Lycoris Recoil Open your eyes for the next Φ's!   作:ボルメテウスさん

31 / 35
for the final battle

「お父さんが戻ってきて、とっても良い事だけど」

 

「結局、この戦いをどうやったら勝てるのか、全然分からないので」

 

 そうたきなは呟く。

 

 その最中で。

 

「まぁ、無くはないがな」

 

 すると、巧が、そう口に出した。

 

「えっ、それは一体」

 

「面倒だけど、ようするに千束の心臓を完全に破壊するという事だ」

 

「あっ、そうか」

 

 巧の一言に対して、千束は納得するように頷く。

 

「いや、それは確かに解決案として、良いかもしれないが」

 

「まぁまぁ、先生もそんなに思い詰めなくても、元々、私の心臓は機械だからね。何よりもその心臓のせいで争う事になるなんて、嫌だから」

 

「それは」

 

 そう、千束は呟く。

 

 だけど、その先で起きる出来事を知ってか、ミカはどこか悲しそうに呟く。

 

 それは、木場も同じだった。

 

「悪いな、こんな事を背負わせて」

 

「お父さんは気にしなくて良いよ、病気だったのは運が悪かったし、心臓を壊されるってのは少し驚きだけど、元々は無くなっていた物だから」

 

「……そうか」

 

 そう、巧は千束に対して謝る。

 

 これは、自分を、これから殺すのと同じ事を背負わせてしまう事。

 

 それに対する謝罪だと、千束は気づかない。

 

「……まぁ、とにかく、問題は」

 

「どうやって、スマートブレインにある千束の心臓を壊すかだよな」

 

 巧は言う。

 

 それに対して千束は呟く。

 

 巧の言う通り、このスマートブレインにある千束の心臓を壊すという事は、難しい。

 

 何せスマートブレインの本体であり、オルフェノクを復活する要。

 

「向こうからしたら、千束に心臓を与えて、すぐにでもオルフェノクの王として覚醒させたいと思うけど」

 

 千束の言葉に巧が同意するように話す。

 

 実際、巧の予想が正しければスマートブレインの連中は千束をオルフェノクの王として覚醒させる。

 

 そして。

 

「雅人の奴は、真理の奴を蘇らせようとする。けどな、そんなのは」

 

「お母さんは望まない」

 

「あぁ」

 

「……うん、そうだよね、せっかくだから、お母さんも会ってみたかったけど」

 

 巧と千束は雅人が千束の母、真理を蘇らせようとする事。

 

 真理を生き返らせるためにどれだけの悲劇があるのか。

 

 だからこそ、雅人の願いを叶えてはいけない。

 

「それならば、良い手がある」

 

 その言葉と共に、木場が口に出した。

 

「何かあるのか?」

 

「本当だったら、千束ちゃんが攫われた時に、行おうとした手だけどね」

 

「相変わらず、抜け目がないな、お前は」

 

 そう言うと木場は笑った。

 

 それはまるで悪戯を思い付いたような子供の笑みだ。

 

「ならば、最後の戦いが始まるか」

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。