仮面ライダーオルフェウス/ファントムタナトス 作:ボルメテウスさん
メドゥーサからの誘いを受けて、俺は倉庫へと向かった。
倉庫から感じる気配は、確かに3つの気配を感じる。
そのどれもが、俺の知っている気配であり、同時に弱々しく感じる。
「・・・メドゥーサ、一つ聞く。本当にフェニックスだけなのか?」
「フェニックスだけのはずよ、その感じからして、他のファントムも感じるのかしら?」
俺の質問に対して、メドゥーサはこちらに問いかける。
「ソラとか言う奴だが、知っているのか」
「グレムリン、そうっ、私を騙したようね」
その言葉に対して、メドゥーサは怒りを隠そうとしない様子。
同時に、俺達は、そのまま倉庫の中に入る。
ゆっくりと歩き出すと共に、俺が目にしたのは、床に倒れている凛子さん。
しかも、その腹部は血に染まっている。
「見つけたわ」
「ちっ、よりにもよって、お前達が来るのかよ」
「何をやっているの、こんな所で」
「指輪の魔法使いとやらせて貰うと思ってな」
「そんな指示を出した覚えはないと言っても、彼がここにいる時点で察してるんでしょうね」
「俺は俺で好きにやらせて貰う。誰の命令も聞かない」
そうフェニックスは言うが、関係ない。
「てめぇのやりたい事なんて、知るか。
凛子さんを返して貰うぞ」
「あぁ、タナトス、お前には、この腕の借りがあったなぁ。だったら、てめぇからだなぁ!!」
その言葉と共に、フェニックスの炎が俺達に襲い掛かろうとする。
しかし、俺はそれよりも早く、ファントムとしての姿となり、その炎を殺した。
「忘れたのかしら、フェニックス。タナトスはあなたの天敵だという事を」
「あぁ、よく知っているよ、だけど、お前も知っているか?こいつに有効なのは、とんでもなく簡単な事だってよぉ」
そう、フェニックスが言うと共に、その炎は俺ではなく、凛子さんに向けていた。
それに気づくと同時に、俺はすぐに走り出した。
眼前にいるフェニックスから、凛子さんを守るように駆け出し、すぐにその場から離れる。
だが、フェニックスの炎が、俺の背中に当たる。
「ぐっ!」
「はははぁ、良いねぇ、本当にっ」
そうフェニックスが笑っている時に、奴の身体は拘束される。
「タナトスに傷を負わせるなんて、本当に死にたいようねぇ」
「お前こそ、母親気取りかぁ!!」
フェニックスは、すぐにメドゥーサに向かって襲い掛かる。
「凛子さん!凛子さん!!」
俺はすぐに凛子さんに呼びかける。
出血が酷いっ、腹部から血が止まらない!
「無茶かもしれないけどっ、今はっ」
俺はすぐに指輪の一つを凛子さんに填め、俺のドライバーに翳す。
『ドレイン!ナウ!』
同時に、俺の魔力をそのまま凛子さんに流す。
本来ならば、ファントムの魔力が、人間にどんな影響を及ぼすか分からない。
それでも、なんとか生命をつなぎ止めたい。
「うっ」
それと共に、凛子さんの出血は止まった。
「タナトス、そこにいる女を助けたいのならば、方法、分かるわよねぇ」
メドゥーサは、そう、俺に向けて言う。
今のドレインでは、どれぐらい保つか分からない。
けれど。
「あぁ、そうだな」
フェニックスの、再生の力を手に入れれば、凛子さんを助ける事が出来るかもしれない。
「フェニックス、てめぇがやった事だ、てめぇの命で償え!!」