木のある世界の小さな配信者   作:こんこんВерныйカワイイヤッター

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悪い癖が出て続かないという酷さ。まぁ気が向いたら書くでしょう(書かないと思う)

それよりもょぅι゛ょ!ょぅι゛ょ!


大阪のシェルターと吹き溜まりと幼女

午前7時。部屋にアラームが鳴り響き私は目が覚める。洗面台に向かい顔を洗う。鏡の向こうには白髪のちびっ子が居る。一体いつになったら伸びるのだろうか、今年で12歳の筈なんだけど。そんなことを考えながら手早く歯磨き粉を歯ブラシの上に乗せて口に突っ込む。いや、そりゃそうだよね、12歳がそんな身長伸びるわけない。口の中を水で濯ぎ居間へ向かう。そう言えば昨日買ってたパンがまだ残ってたな。そう思い居間に向かおうとした足でキッチンへ向かう。冷蔵庫を開けて中のパンを取り出す。ついでに電気ポットに水を入れてスイッチを押しておく。リビングにパンを置いておいて先に服をシャツに着替える。そういえば昔友人に女子力の欠片もないなとからかわれたっけ。”仕事道具”をちらっと見てキッチンに戻る。お湯をカップに入れてティーバッグをお湯の中に沈める。レディ・グレイ。朝にピッタリな紅茶だ。1分半待つ間にスマホを取り出して今日の天気を確認しておく。そういえば今日5月1日か。花粉の余波がまだあるな。少しは稼ぎに役立つか。ティーバッグを紅茶から引き上げシンクにべちゃっと捨てる。紅茶を持ってリビングに向かい紅茶を一口啜りパンを齧る。買ったの菓子パンだったっけ。口の中にチョコレートの甘味が広がる。あっ後でラットに餌やっとかないと。朝食を食べきってパンの袋をゴミ箱に放り込みティーカップを洗って干しておく。そのままキッチンから餌をある程度持ってきてラットが居る籠の中に入れていく。そうして”仕事服”を掛けてあるハンガーからリグを取り出して身に着け高倍率スコープの上にドットサイトを載せたAK308を取り出す。頭にヘッドセットを付けてマガジンを8つ取り出して6つに通常弾、2つに焼夷弾をカチカチと込めていく。作ったマガジンをリグの中に入れてHK45を取り出し手早く動作確認しマガジンに通常弾を込め装填、安全装置を掛けホルスターに入れる。リグにもマガジンを入れてM9ソードをリグに取り付ける。マスクとゴーグルをリュックの中に入れAK308を背負って部屋の電気を消して靴を履きドアを開け外に向かう。私の仕事は命と引き換えに知見と物資を得る仕事、冒険者だ。

 

世界樹。安定化した社会に突然生えてきた巨大な大木。それだけなら良かったが世界樹はまずいものを振りまいた。花粉である。それは吸い込むと狂暴になり次第に体が変化、最終的に木のような何かになって死亡する。その対策として人々は各地にシェルターを建築、生存することができたが各ライフライン、長距離ネットワーク、交通機関が完全に遮断された。閉塞感のある生活を強制されたが恩恵もある。花粉に感染した生物が稀に実らせる果実、または鉱石は当時の人類の知り得るものではなく実に人間の知識欲をくすぐるものだった。ならばどうするか、探索である。幸い吹き溜まりという大気の環境により花粉が滞留している土地がありまるで物語上のダンジョンかのように振舞っている。そこを探索する者、冒険者は次第にギルドというお役所仕事を作った。そして吹き溜まりの傍にはキャンプと呼ばれるシェルターを作り冒険者の住処とした…と大昔の文献には書かれている。文献と今の世界を鑑みると文明は既に崩壊して新しい文明が興っているようにみえる。こういった考察、調査も冒険者達の仕事である。

 

キャンプを出て何もない山道を進みちょっとした盆地に入る。すると花粉濃度計測器…であってたっけ。未だに名前が定着しない端末が危険域を指す。ここからが吹き溜まりだ。ふと気付きヘッドセットに着けてあるカメラとマイクを起動してスマホから配信開始のボタンを押す。私は冒険者で配信者でもある。元はといえば配信者の目的は情報の売買…まぁ投げ銭という形で利益を得るが、まぁ情報屋としての役割だった。今ではただの娯楽でもあるのだが。実は私は昨日始めたばかりで見ている人は今のところ居ない。まぁやり続けてたらいつかは来るでしょうと考えながらスマホをリュックにしまい銃を手に吹き溜まりへ踏み出す。

「あー…じゃあ配信始めます」

居ない視聴者に向けて宣言する。数百メートルを歩いて獣型のモンスター…まぁ花粉で変化したやつのことだが…足跡を見つける。警戒しながら足跡を辿る。非常に面倒くさいことに盆地には恐らく前の文明のものと思われる残骸が散乱していることが多い。ここも例にもれず残骸がある。それが視界を遮るため聴覚にも頼るし最悪第六感にも頼る。少し崩れた足場を難なく踏破してそっと残骸の角から足跡の続く方向を見る。するとそこに大型犬?のモンスターが居た。辺りをさっと見回して安全を確認すると銃を正面のモンスターへ向けてスコープを覗き込む。3回銃声が響きモンスターが倒れる。早足で駆け寄り頭に1発発砲する。動きが完全に止まったのを確認してナイフで腹を裂き中を確認する。どうやらこのモンスターはまだ感染してから日が浅かったようだ。中を確認しても果実も鉱石も見当たらない。外れかと思いながらスマホを取り出して写真を取っておく。一応データとして残しておくためだ。すると配信中の画面に視聴1人と書かれているのを発見する。急いでヘッドセットのスピーカー機能をオンにして挨拶する。

「視聴者さんこんにちは。えっと昨日から配信を始めたしろです。あまり戦闘中は話さないですがよろしくお願いします!」

緊張して無駄に声が出てしまった。

[こちらこそよろしくお願いします]

えっ?コメントが帰ってきた。

[失礼ですが冒険者歴はいくつでしょうか?]

「あっ今年で6年目になります」

[ベテランの方ですか!いやぁ私は最近冒険者を始めたのですがお若いのに凄いですね]

「バレちゃいました?まだまだ子どもなので放送事故とか起こしても多めに見てください。」

[大丈夫です。よろしくお願いします]

立ち上がって周囲を見渡したあと吹き溜まりの更に深いところへ足を向ける。そのまままた数百メートル単位で歩きながら視聴者の人と雑談する。

「そういえば初心者の方でしたっけ。吹き溜まりに行ったことってありますか?」

[物凄く浅いところまでで遠足程度ですけど行ったことはあります]

「あぁなら基本は知っているようですね」

少し話題を考えて視聴者の人に話しかける。

「これは私の持論なんですけど装備って結構よく考えないといけないんですよ。私的には装備を身にまとった状態でいつも出せている最高速が出せるかというところが大切だと思うんですよね」

[どうしてですか?ベテランの方々って結構着込んでると想像しているのですが]

「実は難易度が高い吹き溜まりの場合装備の装甲はあまり役に立たないんですよ。なんせ全身が吹き飛ばされる威力の攻撃ばかりですので。私の場合は子どもであまり重たいのを数持てないのでアーマーは着てないです」

[そうなんですね。てっきり装備をガチガチに固めたら生存性も上がると思ってました]

ふと足元を見ると人型と思われる足跡が薄いが残っていた。

「人型の足跡がありますね。痕跡から時間が経っていることが分かるので遠くに居るはずです」

[そんなことまで分かるんですか]

「専門職の技術に踏み込んでるんですがトラッカーと呼ばれている方々なら基本分かります」

あっそうだ。

「さっき話していた装備なんですが遠距離で戦えるモンスターと戦うときには装甲は大事になります。なぜかというと衝撃力が基本弱いんですよ。十分な装甲があったら回避せずとも弾けるのでこういった場合は装備の装甲が重要視されます」

装備の話に補足を入れておく。話をしている間に足跡が新しくなっていく。

「そろそろ接敵ですね。ちょっと黙ります」

銃を構えながら足跡を追う。慎重にクリアリングしながらゆっくりと着実に距離を詰める。正面に人型のモンスターを発見する。モンスターの状態を見て焼夷弾に切り替える。そして頭を集中的に狙って撃ちこむ。しかしそのモンスターは振り返り狙いを付けずに手に持った銃を発砲。咄嗟に近くの残骸に身を隠し反対側から覗き発砲。モンスターにまたもや命中するが発砲される。当たる前に引っ込みまた近くの残骸に全力疾走。滑り込むように残骸の陰に入って更に発砲。モンスターの頭に命中して炎上する。そしてモンスターは遂に倒れ込み炎上していた頭が鎮火した。ナイフを手に持って駆け寄って頭に体重を掛けてナイフを突き刺す。

「ふぅ。こういう風に変異が進んだモンスターの場合焼夷弾が効きます。ガンナーの人は1マガジンぐらいは常に持ち歩いたほうがいいですね」

[見事な立ち回りですね。感服しました]

さてと、こいつは誰だ?そう思いながらドッグタグを取る。説明するのが遅れたが冒険者はドッグタグを必ず持ち歩く必要がある。勿論私も常日頃から首にかけている。

「3年目の冒険者ですかぁ。大方欲を出してしまったんでしょうねぇ。悲しいことだね…視聴者さんも気を付けてくださいね。基本身の丈に合わないことをするとこの人みたいに死んでしまいますので」

[友人にも伝えておきます]

「頼みました。さて、こいつは当たっているでしょ」

そういって腹の辺りにナイフを入れて中を確認する。

「おっ当たりですよ。変異が進んでいるほうが中に果実とか鉱石があるんですよ」

[そうなんですか。今度吹き溜まりに行ったら挑戦してみますね]

「やめてください。基本的に変異が進んでいる個体は強いんですよ。やるなら弱いと言われている吹き溜まりでやってくださいね?死んじゃいますから」

[分かりました。気を付けます]

「頼みますよ?せっかくの視聴者さんが死んじゃうのは気分が悪いですから」

そういいながら中から果実を取り出す。赤色の丸々とした果実だ。それと彼が持っていた銃を手に取ってリュックに入れる。

「食えるかな?まぁいいや。さて、もうそろそろ帰りますか」

[帰るんですか?まだ弾が残ってますけど]

「帰りしなに何かアクシデントがあったらまずいですからね。安全マージンですよ」

そうして進路をキャンプに向けて歩き出す。足元に赤いカピカピな果実が転がっていた。

「ひえっ!?」

急いで距離を取る。

[どうしました?]

「地雷がありました…あの赤いカピカピな果実あるでしょう?あれグレネードフルーツって言われてるんですけど爆発しますあれ」

[怖っ!?]

本当に心臓に悪い。やめてくれよもう…

「もうそろそろキャンプなので配信切ります。ありがとうございました!」

配信終了というボタンを押して配信を切る。思ったより楽しかったな。




ぅゎょぅι゛ょっょぃ
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