よっしゃ人生初黒閃!どんな状況で起こっても黒閃は黒閃!世界の見え方が違うぜ!
「まずお前ぇ!『抜刀』!」
「グォォオッ!?」
「死ねえ!セイッ!」
よっし一体!ヒヤッとさせたお前は真っ先に死!
「「「「「「ォオオオォ?」」」」」
「どうしたどうした、そろいもそろって間抜けヅラしやがって!」
いやーいいねえ、術式の擬似薬物なんかとは比べ物にならない全能感。
「ト、ト、オセマ、シガエ!」
「「「「「グォオオオ!」」」」」
んー、この数を相手にするのはちょっとめんどくさいなー。もうぶっちゃけ敵じゃないし。あ、そうだ。
「巻き込むように、『虚心暗鬼』!GO!」
「グォオ?ォオオォ?」
回転させてあたりに渦巻く呪いを巻き込むことで『虚心暗鬼』の安定度がダンチだ。回転すると安定する、この世の真理だな。ところでこんだけ呪いが渦巻いてて日本大丈夫なの?大丈夫じゃなかったか。(死滅回遊...)
ついでに移動もさせられるようになったから、物理的な視覚以外に頼る呪霊は俺と術式体の区別がつかずに困るだろう。と思ってたら、実体化もしてた。呪いがなんとなく見えるようになったから気づかなかった。
あ、見えるっつっても六眼みたいな感じじゃないぞ。正確に言うなら、感情が色づいて見えるようになった。…これは『怨心通』用済みかな?なしでできることに術式はいらない。いや、後ろから来たら困るか。
「『抜刀』!うーん、日下部みたいに三体斬りとはいかないかー。二体目が生き残っちゃった」
「「「ゴ、ォオ?!」」」
それとも人間のほうが柔らかいのかな?人間はさすがに斬ったことないからわからない。
…ここに気を失ってるのが二体、死んだのが一体。一回斬ってみようかな?
「ト、ナスマソ!」
あ、『虚心暗鬼』が脅威じゃないのがバレたか。人を斬るのは後にしとこう。よく考えたら残穢が見つかったら面倒だな。うん。
「『簡易領域』!『抜刀』『抜刀』『抜刀』!おお、できた!」
「「「ガァ?」」」
ズシャッ。
すごいな、『簡易領域』ってこんなことできたんだ。『抜刀』とのコンボを、一つの領域で三回使えた。マトリョーシカみたいなイメージでちょっとずつ領域を小さくしたらなんかできた。
「ムバ、カベハ!?」
「そろそろ片付けっかー。や、その前にこれやろう。『反感相殺』!」
「「ゴォオオォオォオォオォォォ………」」
「せい、せいっと。よし」
後二体。うーん、ほとんど使えなかった『反感相殺』で二級が三級ぐらいまで弱ったぞ。黒閃ってすごい。
「ニ、コンフワ、ミロクゲベ!」
「あ、逃がすか!」
「ガッ!」
今更逃げかあ。判断が遅い。
「『抜刀』」
「オオォォオ…」
これでおしまい。後の一体は、コイツも逃げたか。
「『飛斬』。飛び道具持ちなの忘れたのかよ」
十三体全部、祓い終わり。後片付けの時間だ。
「生きてますかー、死んでますかー。生きてたら返事しなさーい」
「「・・・」」
返事はない。ただの屍のようだ……冗談冗談、ちゃんと生きてる。じゃあ式神を出して連絡しよう。
「えーと、『当方高専四年生、二級術師の大場篤志。対象呪霊と接敵、交戦。祓霊完了したものの、対象の術式を受け殉死者一名、失神者二名。意識があるのは当方のみ。搬送のため応援頼む』…こんなもんでいいか。行け!」
さて、何しよう。ぶっちゃけすることない。介抱するにしたって、脳をやられたんだったら動かさない方がいいし、運ぶのも一人じゃ無理。死んだ湯崎は触りたくないグロ死体だし、呪霊は何も残さない。
「あれ?おかしいな、もう『虚心暗鬼』解除したんだが?」
なんでまだ二体ほど残ってるの?それになんか呪いが濃くなってない?
「「ンム、ムガ、ムグ、」」
「ん?」
「「ゴォ!」」
「えっ」
えっ。なんか呪霊になったんだが。えっっ。つんつん。
「ヒスベ!」
「『抜刀』!…びっくりした」
ついやっちゃった。襲ってくるわけじゃなさそうだな?
「『右』『左』『回れ右』…おお、マジか」
だいぶ抵抗あるが、呪言と呪力操作で操れた。一応まだ俺のものってことか。夢が広がるなあ。……そのうち暴れだしそうな気がする。黒閃時の勘は馬鹿にしない方がいいだろう。
「う、うーん……」
吉村の意識が戻ってきたか?よし、人工呪霊は祓っとこう。呪霊を操る術師とか外聞が悪い。それに、手の内は秘匿するものだ。
「『抜刀』」
これで良し。あとは追加人員に任せよう。疲れた振りしとけばとやかく言われないだろう。
主人公 は 呪霊 を 創れるよう に なった !
呪霊が人の感情から生まれたものなら人工的に創り出せなくもないんじゃないかと思って書きました。