ガンダムSEED オーブ連合首長国強化パッチ 作:sunplane
「まさか
「敵影見ゆ!映像拡大、エンブレムは消されています!いや、一機のみ鷲のエンブレムが!隊長機と思われます」
「傭兵か!?
所属不明のの
戦力の保全を考えるなら即時撤退である。少なくとも
「ここで
「《アストレイ》了解!足止めを開始します」
「ミストラル隊了解!いくぞ!フルハシ機は《アストレイ》を援護してやれ!一機では限界があるぞ」
「了解しました。アワギ二尉、助太刀いたします」
(あわわわ!??)
キラは目の前で突如展開された戦場に目を白黒させながら計器類に目を走らせる。《アストレイ》の推進剤自体はまだ余裕があるとしても、武装はデブリ破砕用のハンマーと牽制用の試作ビームライフルと貧弱だ。仮に性能が同等であったとしても、1対3では勝ち目は薄い。
敵との距離が近づいたからか、ババやオボロの通信に交じり、《羽根持ち》のパイロットの通信が聞こえてきた。
「
「シミュレーターの成果でイキがる雑魚が!指図するな!俺はあの赤い
「ええー!二人とも勝手なこと言わないでくださいよ!」
三機はいまいち連携の取れていない様子であったが、それでも彼らの発射するビームキャノンは脅威である。防御力を強化されているとはいえ、ミストラルで攻撃を受けるわけにはいかず、必然的に《アストレイ》に乗るオボロに負担がかかる。《バンデット》3機の射線を紙一重で躱しながら反撃のビームを打ち込み、時には接近戦を挑むそぶりを見せ、同士討ちを警戒させる。
「《バンデット》各機をエンブレム付き、赤白、灰色と青の順にワン、ツー、スリーと呼称!ビーム兵器に注意してください!」
「ヤマト特務准尉!《アストレイ》は全力機動でどれほど持つ?」
「オボ、アワギ二尉!?ハ、ハイ現在のバッテリーでは限界まであと20分。向こうの人たちの収容までは持つはずです」
「アワギ、何とか持ちこたえろよ!」
「使節の船はクサナギへ誘導!人員を移送し次第脱出する!」
「いやダメだ!推進系にダメージが!向こうの乗員に脱出艇に乗るように伝えろ」
「《アストレイ》を援護、ミサイル発…!ウアアァ!!?」
「フルハシさん…!フルハシさああぁん!!」
キラの目の前で、一機のミストラル改が撃破された。それはつまり、ここに来るまでに好きな女の子へのアプローチ方法や食堂のメニューの代わり映えの無さへの文句を言っていたパイロットが一人、永遠に失われることを意味した。
「あいつらやはりユーラシア連邦の。しかしこの戦力差では厳しいか……何とか脱出艇だけでも逃がすんだ。モルゲンレーテの技術者も脱出の手筈を。
「艦長!例の機体を出せませんか!アレなら向こうの《バンデット》に対抗できます」
「
苦い顔でソガ艦長と副長が必死に指揮を執る。現状打てる手は打っているが、情報戦で後手に回ってしまったことは如何ともしがたく、状況は悪化していく。そんな中、
(このままじゃフルハシさんだけじゃない。ババさんも、この艦の皆も、オボロさんも皆……)
ここにいる皆を助ける方法はただ一つ。そう考える間もなくキラは立ち上がってソガに向かって叫んだ。
「艦長!その機体、僕に乗らせてください!」
「ヤマト特務准尉!?しかし……」
ソガもその可能性は頭をよぎらない訳ではなかった。しかし現状キラ・ヤマトはコーディネイターであってもあくまで期待の若手エンジニアでしかない。現実的に戦えるとは思えなかったし、正式に軍人になっていない若者に頼ることに人並みの羞恥心もあった。何よりここまで急ピッチでオーブ国産の
「
キラの瞳には怯えがあり、しかしそれ以上にこの場にいる仲間を助けようとする勇気と優しさが滲んでいた。ソガは僅かに迷う自分の心を見なかったことにして、あえて敬礼ではなく、キラに頭を下げた。
「部下を、頼む」
***
「ババ隊長!もう持ちません。離脱します!」
「クッ、これではじり貧だ。破砕用ミサイル以外はロクに有効打にならんというのに」
また一機、オーブのミストラルが離脱していく。それなりに改造が施されているとはいえ、旧式の機体では
「オボロ!いざとなればお前が脱出艇の盾となれ。《アストレイ》のシールドならば時間は稼げるはずだ。俺は何とかこのミサイルをぶち当てる!」
「無茶を言いますねババ隊長!向こうの機動力はこちらより上ですよ」
オボロのいう通りであった。敵
「お前の突撃に合わせて一機でも撃退するぞ!」
「……了解。《バンデット》三機編隊中央に突撃!動きの悪い《バンデット・スリー》の目を潰します」
オボロは《アストレイ》のイーゲルシュテルン
「ここだ!俺の切り札とくと味わえ!!」
やや制御が乱れたその隙を見逃さず、ババのミストラルは一発だけマウントしていたミサイルを叩きこんだ。
「きゃあああ!!」
「何してやがるユーシュラー!」
「スッスすみません!一時後退します!」
咄嗟に両腕を防御に回したため、コックピットこそ無事だったものの、《バンデット》一機は戦闘続行は不可能になった。しかし、
「虎の子のミサイルを切ってしまった貴様はもう怖くない!落ちろ!」
「カナード手前ぇ!美味しい所持ってきやがるか」
その時素早く回り込んできた赤白の機体-《バンデット・ツー》は誘爆の危険がなくなったババのミストラルの背後に照準を合わせていた。
「クソ、避けきれん。ここまでか」
「ババ隊長!」
オボロがババの撃墜を覚悟したその時であった。
「止めろおぉ!!!」
「!!何だあの機体は!」
トリコロールの鮮やかな
ガンダム登場!な雰囲気が書きたかった。