仮面ライダーオルフェウス/ファントムタナトス 作:ボルメテウスさん
「今日は洋樹くん家でお泊り警護ですね!頑張るぞ!」
「よく言うよ、お前。昨日はぐっすり寝てたくせに!」
その日、俺達は洋樹君の家に向かった。
昨日の出来事もあり、彼自身の不安な心。
それを少しでも無くす為だ。
あの後、晴人さんが、メールで洋樹君のお母さんとメールのやり取りをしているのを見せてくれた。
俺自身も、そこからは親が子を心配してくれる様子がよく分かった。
「楽しみだね」
「うんっ!」
すると、洋樹君は嬉しそうに笑う。
きっと、話し合えば仲良くなれる。
何よりも、そんな心配がないぐらいだった。
そんな時、何かが気配を感じる。
見れば、そこには傷ついた女性が1人。
「ママ!」
「美紀子さん!」
すると、2人は心配そうに見つめる。
同時に、そこに現れたのは。
「会いたかったぜ、指輪の魔法使いにタナトス」
「フェニックス」
そこには、ファントムの中でも強い存在であるフェニックス。
奴とは、メドゥーサを通して、何度も会った事がある。
同時に奴が、やろうとしている事に理解出来る。
「こいつをやるのは簡単すぎてよ。てめえなら、息の根止める前に思う存分いたぶれそっ」
そう、奴が言い終える前に、その手から美紀子さんを離す。
いや、正確には、そこから離れてしまったと言うべきだろう。
「なっぐぅ!」
奴は斬られた腕を押さえる。
その腕から炎を出して、なんとか血を出すのを防いでいる。
だけど、奴はこちらを見る。
「オルフェウスさんっ」
「大丈夫、離れておいて」
「オルフェウス、お前」
「奴の、フェニックスの再生能力は厄介です。
倒しても、すぐに再生してしまいます。だからっ!」
同時に俺は雄叫びを上げる。
こいつを相手に魔法使いの姿では倒せない。
同時に俺はそのままファントムとしての姿に変わる。
「この姿で、倒す!」
「ちぃ!」
俺はその手に刀を持ち、そのまま駆け出す。
地面を軽く蹴ると共に、振るった刃。
それはフェニックスは残った片手で防ぐ。
同時に俺は、棺を操作し、近くにいた美紀子を回収し、そのまま瞬平さんの元に。
「わわっと」「ママ!」
「早く逃げて下さい!」
俺はそのまま、さらに力を込める。
こいつを殺すのは簡単だ。
だけど、その時に間違って、晴人さん達に攻撃が当たれば不味い。
本当だったら、あの時も危険な賭だった。
美紀子も殺してしまう可能性もあった。
それでも、救う手段はあれしかなかった。
「ちっ、てめぇは本当にウザいなぁ」
だが、幸いにも、フェニックスにとって、俺は天敵だろう。
なぜならば、フェニックスのの再生能力をただ1人だけ、無効化する事が出来るからだ。
だからこそ、ここで、フェニックスは確実に倒す。
「だけど、てめぇの弱点は知っているんだよなぁ」
「何をっ」
すると、その炎は、俺ではなく洋樹君に向けていた。
「なっ」
こちらに向かっていた晴人さんもそれをすぐに止める事が出来なかった。
放たれた炎をすぐに斬っていくが、未だに炎は洋樹君に迫る。
「ぐっ!」
俺はすぐに洋樹君の盾になる為に、立ち塞がる。
「オルフェウスさん!」
心配そうに叫ぶ洋樹君。
だけど、炎は止まない。
「ははぁ!あのタナトスが、俺の前で無防備だとはな、本当に弱くなったなぁ!」
「悪いが、それ以上はさせるかよ」
同時に晴人さんが前に出て、フェニックスから引き剥がす。
「晴人さん!」
「オルフェウスは、すぐに洋樹を連れて、逃げろ!」
「ぐっ」
今、彼らの安全が最優先だ。
それが分かっている。
だからこそ。
「すぐに戻りますから!洋樹君!瞬平さん!俺の棺に入って!」
「えっ分かった!」「ここに?」
同時に俺は棺の中に2人を入れると共に走り出した。
幸い、棺の中にいれば、無事に移動出来る。
「くそっ」
悔しさと共に、その場から逃げる事しか、俺には出来なかった。