Lycoris Recoil Open your eyes for the next Φ's!   作:ボルメテウスさん

18 / 35
her destiny accelerates

いつもは和やかな雰囲気がある喫茶リコリコ。

しかし、それは私を中心に重かった。

 

「ファイズ、あなたは一体何を隠しているんですか」

 

正面にいるたきなは、そう問いかける。

あの時に草加雅人が放った言葉を確かめるように。

 

「隠している事はある。だが、これは私自身もまだ確証を持って話す訳ではない。

そして、約束をして欲しい。その事実を悲観しないで聞いて欲しいと」

「今更、お前が敵とは考えないよ。第一、その隠し事はどうせ、千束の事だろ」

 

既にここまでの事で察したようにクルミは言う。

同時に私は頷くと共に、バディを見つめる。

 

「ならば、話そう。バディの父親、私の最初のバディである乾巧の事を」

「ここで、彼が出てくるという事はまさか」

「そうだ、バディ。君の父はオルフェノクだ」

 

そう、私は伝えた。

不安ではあった。

彼女にとって、もしかしたら重い事実かもしれない。

 

「ファイズ、聞きたい事が一つあるの」

「なんだ」

 

バディは、そのままこちらを見る。

 

「お父さんは、人を殺した事はあるの」

 

その事を確かめるように。

それについては、私の答えは決まっている。

 

「人を襲っているオルフェノクを相手に殺した事はある。だが、バディ自身は人を襲った事はない。

彼は、自分の中にあるオルフェノクの力が人を襲う事を恐れて、人から離れていたぐらいだ」

「そっかぁ、それじゃ、少し安心した。うん」

「千束」

 

バディは、どこか安堵したように笑みを浮かべる。

 

「お父さんが、誰かの為に戦った。オルフェノクだろうと人間だろうと関係なく。それが知れただけで、私は自分の事を誇れるよ」

「だけど、千束がオルフェノクだとしたら、今までなんで、オルフェノクの姿にはなれなかった訳?というよりも、あんたなれるの?」

「えぇ、分からないよ。というよりも、お父さんって、どんなオルフェノクだったの?」

「ウルフオルフェノクだ、このような感じだ」

 

そう、私は画像を見せると、おぉとバディは驚いた。

 

「格好良い、だったら」

 

バディは、そのまま構えた。

しかし。

 

「あれ?」

「なりませんね」

「えぇ、少し期待していたのにぃ」

「遺伝するとは限らないからな。それにバディ、確か、君には心臓がなかったと聞く」

「えっうん、そうだよ」

 

バディの心臓は、いわゆる人工心臓。

幼い頃に病気で、心臓に病があり、それを手術で変えたらしい。

 

「オルフェノクの力の源は、心臓にある。

彼らが仲間を増やす際には、そのエネルギーを心臓に送る事でオルフェノクに変える」

「なるほど。だけど、それだけではないんだろ」

「あぁ、大抵の人間は、エネルギーに耐えきれず、オルフェノクになれずに灰になる」

「それを聞くと、少し残念なような」

 

 

その会話ではあるが、なぜか私は引っ掛かった。

なんでこの、話題で疑問に思ったのか。

しかし、それは今は関係ないだろう。

 

「だが、バディにも、僅かにだが、オルフェノクの力が受け継がれている」

「んっ、もしかして」

「千束の動体視力」

 

それに頷く。

 

「バディは、私達のライダースギアの中でも最速の力であるアクセルフォームを十全に使える程の動体視力があった。

それらを考えれば、バディにも、それを可能って」

 

その言葉の途中で、バディは私を掴む。

 

「なに、そのアクセルフォームって!むちゃ格好良い奴はぁ!なんで隠していたの!」

「いや、これはかなり扱いが難しく10秒間だけ1000倍に加速するから「やりたい!やりたい!」えぇ」

「ファイズ、これはもう少し、隠しておくべきではなかったんでしょうか!

 

そのたきなの言葉に私は頷くしかなかった。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。