仮面ライダーオルフェウス/ファントムタナトス 作:ボルメテウスさん
「うっううぅぅ」
彼らからの、決定的な恐怖する目。
それを見つめられ、俺はどうするべきか分からなかった。
ファントムである事は今更、変えられないと分かっていたはずなのに。
俺は。
「あっここにいた!」
「凛子さん」
そう、落ち込んでいる時に、凛子さんが来た。
後ろには、瞬平さんもいた。
だけど。
「俺に近づかないでください」
「あっ、その」
「俺は、ファントムだから、だから」
あそこまで徹底的に破壊する事が出来た。
俺はどうしようもなく。
「ねぇ、オルフェウス君はさ、心って、どういうのか知っている?」
「心、それは、その、暖かいと思いますけど」
「そうだね、でもね、心って、それだけじゃないんだよ」
そう、凛子さんは頷く。
「暖かいだけじゃなくて、ついカッとなって熱くなる事もある。逆に冷たくて、容赦ない所もある。
君は、過去のファントムの時の事を、それと同じだと考えているだけなんだよ」
「けど、俺は」
俺は未だに戸惑っている最中、瞬平さんがこちらに来ると。
「オルフェウス君っ、ごめん!」
「えっ」
そんな俺に対して、瞬平さんは頭をすぐに下げた。
「あの時、コヨミちゃんと僕を守る為に必死になって、本当だったらなりたくないファントムの姿になってまで守ってくれたのに。
そんな君に対して、僕は怖がちゃって、冷静に考えたら、僕って、本当に駄目な奴だなって」
「瞬平さん」
「だけど、今は大丈夫!僕はもうオルフェウス君の事を信じてるから!ファントムの姿だろうと、君は僕の友達だから!」
「冷静に」
その言葉を聞いて、俺は自分の心にある何かが分かった気がする。
そして、あの時の俺の心を再確認する。
「炎は燃え上がるような感情だとすれば、水は」
「オルフェウス君?」
「凛子さん!瞬平さん!ありがとうございます!!」
「「えっ?」」
それは、とても簡単な問題だったんだ。
だけど、俺は、俺自身がファントムだからという理由で視野を狭くしていたんだ。
「2人のおかげで、俺は自分がどうしたいのか分かった気がします!俺は人間になりたい!それは、今でも変わらない夢だから!!」
「そうだねっ、夢は大きく!」
「いや、それ、人間の僕達が言いますか?」
そう、凛子さんの言葉に対して瞬平さんは思わず突っ込んでしまう。
「というよりも、そう言えば、オルフェウス君のファントムの姿って、実際にどんな感じなの?私、見た事ないけど?」
「いや、結構怖かったですよ、本当に?オルフェウス君的には、あの姿の時って、どうなの?」
「うぅん、どうなんだろう、少しなってみる」
そうして、俺はファントムの時の姿になる。
それに対して、凛子さんと瞬平さんは見つめる。
「あぁ、確かに怖い事は怖いけど」
「だけど、結構、格好良いですね!」
そう、2人はファントムの姿である僕も受け入れてくれた。
それはとても、たまらなく嬉しかった。