仮面ライダーオルフェウス/ファントムタナトス   作:ボルメテウスさん

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希望への道/絶望の象徴

どれぐらいの時間が経ったのか、分からない。

ワイズマンに連れ去られた俺は、今、どのような状況なのか分からない。

ただ、ワイズマンは俺を自由に動かせないように、鎖で繋いでいる状態である事だけは分かる。

 

「お前の役割も、もうすぐ果たされる」

「・・・」

 

こちらに問いかける声。

俺は、視線すら向けない。

 

「ここに来て、既に話さなくなったが、だが既に準備は出来ている。お前はそこで、ゲートの魔力を増やす役割に徹しろ、それがお前の役割だからな」

 

白い魔法使いは、その言葉と共に、既に準備を行っていた。

それと共に、白い魔法使いは。

 

『エクリプス!ナウ!』

 

その音声と共に、周囲の気配が変わる。

それは、白い魔法使いが、発動させた魔法。

一瞬で、夜を思わせる光景を生み出すと共に、鳴り響いたのは、音楽。

見つめた先には、白い魔法使いが、その手で笛を鳴り響かせていた。

おそらくは、それが、この現象を、サバトを引き起こしているのだろう。

 

「・・・ワイズマン、メドゥーサの最期の言葉、知っているか」

 

俺は、そう、ワイズマンに言う。

その言葉は、奴にとってはどうでも良いのだろう。

 

「あいつは、最期、俺に絶望になれと言った。正直に言えば、俺は絶望とか興味はなかった」

 

淡々と、俺は言う。

誰かの希望の為に、戦っていた。

絶望する光景など、生み出したくない。

そう、考えて、戦っていた。

けど、今の状況を見て、俺は分かった気がする。

 

「希望と絶望は表裏一体、誰かの希望が絶望かもしれないし、絶望が希望になっている事もある。

だから、俺はこの時、あんたに言うよ」

 

それと共に、俺はワイズマンに向けて言う。

 

「俺が、お前の最期の絶望だ」

 

その言葉と同時だった。

このサバトによって、増大した魔力。

それは、俺を通して、増大させようとする。

だけど、それは、同時に俺の中の存在を復活させる事も出来る。

 

「「「はぁ!!!」」」

「なっ」

 

俺の身体を通じて、集まった魔力。

それは、アクマイザーの3人の身体を蘇らせるには十分だった。

アクマイザーの3人は、そのまま、ワイズマンに攻撃を仕掛ける。

笛の演奏を一時中断させ、アクマイザーの3人の攻撃を受け止める。

 

「まさか、これを狙って」

「いいや、違うよ、狙いは、ここからだ」

 

俺は、そのまま構える。

その口を大きく開き、そして。

 

「まさかっお前!!止めろ!!」

「絶望も、希望も!全て俺が飲み込む!」

 

俺はその瞬間、サバトによって現れた大量の魔力を吸い上げる。

それは、サバトを維持に必要な魔力を、全て。

同時に、日食を生み出していた偽りの月も、俺はそのまま吸い込む。

吸い込まれると共に、周囲の暗闇が晴れる。

それと同時に、俺の手には、それら全ての魔力によって造られた新たな指輪がその手に生まれる。

 

「タナトスっお前っ!!」

「・・・今、少しだけファントムで良かったと思えるよ。お前のような奴の絶望させられるからな!!!」

 

それと共に、俺は、そのまま構える。

 

「お前は、それで良かったかもしれない!だが、お前のその決断で、コヨミが死ぬ事は分かっているのか!!」

 

そう、奴は言う。

けど。

 

「魔力を吸い込んだ時、コヨミさんの言葉も聞こえた。誰かの犠牲で生きたくない。俺は、そんな声を無視は出来ない」

 

それと共に、俺はそのまま構える。

 

「だからこそ、お前の希望を喰らってやるよ、ワイズマン」『オールマイティ!ナウ!』

 

それと同時だった。

俺の左右に現れたのは、二体。

俺自身が希望となろうと目指したオルフェウス。

もう片方は、俺自身の絶望であるタナトス。

二つの姿が、俺の横にある。

そんな、二つの俺を重ねるように、俺は、その手にあるウィザードソードガンを自然と自分の頭に置く。

まるで、今の自分を殺すように。

 

「変身」

 

それと同時だった。

響き渡るのは、まるで硝子が砕ける音。

それは、オルフェウスとタナトスの二つが砕け散る。

二つは、そのまま俺の周囲を舞い上がる。

そうしながら、俺の足下からゆっくりと新しく形成されていく。

新しい俺が。

 

「なんだっお前は!」

 

それに対して、俺は。

 

仮面ライダーオルフェウス(ファントム タナトス)メサイア、これがお前の絶望、そして誰かの希望だ

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