仮面ライダーオルフェウス/ファントムタナトス   作:ボルメテウスさん

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心は怪物

奴の、グレムリンの言葉がどうしても信じられなかった。

本当にあいつは人間の心を持ったまま、ファントムになったのか。

 

「・・・」

「グレムリンの事、気になるのか」

「晴人さん」

 

既に、順平さん達から、ファントムがゲートに襲われた事の連絡を受けた。

すぐにでも、合流すべきだと思うが、俺は、どうしてもグレムリンの真実を知りたかった。

 

「凛子ちゃんと協力してくれるか?ゲートは俺達に任せておけ」

「・・・晴人さん、分かりました」

 

晴人さんからの気遣いを受け、俺もまたグレムリンの調査を行う事にした。

 

「それにしても、滝川空。調べれば、調べる程、グレムリンの性格とあまり変わらないよね」

「そうですね」

 

だが、凛子さんと一緒に、彼が所属していた美容室に聞き回った。

結果、分かった事は、グレムリンとゲートであった滝川空はほとんど変わらない事。

その言葉に対して、俺は違和感があった。

 

「本当に人間の心を持っているのか。だとしたら、なんでファントムのような真似を簡単に」

「うぅん、そうなんだよねぇ」

 

それは凛子さんも同じだった。

本当に人間の心を持っているとしたら、俺は。

 

「だとしても、別の意味で気になるんだよねぇ」

「気になるって、何がですか?」

 

すると、凛子さんには疑問があるらしい。

 

「この滝川空が担当した人達が、どこに行ったのかなのよねぇ」

「そう言えば、どの美容院でも、引き抜きされたはずのお客さんの話は出てこないし」

「もしかしたら、オルフェウス君、手伝ってくれる?」

「はっはい」

 

凛子さんは、それと共に走り出す。

普通の人間では時間がかかる方法でも、俺自身の魔法の力での協力。

それによって、想像以上の成果が出てきた。

 

「これって、やっぱり」

「行方不明になっている、ほとんどの人が」

 

これまで担当をしていた人物がいなくなっている。

彼女達がいなくなったと思われる場所での調査も行ったので、間違いない。

 

「もしかしたら、これって、すぐに晴人君に連絡しないと」

 

そうして、晴人さんに連絡を行った。

どうやら、晴人さんでも様々な事が起きたらしい。

護衛していたゲートを、グレムリンが守った。

同時にグレムリンの言葉を聞いた事。

だけど。

 

「凛子さん、俺、どうやらとんでもない勘違いしていたかもしれない」

「オルフェウス君」

 

俺は、ここまで、調べた全てを見渡す。

それは、無知である俺でも分かる事だ。

 

「あいつは、確かにファントムになる前と同じ心を持っていた。それは同じだ。だけど、それは人間の心を持っていたからじゃない」

 

それに対して、怒りを隠せなかった。

 

「奴は、元々、怪物だったんだ。心が。それがファントムとなっても、変わらなかった理由なんだ」

 

それは、奴によって、多くの被害が出てしまった

それと共に、晴人さんも来ていた。

未だに迷いが見える様子ではあった。

だけど、調べた結果を見て、驚きを隠せない表情だった。

 

「まさか、奴はファントムになる前から人を襲ってたって事か?」

 

その言葉に、晴人さんは動揺を隠せなかった。

だけど。

 

「じゃあ奴がゲートを守ったのは、自分の手で彼女を!」

 

それを聞いた瞬間、俺は駆け出した。

そこから来る自分の本能に従うように。

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