Lycoris Recoil Open your eyes for the next Φ's! 作:ボルメテウスさん
「まったくもってよぉ、本当に最近は大変な事が多いぜ」
そうしながら、海堂は朝から店の仕込みを行っていた。
早朝から行っている作業であり、店長である彼以外の人影はない。
そうしながらも、作業を行っている最中、店の前のドアが開く。
「おぅ、ようやく来たか、まったく、店長を1人で作業をさせるんじゃって!?」
軽口で言いながら、ドアを開いた先にいるだろうアルバイトに話しかけようとした。
だが、そこに立っていたのは、アルバイトではなかった。
「久し振り、海堂」
ドアの先で、姿を見せた人物。
黒いフードで顔を隠していたが、ゆっくりとそのフードを顔を見せた。
そこには整っていた顔は見えたが、ボロボロになっている。
だが、その顔を、彼は見たことがあった。
「っマジかよ!お前っ生きているんだったら、連絡しろよなぁ!!木場!!!」
そう、作業中の物を勢い良く捨てると共に、そのまま抱きつく。
オルフェノクとしての高い身体能力によって可能となっていた。
その人物、木場は、それを慌てながらも受け止めた。
「ちょっと、俺達だって良い歳なんだから」
「馬鹿野郎、長い間、俺達を放っておいたからだよ、たく」
涙を流しながらも、そのまま近くにある椅子に導く。
「にしても、なんでお前、長い間、隠れていたんだ?」
「海堂も、知っていると思うけど、彼が暗躍している。
だからこそ、これ以上被害を出さない為にも、暗躍していたんだ」
「けどよぉ、どうするつもりなんだ?その、取られたんだろ、心臓を」
そう、不安を込めたように、木場に問いかける。
それに対して、頷きながらも、そのパソコンの画面を見せる。
「調査は進めていたけど、既に保管されていた心臓は奪われていた。
あの組織からしたら、この心臓に何の価値があるのか分からない代物だけど、これがもしもオルフェノクの王の所に渡ったら、僕達も、そして人間達も終わりだ」
「それは、千束の奴も望まないからな」
「あぁ、出来れば、乾君と園田さんの娘だ。彼女には本当は平和な生活を送って欲しいが」
「・・・彼女の、周囲の関係を見れば、それが不可能だ。だけど」
「分かっているって、俺もそうするつもりだ」
同時に全員が頷く。
「それで、これからどうするつもりだ?」
「・・・どちらにしても、彼を止めなければなりません」
その言葉と共に、ファイズから送られた画像を見つめる。
画像に映されていたのは、千束達が襲い掛かったと思われるオルフェノク。
そのタイガーオルフェノクの正体に、海堂は驚きの声を出してしまう。
「おいっこいつは」
「あぁ、間違いない。勇介君だ」
その名は菊池勇介。
人間とオルフェノクのハーフである。