Lycoris Recoil Open your eyes for the next Φ's! 作:ボルメテウスさん
「千束、この状況は」
「うん、結構不味いね」
そうしながら、バディとたきなは背中合わせにしながら、その手にある武器を同時に構える。
たきなの眼前には、オルフェノクの力を与えたり、蘇らせる力を持つタイガーオルフェノクが、その両腕の鉤爪を構えながら、こちらに向けていた。
そして、私とバディの眼前にいる草加雅人は、新たなカイザであるネクストカイザは両腕にある新たな武器であるカイザクロスラッシャーの黄色い刃を光らせながら、こちらを見ている。
それらの武器は私達に目を向けながらも、その先にいる各々の敵にも確実に向いている。
間違いなく三つ巴の戦いだ。
一瞬の油断は出来ない状況。
その状況を始めに動いたのは。
「さて、見てみるか」
草加雅人は、その不敵な笑みを浮かべながらも、両手にあるカイザクロスラッシャーの銃口をこちらに向けて、引き金を引く。
カイザの以前の武器であるカイザブレイガンと同じく、ビームを放てるようだ。
それに対して、バディもまた動いていた。
「よっと」
バディはその手に持つファイズブラスターで銃弾を受け流すように弾き飛ばしていた。
それはまるで、こちらに飛び交う無数の弾丸に対して、それを一つ一つ撃ち落としていくような動きだった。
そんなバディの動きを見ても、私は気にしなかった。
何故なら、気にする余裕がないからだ。
それぐらいに、目の前にいる相手は強い。
合わせて、後ろにいるタイガーオルフェノクが率いるオルフェノク軍団もまた、襲い掛かる。
「こちらには近づけさせません」
すると、たきなもまたその手にあるミューズエッジをワイヤーに繋げる。
それと共に、接近してきたオルフェノク達を青いワイヤーを伸ばして、拘束し始めていた。
それによって、その身体を引き裂くように切り裂き始めた。
だが、その程度で倒せるほど、甘くはなかった。
切り裂かれたとしても、すぐに倒れるだろう。
だが、元々、殺すつもりなどないから、関係ない。
「はああぁぁ!!」「ふっ」
それと共にたきなに接近したタイガーオルフェノクは、その鉤爪で攻撃を仕掛ける。
たきなはすぐに両手にニューズエッジを握りしめ、応戦していた。
同時に、バディはファイズブラスターを構える。
トリガーを引くと同時に銃口から放たれたフォトンブラッドのビームはそのまま、ネクストカイザへと直撃する。
だが、器用にも、草加は避けていた。
「へぇ、さすがは、あの乾巧の娘というだけあるね」
「それはどうもっと!」
そうしながらも、バディは、真っ直ぐとファイズブラスターを瞬時にモードを切り替える。
草加もまた、そのままカイザクロスラッシャーで受け止める。
互いにフォトンブラッドの光の刃がぶつかり合い、激しい衝撃音が響いていた。
その一方で、たきなも、目の前の虎型オルフェノクの攻撃をかわしつつ、受け流し続けていた。
そして、再びファイズブラスターを構えていた。
だが、それを横目で見た草加は、咄嵯の判断で、自分のドライバーに手を伸ばした。
『EXCEEDCHARGE』
「ファイズ」EXCEEDCHARGE!
それが必殺の一撃だと気づいたバディの言葉と共に、私もまたすぐに操作を行う。
同時に互いに必殺の刃が激突する。
バディは、なんとか相殺するようにファイズブラスターで構える。
だが、やがて、そのあまりの威力に、そのまま吹き飛ぶ。
「なっぐぅ!」「っ」
それは、向こうの方にも被害があった。
たきなとタイガーオルフェノクは吹き飛ばされ、彼らの姿は人間へと戻る。
その間、私はすぐにタイガーオルフェノク達の人間態の姿を撮影する。
「くっ、本当に厄介だな、君の力は」
「そう、バディのファイズと相棒のたきなが優秀だからね」
そう、バディは笑みを浮かべる。
「本当に、オルフェノクの力が発揮できない少女なのに」
「オルフェノクって、私は人間だけどなぁ」
「くくっ果たしてそうかな。まさか、ファイズ、お前、教えていないのか」
「ファイズ?」
それに対して、バディは私に問いかける。
『……あぁ、まだ教えていない。だが、それと同時に聞く。
草加、カイザはどうしたんだ』
「さぁね、君にはあまり関係ない事だ」
それと共に、草加は。
「それと、そこにいるオルフェノク君達。君達が求めているオルフェノクの王の心臓はこちらが確保しているよ」
「っ」
「それじゃあね」
これまで、まるで情報がなかったオルフェノクの王の情報。
それが、まさか草加から出るとは。
だが、草加は、すぐに消えた。
そして、タイガーオルフェノク達もまた姿を消していた。
「ファイズ、その聞きたい事があるけど、良い?」
「……あぁ、勿論だ」
既に彼女に話さなければならない。