Lycoris Recoil Open your eyes for the next Φ's! 作:ボルメテウスさん
DA本部。
そこの待合室において、1人の男性を迎えていた。
「さて、こうして会うのは、初めてと言うべきか、元SMARTBRAIN社長、木場勇治」
「それを言われると、かなり懐かしいね」
木場は、眼前にいる楠木から放たれる威圧感に対して、多少困った笑みを浮かべているも、あまり動揺していない様子だった。
「君が、ここに来るとは思わなかったよ」
「ああ、私もだ。正直に言えば、こんなところに来ようなどと思っていなかった。しかし、どうしても、あなたには会っておかなければならなかったんだ」
「そうか、だけど、僕としては、彼女の無事こそが最優先だからね」
そう、木場が目に向けたのはバディだった。
「んっ、私?」
バディは、珈琲を飲んで、落ち着いている様子だった。
「うん、それにしても、千束ちゃんはお父さんよりもお母さん似かもしれないね」
そう、バディの様子を見て、木場は頷いた。
「お母さん似って、そうなの、ファイズ?」
それと共にバディは、私の方に問いかける。
「なんだって、猫舌だったからね」
「それも極端にね」
そう、私も木場も懐かしそうに話していた。
「へぇー」
バディは、そんな自分の知らない話を聞くと共に、少しだけ興味を持ったような顔をする。
そして、その顔を見た私は、バディのありし姿を思い浮かべてしまった。
「まぁ、それはともかくとして……」
そこで、話を切り替えるように、楠木は言った。
「改めて聞かせて貰う、お前達の言う、王。それは一体何なんだ」
「……王か」
それと共に木場は言葉を止める。
「……王は、オルフェノクに永遠の命を与える者。だけど、それは人間が滅びる事にもなる」
「それをお前達は望まないと言う。だが、その王とは一体、どこの誰なんだ?」
それは、ある意味、私達が最も知りたい情報でもあった。
「王の正体、それは」
そうして、木場がその王の正体を言おうとした時だった。
警報が鳴り響く。
「今度は一体、何だ!」
「大変ですっ、SMARTBRAINが襲撃してきましたっ、目的は、木場勇治を匿っていると言う理由で」
その言葉に、私達は驚きを隠せなかった。
「幾ら何でも、早すぎる、これは」
「どうやら、奴らも、狙ってくるのか」
それと共に木場は立ち上がる。
「相手の数は」
「量産型カイザが多数確認していますっ」
量産型とはいえ、カイザを相手に通常兵器では太刀打ち出来ない。
「俺が出る。そうすれば、奴らの狙いはこっちに向く」
「木場さん、だったら、私が「駄目だ」っ」
すると、木場は、これまでに見た事のない表情ですぐに止めた。
「奴らは、ネクストファイズを狙う可能性もある。君も早く、ここから逃げるんだ」
同時に木場はそのまま去って行く。
あの反応は、もしかして。
「……そう言われて、従えないよね」
「バディ!」
すると、木場からの忠告を無視して、すぐに飛び出す。
しかし、王。
「待てよ、王の心臓」
確か、奴らは王の心臓を既に持っていると言う。
だが、普通の人間が心臓を抜かれて、生きているのか?
仮死状態になっているのか?
「まさかっ、バディっ」
「えっ?」
すると、私達がいた場所に巨大な穴が開く。
同時に入ってきたのは、ネクストカイザこと草加雅人だった。
「ようやく、この時が来た」『STUN GUNMODE』
「うっ」
一瞬の隙を突かれ、バディは気絶させられる。
「草加雅人っ」
「君がまず始めに気づくと思ったが、まぁ良い」
すると、草加雅人はそのまま、私を握る。
「君にも見せてあげないとね、真理が蘇る時を」
「やはりっ」
それと共に、私は気づいた。
「そう、皮肉にも、あの乾巧と真理は、王の素質を持っていた事を」