ー 東方呪血譚 ー   作:クロウト

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文字数がエグいですよォ〜〜!!!!!!(過労)
初投稿です。


グランギニョル座の怪人

 

紅魔館を出た一行は 、今度は冥界にあるという白玉楼を

目指し 上へ上へと飛び上がって居る。

いつ頃の時間が経った時だろうか、地面はもう見えなくなり

その代わりに果てしなく続く雲海が広がっており、大きな

山の頂点が顔を出し 幻想的な雰囲気を生み出している。

あなたはその光景を見た瞬間 、すごく綺麗な景色だ 。

と思わず言葉を溢してしまう。

 

霊夢

『 今は 【冥界】に向かっているところなのよ 。

 逸れないように しっかりついてきてね 。』

 

レミリア

『 聞くところによれば 、幽々子も封結晶を持っている

 らしいわ。そうよね 、咲夜?』

 

咲夜

『 はい。里で買い物をしている時に『白玉楼』の従者と

 会いまして 、』

 

『 仄めかすような事を言っていましたわ。』

 

 

どうやら白玉楼には咲夜のような従者が居るらしい、

あなたは白玉楼の従者とはどんな者なのだろうか。と

想像を膨らます。その想像の中でふと『冥界』の存在が

どう言うものなのかを考える。

冥界と言えば死んだ者が集まる吹き溜まりのような

イメージがある。事実、今迄祓って来た呪霊もあなた達が

恐怖•畏怖の感情により産み落とされたモノでありその淵底には

冥界と言う概念があったかと思うと少しばかり恐ろしく

感じてしまう。

 

あなたは霊夢に 、『冥界』とは死後の世界のことなのか?

と自身が気になった事を純粋に問うてみる。

 

霊夢

『そうね。

 死者たちの行き先が決まるまで、待機する場所 。』

 

『俗に言う『あの世』の一種で、幽霊たちがたくさんいるわ。』

 

『 冥界を管理しているのが、亡霊の西行寺幽々子 。

 彼女が住む白玉楼へ、今向かっているところってわけ。』

 

成程 、とあなたは首を傾げる 。死者が集う場所を

管理するのもまた死んだ者 。白玉楼が『冥界』の

要所とも呼ばれているのも良く分かる。

死者が集い 行き先の分岐点ともなる、その地なら

封結晶があってもおかしくはない。そう言う事なの

だろう。

 

魔理沙

『 それはそうと、レミリア 。

  お前 ... 日傘をささなくて大丈夫なのか?』

 

レミリア

『 こうして飛ぶ時は日傘が不都合があるのよね .....

  でも、咲夜が超強力日焼け止めを見つけてくれたのよ。』

 

魔理沙

『 ああ 、香霖か .... さすがにそういう類は非売品対象外か。

 しかし 弱点の日光が日焼け止めで防げるとは驚きだぜ。』

 

レミリア

『 外来品の日焼け止めにもいろんなものがあるらしいけど。

 人間には不要なくらい、過剰に成分が入っている

 ものもあるとか。』

 

咲夜

『 意外と、外の世界にも吸血鬼は残っているかも

 しれませんね。普通の人間たちに紛れているとか。』

 

魔理沙

『 そんなバカなこと、あるわけないだろ。

  気味の悪い冗談だぜ 。』

 

 

いいや、それがあるんです!あるから困ってるっす!!と

あなたは口には出さず 、心の中で叫ぶ。

実際 、吸血鬼は日本や海外でも西洋の大妖怪として

語り継がれており それがやけに怖く誇張されたB級映画が

あったり 吸血鬼絡みの曰くがあった廃墟があったり、と

その吸血鬼に対する恐怖•畏怖の感情が凄まじく 、それが

1級相当の呪いを産み落とすこともあり そんな事が起きると

呪術総監部は一も二もなく術師を派遣させる。

あなたはその1級や下手をすれば特級案件の事案に何度も

赴き 何度も生還した確かな実力者なのだ。

実力者 ... が故に総監部から難しい任務が下される事もあり

それは勘弁して欲しい。と辛く願うあなただった。

 

 

『 そうね。貴方の言うとおりよね 。』

 

『 お茶会を途中退場 ... だなんてバカなこと、あるわけ

 ないわ。気味の悪い冗談よね 。』

 

唐突に聞き慣れていない声が聞こえたと思えば 、

魔理沙の隣に 人形を浮かばせている金髪の少女が

そこにおり 、少女の言葉が耳に入るまで に

そこに居た事さえも気付かなかった。

いつからそこに居た!?お前!?

 

 

魔理沙

『 げぇっ。アリス。』

 

アリス

『 『 げえっ 』じゃないわよ

  貴方のおかげで、今回のお茶会は台無しになったんだから。』

 

魔理沙

『 え?そうなのか?

  パチュリーがいたじゃないか 。』

 

アリス

『 はぁ ....... そういうことじゃないわよ 。

  でも、この話はもういいの 。』

 

『 そうそう 、貴方 .... 〇〇っていうのね 。

 ちゃんと 自己紹介できずに失礼したわ 。』

 

『私はアリス•マーガロイド 。森に住む魔法使いよ。

 人形使いと呼んでも良いわ。よろしくね。』

 

アリスが自己紹介を終えると 他の人形達も続いて挨拶する。

人形使い 、と言っていることからあの人形達は大方、

アリスの魔法で動いているのだろう 。

それにしても 人形達が可愛くて仕方ない 、とあなたは

衝動に近いようなものが頭に過ぎる。

なんせ 元の世界に居た頃は 人形代わりに呪骸と呼ばれる

人形とも言えないような奴らが居たが 当然可愛くもなく

唯一 、東京校の学長が作った呪骸が一番マシだったが

目が合った瞬間、自慢の腕で速攻で殴りに来る呪骸

だったので 基本的に人形関連ではあなたにとって

良い思い出が一つも無かった。

だが アリスの人形を見て 、何か自分の心の薄汚れた

部分が洗われたような気がした。命の洗濯とはこう言う事か。

 

あなたは思わず 、可愛い人形たちっすね!と声に出す。

それほど迄に可愛い人形にあなたの視界は映ったのだ。

人形が手に持ってる、ありえないぐらい太いランスが

無ければ100点だった。

 

アリス

『 あらあらあらぁ〜? 分かる〜?』

 

アリスはあなたに人形の事について褒められると 、

先程の魔理沙に対する 表情とは違って お茶会で

見せた 、ウッキウキとした笑顔になる。

 

アリス

『 蓬莱も上海も ..... 倫敦も和蘭も ... 。

 それぞれ違って、全て私の最高傑作なの!』

 

『 私の魔力を見えない糸にして、動かして居るの。』

 

魔理沙

『 おいおいおい、魔法使いが簡単に手の内を明かして

  大丈夫か ? 』

 

アリス

『 これくらいで私の魔法が破れるなら 、人形使いを

 名乗ってないわ 、』

 

 

自身の魔力を見えない糸に構築し、それを人形に付けて

操る ... 。あなたの脳内には構築術式に近いものだろうと

推測を立てる 。

構築術式は0から物を作り出す術式 、領域展開のように

結界を解除したらその領域は無くなる事は無く、

術式終了後も構築術式で生み出した物質は残り続ける。

だがそれ故に呪力の消費が激しく、呪力に乏しい者だと

せいぜい弾丸一発が関の山だろう。

 

魔法で何かを構築するのにどれほどの魔力を消費するかは

不明瞭だが 、人形を長期的に浮遊を維持するほどの

頑丈な糸なのだ 。中々魔力が喰われるのでは無いのだろうか

とあなたは考える。

だがアリスは 当たり前かのように人形達を浮かばしている。

魔力の自然回復と言う線も考えられるだろう。

しかし、糸は本来千切れやすく 脆弱な物 。それを

見えなくさせると言う効果を持ち 且つ硬さを加えるものを

ゼロから構築出来るのは 実は凄いことなのでは無いのだろうか。

 

あなたはアリスも例に漏れず、この世界の中でも

当然のように強者にカテゴリー分けされる存在なのだなと

脳内にまた一つ刻みつけた。

 

魔理沙

『 ふぅん......そういうもんか 。

 それで?何しにここまで来たんだ?』

 

アリス

『 そうだった!

 聞いたわよ 、封結晶の話。』

 

レミリア

『 あら、森の人形使い。

 貴方も興味あるの? 』

 

アリス

『 えぇ ... なんて素敵な話なのかしら ... もう分かるでしょう?』

 

 

あなたはこの先の展開を何と無く察していた。

だがその展開はあって欲しく無い、頼むから

持ってる封結晶全部置いてけなんて事は

言わないで欲しい、とフラグのようなものを

建てるあなただった。

 

アリス

『 ....... 持っている封結晶、残らず置いていきなさい。』

 

フラグ成立である 、この時点から大体これから何が

起こりうるかはもう薄らと分かっているが 、もしかしたら

違う可能性だってあるかもしれないので 一応、話だけは

聞くのだった。

 

霊夢

『 何を言い出すかと思えば ....... 。

  そんなバカなこと、するわけないじゃない。』

 

アリス

『 巨大な爆発を起こすほどの魔力源よ 。

  人形もタダで動いているわけじゃないわ。』

 

『 可動域から反応速度まで ... 。

  人形操作に関するあらゆる魔術的仕様が、

  魔力供給量で決まるの。』

 

『 魔力は全てを解決する。

 ゴリアテを超える夢の超弩級ギニョルさえ、可能かも

 しれない。』

 

魔理沙

『 いつか聞いたような話だなぁ!』

 

アリス

『 魔理沙なら分かるでしょう?』

 

 

何だその魔法とは程遠いような鉄塊のような名前は。

魔法使いの中ではゴリアテや超弩級ギニョルが

常識になっているようだが、当のあなたは

その名前を聞いて 、何も浮かび上がるものは無く

強いて言うなら 魔力で動くガンダム的なあれなのか....

とだけしか考える事が出来なかった。

 

アリス

『 魔法使いたる者 .... 真理の言葉を暴くために、

  大いなる魔力が必要なのよ!』

 

魔理沙

『 いやぁー ..... 私はそんなのに興味ないぜ。

 だって、普通の人間の魔法使いだからな!』

 

アリス

『 興味ないなら、封結晶を渡しなさいよ。』

 

魔理沙

『 やれやれ.....興味あり過ぎるヤツに、封結晶は渡せないな!』

 

 

... これはそろそろ始まるようだ 、こうなった時は

幻想郷でも ある意味、お約束みたいな所があるのだろうか

大体タイミングが掴めているあなただった。このタイミングが

分かるのは役立たつかどうかはわからないが 。

 

霊夢

『 君も分かって来たわね 。』

 

『 えぇ 、弾幕勝負の時間よ 。』

 

 

やはりこうなったか 。お互いの意見が相容れなかった時は

こうして弾幕勝負をやるのも幻想郷だと日常茶飯事かも

しれないが、あなたからすれば 術式以外の未知の能力で

相手が持つ手札が分からずに闘わなければいけないので

恐怖モノである。 

... それは相手側からしても同じなのだろうが 。

 

しかし 、とあなたの頭の中に不安が過ぎる。

アリスが人形を操る事に特化するのは確定している、

そしてそれだけ 素質や才能がある者という事も同時に

分かりきっている。

人形を使った 多対一、しかもその人形一体一体が

アリスの操作下にある。アリスとのタイマン勝負は

恐らく 、デフォルトで人形と言う味方が付いている

アリスに間違い無く軍配は上がるだろう。

 

魔理沙はパチュリーとの戦闘から見るに、単騎で

安定した火力を出す パワータイプ ... 、一撃が

重いタイプなら 外した時のダメージがデカい。

下手すればその隙を人形どもに突かれて終わりだ。

ならば近中遠で隙を作りやすい あなたが魔理沙と

タッグを組めば 勝機はあるかもしれない、とあなた

は考える。

 

アリス

『 ひとりで突っ込んできても、人形の盾は打ち破れないわ。』

 

『 .... ふふっ、貴方も操り人形にしてあげましょうか?』

 

魔理沙

『 ノリノリだなぁ、アリスのヤツ。』

 

『 だが ... 確かに 。

 アリス相手にタイマン勝負は 、分が悪いな ..... 。』

 

 

さて、どうしようか 。と魔理沙が首を傾げた所で

あなたは さも当たり前かのように 、自分の身体を

前へと前進させ 、魔理沙の前に立ち アリスと

対峙しようとする 。

しかし 、それを止める声が一つ ____ 。

 

魔理沙

『 ちょっ !?

 お前 、なに前に出てんだよ! 』

 

魔理沙のその声に続いて 霊夢もあなたに向かって声を

掛けようとするが 、あなたはその上げそうになった

声を掌をそっと掲げ 静止させる。

あなたは アリスとのタイマン勝負に分が悪いなら 、

近中遠で 隙を作りやすい 自分が前に行った方が

良いだろう、と魔理沙に提案する 。

 

魔理沙

『 馬鹿っ ! それだとお前がっ ! ______ 』

 

確かに 手札が読めなく且つ人形という人員を

同時に動かせるアリスならば 苦戦を強いられるかも

しれない。だが 、あなたがやるのはあくまでも

“ 隙を作り 、出来るだけ余力を削る “ だけだ 。

魔理沙に チャンスが出来たら ちゃんと交代する。

その隙で大技なりなんなりぶち込んでくれ 、と

簡易的だが シンプルな作戦を伝える 。

 

魔理沙

『 ______ ... 分かったよ 。 』

 

『 ..... ただ 絶対に無理だけはすんなよ !

 危なくなったら 交代しろよな!』

 

魔理沙もその作戦に納得してはくれたようで 、

了承してくれた。魔理沙の放った言葉に あなたは

任せろ 。と一言だけ 言い残し 、改めてアリスの

前へと足を運ぶ 。

 

アリス

『 ..... あら?、⚪︎⚪︎も操り人形にされに来たのかしら?』

 

 

言葉だけ見れば、そこら辺の悪役とさして大差無い言葉を

ノリノリで言って来る ... 、多分相当やる気があるの

だろう。アリスのその顔にはやる気を通り越して

怖いモノもある。

 

精々 、人形にされないように頑張ってみる 。と

アリスに言い放ち 自身の術式を展開する 。

 

赤血操術____ 赤鱗躍動 ー【載】ー

 

 

ズズズ....!

いつものように赤鱗躍動を発動させ 体内の身体能力を

上げるバフを付与する。だが今回は 全体の身体能力の

向上を6割程度に抑え 、残り4割は全て 自身の外視筋

に集中させ 動体視力も向上させて行く。

同時に 肉弾戦のように 拳や脚に一点だけ呪力を流すの

では無く、身体全体に配分させるように呪力を流し

呪力面で身体のコーティングと拳や脚への攻撃力向上と同時に

黒閃を発動する前準備を済ませていく。

 

そして あなたは 懐から “ 筆記帳 “ を取り出した 。

 

( あれは .... 。 )

 

アリスはあなたが取り出した筆記帳に興味深い

反応を示している。まぁ 、封結晶の事が 噂伝いに

伝わっているのなら あなたの存在や 記憶に無い誰かの

縁や風景が記される、どう見ても曰く付きの筆記帳も

当然の如く知られるだろう。

 

そしてその“筆記帳“の真価は 、ただ縁や風景が記される

だけでは無く 、更にその向こう側へとその真価は

存在した。

 

[筆記帳に記された風景や記憶はそれに纏わる式神、または

 呪具などの道具を召喚する事が出来る。]

 

つまり、この筆記帳は封結晶の中に閉じ込められていた

記憶の情報を再現し、具現化する効果を持つ呪物。

まるで封結晶の為にあるように存在しているもの。

だが それで良かった。

 

あなたは その筆記帳のページを捲り 、[弓]の記憶が

記されたページを開く。

その絵には 木製の弓を担ぎ、怪物と対峙する誰かの記憶が

描かれており、隣のページには その誰かが使ったとされる

弓と矢筒 、矢の絵が詳細に記されていた。

恐らく 封結晶の中に閉じ込められていた記憶なのだろう。

 

あなたが[弓]のページを開いた瞬間 、その筆記帳が

暗く淡い光を放ったと思えば 。あなたの腰には矢筒が

ぶら下がっており その中には矢尻に少量の血が付いた

矢が大量に仕舞い込まれており 、あなたの片手には

長弓が握られていた。

 

魔理沙

『 なんだぁ !今の!? 』

 

それはこっちが聞きたい、と思わず呟く あなた。

こんな呪物かマジックアイテムかすらも分からない

胡散臭過ぎる筆記帳を使うのもかなり勇気が居る。

 

だが、今はその筆記帳の恩恵にあやかっておくとしよう。

 

 

キリキリキリ ......

あなたは 弓に三本の矢を番させ 、三本の矢にそれぞれ

呪力を込める 。

その構えには迷いが無く 、良く言えば真っ直ぐ。悪く言えば

単調過ぎる構えだった。

 

だが 、その構えだけでも 赤血操術を扱う あなたにとっては

充分過ぎてしまった。

 

ダダダァン!!!

弓から三本の矢が放出される 、と同時に あなたが

前方へと駆け出す。

呪力を纏った矢は アリスを捉え 真っ直ぐと 鈍色の金属に

混じった赤の小さな矛が牙を剥く。

 

アリス

『 へぇ ... 。貴方、興味深い力を使うじゃない?』

 

( あの矢は囮 ... 本体の〇〇が奇襲を掛けるってトコかしら?)

 

『 なら .... ____ 。 』

 

 

アリスは自身の前方に 一体、自身の背後に二体の

人形を配置。自身の前後を人形で固めて 奇襲に備え

前方の弓矢にも対応する。

極めて少ないリソースで成立する基本的な陣形 。

きっと アリスは このような弾幕ごっこに “ 慣れている “

のだろう。

 

矢が来る直前 、その軌道が直線だと確信したアリスは

人形を前に出し 即座に弾幕を展開する 。

一つ一つの人形が軸に放たれる 桜のような形をしたレーザーが

放たれ 、その質量で矢を一気に潰すのだろう。

 

だが あなたが弓から放ったのは ただの矢では無い。

ただの矢であれば 人形の防御が成功し 、そのまま地に

落ちていただろう。

あなたが放ったのは [赤血操術を施した矢]である 。

 

ギュルッ!

 

アリスの人形が放った弾幕に触れるか否かのタイミングで

矢が急に軌道を変え 真っ直ぐに飛んでいた筈の三本の矢は

突然、軌道を変えて上へと矢が飛び上がり 人形のレーザーを

間一髪で回避する 。

 

アリス

『 なっ ____ ... 』

 

完全に矢の軌道が真っ直ぐだと確信していたアリスは 、

その物理法則を無視した異質な矢の動きに 感嘆を漏らす。

そして 、上へと上がった 矢は 鈍色に光る鉄にアリスを

映し出し アリスの真下へとその矢は飛び交う。

 

バギンッ!

 

矢がアリスにへと当たろうとした時、アリスの人形が

それを阻害する。物理法則を無視した矢の軌道に即座に

適応し、上から飛来する三本の矢を人形達の武器が

容易にそれを受け止め 、矢を端折り その矢のからは

少量の血が飛び散り、そしてやがて地に落ちていく。

 

アリス

『 成程ね .... 。 』

 

( ... 多分だけど 〇〇は自分の血を操れるのね ... 。そして

 その力は自分の血を付けた物質も操作可能 ...それなら

 物理法則を無視した矢も納得出来るわ 。)

 

『 ... まぁ、だからどうって話でも無いんだけど。』

 

 

アリスがそう言った瞬間 だっただろうか 。

後ろに控えて居た人形の弾幕が時間差で炸裂する。

先程の人形のように 桜のような花の形をした モノでは無く

今度は直線状に放たれる 、赤いレーザーのような弾幕。

それが二体の人形から 交差するように放たれる 。

 

軌道を無視する矢に力を注がせ 、死角である背後から

奇襲を掛けようとした あなたにカウンターを喰らわそうと

していたのだろう。

事実 、あなたは 弓から矢を放った瞬間 駆け出したし

死角に回る事は出来る。

だが アリスの奇襲を読んだカウンターは 鈍い金属のような

音とともに 失敗に終わる事になる。

 

 

ガギンッ!

 

背後から人形の弾幕を受け 、空を舞うのは あなたでは無く

黒く大きい湾曲の刃を持つ 剣であり 、そこにはあなたの

姿など何処にも無かった 。

 

( 剣....? 、さっきまで 弓を持っていた筈 ... あの筆記帳から

 出したのかしら ?)

 

その剣は大きく宙を舞い 、アリスの丁度 真下に

落下してくる。だが落下速度はそこまで速くは無く

人形を展開するには丁度良い時間だった。

アリスは数体の人形を展開させ 、その剣を人形達の

弾幕で打ち払おうとする。

しかしその刹那だった 。____ 

 

ゾクリ

瞬間 、アリスに鳥肌が走り 血の気が引いて行く。

それはさっきまで無かった筈の気迫と力。

その力は鋭いようで泥のように重くのしかかり、

同時に 鈍く重い圧がアリスの身体を包む 。

殺気混じりに放たれたその圧と正体不明の力は

一瞬にして現れ 、そして一瞬の内にパッと消え失せる。

そしてそれが消え失せる、と同時に ..... 。

 

アリスから見て左側 、人形を展開せずとも 自身の

視野の圏内に入る方向 。

そこに “ あなた “ は居た 。

 

赤血操術 ____ .... 【百斂】

 

あなたの掌に一粒の血液の雫が宿る 。その血はその小さな

球体の中に無数の血が圧縮されて出来上がったものであり

それがあなたの掌の中で静かに包まれる。

 

アリス

『 ッ ____ ... !! 』

 

アリスは あなたの存在に気付き、即座に人形を展開する。

人形が弾幕を展開する速さと あなたが赤血操術を発動する

速さ の勝負 。

この速さ勝負 ... 結論から言うと あなたが “ 勝った “ 。

 

 

穿血______ 。

 

 

 

ビィイィィイィイッッ!!!!

あなたの手からは穿血が放たれ 、アリスの元へと

一直線に迫っていく。初速のトップスピードを活かし 、

即座にアリスとの距離を大幅に詰める。

次速にて その穿血は アリスを捉え 、そのまま被弾を

喰らわそうとするが 直後に アリスは自身の前方に

人形数体を即座に展開させ 、アリスはそのまま後方へ

バックステップ。人形達は弾幕を貼らずに 、自身が持っている

盾を使って 穿血に衝突。盾で衝撃を受けようとするも

穿血に容易にその守りは破られてしまい 、人形は穿血が

自分に衝突する前に受けきれないと判断したのか 緊急回避を

行い なんとか生き残っている。

 

そして穿血は 初速のトップスピードを失い 、次速のまま

アリスの元へ向かっている。 だが 、アリスは既に初速の

トップスピードを見た事から 、初速程では無いと 軌道を

変えられないように ギリギリまで穿血を引きつけ 横に

ステップを踏み 、穿血の兇刃から逃れる。

 

そして即座に アリスはあなたに向けてカウンターを

仕掛ける 。

 

アリス

『 ふふっ ... 、貴方 ... なかなかやるじゃない。』

 

『 なら 、 “ これ “ はどうかしら ? 』

 

 

アリスは そう言うと 先程と同じ人形を展開させる。

しかし 今度は自分の周りに展開するのでは無く 、

人形が自ら あなたの元へ行き 上、左、右と

逃げ道を潰すようにして包囲する 。

あなたは 人形達に囲まれた瞬間 その包囲から

脱出しようと 、弾幕が展開される前に 百斂を

展開し もう一度 、穿血を出そうとする。

 

しかし 、それよりも早く アリスの “ スペルカード “

が炸裂する。

 

 

 

      [ 偵符 : シーカードールズ ]

 

 

 

 

直後 、人形達のレーザーが一斉に発射される 。

赤く真っ直ぐな軌道を描いたレーザーが 上から

左右から 、四方八方から高密度な弾幕を描き あなたに襲う。

あなたは 百斂を解除し、穿血の構えを解かざる

を得なくなり、反撃のカウンターの手札を

奪われる 。

加えて 、初見で避けるのは難しい 避ける隙が

一見して見つからなそうな レーザーの大群 。

 

普通ならば ガードや防御に徹するだろう 。

それか苅祓で 人形を破壊するのも手かもしれない。

だが 、ガードを取ったところで 四方八方から来る

レーザーのダメージを全て自身の身体のキャパに

収めきるなど到底無理であり、苅祓で人形を破壊

しようとしても 、苅祓を展開しようにも 弾幕に

遮られて 体外の血液操作が実質難しくなり 、

狼狽えている間に レーザーで一乙するのも読めている。

 

そして何より 、思い入れがあるであろう アリスの人形達を

出来るだけ 破壊はしたく無かった。 自分の大切な物を

壊される悲しみや屈辱は 、測り得ないものだろう。

呪術師として その負の感情と向き合って来た あなたが

それを一番良く理解していた。

 

だから、 あなたは “ 信じる “ 事にした 。

人形使いのレーザーの弾幕が迫る中 、この状況を

打破する第三者の介入による助けを信じた 。

 

ただ 、あなたは “ 交代だ “ 。と一言 、

空に消えゆくような掠れた声で呟き

レーザーの赤があなたを包む中 、あなたは

百斂もせず ただ 静かに 、願いに近いような信頼を

何処かの誰かに託した。

 

_____ ... そしてその願いは 巨大な虹色の光線と共に

白黒の魔法使いの元へと巡った 。

 

 

 

       [ 恋符 : マスタースパーク ]

 

 

 

虹色の光線の標的は アリスに向けて放たれる 。

アリスは予想外の本体への攻撃 に 、シーカードールズを

反射的に解き 、即座に自身の守りに徹しようと 人形達で

防御の陣形を取り マスタースパークに対抗しようと

人形達が 一斉に あなたに向けていた レーザーを 、

マスタースパークに標的を変更させ 真っ向から

迎え撃とうとする 。

 

しかし 、圧倒的物量を持っているマスタースパークは

人形の弾幕を掻き消し 、縦横無尽に 暴君の如く

空に虹を描く 。

 

 

ドカァァァンッッッ!!!!

 

 

瞬間、辺りが爆破によって包まれる 。

灰色の煙が宙を舞い 幻想的な弾幕が全て灰に覆われて行く。

その煙は段々と 突風により 、晴れていき 煙は 空へと

消えていく 。

そしてその煙が晴れた先に居たのは ____ 。

 

 

ミニ八卦炉を片手に 持ち、箒に浮かび上がっている

霧雨魔理沙の姿と 、マスタースパークをぶち込まれた

アリス•マーガトロイドの 姿があった。

 

それを見た あなたは 思わず 、頬が緩んでしまった

感覚を 覚えた 。

 

 

魔理沙

『 ったく ... 、無茶しやがって .... 。 』

 

魔理沙は そう言いながら 、あなたの元へと

向かってくる 。マスタースパークをキメるのを

あなたがその目にした後だからなのだろうか 、

どうしてか 目の前に居る魔理沙が 凄くイケメンに

見えてしまった。それこそ 女も男も 見ただけで

即惚れてしまうようなイケメンに見えてしまった。

錯覚かもしれない。もしくはバグってるのかもしれない。

 

魔理沙

『 おーーい? 大丈夫かー? 』

 

あなたが 脳のバグに考えを取られていると 、

魔理沙があなたの顔を覗き込む 。

その瞬間に あなたはハッと 意識を現実に

戻される。

妙にイケメンに見えてしまうバグは また後日

考えるとしよう。

 

魔理沙

『 うーん .... 、マスタースパーク 撃ったのは 良いけど

 アリス相手だけに油断出来ないぜ .... 。』

 

どうやら魔理沙は 、アリスの強さを十二分に

把握しているらしく あれほどの質量を持った

マスタースパークでも 完全に倒す 、とは

限らないらしい。

 

そしてその魔理沙の悪い予感のようなものは 、

その灰煙が風によって巻き上げられた時 に

見えてしまう。

 

 

シュウゥゥゥ....

 

煙の先に見たのは 、人形を使って 間一髪で防御に

徹したおかげでマスタースパークのダメージを喰らいつつも

ある程度受け流し 、そこに立っているアリスの姿が

居た。

 

アリス

『 ...____ ふふ 』

 

人形達は俄然、ピンピンしており アリス本人もまだ

戦えるといった様子 。あのマスタースパークを受け流し

たと言えども 、あの圧倒的な物量を食らっても動けるとは。

いかにアリスが 魔法使いとしての才に恵まれているかが

分かる。ひょっとしたら もう人外の域にすら達しているの

かもしれない。

 

魔理沙

『げっ.... 、今のでキメたかったんだけどなぁ .... 。』

 

そう言いながら 、魔理沙も 次なる弾幕を展開しようと

臨戦態勢を取る。それに続くように 、アリスも ノリノリが

有頂天に達したのか 、自身の目の前に先程よりも多い

人形を不規則に展開させ 弾幕をいつでも撃てるように

していく。正に一触即発と言った所だろうか。

 

アリス

『 ... ______ やってくれるじゃない。今のは流石に 、

 予想してなかったわ 。』

 

『 ....... 良いわ 、ここからは 私も 少し本気を出すわ 。

 まさか 一人だけ闘って逃げるなんて 野暮な真似は

 しないわよね?』

 

 

その言葉に 、あなたと魔理沙は 当然だ と言わんばかりの

勝ち気に満ちた笑顔を見せる。それはこの戦いを自分らも

楽しんでいるような 。闘争に身を任せつつ 確かに自分達は

この場に立っている事を証明しているようだった。

 

魔理沙

『 ______ なぁ ... 、〇〇 。』

 

『 今だけは 私の背中をお前に預けるぜ 、その代わり 私も

 お前の背中を預からせてもらうぜ! 』

 

魔理沙の 言葉に、あなたは首を縦に振る 。

呪いを祓う以外の戦いに身を投じたあなたには 魔理沙と言う

存在が ここまで頼りになるのは 思いもしなかっただろう。

人形の弾幕が勝つか はたまた魔法使いの虹色の暁光とそれを

彩る 血の赤が打ち勝つか 、誰にも行方が分からぬような

第二ラウンドの火蓋が今、斬って落とされた 。_______

 

 

 

 

    ー [ おいで 、紅い髪の可愛い子 ]

 

    

[ 私のために あなたの力を貸してくれる?]ー

 

 

 

 

         【 紅符 : 和蘭人形 】

 

 

 

先に攻撃を仕掛けたのは アリスの方だった。

先程のあなたに展開したシーカードールズよりも人形の数は

多いが 、その分 四方八方に閉じ込めるような状態では無く

周囲に不規則にばら撒くように配置された その人形達は 、

間髪入れずに 弾幕を展開させる。

あなたに放った 大きい花のような形をした弾幕が 花弁が

舞うように 、赤く光り散りばめられ あなたと魔理沙を

分断させるように 、その花弁は舞い踊る。

 

 

魔理沙

『 なッ _____ ... !! 』

 

 

先制攻撃として放たれたアリスのスペルカード 、避ける

隙間は有るにしろ どの道、二人が分断され 互いの動きが

合わせられなくなる。

アリスの狙いがそれなら 、正にこの現状はアリスにとって

ドンピシャ の狙い通りなのだろう。

 

そして分断された 後、あなたと魔理沙。5分5分の確率で

アリスから 更に追い討ちが来るだろう。

だが 、あなたは アリスがどっちに追い討ちを仕掛けるのかを

考えるまでも無く分かりきっていたので 和蘭人形の弾幕を

いなしつつ 、確実に自身の掌に百斂を溜め込ませていく。

 

百斂

 

相手からしたら 、二人を分断する時。自身がやりにくい

相手を選ぶだろう。アリスのような遠距離を得意としつつ

近中もそこそこ出来る隙が無い相手が嫌うのは 、相手の

土俵に引き摺り降ろすタイプの者だろう。

アリスは 人形の手札が豊富な為、実質的に最初から自分の

土俵に相手を立たせる事が出来る。それに加えて初見殺し

レベルのスペルカード、相手は中々突破するのが難しく

下手をすればアリスの喉元にすら手が届かないまま

やられるのは 必須だろう。

 

だが裏を返せば それは 、“ アリスの喉元に手が届きさえ

すれば 逆転を起こして 自分の土俵に引き摺り込める

可能性が高まる。“

 

それこそ 接近戦をこなしつつ 遠中も対応可能な自分と

同じタイプが 来るならば アリスも 相手の土俵に引き摺り

込まれるリスクを考慮し、真っ先にそっちを狙うだろう。

 

そう、この アリスが嫌うであろう 逆転されるリスクを

ドンピシャで あなたが持っていたのだ。

 

遠中で高威力を誇る 百斂のタメからの穿血 。

中距離で相手の牽制に使う 苅祓

近距離で格闘戦での優位性を確立させる 赤鱗躍動

 

そしてアリスは あなたが持つ手札を粗方先程の戦闘で

見ていたので 、あなたがどう言う戦い方をする人間なのかは

もう察しが付いている筈だろう。

だからこそ 、あなたを包囲したシーカードールズは 正に

アリスがどんなにあなたを警戒しているのかを

証明するきっかけになったのだ 。

 

十中八九 、アリスの追撃はあなたに振りかかる。

余程の近距離でも無い限り あなたの穿血ならば

人形を払って、弾幕を阻止して自衛するのも可能

だろう。

 

だが あなたの百斂が 狙いを定めたのは 、あなたの眼前に

来るであろう人形へでは無く 、自分の隣 。丁度、霧雨

魔理沙が 居る少し奥にへと照準を定めた 。______

 

穿血_____ 。

 

 

 

 

ビィイィィィイィッッッッ!!!!

 

 

和蘭人形の弾幕の隙間を縫いながら 発射された

穿血は 真っ先に狙われた方向に飛んでいく。

この戦いを見ている傍観者は 、あなたの先に展開

される人形を破壊した方が良いのでは無いのだろうか?

と思うだろう。

確かに 魔理沙に展開される筈が無いと確信があるのなら

そうした方が勝率が有るだろう。

だが 、この瞬間は 魔理沙とあなた 、どちらに人形の

追撃が降り掛かるのか分からないのだ 。

 

普通に考えれば 、真っ先に穿血の狙いをあなたの眼前に

すれば良い。と思うだろう 。

だがそれは普通の者の考えであり 天才の考えとはかけ離れ

ている考えだった。

 

魔理沙

『 うぉっ!?っとっとと 、危ないぜ!? ったく___よ ... !?』

 

直後 、魔理沙の方向から 軽快に 何かが弾ける音が

三つか四つ か 、連鎖して聞こえてくる 。

魔理沙の眼には 魔理沙に向けて放たれていた人形が 、

あなたの穿血により 弾幕の展開を強制終了させていた

光景が映っていた。

 

 

アリス

『 ... _____ 話には聞いていたけど 、やっぱり ...

  とんでもなく強いわね ... まさかアレを見抜く

  なんてね 。 』

 

 

アリスの思惑は 、あなたに人形を張らせる。と言う

ブラフを敷かせて 本当は魔理沙に向けて 人形を

放つモノだった。

普通なら近接戦もいける口のあなたに追撃を割いた方が

良いのだが 、その通りに行くと 間違い無く あなたに

対策を講じられる。アリスもある程度、自分の手札を

晒している事から あなたもアリスがどう言う戦い方を

するのかをある程度認識していた筈だ。

 

そこでブラフを敷く事にした 。

和蘭人形は あなたか魔理沙、どっちに追撃を寄越すのかを

分かりづらくする為の布石だった。

 

本当は魔理沙を陥し、続いて あなたに再度 スペルカードを

展開させる手順だったのだが 、あなたの穿血によって それら

全ての手順が狂ったのだ。

 

 

 

 

そして 、和蘭人形は解かれて行き 最後の人形劇が

開かれて行く。

 

 

 

 

魔理沙

『 ..._____ なぁ ... 。 』

 

魔理沙は 穿血によるアシストにより 自身の撃墜が

免れて 、助けられた事に 感謝し 言葉を掛けようとする

しかし 何処か歯切れが悪く 、当然のように

伝えられる筈の 言葉も 何故か しどろもどろに

消えてしまいそうになる 。

 

和蘭人形が 解除され 、魔理沙とあなたが隣合わせに

なり 正面にはアリスが人形を展開させている 。

そして、魔理沙は あなたの方へと顔を向け

また 口を開く。

 

魔理沙

『 さっきは助けられちまったな ... 、まぁ あんがとな ! 』

 

魔理沙の視線に映ったのは 、片手でグッドマークを

作り 、額に少量の汗を浮かばせ 頬を緩ませている

あなたの姿 が居る。

グッドマークは どういたしましての意味なのだろう。

魔理沙は 安堵したような気持ちになる と

同時に 、何処か あなたに対しての思いの変化が

巻き起こっていた。

 

目の前に移る あなたの姿、助けられた事も

有るのだろうか 。それともあなたから特有の雰囲気が

漂っているのか 。魔理沙の目の前に映るあなたが

どうしようもなく カッコよく 見えてしまい 、心の奥底に

憧れの感情の芽が吹き出ていた 。

それこそ そこら辺の女なら イチコロになるほど。

 

顔が紅潮する事は無かった 、ただ 魔理沙は あなた

に対する絶大な信頼がそこにはあった 。

それこそ 自分の相棒 ... 同時に商売仇でもある 霊夢と

同じような .... 。安心感とでも言ったモノが 確かにソコに

宿っていた。

 

 

“ 〇〇と一緒なら 、怖いモノなんてない 。“

 

 

漠然としたその思いだけが 暖かく 、霧雨魔理沙の心を

静かに癒すように 灯された 。_____

 

 

 

魔理沙

『 さっ 、 早いとこ 終わらせちまおうぜ! 』

 

 

 

魔理沙のその掛け声と共に 、あなたは強く頷き

あなたと魔理沙は一歩 前進する 。

アリスも それに続くように、

また一歩前進する。互いの射程が届き得る範囲、

もう小細工も 、何も要らない。

有るのは ただ 、純粋な 魔法と呪術のぶつかり合いだ。

少しの風の音だけが 一旦、辺りを包み込む 。

そして その風の音を破るかのように あなたと魔理沙は

自身の技を出そうと 魔力を 、呪力を練り込み _______ 。

 

 

 

   【 恋符:ノンディレクショナルレーザー 】

 

  赤血操術 ____ 苅祓

 

 

あなたと魔理沙のスペルカードと赤血操術は 同時に

展開される。魔理沙のノンディレクショナルレーザーは

自身の周りに九つの球体か展開され それが時計回りを

しながら 、球体と同じ数の中距離射程のレーザーを

放ち 、アリスを襲う 。

 

アリスは そのレーザーを冷静に対応し 、浮遊を器用に

使いこなし レーザーの間を縫うように 避けていく 。

だが 、そこに あなたの苅祓が 襲いかかる 。

 

 

ドドドドッ!!!!

 

2つの巨大な血のチャクラムが魔理沙のレーザーの

間から通り抜けるようにしてアリスの元へと左右両方の

方向から襲う。

不意を狙ったこの苅祓 、安直な軌道を描きつつ

標準的なスピードでアリスの元へ近付いて

来ていたので、アリスは 突然の苅祓の特攻に勘付き、

彼女の左右に 盾持ちの上海人形を呼び出し 防御の

陣形に徹する。

 

その甲斐あってか 、左右の苅祓は人形の守りに

阻まれて 苅祓を模っていた鮮血は 、パシャリと

水音を立てて地に落ちる。

 

そしてアリスは魔理沙のノンディレクショナル

レーザーを一回避けた後 、カウンターを返すように

アリスは数体の人形を展開させ 即座に魔理沙に

向かってレーザーを射出する 。

 

魔理沙

『 ちっ .... !! 』

 

魔理沙は ノンディレクショナルレーザーを解除 、

アリスの人形のレーザーの群れを回避する事に

専念する 。

レーザーは 魔理沙のレーザーほどでは無いが 、

一つ一つが左右に動き シーカードールズを

彷彿とさせる 。

 

魔理沙

『 へっ .... 流石 、アリス だぜ ... 、スペルカードじゃ

 なくても 避けづらいったらありゃしないぜ ... 。』

 

『 だが ___ ... ! 』

 

 

魔理沙はそんな弾幕の群れの中で 、ニカッと 笑みを

浮かべながら 、ミニ八卦炉でアリスの弾幕を避けた後で

カウンターを返すように ミサイル型のショットを返して

いく。その背景は正に弾幕同士のぶつかり合いの

美しさ を体現しており 、固唾を飲まざるを得なかった。

 

そしてその弾幕群を潜り抜けるようにして アリスの元へ

一直線に 向かう 、“ イレギュラー “ が一人 ..._______ 。

 

 

ゴォン"ッ"!"

 

直後、鈍く鋭い轟音が鳴り響く 。その音はまるで 、

拳で何かを叩いたような 音で、出所はアリスの眼前。

あなたの血を纏い、呪力で固めた左腕で放たれる殴打が

人形の盾達に守られている様子だった。

 

アリス

『 なっ_____ ... いつの間に .,. 。 』

 

アリスがそう感嘆を漏らしている内に 、あなたは

反撃の隙を与えぬように そのまま 近接攻撃を

続けて行く 。

 

アリスがあなたの左腕を受け止めている人形の盾を

引っ込め 、左腕にかけていた重さ分 あなたが 大きく

前に体勢を“ 崩す “ 。

そしてアリスは 、その崩したタイミングを見逃さず

即座に人形を展開 、レーザー型の弾幕でカウンターを

返そうとする 。

 

しかし 、その瞬間 アリスの視界から “ あなた “ が消える。

 

( なっ ..... !? )

 

弾幕は空を切り 、そこにあるのは ただの空のみ 。

そして それを認識した直後 、アリスを守るように

設置されていた人形達は これまでにない 打撃の重さ

を思い知る事になる 。

 

 

卍蹴り_____ ... !!!!

 

 

ゴォオ"ォ"ォ"ン"!" !"

膝抜き で 、緩やかにアリスの防御を掻い潜り 即座に

本体を叩こうと繰り出された 脱力によりスピードを

増した 躰道の卍蹴りは 結果として 人形自体に大きな

負荷を与え 、アリス本人を大きく背後にのけぞらせる

結果になり あなたの卍蹴りによるダメージは アリスには

効かなかった。

 

だが、あなたはそれで良かった 。

 

 

ドドドォン"!

あなたの卍蹴りが炸裂した後 、のけぞったアリスの

背中から 魔理沙のミサイルが3体飛んで来る 。

これには流石のアリスも 人形でガードが間に合わず、

1体はなんとか払ったものの 残りの2体は 、アリスに

ダメージが入り 、“ 被弾 “ させた 。

 

 

アリス

『 くっ ... _____ 、 』

 

アリスは ミサイルの衝撃に より、背後に大きく

吹っ飛ばされるが 、アリスは体勢を大きく崩す事無く

華麗に着地 、再びあなたと魔理沙との距離が遠く

なった 。と言った所だろう 。

 

魔理沙

『 っし ! このまま 、畳みかけるぞ!』

 

あなたと魔理沙は 二人とも 今がチャンス、と

確信を持ち 両者共に 自身の技の射程範囲内に

収めるまでの距離を詰める為、アリスの元へ

急接近しようとする 。

 

だが 、“ その時 “ だった ______ 。

 

 

アリス

『 ふふ ... 、まさかこれだけで大人しく 私が負けを

 認めると思ってたのかしら?』

 

 

その時、あなたと魔理沙には今まで感じ無かった筈の

アリスの 魔力が 一気に 放出されるのを感じる。

呪力にも似たようなその魔力は 思わず、あなた達の

足を止めてしまう。

本能が警鐘を鳴らしている 、コイツはヤバいと 。

そして同時に あなたは アリスがスペルカードを展開してくる

と予想し 、 反撃の準備を整える。

 

 

    [ 愛を知らぬゆえに 愛に狂った狂人 ]

 

 

    [ 残酷に 血塗られて ! 最後の幕は上がる! ]

 

 [ : グランギニョル座の怪人 : ]

 

 

 

アリスは 槍を持った人形を 今までと比にならないほどに

大量に展開し 、若干 扇状型になった状態で あなたと魔理沙

の元へと特攻を仕掛けてくる。

あの魔力の大きさから 恐らく 人形をただ解き放つだけ

では無い。放った上で 何か仕掛けられている 筈だ 。

あなたは両腕で人形達を払いのけ 、魔理沙は レーザーの

ショットで 安全圏から 人形を撃ち落とそうとする。

 

だが、その人形は レーザーを避け あなたの両腕の

僅かな間から 打撃から逃れるようにすり抜けられたりと

明らかに今までと違う人形の動きに慣れていなかった

あなた達は アリスの人形の槍を全てでは無いが、侵入を

受け入れてしまい 被弾してしまう。

 

魔理沙

『 くっ .... ___ 。』

 

魔理沙は アリスの人形の槍を喰らいつつも

反撃を返すように ミサイルを放っていく。

あなたも魔理沙と同様に苅祓を展開し

単体の血のチャクラムで 、アリスの動きを阻害しながら

距離を詰めようとする 。

 

だが、アリスの人形劇はまだ終わって無かった 。

 

 

グゥン"!"

 

去った筈の人形達が 何故か 円形状になり

あなたと魔理沙を囲う 。

人形達は 再度、槍を構えた後 あなたと魔理沙に

特攻を仕掛ける。それもさっきよりも更に

素早い 速度で 。 ...

 

魔理沙

『 速ッ _______ ... !!! 』

 

あなたは 苅祓で 人形達を打ち払おうとするが 、

依然として人形は速度を落とさず 、魔理沙の

ミサイルが直撃しても その槍は止まらない。

まるで 特攻隊のようだ 。

 

魔理沙は やむを得ず 、 上空へと飛び上がり

被弾を避けようとする。

あなたも 同様に 人形の包囲から逃れる為

飛び上がって 回避を試みる。

 

アリスの人形は 魔理沙とあなたという

標的を失った事により 、その槍の矛先が自身の

対角線しか映らなくなり ピタリと 互いがぶつかり合わぬ

ように 動きを止める。

そして、暫くした後 に人形達から 大量の弾幕が

放出される 。

それは波紋のように波打つ弾幕の上に重なるように

置かれた 大量の花弁のような弾幕群 。

人形から放たれる、幻想的とも言えようその弾幕が

織りなす景色に 思わず息を呑む。

 

だが同時に 、あなたは これがアリスの大技でも

あると 理解し 、これを放った後は 暫くさっきの

ようなスペルカードを使って来ないだろう。

 

正に、一発だけの大博打に出たわけだ 。

 

 

魔理沙

『 へっ ... 、アリスが大技かまして来てるんだ 。

 私達も これに応えなきゃ 野暮ってもんだぜ ! 』

 

 

ならあなた達も 賭けに出るとしよう 、魔理沙の

その言葉に あなたも賛同し グランギニョル座の

怪人に返す 、自分の “ 大技 “ を練り上げる。

 

百斂______ [最大出力]!!!

 

領域展開までは使わない 、領域はあくまで自分の

生命を救う為の緊急脱出のようなものなので 、技と

技のぶつかり合いには適していない。

となると 、アリスに向けて 返す技は決まっているだろう。

 

魔理沙

『 まさか ... このスペカを使うとはな ... 。』

 

『 正真正銘ッ ____ 、最後の “ 切り札 ” だぜ ! 』

 

 

そして 、あなたと魔理沙 の文字通り 最大火力が

アリスに向けて放たれる。膨大な魔力を纏った

魔理沙は そのままアリスに 流星の如きスピード

で襲いかかり 、あなたの掌からは 極太の血の

ビームが放たれる。

 

     

      『 ブレイジングスター 』!!!!

 

      穿血!!

 

 

 

ビィイィイィイィイィッッ!!!

流星を纏った魔理沙は 、グランギニョル座の怪人の

弾幕の群れを駆け抜けて行く 。そして あなたの穿血は

魔理沙に襲いかかる 人形達を払いのけ 、魔理沙の一撃の

勢いを殺さずに 、そして穿血自体の威力を損なわぬように

軌道を変えながら 、初速のトップスピードで一気に決めに

行くつもりだ。

 

( ふふ ... 、)

 

 

アリスは 、迫り来る彗星と対をなす穿血を見て

笑みを浮かべていた 。それは 自身の切り札を

駆け抜けながら迫り来るソレに美しさを覚えたのか

はたまた 、アリスもこの闘いを楽んでいた事から

くる笑いなのか 。

それを知るのは アリス本人だけだった。______

 

 

魔理沙

『 はぁぁぁぁぁぁぁぁっっっ!!!!』

 

魔理沙を覆い纏う魔力は アリスに近付く度に

大きくなり 文字通りの彗星を体現するようになる。

そして穿血も 魔理沙の速さに劣らず 速度のギアを

上げていく 。

その穿血は 魔理沙の纏う山吹色の魔力に少しばかりの

赤を齎し ..... 。

 

そして ________ 。

 

 

ドッカァアァアァアァンッッッッ!!!

 

 

 

魔理沙のブレイジングスターとあなたの穿血 、そして

アリスのグランギニョル座の怪人 。互いの最大火力が

ぶつかり合い、その場に 強烈な爆破が彩られた。

その爆破 は静かな風の揺らめきの上に灰煙が上がる。

二度目の灰煙、だが 先程の爆破とは比にならない程の

煙の量でこれだけでもどれ程の規模の弾幕戦が繰り広げ

られていたのかが良く分かる。

 

暫くたった後 、その煙が 空から立ち込める陽光と

空に吹ける突風により 晴れていくのが分かる。

灰煙は空へと舞い上がり 次第に三人の人影を

映し出す。 .....

 

 

 

アリス

『 あーあ 、負けちゃったわ 。 』

 

 

グランギニョル座の怪人が解かれ 、煙が晴れた先に

居るのは 負けを認めたアリスと 、その前に立っている

あなたと魔理沙 。

この弾幕戦 、勝者は あなたと魔理沙の二人だ 。

 

 

魔理沙

『 それにしては 、悔しそうに見えないが?

 真理の言葉を暴くのが魔法使いの本願じゃなかったのか?』

 

アリス

『 ええ、その通りよ 。でも 、それは他にも叶える方法が

  あるわ。このまま貴方たちに同行すれば、また

 機会もあるでしょ?』

 

『 それに私 、二人と良い勝負をしたのよ ?

 魔法使いとしては、勝ったようなものよ。』

 

魔理沙

『 全く、おまえはすごいヤツだぜ 。 』

 

 

穿血も ブレイジングスターも無くなった 空は、

途端に静寂を纏うようになる 。そしてあなたは

魔理沙とアリスの掛け合いをみながら 後ろで

静かに頬を緩ませる 。最大出力の穿血をぶっ込んだ

ので 貧血になりそうだったが 呪力で血を練っていた

おかげで 何とかなったな 、と 冷や汗一つを腕で

拭う 。

 

魔理沙

『 ... _______ あ 、そうだ ! 』

 

魔理沙とアリスが話し終わったのか 、霊夢とレミリアと

咲夜の元へと合流しようと 二人が其方に向かって行くのが

見えたので、あなたもぼちぼち 向かおうと前進しようと

すると 、魔理沙 が此方に近付いて行くのが見える。

 

魔理沙

『 お〜〜い! 〇〇〜〜!! 』

 

一体どうしたんだろう、と軽い心配の気持ちを立てる

あなただったが 、魔理沙が妙に笑顔だったので 穿血が

引っかかったとかの心配はしなくても良いと思うが

何か自分がやらかしたか 、と思ってしまうあなただが

その心配は 、スッ 、と 魔理沙が片手を掌を開けた状態

で上げた事で杞憂に終わる。

 

魔理沙

『 へへ、今回は〇〇に助けられちまったな !

  まぁ ... 私に今出来るお礼は こんぐらいしか

 無いんだけどな 。 ほら 、勝利の “ ハイタッチ “

 って奴だぜ ! 』

 

 

あなたは斜め上すぎる魔理沙の言葉に、少し

面食らった顔をしてしまうが すぐに元の笑顔に

戻り、あなたも 魔理沙と同じく 片手の掌を開きながら

上にあげながら 魔理沙に近付き ... _______ 。

 

パァン! 、と 掌と掌を重ね合わせ 軽快に弾けた音が

辺りに響き渡った。

 

 

魔理沙

『 ... _____ やったな !!』

 

 

ハイタッチが終わると、魔理沙は さっきよりも更に

笑顔になる 。どうやら ハイタッチしたのが余程

嬉しかったらしく 、あなたは 別にハイタッチしようが

しまいが 良かったのだが 魔理沙のその笑顔に思わず

自分も頬を緩んでしまった。

今だけは少なくとも 、この幻想郷に来て 良かった ... と

思ってしまった あなただった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アリス

『 .... _____ 楽しかったわ 。 本当に ... 。 』

 

 

そんなあなたと魔理沙の掛け合いを遠くから見ているのは

アリス•マーガトロイド 。あなたと魔理沙の二人相手に

自らの魔法で 同等レベルの闘いまでもつれ込ませた 、

ある意味 今回の弾幕戦でのMVPかもしれない。

 

そして、アリスは 今、先ほど 自分と闘かった

〇〇に 酷く興味を持っていた。

赤血操術の使い手という 幻想郷では異質すぎる異名を持つ

〇〇にへ ... 。

 

( 私の人形は 、本気で当てる気で 〇〇に向かって

 弾幕を放った ... 。けど〇〇は それを避けた上で 

 私の人形に 傷一つ付けずに 無力化した ... 。 )

 

 

アリスが放った人形から放たれた弾幕は 子供騙しでは無い。

正真正銘 、相手を無力化する程までには力がある弾幕。

当たれば 熟練した魔法使いでも ダメージは喰らう。本物だ。

普通の者なら 人形を破壊し そもそも弾幕を打たせないように

するのが一般的だろう、だが〇〇だけは 自身の技の威力を

直前で限界にまで出力を落とし、人形を破壊せず 且つ

人形を無力化できる範囲に設定して 人形に当てた。

しかも 彼が、それをしたのはごく限られた場面でしか

使わずにいて 彼とのタイマン勝負の時は そもそも人形に

触れようとすらもしなかった。

 

舐められている ...... 、この話だけ聞けば そう思った

かもしれない。だがアリスには 〇〇が人形を破壊しなかった

理由が 舐められている ... 事では無く もっと他に 深い

理由が有る事が何となく察していた 。

その理由がなんなのかは不明だが 。

 

 

アリス

『 .... 私の人形の可愛さも分かってくれるみたいだし ... 、

 ふふ 、今度は彼もお茶会に誘ってみようかしら ?

 ついでに 一緒に人形を作ってみるのも良いかもね 。』

 

 

 

アリスは ルンルンとした足取りで、〇〇の元へと

向かって行った。いつ見る事になるかは定かでは無い、

アリスの思い描く 〇〇との未来を頭に浮かべながら ... 。

 





すいません許してください!なんでもしますから!!
前回の投稿よりすっげぇ時間遅れたゾ^〜 リアルが
忙しすぎて少しずつしか執筆が進められなかったです。
次回はもっと速く投稿出来るようにするんでお兄さん
許して!(命乞い)

良かったら 、お気に入り登録と感想お願いしまっす。
俺のモチベが上がりますよォ〜〜〜〜〜‼️‼️‼️‼️‼️


アリスって良いよね ...... 。
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