仮面ライダーオルフェウス/ファントムタナトス 作:ボルメテウスさん
その日、来ていた瞬平さんの様子は可笑しかった。
鞄に溢れる程の多くの本を持っており、その本を持ちながらうきうきと様々な言語を喋っていた。
「瞬平さんに何があったんだろう」
「見ちゃ駄目よ、オルフェウス」
そう、俺が疑問に思い首を傾げていると、コヨミさんはそんな瞬平さんを見せないように俺の目を隠した。
「何があったの?」
そうコヨミさんが尋ねると。
「恋をしただけさ」
「恋?恋って、なんですか?」
そう、俺が聞くと瞬平さんは、そのまま続ける。
「すごく素敵な人なんだよ!言葉を学ぶことは、愛を学ぶことなんてさ!」
「そうなんだ、愛って、凄いんだぁ」
「オルフェウスも真に受けない!」
そう、俺が言っていると。
「何だ何だ、どうしたどうした?ハッピーがやってきたのは俺だけじゃないってか?」
それと共に店の奥から輪島さんが話に加わってくる。
「この間、美術館で理知的な美人に出会ってな。彼女の骨董品を買取に行くたびに食事に誘われちゃうんだよ~!」
「え、それって完全にデートじゃないですか!?」
「それも、恋なの?」
「恋じゃないよ、いや恋なのかなぁ?」
「恋って、凄いんだなぁ」
「そうだよ、オルフェウス君!恋は人間で最も素敵な感情なんだぁ!」
すると、瞬平さんの言葉に反応するように、俺の身体から新たな光が飛び出る。
それは緑色の魔法石であった。
「これは、瞬平さんとの」
「そうか、今、まさしく、僕のっ、否!」
「俺達の恋は」
「「ハリケーンさぁ!」」
そう、瞬平さんと輪島さんが大声で叫んだ。
「なるほど、恋はハリケーンなのか」
「オルフェウス、真に受けない」
「でも、恋って、結局何なの?」
俺は思わず、首を傾げる。
「だって、人を好きになるんだったら、僕は晴人さん達皆が好きだけど、それと恋とはどう違うの?」
「えっと、それはぁ」
そうコヨミさんが言っていると、水晶が光る。
「これは、ファントムよ、オルフェウス!」
「分かった!」
コヨミさんの言葉を聞いて、俺はすぐに飛びだした。
「危なかったぁ」
何やら聞こえたが、変わりない。
俺はすぐに走り出すと共に、辿り着いたのは公園。
そこにはファントムが暴れており、見れば、2人の男女に槍を突きつけていた。
「死への恐怖に怯えて、絶望なさい!」
「させないよ」
俺はそのまま、先程の瞬平さんとの間に生まれた指輪を取り出す。
「試してみるか、変身!」テンペスト!ナウ!
鳴り響く音声と共に、俺の姿は変わる。
それは、他の二つとは違った要素がまた強い。
なぜならば、上半身ではなく、その強い特徴は下半身。
牛を思わせる重厚な装備を纏っており、上半身は軽装だった。
そして、脚部からは風が吹き、そのまま真っ直ぐとファントムへと向かう。
「なっ、貴様はぁ!」
「おぉ、これは凄い!なんだろう、テンションが上がってくるぜぇ!!」
それと共に俺は、そのままステップを踏むように構える。
「お前は、まさかタナトス!」
「違うな、俺はオルフェウス!仮面ライダーオルフェウスだぜぇ!!」
そのまま宣言すると共に、蹴り上げる。
ファントムはすぐにその手にある槍で防ごうとするが、それよりも速く蹴り上げる。
同時に流れるように、連続で蹴る。
「なっがっぐっ!」
「ひゃっほぉ!まだまだ盛り上がれるだろう我よぉ!!」ファング!プリーズ!
同時に俺は、その脚に牙を生やして、そのまま蹴り上げる。
すると、風の歯は、そのまま真っ直ぐとファントムに向かって行く。
「なっがぁぁぁ!!」
その攻撃に対して、ファントムはそのまま吹き飛ばされる。
「ひゃはぁぁ!さてざて、次はって、あれぇ!?」
見ると、既にファントムの姿はない。
ファントムがいた場所には穴があり、既にそこには姿はなかった。
「マジかよぉ、テンションが下がっちまうぜぇ」
そう、俺は変身を解除する。
同時に。
「・・・うん、これもまた、別の意味でヤバいな」
素に戻ったというべきだろう。
エキセントリックな言動が多く、これはこれで問題点が多そうだ。
「おっ、どうやら少し遅れたようだけど、どうしたの?」
「少し、面倒な事になりました」
「はぁ」
俺の言葉に対して、晴人さんは首を傾げる。
「とりあえず、今からゲートを守らないとな」
「はい」
この姿になるには、少し特訓が必要かもしれない。