仮面ライダーオルフェウス/ファントムタナトス 作:ボルメテウスさん
仁藤さんは新たな力を手に入れる事が出来た。
だが、その際に、グレムリンが言った言葉がずっと離れなかった。
「俺の希望を奪う。あれは一体、どういう意味なんだ」
意味が分からずに、頭を抱える。
未だに、奴の行動原理が分からない。
不安が残る最中。
「お前がタナトスか」
聞こえた声。
同時に見れば、そこには白い服を身に纏った男がいた。
白い服は、ボロボロに汚れており、隈が酷い。
それだけだったら、ただの怪しい男だろう。
だが、そこから出る雰囲気だけでも
「……お前は、ファントムか」
それと共に、俺はドライバーを構える。
だが、奴は、そのまま俺を真っ直ぐと見る。
「ふむ」
「……なんだ」
奴は、そのまま注意深く俺を見る。
それは、首を傾げた。
「お前、興味深くはあるな」
「なに?」
それには疑問しかなかった。
「その心は、どこまでも純粋無垢だ。ファントムでは珍しいぐらいの美しい心を持つ。一方で、その身体を包み込む醜悪さはどのファントムよりも汚い」
「ファントムに褒められても、嬉しくはないな」
「別に褒めているつもりはない。正直に言えば、お前が人間であれば、興味はあったが」
同時に、その姿をファントムの姿に変える。
目の前にいる奴が、これまでのファントムとはどこか違うのは分かる。
それと共に、俺はその手にあるウィザードソードガンを構える。
「「……」」
互いに静寂が支配する。
目の前にいる奴は、その手に持つ薙刀を手が一瞬だけ動く。
それが、合図だった。
「っ!」
奴は、まるで呼吸するように薙刀を振るう。
空気が揺れるような振動がこちらまで伝わりながらも、ウィザードソードガンの刀身で、その攻撃を受け止める。同時に、俺はそのまま地面を踏み込む。
そして、奴に斬撃を放つ。
それと共に、奴も薙刀を振り下ろして来る。
────―カキン! そんな音が響く。
奴の一撃を、俺は防ぐ。
そして、そのまま奴に攻撃を行おうとした瞬間、その足を止める。
見れば、奴は、自分の刃を地面に突き刺していた。
まるで、地面に亀裂を入れるように。
だが、俺は瞬時にウィザードソードガンをガンモードに切り替える。
その銃口を真っ直ぐと奴に狙いを定める。
「……ほう」
その言葉と同時に、引き金を引く。
弾丸が放たれると同時に、奴もまた薙刀を振り上げる。
──バアアン! 放たれた弾丸は、薙刀に弾かれる。
だが、その衝撃で薙刀を弾く事は出来た。
同時に、ウィザードソードガンを素早くソードモードに切り替え、突く。
しかし、その一撃も薙刀で受け止められる。
──ギンッ 鋭い音が響いたと思った時、薙刀によって剣先が弾き飛ばされる。
「っ!」
そして、薙刀による一撃が振るわれる。
──ガキン! だが、その攻撃をウィザードソードガンで受け止める。
だが、それだけで衝撃は押さえきれず、後ろに吹っ飛ぶ。
「ちっ」
なんとか空中で回転し、地面に着地する。
そして、すぐさまその場から退避する。
俺がいた場所には、いつの間にか薙刀が刺さっていた。
「くくっ、なるほどな」
その言葉と共に奴の視線。
その視線は、俺に向けてではなかった。
何か疑問に思っていると、奴はその手から何かをこちらに投げた。
疑問に思っていると、それは実体化する。
「っ」「少しだけ遊んでいろ」
奴が、そこから現れたのはグール。
グールは、その場を残して、そこから消えた。
「っ」
襲い掛かってくるグール達。
そのグールに対して、俺はすぐにウィザードソードガンで切り倒す。
「奴は、なんでこんな事を」
そうしていると、俺はすぐに奴の後を追う。
そこに待ち受けていたのは。
「ぐっぐぅ」
「晴人さんっ」
それには、俺にとっては信じたくない光景だった。