Lycoris Recoil Open your eyes for the next Φ's!   作:ボルメテウスさん

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a chance encounter

「千束は今頃はDAでしょうか」

 

 その日、たきなは、千束の代わりに幼稚園へと向かっていた。

 

 普段ならば、千束と共にバディとして一緒にいるのだが、DAからの呼び出しを受けて、急遽、彼女だけで行動する事になった。

 

「……やはり、ファイズ関連でしょうか」

 

『さぁ、それに関しては、なんとも言えないですよ』

 

 そう、たきなは、自分のポケットの中にいるミューズに対して、話しかける。

 

 現状、オルフェノクに対抗出来る貴重な戦力の一つであるミューズ。

 

 いつ、どこでオルフェノクが現れるのか分からない以上、警戒の為に彼をいつも仕舞っている。

 

『それにしても、こういうのも結構やっているんだねぇ』

 

「最初は千束の付き添いでしたが、私自身も結構、気に入りましたから」

 

 そうしながら、たきなが辿り着いたのは孤児院。

 

 この創才児童園に辿り着く。

 

「さて、今日は」

 

「あぁ、たきなお姉ちゃん!」

 

 すると、たきなの来日に孤児院の子供達が歓迎する。

 

「こんにちわ、あれ?」

 

 そんな子供達を見つめていると、そこには見覚えのない男女がいた。

 

「あの人達は?」

 

「なんだか、最近になって戻ってきた職員だって」

 

「はぁ」

 

 見覚えのない職員という事で、たきなは少し頷きながらも、ゆっくりと近づく。

 

「んっ、君はもしかして、噂の喫茶リコリコのお手伝いさんなのかな?」

 

 すると、男性は、ふとたきなに気づいたのか、話しかける。

 

「はい、井上たきなです」

 

「やっぱり、君だったか。俺は、三原修二だ。よろしく頼むよ」

 

「えぇ、こちらこそ」

 

 男性の名前は三原修二。

 

 年齢的には30代半ばぐらい。

 

 孤児院の制服を着ているが、それでもしっかりとした印象を受ける。

 

 一方で女性の方もまたたきなに対して笑顔を向ける。

 

「私は、阿部里奈よ、今日はよろしくね」

 

 女性の方の名は阿部里奈。

 

 年齢は20代後半ぐらいの女性である。

 

 こちらもまた孤児院の職員であり、修二と同じく、何かしら事情があるようだ。

 

「はい、よろしくお願いします」

 

 2人の事を見たたきなは頭を下げる。

 

「それにしても」

 

 すると、三原は、そのままたきなを見る。

 

「どうかしましたか?」

 

「えっ、いや、まだ学生さんなのに、こんな昼にお手伝いして、大丈夫なのかなぁって」

 

 平日の昼という事もあり、普通の学生ならば、この時間で働いているのに疑問を思った三原は尋ねる。

 

「いえ、大丈夫ですよ。最近は色々とありまして……」

 

「そうなんですか? でも、あまり無理しないでくださいね」

 

「ありがとうございます」

 

 その言葉を聞いてたきなは礼を言う。

 

 だが、たきな自身としては、この時間から働いていても問題はないのだが。

 

 そう考えている時だった。

 

『バディ、オルフェノクだっ、しかも、こちらを狙っている』

 

「っ」

 

 たきなは、ミューズからの言葉を聞くと共に。

 

「すいません! 少し抜けます!」

 

「えっ」

 

 たきなの言葉に驚いたのか、修二達は目を見開く。

 

 だが、そんな事は気にせずに、たきなは走り出す。

 

 そして、人気の少ない場所まで移動すると、眼前にはオルフェノクがいた。

 

 それも、ドラゴンオルフェノクが。

 

「これ以上は、進めません」

 

 それと同時に、たきなはすぐにミューズを起動させる。

 

「変身」『COMPLETE』

 

 鳴り響く音声と共にたきなは、ミューズへと変身する。

 

 既にミューズへと変身したたきなに対して、ドラゴンオルフェノクはその爪を襲い掛かる。

 

 瞬時に、ミューズの専用武器であるミューズエッジを両手に持ち、構える。

 

 ドラゴンオルフェノクの鋭い爪が襲い掛かってくる。

 

 しかし、たきなは、その一撃に対して、ミューズエッジを瞬時に持ち替え、攻撃の軌道をずらすように受け流す。

 

 そしてそのまま、相手の腕に斬りつける。

 

 だが、ドラゴンオルフェノクの腕には傷一つ付いていない。

 

 それはまるで硬い金属を叩いているような感覚だった。

 

 そして、ドラゴンオルフェノクはもう片方の手にもった鉤爪を振り下ろす。

 

 たきなは、その攻撃を後ろに下がることで回避するが、振り下ろされた鉤爪によって地面が大きく割れる。

 

「何という力……」

 

 たきなが呟く。

 

 ドラゴンオルフェノクはそんな事お構いなしに、再び両手に持った鉤爪を叩きつけてくる。

 

 たきなはその攻撃を受け流し、反撃に出るが、今度はドラゴンオルフェノクの攻撃がたきなに当たることは無かった。

 

 ドラゴンオルフェノクの動きは素早く、たきなの反撃も当たらないのだ。

 

 ドラゴンオルフェノクは攻撃の手を止めず、連続で叩きつけるように腕を振り下ろす。

 

「くっ……!」

 

 たきなは避けきれずにダメージを受けるが、何とか耐えた。

 

 しかし、ドラゴンオルフェノクは、そんなたきなに対して、追撃を行っていく。その動きには容赦がなく、たきなは追い詰められていく。

 

 そして、ドラゴンオルフェノクの拳が、たきなに直撃した。

 

「ぐっ」

 

 全身に襲う痛み。

 

 近くにある建物の壁にぶつかった衝撃がたきなを襲う。

 

 しかし、それに気にしている暇はなかった。

 

 ドラゴンオルフェノクの脅威がすぐそこまで迫っている。ドラゴンオルフェノクの両腕にある鉤爪。それがたきなに迫る。

 

 たきながそれを転げながら回避すると、今度はその先に光の弾丸が飛んでくる。

 

 それはまるで誘導されているかのようにたきなに向かっていった。

 

 たきなはそれをなんとか避けるも、地面に倒れたたきなに対して、さらに攻撃が行おうとした。

 

 だが。

 

「っ」

 

 ドラゴンオルフェノクの爪が何かが当たった。

 

 同時に、ドラゴンオルフェノクに次々と放たれる光。

 

「あれは」

 

 すると、その光を放った人物に目を向ける。

 

 そこにいたのは、なんと三原だった。

 

「ドラゴンオルフェノクがなんで、それにたきなちゃんが、あぁもぅ分からない事ばかりだ」

 

『嘆いている場合じゃないぞ』

 

「分かっている」

 

 そうしながら、三原は、その手にある物に向けて。

 

「変身」『COMPLETE』

 

 変身という言葉と共に、腰にあるベルトにセットする。

 

 すると、三原の姿が変わる。

 

「もしかして、デルタ」

 

 それは、記録の中でしか見た事のない5人のライダーの内の1人。

 

 その1人が、まさか現れるとは。

 

 たきなにとっては、予想外の出来事だった。

 

 

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