仮面ライダーオルフェウス/ファントムタナトス 作:ボルメテウスさん
その日の夜、俺達は公園にいる。
それは、ソラから語れた真実を話す為に。
そして、それは、晴人さんも同じだった。
「まさか、オルフェウス君のゲートが赤ん坊だったとは」
「生まれて間もない頃に、絶望して、ファントムになった。だからなのか」
その事を聞いて、晴人さんと輪島さんは変わらない態度で、聞いてくれた。
「俺は、誰かの命を奪っていた。自分の親を殺して」
「それは、君が悪い訳じゃないよ!悪いのは、そもそもサバトじゃないか!」
「けど」
「暗い話ばかりするなよ。それに、今はこうして、俺達と戦ってくれているんだ」
「それは、俺が人間になりたくて」
そう、晴人さんの言葉に、思わず呟く。
「あぁ、そういう意味では、お前は、今は多分、まだ生まれたばかりだったんだ。希望も知らないのにいきなり絶望をさせられた」
「だから、かもしれません」
俺は、生まれた時から全てが絶望だった。
だからこそ、希望がどんなのか知らなかった。
あの時、俺が希望に憧れたのは、絶望しか知らなかった。
だからこそ、それが何かを知らなかった。
「俺が他のファントムよりも、誰よりもファントムだって、よく分かりましたよ」
「オルフェウス」
今更ながら、俺は。
「だけど、あの時、グレムリンは他にも言っていたんだ。コヨミは魔力で動く人形だって」
「・・・それは」
その言葉に、俺はどう答えたら良いのか分からない。
「確かにな。お前が魔力を渡さなければ生きていけない身体だけどな。それにしても酷すぎる!」
「大丈夫、コヨミはちゃんと人間だよ。でもソラは、サバトの事といい賢者の石といい、俺達の知らないことを掴んでるみたいだ。おっちゃん、何か知らないか?」
すると、輪島さんは。
「賢者の石って言うのは、中世ヨーロッパであらゆるものを黄金に変える触媒とされた幻の石。まあ、石と言うからには魔法石の一種かもな」
「魔法石、もしかして」
晴人さんは、同時に何かを思い出したように呟く。
「・・・オルフェウス」
「何ですか?」
「俺に力を貸してくれないか?今度こそ、知る為に」
「・・・ワイズマンの所に行くんですね」
「あぁ、悪い、けど」
「良いですよ、俺も、あいつから聞きたい事がありますので」
俺もまた、立ち上がる。
「俺は、俺自身の事を知らなすぎた。だからこそ」
「あぁ、少しでも知る為に」
その言葉と共に、俺と晴人さんは動き出した。
翌日、俺と晴人さんは向かった。
俺は、記憶はある程度、覚えている。
「さて、敵の本拠地で、行けるか」
「えぇ、俺も」
晴人さんは、そのままインフィニティへと。
同時に、俺もまたファントムとしての本領発揮する為に、タナトスへと変わり、その結界を斬る。
そのまま、ゆっくりと目的地へと向かう。
「ほぅ、まさかお前達が来るとはな」
「指輪の魔法使い!それにタナトスっ」
「どうやら、大当たりのようだな、オルフェウス、あいつが」
「えぇ、ファントムのボス、ワイズマンです」
そう、俺達は構える。
「あの結界を破るとは、中々やるじゃないか」
「お前たちファントムのおかげで成長してね、何よりも、心強い仲間がいるからな」
そのまま晴人さんは、俺の方に目を向ける。
「ちっ、指輪の魔法使い、タナトスはいずれワイズマンの跡を継ぐ者だ。貴様のような奴とは違う」
「だったら、教えてくれないか?サバトの事、コヨミの事、、オルフェウスの事、賢者の石の事」
「賢者の石?」
そう、俺達が構えていると、メドゥーサは、何やら珍しく首を傾げた。
もしかして。
「無駄な好奇心は時として不幸を招く。時に、真実は知らないほうが幸せなのだよ。そうだろ、タナトス」
「っ」
その言葉、俺は。
「グレムリンから聞いたはずだ。お前は生まれながらにして、ファントムとなった存在。自分の母親を食い殺し、誕生した。故に、いずれのサバトの時には大きく役に立たせて貰おう」
「その前に、お前をここで倒す!」
それと同時だった。
「だが、まだその時じゃない」
瞬間、俺達は既に森の外にいた。
「なに!?」「まさか、ここまで」
未だに、ワイズマンは、謎を多く残しながら、戦う事すら出来なかった。
俺は、これから一体。