纏い “ にならない

 って 言われてるのよね ?

 でも私や魔理沙は ⚪︎⚪︎の強さを良く分からないのよ 、

 だったら 今後の旅の為にも ⚪︎⚪︎の強さって言うのを

 証明しないと 何かと不便だと思わないかしら?』

 

もうこの文で大体察したぞ 、察したく無かったが

察してしまったぞ 。要するに 美鈴と闘ってみろって

事か 。確かに 紅魔館の門番に時間を割きすぎては

マズイ... 、最悪 封結晶が爆破して紅魔館が爆破

するかもしれない。

だったら あなたが 美鈴をここで足止めして 、

霊夢と魔理沙の二人で 封結晶を探すのが

圧倒的に効率が良いのだろう 、あぁ分かったよ!

やってやらぁ !と言いながら 気合を入れる。

 

..... にしてもいつから 自分は博麗の巫女のお預かりに

なったのだろう。とふと思ったあなただった。

 

霊夢

『 気合い充分ってとこかしら ? 』

 

魔理沙

『 おー 、そういや ⚪︎⚪︎の能力 ... って なんなんだろうな?

  聞き忘れてたぜ ... 。 』

 

 

まぁ 、見れば分かる 。と 魔理沙に一言だけ伝えて

前へ一歩 、2歩踏み出して 美鈴の前に立つ。

正直、闘ってみたいなぁ とも思ってたので

願ったり叶ったりだ 。

 

美鈴

『 へぇ ? 博麗の巫女じゃなくて 、貴方が私と

  『 勝負 』 するのね ... 。

 あまり 傷付けたく無いんだけど ... 、良いわ !

 その勝負 受けてたとう ! 』

 

 

あなたは よろしくお願いするッス!と相手に敬意を払う

挨拶をする。

『勝負』 、聞けば それはこの幻想郷に古くから

根付いて居る スペルカードルールに基いたモノ...らしいが

詳しいルールまでは良く分からない が ... 、

まぁ この闘いがチュートリアル だと思ってやってみよう。と

考えるあなただった。

 

 

 

______ 『 赤血操術 』

 

 

 

体内の血中成分を操作させ 身体の体温を上げさせる。

赤血操術は 血を操る術式、故に自身の血を形造り

物質として攻撃するだけで無く 自身に流れて居る

血の流れや成分すらも操る。

そして あなたの 洗練された赤血操術は 血中成分を

最大にまで活性化させ 身体能力を向上させる。

 

だが あなたは気付いていなかった 。

あなたのこの術式が この幻想郷の中でどれほど

“ 異質 “ なモノか 。

そしてあなたの血がどれほど この幻想郷で “ 強さ “ を

誇るか 。まだ幻想郷に入ったばかりのあなたでは

分かるはずも無い事だ 。

 

 

『赤鱗躍動』_______ 。

 

 

ズズズ.....

あなたの両瞳に赤いばつ印のような傷のような何かが

浮かび上がる。同時にあなたの両腕は赤く血に染まる。

そして 、あなたを纏う雰囲気は “ ただの旅人 “ から

“ 重圧を放つ強者 “ へと変化され 、身体からは

呪力が滾る 。

 

今この時。赤鱗躍動は 幻想郷という世界の中で、

あなたと言う “ 鬼神 “ を産み出した ______ 。

 

 

美鈴

『 ___ ッ ! 』

 

鬼神の前に立つのは 紅美鈴ただ一人 。だか美鈴は

鬼神を前にしても 怯む事無く 前進する 。

あなたもそれに合わせて 1歩 2歩と地面を

踏み締めるように 歩く。

3歩 、4歩 。そうしていく内に 両者は

空中へと打ち上げられる。

ああ、紅魔館の全貌が良く見える 、

綺麗だ 。真紅のような 壁は血の色を表して居るのだろう?

吸血鬼 ... と呼ばれるモノ達が 自分の血を吸ったら

どんな反応をしようか 、と あなたはくだらない想像を

掻き立てる 。

 

そして 、暫くの静寂が立ち込める 。

門番としての責務が勝つか 鬼神の赤血が勝つか 。

1 、 2 、3 、4 、5 ...... 。

 

静寂が始まってから 6秒後 ..... 。

“ 両者 “ は動き出す 。

 

美鈴

『 【虹符】:彩光の風鈴 ッ ! 』

 

赤血操術____ 【苅払】!

 

 

美鈴が出した弾幕は捩れるように回りながら虹色の

高密度の無数の弾幕を放つ。

一方あなたが出したのは 赤血操術の技の一つである

【苅払】であり 、自らの手から構築された巨大な

血のチャクラムが二つ。対を成しながら凄まじい速度で美鈴の元へ

向かって行く 。

 

美鈴

『 速ッ ______ !? 』

 

 

美鈴は自らの弾幕を展開させ、迫り来る血のチャクラムの

一つはなんとか 破壊出来たが 死角から迫り来るもう一つの

チャクラムに対応出来ず 被弾してしまう。

 

一方貴方も美鈴が放った虹色の弾幕には少々苦戦しており、

高密度に展開されたその弾幕は 貴方の精神を回避させる事に

集中させてしまう。

呪力が籠った腕でガードしようとも考えたが それだと

仮に第一弾を防げたとしても 1秒も無く 次の弾幕が

迫って来る。

下手をこいたらガードに集中し過ぎての死角からの多段ヒットで

一気にお陀仏という最悪のシナリオが実現するかもしれないので

弾幕の隙を縫って 回避する事に専念する 。

 

美鈴

『 ッ ___ 今ッ ! はぁぁぁぁっっ!!! 』

 

あなたが 弾幕の回避に専念していると それを見た美鈴が、

回避に精神を削って居るところをチャンスとして捉えられ

美鈴が急接近で此方に近付き 、あなたの腹部に美鈴の

掌底が向かって来る。

あなたは 赤鱗躍動を外視筋にも回して居たので その

接近には すんでで気付き 、美鈴の掌底を右手の下段払いで

受け流す。そしてそれにカウンターを返すように あなたは

立っている姿勢から 膝の力を全て抜き 、しゃがみの姿勢へと

移行。美鈴の視界から刹那 あなたが消える ______ 。

 

美鈴

『 ______ え ? 』

 

『 膝抜き 』、古武術において予備動作を消す技術。

あなたは膝の力と同時に股関節 肩を抜き 滑らかに

美鈴の足元へと移動。

姿勢は低く 力の流れを殺さず施らせ 繰り出されるは

躰道の _____

 

『卍蹴り』_____!!!!!!!

 

美鈴

『 ぐっ ______ !!! 』

 

 

美鈴は咄嗟に腕をクロスさせ あなたの卍蹴りを受け止める。

しかし 赤鱗躍動によって強化された脚による遠心力を

フルに使った 蹴りでは美鈴では受け流す事は出来ず ....

 

ビリビリッ !!!

 

美鈴の両腕に鈍い衝撃が大きな波紋を呼ぶようにして

響き渡る。

受け流しはせず 、ただ受け止め切るだけで精一杯だった。

 

( 重っ .... !!!! )

 

だが 時間の経過と共に 受け止める方もその抵抗が弱くなり

あなたは更にダメ押しで 蹴りに当てる力を強くする。

そして .... 。

 

ドォンッッッ!!!!

 

重い轟音と共に 美鈴は あなたの蹴りによって背後に

吹き飛ばされる 。

あなたは その吹き飛ばされる時に出来た隙を見逃さず、

即座に赤血操術を展開する。

 

赤血操術 _____【百斂】

 

あなたの両掌には限界にまで圧縮された一つの球体の

ような形をしている血が有り、その血を掌と掌で

重ね合わせ 指圧で更に圧縮する。

力の流れが凄まじい速度で巡り巡られているその血液は

掌の内側にて更にその反発力を高め、導火線に火を付けた

爆弾のように その血液は熱く滾っている。

そして その重ね合わせた掌を縦から横へと移し 目の前に

居る美鈴にへと狙いを定める。

重ね合わせた掌によって 血液の爆発の方向が一方向にへと

限定される事で その百斂の血液は凄まじい反発力を

活かし 、貫通力を持たせる事が出来る。

 

 

赤血操術[奥義]_______ ” 穿血 “

 

 

ビィイィィィッ!!!!!!!!!

ウォーターカッターの要領で放たれた穿血は初速の時点で

美鈴との距離を大幅に詰められる。

 

( 嘘ッ .... !!! )

 

次速で美鈴の眼前にへと接近 、だが それよりも速く

美鈴は 横へと間一髪で回避 。穿血の兇刃から

逃れることに成功する 。

 

         【 だが .... 】

 

 

ビィィィイィッッ!!!!

先程まで 純粋に真っ直ぐにしか飛ばなかった穿血が

美鈴の後を過ぎた途端 、その軌道を急転換させ 尾を

描くようにして美鈴の元へ迫る。

だが 美鈴は 、それを見切ったように 右斜めに向けて

緊急回避をし 急接近であなたの方へ近付いてくる。

 

美鈴

『 ... “ あれ “ は初速だけがトップスピード ... それさえ

 回避すれば 次速には対応出来るッ!!』

 

 

見切られた 、あれだけの短時間で 穿血の弱点を見抜いたか

と あなたは心の中で賛辞を送る。

そう穿血の弱点は その速さ にあり 、初速のみがトップスピード

であり それを回避されると 軌道を変えて不意打ちでも

しない限り 、穿血に対応される。

そして穿血は 遠距離専用なので 美鈴のように弾幕と

接近戦を合わせ持つタイプには割と分が悪いのだ。

 

だが 赤鱗躍動で身体強化を施したあなたには

肉弾戦でも 一応の備えは有るのだ 。

 

 

美鈴

『 はッ!!!!』

 

接近して来た美鈴から放たれるのは虹彩を放つ拳の連打。

縦拳と正拳を織り交ぜながら放たれる圧倒的な瞬発力を

放つソレをあなたは捌く事に力を注ぎ カウンターの隙を

探している 。しかし 先ほどの重い力を持つ掌底とは

違い 素早さに重きを置いた打撃なので 中々隙を

探せずに 捌く事に神経を注いでいる状態だ 。

 

パァンッ!!

 

風船が破裂するような音共に、あなたの捌いていた手が

美鈴の手によって払われる 。

あなたの上半身は ガラ空きになり ガードが崩される 。

そして美鈴はその隙を見逃す訳も無く 。

 

美鈴

『 これで終わりッ !! 』

 

ガラ空きになった胴体に向けて放たれるは美鈴の中段前蹴り。

虹彩を纏ったその前蹴りは視るだけでも その威力の大きさが

見て取れてしまう。

赤鱗躍動で身体能力を上げているも 防御力が上がる訳では無い。

ただの人間でしか無いあなたにとってこの前蹴りはとても

耐えれるモノでも無いだろう。

 

現に先ほどの美鈴の怒涛の拳連打 、威力を素早さに

転換させてるとは言えども あなたの両腕には 未だに

美鈴の拳の痛みが重く響いている。

 

要するにこの状況は 絶対絶命、ピンチと言う事だ 。

だが あなたは その迫り来る嵐脚を見ても 焦りの

表情など一切無かった。

 

そして遂に ______ 。

 

ビュオォォッッッッ!!!!!

 

美鈴の蹴りがあなたを捉えた 。その場に居る者らが

美鈴の勝ち あなたの負けを確信した時だろう 。

だが その“ 確信 “ は美鈴の蹴りが《空を切る》事によって

一瞬にして覆されるだろう。

 

( なッ _____ 。)

 

美鈴は確かにあなたを捉えた。現に美鈴の蹴りは 、

迷いも無く 力も殺さず あなたの元へ向かって向かった

事実は不動のモノだろう。

だが 美鈴が自身の蹴りにより貫いたのは あなた自身では

無く ______ 。

 

“ あなたが着ていた 服 “ だけだった 。

 

美鈴

『 消え________ 』

 

刹那 、服を身代わりにした あなたが美鈴から見て 右後ろ。

死角に当たる場所にて姿を現す 。

その距離は近く 、両者の打撃が衝突する分には

差し支えないものだった 。

 

一歩 、あなたが踏み出すと共に 右拳に呪力を纏わせる。

赤鱗躍動を回していた外視筋への血中効果を全て腕へと

回させる。

 

赤鱗躍動による腕を主砲とした身体能力の強化。

それに加えての 従来の素の膂力 と澱み無い繊細な

呪力操作 。

そこから放たれる 一発のあなたの呪力を纏った正拳突き。

気を読み取り操る事を得意とする美鈴には この異質な

呪力の流れを感じ無い訳が無く ____ 。

 

美鈴

『 しまったっ !!!!! ... 』

 

美鈴は咄嗟にクロスガードを組む 。しかし それよりも速く

速く 速く 貴方の拳が 美鈴を捉えた _______ 。

その瞬間 美鈴と貴方との間に位置する 拳を纏う呪力が、

今再び 黒く歪み 火花を纏う。

 

 

 

 

 

黒閃!!!!!!!!!

 

 

 

 

刹那 美鈴の元に 黒い火花を纏った拳が炸裂した。

 

 

 

 

 

 

美鈴

『 ぐぅッッ______ ! 』

 

 

ガード越しに伝わる黒い火花の衝撃 、先ほど喰らった

卍蹴りよりも遥かに重いその打撃は 美鈴の身には

余るのは 火を見るよりも明らかだった 。

そして 、あなたは 美鈴のクロスガード ごと その拳を

奥へ 奥へと 突っ切らせ .... 。

 

 

 

ドゴォンッ!!

 

 

 

再び鳴り響いた拳の轟音と共に 美鈴は 浮遊を強制解除 、

そのまま地面にゆっくりと落ちていった ______ 。

美鈴とあなたの 『 勝負 』は 、あなたの勝利により

決着が着いた ____ 。

 

 

 

あなたが美鈴の安否を確かめる為に 、美鈴の側へ向かおうと

した時には 美鈴はもう起き上がっていたが もう戦う様子は

無いみたいだった。

 

 

美鈴

『 あははは .... 、自分から啖呵切ってこうも完璧に負けちゃ

 ったとは.... 。逆に清々しい気持ちになるわね。』

 

 

美鈴はそうやって自分の完璧な負けを認めているが 、

あなた自身では 結構危なかった部分も有ったと思う場面も

多々有ったと考えている。

そもそも美鈴のような綺麗な弾幕は自分には持ち合わせて

無いし 、あのまま弾幕で持久戦にまで持ち越されていたら

どの道 貧血か呪力切れで 負けて居ただろう。

それに加えて 体術 、肉弾戦でも凄まじいポテンシャルを

遺憾無く発揮していた事を鑑みると 少しでも 自分の突きの

タイミングをミスれば 間違い無く落とされていたのは

自分だっただろう 、と美鈴に賛辞の言葉を送る。

 

美鈴

『 そ ... 、そう ? ... まぁ 、自分より強い人に褒められるのは

 悪い気はしないものよね ! 』

 

 

そう言いながら 照れくさそうに指で頬を掻く美鈴 。

だが あなたの賛辞の言葉はそれだけでは留まらず 、

あの弾幕の美しさには思わず一瞬 、自分でも

苅払を打つのを躊躇った とか 、あれほど早く

重い 拳の連打は見た事無かった 。すげぇ! など

あなたの戦闘意欲に火が付いたのか 只管、美鈴を

褒めちぎった。褒めちぎりまくった 。

 

美鈴

『 ちょちょちょっっ !!! ストップ!ストーップ !

 もう分かったから ! 』

 

あなたの褒めちぎりに美鈴が待ったを掛け 同時に

あなたの熱くなった頭が冷静になるのを実感する。

美鈴はそっぽを向いてしまい 、あなたが やり過ぎたか

と思い 軽く謝ると 、美鈴は 『 早く行って!』と

言いながら 手をシッシッ 、と振る 。

 

あはたは その言葉を聞き、門前まで戻ろうと踵を返す。

心無しか 美鈴の耳が真っ赤になっていた気がするが

何かあったのだろうかと軽く心配するあなただった。

 

あなたが門前にまで辿りつくと 、そこには

目をキラキラと輝かせている魔理沙の姿と 顔を真っ赤にしている

霊夢が立っており 、あなたは先に紅魔館に入ったんじゃないか。

と霊夢に聞いてみると 。

 

霊夢

『 ........ ふ .... 。』

 

ふ ?

 

霊夢

『 服を着なさいっっっっ !!!!!!! 』

 

 

ゴッッッッッッ!!!!!

 

霊夢の迫真の声と共に あなたの頭部に霊夢の拳骨が走る。

鈍い痛みが迸る 。痛い 、下手したら 美鈴との戦闘よりも

痛いかもしれない。

あなたはその痛みに悶えながら 幸い 近くに落ちてた自分の

服を拾い上げた 。

先の戦闘で大分痛んだが、まだ着れるので そのまま着用する。

 

あなたが服を着ても 霊夢は依然と顔を赤くしっぱなしだった。

 

 

 

 





美鈴のキャラが掴めずに悪戦苦闘した回でした。
そう言うところも好き♡
余談ですが 、個人的に主人公君の服装は 呪術廻戦の
渋谷事変の後 死滅回遊の前の呪霊絶対殺すマンの
悠二君みたいな黒パーカー黒ズボンをイメージしています。
主人公君があの一瞬でパーカーを身代わりに出来たのは
パーカーを素早く脱げたからなんですねぇ!
君、早着替えの才能あるよ?(上から目線)

次回から紅魔館に殴り込みに行くっすよォ〜‼️‼️
美鈴の恋愛フラグを立たせたところで今回は終わりにしたいと
思います。

やったねたえちゃん!ハーレムの道に一歩近付いたよ!(脳死)


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恋愛フラグを立たせる相手が増加します。
ヤンデレ要素どこ...ここ.....。

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