仮面ライダーオルフェウス/ファントムタナトス 作:ボルメテウスさん
「ここが目的地なの?」
「はい、すいません、こんな事に付き合って貰って」
「良いよ、君を守る事が、俺のやりたい事だから」
そうしながら、俺は直己君の身体にマフラーとなって巻き付いている。
彼自身、ファントムに狙われている。
それでも、彼自身の話を聞いた以上、叶えてやりたかった。
幸い、周囲にはファントムの気配はない。
その代わり、あの警察署で感じた刑事達の気配があった。
「どうかしましたか?」
「いや、なんでもない」
口元をマフラーで覆っているふりをしながら、俺に話す。
だが、俺はそう返事をしながら、彼らの様子を見る。
彼らに、悪意はない。
それは、彼ら自身だからなのか、それとも本当に守る為か。
考えている間にも、俺は気配を感じた。
「直己君、ここがその場所か?」
「えっはい」
彼はそうしながらも、呆けた様子だった。
この場所、匂いが濃い。
同時に、こちらに迫る影。
「・・・逃げるぞ」
「えっ?」
「早く!」
その言葉と同時に、直己君は走り出した。
「おいおい、待つっす!なんでこっちに気づいたのか!」
同時に直己君が振り返れば、そこにはファントムであるガーゴイルがこちらに迫っていた。
既にファントムとしても、後はないのか迫っていた。
「そのまま走って、あとは、任せて」
「えっ」
俺はそのまま直己君から離れると同時に元の姿に変わり、そのままガーゴイルを斬り上げる。
「なぁ!?たっタナトスっ!お前、まさかずっと!」
「ファントムが狙っていると分かっていて、1人にする訳ないだろ。
刑事さん達、直己君を頼みましたよ」
「えっ!」」
「「っ」」
こちらが気づいていた事に驚いた様子で、刑事さん達は、そのままこちらを見ている。
なぜ、気づいたのか、気になっている様子だけど、今はそんな余裕はない。
「早く!変身!」ハイドロン!ナウ!
俺はそう叫ぶと同時にすぐに変身し、ガーゴイルの方へと向かう。
「ぐっ、逃がすと」
「それはこっちの台詞だ」
すぐに追うとしたガーゴイルに向かって、俺は裏拳を放つ。
ガーゴイルは、勢い良くぶつかった事で、鼻の方を擦っているが、そのまま蹴り上げる。
「ぐぅ、だけど!」
「知っているよ、グールがいるんだろ、だから」ダイビング!ナウ!
俺はすぐにダイビングを発動させ、地面に潜る。
それに対して、ガーゴイルは驚きを隠せない様子だったが、俺はすぐに地面へと潜りながら、そのままガーゴイルの脚を掴む。
「えっ!?」
「おらぁ!」
俺は、そのまま勢い良く、地面へと引きずり込む。
それによって、ガーゴイルは、そのまま地面に下半身だけ埋まる形となる。
「えっ、これは動けねぇ!」
「心配するな、お前はこれで終わるから」ホライゾン!ナウ!キックストライク!サイコー!
そのまま、勢い良く飛び出ると同時に、そのまま俺は、脚に魔力を籠める。
同時に、そのまま勢い良く、踵落としの要領で、真っ直ぐとガーゴイルに蹴る。
「がっがぁぁぁ!?」
すぐに硬くなろうとしたガーゴイルだが、その身体は瞬く間に砕け散ってしまう。
それによって、とりあえずの脅威は去った。
「すぐに向かわないと」
俺は、そのまま直己君の元へと急ぐ。
すると、そこにはグールに囲まれている状態の直己君。
そして、彼を守るように、刑事さん達が戦っている。
その中でも、あの木崎という人は、特に。
「っ!」ボルケーノ!ナウ!ファイヤ!ナウ!
同時に、俺はすぐにボルケーノに変わると同時に、周囲を襲うグール達をすぐに炎で焼き尽くす。
「大丈夫?」
「オルフェウスさん!」
すると、こちらに気づいた直己君はこちらに寄ろうとした。
だけど。
「止めろ、行くぞ」
それを木崎さんが止める。
だけど、それに対して直己君は不信感を持った表情で。
「嫌だ!あなたは、そうやっていつも逃げてばかりだ!」
「えっ?」
その直己君の言葉に、木崎さんは、思わず聞き返した。
「さっきもそうだ。危険な事はいつも部下任せで、逃げる事ばかり。父さんの件だって、そうだ」
直己君がそう、木崎さんに言う。
だけど、それを言われている間、木崎さんの、その表情は、どこか悲しそうだった。
それが俺には理解出来た。
いや。
「俺だ」
それに、俺は感じた。
「連れて行け、早く」
それと共に木崎さんの部下が、そのまま直己君を連れて、去って行った。
木崎さんは、すぐに俺の方へと見ると。
「何時までも、お前達化け物の力は借りない!だがっ」
どこか苦しそうになりながらも、木崎さんは。
「直己君を助けてくれた事には感謝する」
そう、去って行った。
「・・・やっぱり、悪い人じゃない。それに、このままじゃ何も解決しない」
それを解決するには多分、このままじゃ駄目だ。
だからこそ、俺は今度は直己君じゃなくて、木崎さんの物の一部に紛れる事にした。