仮面ライダーオルフェウス/ファントムタナトス 作:ボルメテウスさん
「裏切り者には、ここで死を!!」
その叫びと共にゴルムは、その周囲にあるコンクリートを操りながら、無数の破片をこちらに向かって弾丸のように放っていく。
それに対して、俺は晴人さんが装着している指輪を真似て造り出した指輪を一つ、自分の腰にあるドライバーに翳す。
『ディフェンド!プリーズ!』
鳴り響くと同時に、ファントムの時の俺の身体に装着されていた棺が無数現れ、俺達の周囲から襲い掛かる破片を守る。
同時に、その棺の扉が開かれると、そこから出てきたのは晴人さんの手に持っている銃と剣を禍々しく模した物を手に取る。
「へぇ、そんな便利に使えるのか」
「これは元々は俺の力なので。それよりも、これに隠れながら戦えば、いけると思います」
「俺のとは違って、一緒に来てくれるのか。これはこれで、便利じゃないか」
そのまま、こちらに襲い掛かる破片に対して、俺が創り出した棺の盾で攻撃を防ぎながら走る。
晴人さんの動きに合わせるように動く棺が、ゴルムの攻撃を防ぐ。
同時に、晴人さんが引き金を引けば、そこから出てきたのは銀の弾丸。
それが、ゴルムの身体を破壊する。
「だけどっ、無駄だっ。俺にとって、屁でもない!!」
そう、自分の身体を再生させる。確かにゴルムは自分の身体が傷ついたとしても、周囲の物体を取り込む事で、それを再生させる事が出来る。
ファントムの中でも、フェニックスよりも下だが、高い再生能力を持つ。
だけど。
「それは、俺の前では無意味だ」
「っ!」
それと共に、俺は手に持った剣で、ゴルムの身体を切り裂く。
「がっがぁぁぁぁ!タナトスっ貴様っ!!」
「忘れたのか。俺の前では、再生能力は無意味だ」
棺も、この姿も、誕生した頃から持つ俺の膨大な魔力で再現した物。
そして、ファントムの中でも俺が持つ力。
それは、万物の死を見る事が出来る。
それ故に、ファントムの中でも、俺の能力は警戒されていた。
「よっと、お前、結構えげつないんだな」
「そっそうでしょうか」
晴人さんからの一言を聞いて、周りを見る。
もしも、この場で、誰かに見られたら。
「まぁ、そういうのは追々に一緒に考えようぜ。今は一気にトドメをさすぞ」
腕を斬られ、苦しんでいるゴルムを見た晴人さんの判断は正しい。
今のこいつは、初めて再生が出来なくて、困惑しているだけ。
ここで一気にけりを付けなければ厄介だ。
「さぁ、フィナーレだ」『チョーイイネ!キックストライク!サイコー!』
流れる呪文と共に晴人さんはその場クルリと回転しローブを後ろに払いながら右足を前にして、重心を低くし構えをとる。右足を中心に赤い魔法陣が展開され強力な魔法の炎が足に纏わり付いた。
それに合わせて、俺の周囲には棺が周囲を飛ぶ。
炎を纏った棺に向かって、俺は棺を足場に跳び上がる。
「はああああぁぁぁ!!」
棺の階段というべき段差を何度も踏み越える度に、俺は天高くまで跳び上がる。
そうして、最後の一個である棺を足場にして、真っ直ぐとゴレムに向かって、跳ぶ。
晴人さんもまた、その足にある炎を、回転しながら、増しながら。
そして、勢いをつけて空中に跳び上がると共に、俺達は真っ直ぐとゴレムに向かって突撃する。
「「タアアァァァァ!!」」
同時に放った蹴りは、そのままゴレムの身体に向かって、貫く。
「がぁぁぁ!!」
再生する事が出来ないゴレムは、そのまま爆散する。
それに合わせて、俺の身体にゴレムの魔力が吸い込まれ、新たな指輪へと変わる。
「・・・やれたかな」
そうして戦いを終えた俺は、少し不安になりながら呟く。
すると、晴人さんは、肩を叩く。
「よくやったな」
「っ!!」
その一言が、どうしようもなく嬉しかった。
「おいおい、いきなり泣き出して、どうしたんだよ」
「・・・なんだか、分からなくて」
「まったく、そう言えば、まだ昼飯の途中だけど、ラーメンは伸びているしな、そうだ、あそこに行くか」
「あそこ?」
「俺の行きつけのドーナツ屋、美味いから、一緒にどうだ」
「っ行きます!」
そのまま、俺は晴人さんに言われ、そのままついていく。