仮面ライダーオルフェウス/ファントムタナトス 作:ボルメテウスさん
俺が、魔法使いになってから、しばらく経った。
最初こそ、人間の生活に対して、戸惑いを隠せずにいた。
それでも、驚きと感動が多く、俺にとってはファントムとしてよりも、楽しい日々が続いた。
「輪島さん、この買い物で合っていますか?」
「助かるよ、オルフェウス君」
そうしながら、俺は買い物から帰ってくると、輪島さんは嬉しそうに言う。
「いやぁ、晴人達は、こういうのあんまり手伝ってくれなくてねぇ」
「俺も、こういうの新鮮で楽しいですから、良いですよ!食べ物も、同じ物なのに、それによって、全然違うから!!」
俺達はそんな会話をしていると、ふとコヨミさんが何かを見て、顔をしかめている。
「どうしたんですか、コヨミさん」
これまでも不機嫌な様子は見たことがあるが、今はそれ以上だ。
やはり、ファントムである俺をまだ受け入れていないのか、恐る恐ると尋ねると。
「晴人が警察に捕まった」
「なっ」
すると、輪島さんは驚いた様子だった。
「えっ、なっ、警察!?」
「・・・警察って、なんですか?」
それに対して、俺は思わず首を傾げてしまう。
「警察ってのは、まぁあれだ。悪い事をして人を捕まえる職業の人だな」
「それって、魔法使いとは違うの?」
「うぅん、魔法使いとは違うかなぁ」
輪島さんが、何やら戸惑っている様子だけど、そのままコヨミさんが立ち上がる。
「オルフェウス、行くわよ」
「行くって、どこに?」
「晴人がいる警察署」
「えぇ!?」
それに対して、輪島さんは、驚いた様子ではあった。
「えっと、何をすれば良いの?」
「とりあえず、捕まっている晴人を出す必要があるわね」
「・・・あれ、ちょっと待てよ」
そう、輪島さんがふと、何かに気づいたように俺を見つめる。
「・・・なぁ、オルフェウス、そう言えば、お前、免許って、持っているのか?」
「・・・免許って、なんだ?」
その一言を聞いて、輪島さんは頭を抱えた。
「しまった、そうだった。免許、取っていなかったんだった、オルフェウス、そのな、今からはバイクに乗るな」
「えっ、でもそっちの方が速いんじゃ」
「駄目、本当は免許がなかったら、バイクは乗っちゃいけない物だったんだよ」
「そうだったのか」
「そうだったんだよぉ」
そう、輪島さんが言っていた。
「・・・だったら、自転車なら、良いんじゃない」
「自転車?」
すると、コヨミさんが、ドアを開け、指を指す。
そこには、バイクではない乗り物があった。
「ふむ、なるほど、だったら、作り変えよう。コヨミさんは後ろに乗って、「二人乗りは禁止されているから!」そうなのか」
「そうなの」
「だったら、車で「もっと駄目だから!」むぅ」
コヨミさんは、少し不服そうに言う。
「仕方ない、歩いて行くわよ」
「えっ、うん」
そうしながら、チラチラと、俺はせっかく作った自転車を見る。
せっかく作ったので、少し乗りたい気持ちがある。
「何をしているの、早く」
「分かった」
そのまま、俺はとぼとぼと、コヨミさんの後ろへとついていく事にした。
「なんというか、目が離せない子供だなぁ、あの子は」