コネの力って、すっげー。
まあできるだろうとは思ってたが、立ち入り禁止のはずの区域にあっさり入れると御三家のパワーを感じる。
今は、五条の依頼って形式で夏油が虐殺したミミナナの村を調べてる。まだ残穢が俺でも見えるくらいには濃いから、成長した術式でちょっといろいろすれば夏油が何を思ってたかわかる。
…このへんは負の感情をはらんでるけど何も意味をなさない、ストレスか。たまってんなー。そこらの社畜の何倍も感じるぞ。もう逃走してから数日経ってるってのに。よくここまで持ったな。
いや、持ってなかったのか。限界に到達してたけど、ごまかしごまかしそれっぽく取り繕ってただけで、五条級の肉体はそれを可能にするスペックを持ってた、と。夏油ほど才能が仇になった奴はなかなかいないだろうな。なんも才能がない、それこそ街角でパン屋でもやってるくらいの人間のほうが幸せだったろう。
五条も哀れだねえ。自分に並び立てるスペックを期待した親友に裏切られた。その結果として出来上がった領域がアレだ。自分以外究極の無。死山血河の宿儺の方がまだ人間性が感じられる。それはそれとして泣かすが。
五条のお坊ちゃまは「親友」のことが理解できないようで、夏油闇堕ちの動機を探るためだけに1000万円も出してくださるそうだ。いや別に調査なんかしなくても知ってるんだが、どうして止めなかったんだと言われたら困るからその辺はぼかしておいた。
ここは強い嫌悪…呪霊玉でも飲んだか?まあとりあえず、今回の成果の一つとしては五条のメアドを手に入れたことだ。これでいつでもどこでも五条にスp…迷惑m…嫌がらs…メールを送れる。今すぐにはやらんけど。タイミング的にばれかねない。
俺の仕事は残穢から夏油が何を思って闇堕ちしたか探ること。六眼は呪力を見ることはできてもそこに込められた感情を見ることはできないから、こういう時は俺の術式のほうが強い。……むっちゃ限定的だがな!ちくせう。
…ワァ、どうやら当たりを引いたようだ。残された感情は憤怒、憎悪がメインで、そこにちょっぴりの使命感。ここが村人虐殺現場でまず間違いないだろう。ちょっと離れたところからは「バケモノへの恐怖」「未知への恐怖」「死への恐怖」etc...殺された村人の残留思念のようだ。呪力量に対して感情が大きいのが非術師の特徴だ。
さっき屋内でミミナナが監禁されてたところを見てきたが、なかなかにひどいもんだった。染みついた濃厚な苦痛、怨嗟、敵意。なかなかに純粋な呪い。手の届かないところにいる相手を苦しめるための、呪い。本来的な呪い。
呪いってのはそういうもんじゃないといけないと思う。弱者が強者に牙を届かせるためのもの。釘崎の芻霊呪法とか、ミミナナの術式とか。無下限とかクソ。ゴリラ廻戦もクソ。殴った方が強いなら呪術いらないじゃん。もっとこう獄門疆とかそういうのがいいよね。あれ?ひょっとして俺の思考上層部に似てきてる?それはいやだなあ。さっさと
まあ、この依頼はこれで大体完了でいいだろう。あとは適当に