Lycoris Recoil Open your eyes for the next Φ's! 作:ボルメテウスさん
「あまりにも情報が少なすぎるよ!!」
そうしながら、うがーっと、叫ぶ勢いでバディは両手を上に上げながら叫ぶ。
現在、リコリコ内では、未だにオルフェノクに関する謎を含め、解き明かされていない事が多くある。
それを解決する為に、様々な事を調べているが、まるで手掛かりはなかった。
「ネットで、そういう情報は」
「さっぱりだな。しかも、相手が大企業となると情報隠蔽はしっかりしているだろうから、ボクでも探すのは難しいぞ」
「ほとんど20年前でしょ、この面子の中で、おっさんが現役ぐらいの年だけど、そういうの聞いた事ないの?」
「残念ながら、俺は海外で活動していたから、日本でそんな騒動があった事も初めて知ったからな」
各々が、手探りながら情報について、確認するが、それに繋がる事はない。
「あぁ、せめて、お父さんの知り合いとかいたら良いんだけどなぁ」
「そうだな、現状、会える可能性は1人しかいないからなぁ」
「そうそう、今は、それが」
そう、私の呟きを聞いた瞬間、バディを含め、全員がこちらをばっと見た。
「えっ、いるの!!」
その一言に対して、バディは思わず叫びながら、詰め寄る。
「もしかしたらと思い、調べてみたが、どうやらいるようだ。
しかも1人だけではなく、2人だ」
「えぇ、そういう事は、早く言ってよ!!」
「すまないな、こちらとしても、少しだけ疑いながらだったからな」
バディは不満そうに呟きながらも、私もまだ、確信していなかった。
「それで、その人達は今、いるのか?」
「問題ないと思う。それにしても、まさかとは思ったがな」
「とにかく行ってみましょう。手掛かりがあるんだったら、少しでも」
「よっしっ、と言う事で、千束とたきな、行ってきます!!」オートバジンマテリアイズ!
そうしながら、バディは、すぐに私を持つと共に、操作を行う。
すると、店の前には、オートバジンが現れ、そのままバディとたきなはそのまま乗り込む。
「それにしても、こうして見ても、とんでもないテクノロジーだな」
「何より、私、このバイクのデザインはなかなかに好き!けど、こっちの方は駄目なのぉ?」
そう、バディは、オートバジンではなく、ジェットスライガーの方のボタンへと向けるが。
「駄目ですよ、この前、試しに出しましたが、あれは幾ら何でも駄目です」
「えぇ、だって、格好良いじゃないの!空を飛ぶバイクなんてぇ」
「目立ちすぎますよ、ほら、さっさと出して下さい」
「ちぇ」
そう言いながらも、バディはそのままオートバジンのハンドルを握ると、そのまま目的地へと向かって、走り出す。
既にナビゲーションは私が行っており、目的地までは、それ程時間がかからずに辿り着く。
「ここが目的地の」
「西洋洗濯舗菊池ですか」
見れば、かなり長い年月のクリーニング屋である事は目に見えて分かる。
バディ達は、そのまま恐る恐る、店の中に入っていく。
「いらっしゃいませ」
それと共に、店を出迎えてくれたのは女性。
クリーニング屋のエプロンを付けており、その見た目から既にある程度は察してしまう。
「あのぉ、少し聞きたい事がありますけど」
「えっと、なんでしょうか?」
「ここに、その乾巧さんの関係者っているんでしょうか?」
そう、バディが訪ねると同時に、女性は一瞬、驚きに目を見開く。
「その方に、一体、何の用でしょうか?」
「いやぁ、その関係者を探してって」
すると、女性の姿が一瞬で変わる。
「まさかっ」
それと共に、たきなが構えるよりも先に私が懐から飛び出す。
「待ちたまえ、こちらは敵じゃない」
「ファイズ、それは一体」
「えっ、ファイズ?」
すると、彼女もまた、私を見て、驚きを隠せない様子だった。
「久し振りだな、長田結花」
「という事はもしかして、彼女が」
「あぁ、娘だ」
それと共に、オルフェノクの姿から元の人間の姿に戻ると、バディの顔を見る。
「えっえっ」
「本当だ、乾さんと真理ちゃんによく似ている」
そうしていると、店の奥から慌てるような音が聞こえる。
「何の音って、あれ、結花さん、どうしたの?」
すると、そこには聞き慣れた男性の声が聞こえた。
「久し振りだな、啓太郎」
私は、そのまま啓太郎に挨拶すると、今度は目を見開いて、驚いた。
「えっ、もしかして、ファイズ!!という事はもしかして!!」
そうすると、啓太郎は嬉しそうに笑みを浮かべていた。
「えっと、ファイズ、こちらは」
「紹介しよう。彼らが紹介しようとしていた、知り合いだ」
「まさか、会えるなんて、あっ、良かったら、上がって上がって!!」
「うっうん、お邪魔しまぁす」「・・・」
そのまま、バディとたきなは、促されるがままに入っていく。
先程の少しの騒動もあって、警戒しているようだが、私は家の中に入る。
「・・・変わっていないんだな」
多少の家具は変わっているが、それでも雰囲気はあの頃のままだ。
機械なはずなのに、なぜか懐かしく思う。
「僕も結花さんも、この雰囲気が落ち着くからね」
「そう言えば、聞きたかったのだが、啓太郎、もしかしてだけど」
「それはまぁ、あれから結構は経ったし、その結婚しているよ」
「ふむ、では、訂正した方が良かったな、長田結花ではなく、菊池結花と」
「いやぁ、そう言われると、照れるなぁ」
それと共に、バディは、そのまま結花を見つめる。
「ねぇ、ファイズ、さっきの女の人って」
「あぁ、オルフェノクだ。だけど、我々の味方であるのは間違いない」
「そうなんですか」
それでも、たきなは警戒したまま見つめる。
「それで、啓太郎に聞きたい事がある。あの時、我々以外のメンバーは、今はどうしているんだ」
「それが、僕達もここ最近、連絡が取れていなくって、けど、今、大変な事が起きているんだ」
「大変な事?」
それに対して、啓太郎達も、少し戸惑っていた様子。
「・・・かつて、倒したはずのオルフェノク達が蘇っているんです」
「それって、まさか」
「ファイズはもう会ったの」
「あぁ、だけど、そんな事、あり得るのか」
「私達も分からないです。だけど、少し前に木場さんが教えてくれたんです」
「教えてくれたって、何を」
「・・・オルフェノクの王が蘇るかもしれないって」
「っ」
その一言に対して、私は衝撃を隠せなかった。
「オルフェノクの王って、一体なんなんですか?」
「オルフェノクの頂点になる存在の事です。その存在が完全に目覚めれば、オルフェノクの世界となっています」
「そんな事がっ」
それに対して、たきなは驚きを隠せなかった。
「私も、木場さん達も、人間とオルフェノクの共存を望んでいます。そんな事には、絶対にっ」
「・・・そうなんだ、けど、そのオルフェノクの王が誰なのか、未だに分からないんだ」
「そのオルフェノクの王自身が、もしも、説得出来たらどうなるのかな」
「千束」
それに対して、どこか不安げに呟く。
「分からない、オルフェノクの王だって、心を持っているから、もしかしたら」
「そうですよね、少しだけ、心が楽になりました。それよりも」
そう、暗い話を終えた後だった。
「あの、お父さんの、話を聞かせて下さい、それにお母さんの話も!ファイズったら、あんまり話してくれなくて」
「えっ、うん、勿論だよ、そう言えば、お父さんの事はどこまで?」
「えっと、ファイズに変身して、戦ったぐらいで、それ以外は全然」
「そうか、うん、そこまでしか話していないんだね」
そう、啓太郎は私を見る。
彼女には、まだ話せない部分。
それを理解したのか、啓太郎は頷く。
「そうだなぁ、それじゃ、まずは僕が君のお父さん、たっくんと出会った頃だね」
「たっくんて、なんだか可愛い名前だねぇ」
「けど、大変だったんだよぉ」
そうして、話し始めた。