仮面ライダーオルフェウス/ファントムタナトス   作:ボルメテウスさん

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メサイア

「なんだ、それは」

 

白い魔法使いは、そう、俺に向けて言う。

俺自身も、今の姿がどうなっているのか分からない。

だけど、ただ一つ、分かる事は。

 

「今の俺に出来ない事はない」

 

元々、これら全ての魔力は、白い魔法使いが行おうとした賢者の石へ送り込む為の大量の魔力。

それらの大量の魔力を元に造り出した新たな魔法石による変身は、俺の想像を超えている。

 

「ならば、その魔力を利用する」『エクスプロージョン!ナウ!』

 

鳴り響いたのは、白い魔法使いが多様する魔法。

周辺を爆発させる魔法であり、それを喰らえば、ひとたまりもない。

少し前の俺ならば。

 

「ふんっ」

 

俺は、片手にあるタナトスの象徴である棺を軽く振るう。

それによって、棺は開かれ、そのまま爆発は魔力となり、棺の中に収まる。

 

「なに」

「驚く事はないだろ、お前だって、俺の能力は知っているはずだ。俺は魔力を喰らい、そのファントムの能力を模倣する。だが、俺の、この姿は違う」

 

それと共に、俺は背中にある巨大な棺を上に掲げる。

それと同時に。

 

「なっ!」『エクスプロージョン!ナウ!』

 

その魔法は、白い魔法使い自身が使った魔法。

それが、そのまま奴へと跳ね返っていった。

白い魔法使いは、冷静に、そのまま後ろへと飛ぶと共に。

 

『デュープ!ナウ!』

 

鳴り響いた音声と共に、俺は周囲を見渡す。

そこには、既に白い魔法使いが4人に増えており、俺を取り囲む。

そして。

 

『スペシャル!』『ブリザード!』『サンダー!』『グラビティ!』

 

奴らは、そのまま真っ直ぐと、俺に向かって、それらの魔法を放っていった。

だが、俺はその手にある棺で軽く振るった。

それによって、放たれた全ての攻撃を、そして分身している白い魔法使いを吸収する。

だが、本体である白い魔法使いは見当たらない。

 

『キックストライク!ナウ!』

 

ふと、上空を見れば、白い魔法使いは、こちらに向かって行く。

それに対して、俺は手に持った棺に、指輪を装填する。

 

『エレメント!メタモルフォーゼ!ジャンプ!キックストライク!』

 

それと共に、俺は構える。

 

『スペシャル!キックストライク!サイコー!』

 

そのまま、俺は手に持った棺を構え、まるで砲台のようにそのまま引き金を弾く。

それによって、放たれた魔法は、そのまま白い魔法使いを完全に拘束する。

 

「なっ!」

「これが、お前の最期の絶望だ!」

 

同時に、俺は跳び上がる。

真っ直ぐと、奴に向かって。

そのまま、脚には4属性の魔力を纏い、そのまま白い魔法使いを貫く。

貫くと共に、奴の中にあったファントムだけを喰らった。

 

「がっ、貴様っまさかっ」

「お前のファントムを喰らった。これで、お前はもう魔法使いじゃない。そして」

「まさかっ止めろっ!

「いいや、やるよ、言っただろ、俺はお前の絶望だと」

 

俺はそう言い、歩く。

奴はそのままこちらに近づこうとするが、先程の攻撃で、既に動けない程のダメージだろう。

歩んだ先、そこにはコヨミさんがいた。

 

「オルフェウス」

「・・・コヨミさん、俺は今から」

 

そう、俺はこれからやろうとした事を、ゆっくりと言う。

それに対して、コヨミさんは、少し驚いた表情をした。

けど。

 

「・・・けど、それじゃ、あなたは」

「俺は、良いんですよ、何よりも、俺は死ぬ訳じゃないから」

「・・・分かったわ」

 

その言葉と共に、頷くと共に、コヨミさんは立ち上がる。

そして、俺達は、その場から姿を消す。

その後、そこに訪れたのは晴人さん達は。

 

「コヨミっ」

 

晴人さんは、そこに降り立った。

サバトは中止された。

だが、そこにはコヨミの姿はなかった。

いたのは、白い魔法使いだけだった。

いや、既にボロボロとなって、動けない状態であった。

 

「笛木、お前、コヨミをどこにやった!」

 

怒りと共に問いかける。

それに対して、笛木は。

 

「殺される、あの化け物に」

「化け物だと?」

「あいつは、私の人造ファントムだけを喰らった。そして、私に絶望を与える為に、コヨミを殺すだろう!」

「誰の事を言っているんだ、お前は!」

「タナトスだ!」

「はぁ」

 

それに対して、晴人さんは信じられないように見つめる。

 

「お前、巫山戯るな。なんでオルフェウスがそんな事をっ」

「言ったはずだ。私を絶望させる為にと。奴も所詮、ファントムなんだよ」

 

全てがどうでも良くなったように、奴は笑う。

 

「あぁ、そういうのは、別にどうでも良いんだけどなぁ」

「その声は」

 

聞こえた声。

振り返ると、そこにはグレムリンがいた。

グレムリンは心底つまらなさそうに。

 

「賢者の石、どうやらあいつに持っていかれたようだね。本当、人間になろうとした怪物が嫌になるよ」

「そんな訳ないだろ、あいつは」

「君が何を知っているのかい?彼はファントム。人間の心なんて、最初から持っていないよ。だから僕が」

 

そう、グレムリンの手には、白い魔法使いが使用していたドライバーがあった。

 

「僕自身の希望の為に戦うとするよ、変身」『チェンジ!ナウ!』

 

鳴り響いた音声。

それと共に、グレムリンの姿は変わる。

それは、グレムリンの姿が多少残っているが、白い魔法使いの面影のある姿。

 

「っ」

「あの怪物に対抗するには、少しでも力が欲しいからねぇ。だからまずは指輪から貰おうか」

「させるか、変身!」

 

それと共に、晴人もまた、ウィザードへと変身する。

その手に持ったウィザードソードガンを構え、グレムリンが変身した白い魔法使いに向かって行く。

グレムリンは、瞬時に地面に落ちている白い魔法使いが使っていた武器を拾うと共に、対抗する。

 

「へぇ質は良いみたいだねぇ!」

「ぐっ」

 

グレムリンは、すぐに薙ぎ払う。

その武器は、晴人達が使っていた武器よりも高い性能を持っており、簡単にウィザードソードガンが吹き飛ばされる。

すぐに、反撃をしようとするが、元々高い瞬発力で、グレムリンは避けると共に。

 

『エクスプロージョン!ナウ!』

「がぁ!」

 

晴人に、爆発が襲い掛かる。

 

「いやぁ、やっぱり便利だよねぇ、白い魔法使いの魔法は。だからこういうのは、自分の元に置いているんだよなぁ。まぁ、今は僕の物だけど」

 

グレムリンは、そう呟きながらも、そのまま近づく。

 

「まずは君から死んで貰うとするよ。邪魔にならないように」

「邪魔って、誰を探すの?」

 

同時に聞こえた声。

見つめると、そこに立っていたのはコヨミだった。

 

「コヨミっ」

「へぇ、わざわざ賢者の石の方から出てくるなんて。もしかして、怪物から逃げたのかい?」

 

そう、挑発するように、グレムリンは言う。

それに対して、コヨミは。

 

「逃げていないよ。何よりも、オルフェウスは、今もここにいる」

「何を言っているんだい?」

 

それと共に、コヨミは、その手にある指輪を、腰に当てる。

 

『ドライバー!ナウ!』

「なに?」

 

それには疑問があった。

それと同時に、そのままコヨミは構える。

 

「変身」『チェンジ!ボルケーノ!』

 

響き渡る音声。

それと共に、コヨミの姿は変わる。

その姿は、多少の違いはあった。

だが、それにはこの場にいた全員が確かに見た事がある。

 

「オルフェウスの姿に変身した」

「どうして」

 

そう疑問に思いながらも、コヨミは、ゆっくりと胸の前に手を当てる。

 

「オルフェウスは、今もここにいる」

 

そう、呟く。




今回、ラストに出てきたオルフェウスの姿は、ペルソナ3ポータブルの女主人公番のオルフェウスを想像してくれたら、嬉しいです。
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