仮面ライダーオルフェウス/ファントムタナトス 作:ボルメテウスさん
「はぁ、昨日は、色々な出来事があったなぁ」
そう呟きながら、俺は昨日の出来事を思い出す。
突然現れたワイズマンからの言葉によって、4体のファントムを倒した。
本来ならば、敵対しているはずの俺に対しての助言。
それが一体、何の意味があるのか、分からなかった。
しかし、それの謎をさらに深めたのは、晴人さんが新しく手に入れたアイテム。
「ドラゴタイマー、俺の持つアクマイザー・タイマーと似た感じの物か」
それは、晴人さんの中にあるドラゴンの魔力を完全に解放する事が出来るアイテム。
そして、それを渡したのは、晴人さんをかつて助けたという白い魔法使いからの贈り物らしい。
「けど、なんであれに違和感を持っているんだろうか?」
あまりにもタイミングが良すぎたからか?
それとも、俺が疑い過ぎたからか?
そんな、様々な考えを巡らせている時だった。
「ここにいたのね、タナトス」
「メドゥーサ」
聞こえて来た声。
同時に、睨み付けた方向にいたのはメドゥーサ。
なぜ、奴がここにいるのかは、謎だ。
しかし、俺がメドゥーサに対する行動は変わらない。
「相変わらず、好戦的な子ね。少し落ち着きなさい」
「悪いが、メドゥーサを倒すには、油断するつもりはないからな」
「冷静に、物事を見られるのは素晴らしい事よ。だからこそ、あなたは私と協力するべきよ」
「協力だと?」
それに対して、俺は首を傾げた。
「これから、フェニックスを殺す。協力しなさい、タナトス」
「なに?」
メドゥーサからの一言に対して、俺は疑問に思う。
「なぜ、俺が協力しなければならない」
「フェニックスは、ワイズマンを裏切った。ならば始末するのが必然よ。
けど、奴は不死身である以上、それに対処するには万物を殺すタナトス、あなたの力が必要という訳」
「俺もワイズマンを裏切っているぞ」
「ふふっ、けど、あなたはワイズマンを恐れている」
その言葉に、否定は出来ない。
「私も、あなたには期待しているのよ。今のあなたを見ていると、反抗期の子供を見ているようで微笑ましいわ」
「子供だと?」
「けど、それも少し違うわね。なんだって、あなたはある意味純粋なファントムなのだから」
言葉の意味が分からなかった。
けど、それはメドゥーサならば、何時もと同じだ。
「だから、どうした、それでも俺はお前達と敵対しているのは変わりない」
何よりも、フェニックスを始末するのは、何も俺じゃなくても良い。
奴が不死身だと言うんだとしても、仁藤さんがフェニックスを喰らえば、そのまま魔力にする事が出来る。
わざわざ、メドゥーサと手を組まなくても。
「早くしないと、あなたと一緒にいた女の刑事が、死んじゃうわよ」
「それは、お前がか」
「違うわ、フェニックスが人質として、捕らえているわ。貴方達をおびき寄せる餌としてね」
そう、メドゥーサは笑みを浮かべる。
「場所は知っているのか」
「えぇ、勿論、どうするタナトス?このまま、その女刑事を見捨てるのかしら?」
その言葉に対して、俺は。
「・・・手を組むのは、一時的だ」
「一時じゃなくても、ずっとでも構わないわよ」