前回の予告通り、途中から刻晴視点も入り始めます。
Side:瞬詠
「……は、ははは……」
(……もう、何がどうしてこうなったんだよ…)
瞬詠はその光景を前に、渇いた笑みを浮かべる。
だが呆れ半分ながらも、瞬詠は自然と木剣を持つ手に力を込めていて、これから起こる事に意識を集中させ始めていた。
「___出来ればお手柔らかに頼む。正直少なくとも半年以上は剣を握っていなかったんだ」
「___半年以上、剣を握っていなかった…?その実力でですか……?まさか、お戯れを……」
瞬詠は木剣を正面に構えながらそう口にすると、リーダーの男は目を細めながらそう呟く。
「冗談に聞こえるか?だが残念ながら本当の事だ。全ては身体が覚えていてくれていたおかげだ…」
「成程、そう言う事にしておきましょう。…ようやく、理解できました。刻晴様が、そして凝光様が仰っていたと言われる『眠れる獅子を起こしてみましょう。そしてその獅子が完全に目覚め、吠えて牙を向けるようであるのならば……、___』」
その男は静かにそう呟くと僅かに微笑む。
「『___彼が、瞬詠が迷いやためらいを見せるようなそぶりが見えないのであれば……、瞬詠を縛っていた鎖というのは、あの日の出来事によって完全に断たれた、という事でしょう』という言葉の意味が。我らの役目と言うのは、あの方達の望む瞬詠殿の姿……。いえ、我らは瞬詠殿の本来の実力を引き出し、そしてそれを通じて証明する事にあったようですね…」
そうしてその次の瞬間には、その男は真剣な表情を浮かべ、改めて構え直し自身の片手剣を瞬詠に向ける。
「……」
(来るか…?)
そして瞬詠は目の前の男から伝わってくる殺気や闘気を感じ取り、臨戦態勢をとった。
「…千岩牢固、揺るぎない!!___」
「「「「「千岩牢固、揺るぎない!!___」」」」」
リーダーの男はそう言うと、周囲の千岩軍の兵士達も声を上げる。
「___盾と武器使ひて、妖魔を駆逐す!!」
「「「「「___盾と武器使ひて、妖魔を駆逐す!!」」」」」
そうしてその男は高らかに声をあげると、瞬詠を取り囲んでいた千岩軍の兵士達も武器を構えて、声を上げていく。
「っ…!!」
彼らの闘気や戦意が急速に、爆発的に大きくなっていくのをその肌で感じながら、瞬詠はグッと木剣を握りしめる。
「…」
そしてその中、刻晴が一歩前に出る。
「…ふぅ___」
そうしてそのまま彼女は軽く前屈みになるよう、足幅を広めに足を開き、片手を前に掲げて小さく口を開く。
「___始めなさい!!」
その瞬間、刻晴の一声が演習場に響き渡ったのであった。
Side:刻晴
「___おいおい俺達って、夢でも見ているのか?」
「___あれどうみても、隊長達や教官達って手加減無しの本気で戦ってるよな……?」
「___そうだな。というか、教官達が手加減しないって事は……?
「___あぁ、瞬詠様はそれだけ強いって事だろ…。本当に滅茶苦茶すぎる。化け物かよ……」
「___もし俺達と同じ千岩軍の兵士だったら、あの男こそが最強な男なんじゃないか…?」
「_____かもな。もしかすると……、刻晴様と同じ千岩軍の将になっていたかもな?」
「___ありえるな。…あの無茶苦茶な動き、一切の無駄や隙を感じさせないしな」
「___一対十でありながら隊長達や教官達と互角だと…。信じられん、本当に人間なのか…?」
瞬詠と彼らの隊長達や教官達の戦いを遠目に見ていた周囲の千岩軍の兵士達は、次々と目の前で繰り広げられている光景に驚愕を露わにしており、そうして口々にそんな会話を交わし合っていた。
「___凄いです…。たったの独りであそこまで、対等に渡り合えるなんて……」
そして甘雨は瞬詠の戦っている姿を、感嘆の声を上げながら眺めていた。
「____えぇ、そうね。想像以上ね…」
(正直、瞬詠がここまでやれるなんて、ここまで強い者だと思っても見なかった。彼の実力は、私達が思っていた以上だったのね……)
そうして甘雨の隣に立つ刻晴はそう答えると、改めて目の前で繰り広げられている瞬詠と隊長達や教官達との戦いに視線を向ける。
「…あの動き、完全に分かっている者。戦い慣れている者の動きよ」
「はい、そうですね。刻晴さん。あれは想像以上に場数を踏んだ者の動きです…」
刻晴はそう言うと腕を組みながら食い入るように瞬詠の戦いを眺め、甘雨も瞬詠の一切の挙動を見逃さんと言わんばかりに真剣な表情で彼の動きを見つめていた。
「えぇ、そうね。甘雨。…あれはおそらく、遥か長い時間の間、数多くの戦場に身を置いてきた者、あらゆる実戦や経験を積んできている者の動きだと思うわね。本当に凄いわ…」
刻晴は目の前で繰り広げられている戦いに目を向けながらそう答える。
「ふっ!!っ!!すっ!!はぁっ!!」
「ぐっ!?っぅ!!がぁっ!?」
「っ!?ぐはぁっ!?」
「くそっ!!思った以上にやる…!!瞬詠様の動きが、読めないぞ…!?」
「攻め過ぎるな!!誘われて同士討ちを誘発させられるぞ!!」
「数の利を活かせ!!連携を徹底するんだ!!一瞬たりだとしても一対一に持ち込まれないようにしろ!!」
「瞬詠殿が背中や真横を向けていたとしても決して油断をするな!!あの方は全方位に意識を向けらている!!決して背中や真横を向けているからと言って油断をしてはならんぞ!!」
瞬詠を取り囲んでいた千岩軍の兵士達の中でも選りすぐりの隊長達や教官達は、お互い口々に言葉を飛ばし合い情報を共有しながら瞬詠との戦いを進める。
そしてその連携や動きに一切乱れがなく、互いにフォローし合いながら瞬詠を攻めていた。
「___そこだ…!!」
「がぁっ!?」
だが瞬詠の動きはそれ以上のようであった。
千岩軍の隊長達や教官達の連携の僅かな隙を的確につき、その不意を突くように鋭く、強烈な一撃を叩き込む。
「っ!!っぅ!?ちっ!?___ふっ!!」
瞬詠の動きに無駄や隙は見せることなく、また剣筋も途切れる事なく放たれ続けている。
そうして時折、瞬詠が跳び上がっては同士討ちを誘ったり、先ほど見せたように宙を舞ったまま剣を振るい相手に会心の一撃を与える。
またしばしば跳び上がっていた瞬詠が着地することなくそのまま器用に隊長達や教官達の身体を蹴り飛ばす事で瞬詠が再び宙を舞ったり、また蹴り飛ばした相手が吹き飛ばされた際に他の者達を巻き込む事で彼らへの強烈な一撃へと化したりと、瞬詠のその実力を遺憾なく発揮しており、非常に予測が難しい瞬詠の行動に千岩軍の隊長達や教官達は翻弄されてしまっていた。
そしてそれは彼の実力の高さをはっきりと示し、また戦い慣れている者であるという証明をする動きでもあった。
「はい。私もそう思いました。それに瞬詠さんは状況判断能力や対応能力も非常に高く、また咄嗟の機転や臨機応変さも兼ね備えているように思えます」
甘雨は刻晴の言葉にそう答える。
「そうね、甘雨。私もそう思うわ。私の見立てでは彼が背中越しにいる相手や視界に入らない相手の動きを把握しているのは、相手の気配や殺気の動きの感じ取っているからかしら?それを元手に相手の次の行動を予測しているんだと思うの……」
刻晴は甘雨の言葉に同意しながら、彼の動きをそう分析する。
「はい、私も同意見です。模擬戦を始めた際に感じたあの強烈な殺気___」
甘雨は顎に手を当てながら、そして目を細める。
「___あれはおそらく本来の相手の動きを威圧し、動きを制御する為の威嚇するものだけではなく、もしかしたらあの殺気には刻晴さんが言った相手の気配や殺気の動き、それを常に感じ取り続ける、肌で感じ取るような効果…。言うなれば相手の心の動きみたいなもの、それを監視するためのものではないかと思われました……」
そうして甘雨は真剣な表情を浮かべながら、その考察を口にする。
「心の動き…ね。まぁ、間違ってないかもしれないわね。___」
また刻晴も甘雨と同じように、顎に手を当てる。
「___剣を振るう、槍を振るう、その時は意識してであろうと無意識下であろうとも確実に相手に攻撃を加える為、必ず思考をする。その思考の動きが、心の動きというのであれば、瞬詠はそれらを肌で感じ取りながら、今まで数多くの戦いの場を潜り抜けてきたんでしょうね。そうしてそれらは、瞬詠が私達に見せている戦いの駆け引きや隙を突く際の大きな糧となった事は間違いないんじゃないかしら」
刻晴も甘雨の考察を聞きながら、そして目の前で行われている瞬詠と千岩軍の隊長達や教官達との戦いを眺めながらそう答える。
「はい、私も同じ事を考えました。そして瞬詠さんが正面にいた彼らをここまで鮮やかに翻弄し続ける事が出来るのは、おそらく彼らの一瞬の隙や無駄を見逃さずに動きを読み続けているからではないでしょうか?」
甘雨は隣にいる刻晴に視線を向けながらそう答えると、鋭い視線を瞬詠に投げかける。
「えぇ、間違いないわね。後は彼が見せている鋭い視線。それはもしかしたら…。いえ___」
そうして刻晴も甘雨と同じように、瞬詠に鋭い視線を向ける。
「___おそらくほぼ確実に相手の目線、肩の動き、それに息遣い、これらから相手の思考、相対した者達の次の行動を読み取っているんだと思う」
刻晴は甘雨の言葉に対して頷きながらそう答える。
「そうですね。もしかしたら他にも彼らの重心や体幹の変化、また彼らの足さばきや腕の角度、そして彼らの剣や槍の持ち方、そうして彼らの立ち回りから瞬詠さんは的確に彼らの次の動きを予測し続け、その隙を突いているように思えます……」
甘雨は刻晴の言葉にそう答えながら、そのまま言葉を続ける。
「あら、よく分かってるじゃない。甘雨、おそらく、いいえ間違いなくそうよ。瞬詠は彼らの動き一つ一つから彼らの動きを完璧に予測し、そうして有利に戦いを進めているのだと思うわ」
刻晴は甘雨の言葉に満足そうな表情を浮かべるとそう答える。
「はい、そうですね…。瞬詠さん…、本当に凄い人です……。あの一瞬の攻防、刹那の駆け引きが幾つも重なっている戦いの中で、彼はその全ての先を見て動いているんですね……」
甘雨は刻晴の言葉に同意するように小さく頷く。
「えぇ、そうね。ふふっ、『瞬詠。それはその瞬間、先にある全てのものを詠み、そうしてその上で不可能を可能にしてきた者…。それが私、天権が引き抜いてきた一人の男の正体よ』…。まったく凝光ったら、とんでもない人材を引き抜いてきたわね?」
刻晴は、以前凝光が口にした言葉を思い返すと軽く溜息を吐く。
「…」
(…ふぅん?)
その時、刻晴は目を細める。
「…限界が近づいてきているようね」
そして、刻晴は静かにそう呟いた。
「そうですね、刻晴さん。本当にちょっとずつですが、徐々に徐々に押され始めています」
「えぇ、そうね___」
甘雨は刻晴の言葉に同意を示すと、刻晴は頷き目を細める。
「ぐはぁっ!?…はぁ、はぁ、はぁ」
刹那、またもや瞬詠の相手をしていた選りすぐりの千岩軍の兵士である隊長や教官達の内の一人が、瞬詠の強烈な一撃を叩き込まれてそうして膝をつく。そして少しした後にまた立ち上がり、瞬詠に向かって行く。
「___彼ら、隊長達や教官達の限界が近づいてきているわね。明らかに瞬詠の攻撃を防ぐ……、いや、躱すことが難しくなってきているわ」
「はい、そうですね。それに瞬詠さんに吹き飛ばされ、立ち上がり復帰するまでの時間も段々と長くなっているようです……」
二人は頷きながら目の前で繰り広げられている戦いに目を向ける。
「ぜぇ、ぜぇ、ぜぇ」
「はぁ、はぁ、はぁ」
実際、刻晴と甘雨の言う通りで、隊長達や教官達の動きが徐々に鈍くなってきているのが見て取れ、肩で息をするようになってきている。
「はぁ、はぁ。…ったく、本当にしつこいんだよ…!!あぁ、もう面倒くさい…!!本当にやってられるか……!!ふっ!!」
そしてそれに対して、瞬詠も軽く息を切らせながらもその剣筋や足運びにほとんど鈍りが見えず、その体力はまだまだ余裕があるように見え、そうして動きが鈍くなっている者達を優先的に狙っていくように、演習場の戦場を駆け抜けていた。
「…はぁ、本当に凄すぎるわね。彼って、本当に人間なのよね…?本当は正体を隠した仙人だとかじゃなわよね……?」
「あはは……。確かに瞬詠さんの戦いぶりを見ていると、本当に仙人なんじゃないのかと思っちゃいますよね……。でもちゃんと人間ですよ、刻晴さん」
「そうよね…。流石、凝光があれだけの事を言っていた事はあるわ…。半年以上は剣を握っておらず、しかも凝光の話によれば彼の空白期間、一年半前に起きた“あれ”から今に至るまでのそれ以前に比べたら瞬詠自らが修練を行ったり、自衛を除いて自らが魔物達や悪党達へと仕掛け、そうして全てを殲滅していくような事。全くと言っていい程、無くなったと聞いたけれど…___」
刻晴は感心したかのように呟く。
「___だけどそんな空白期間を置いていたとしても、これだけの戦いぶりを見せるなんて……。本当に凄まじいわね……」
(あの動き、あの剣捌き、そしてあの動きを支える強靭な体幹。彼は一年半以上はほとんどは剣を握る事が無かったというのに、それでもあの実力の高さ……。流石、凝光の目にとまった人物というべきかしら……)
そして刻晴は小さく唸りながら瞬詠の戦いぶりを素直に称賛する。
「そうですね、刻晴さん。それに最初、周囲に垂れ流しになっていた瞬詠さんの濃厚な殺気。あれも自らの意志で操っているのか、それとも自然に漏れてしまっているだけなのか、その時は判別がつかなかったのですが……。今のこれを見て、どうやらあれは意図的にコントロールしているように思えました」
甘雨は瞬詠の動きに注視しながらそう答える。
「そうよね。さしずめ、本当に瞬詠の感覚や勘を取り戻すための調整のために、わざと垂れ流しにさせて、周囲に殺気を放っている感じだったのかもね……」
「はい。私の見解も刻晴さんと同じです」
甘雨は真剣な表情を浮かべながら刻晴の言葉に頷く。
「そうよね。そして今では殺気は垂れ流しではなく、今瞬詠と刃を交えている千岩軍の隊長達に完全に向けられているしね。完全に殺気をコントロール出来ているし。それは瞬詠にとって完全な戦闘態勢に入っている、ということなのかしら……?」
「はい、そうですね。完全に戦闘態勢に入っている瞬詠さんと見て間違いないのではないかと思います」
甘雨は刻晴の言葉に頷くとそう答える。
「そうね。全く本当に恐ろしいものだわ…。これだけの戦いぶりを見せるなんて…。言い過ぎかもしれないけど、はっきり言って、人外の者のような強さね……___」
瞬詠が隊長達に見せつける圧倒的な強さに刻晴は戦慄にも似た感覚を覚える。
「___流石、一年半前に起きた海戦、凝光がよく話す船長さん、北斗の武装船隊を中心とする連合艦隊と冥界巨獣の海山との戦いの中を、激戦の渦中の中を潜り抜けて生還した男なだけあるわね……。本当に見事としか言いようがないわ」
そして刻晴は称賛するように頷く。
「えぇ、そうですね。…一年半前に起きた北斗船長と海山との戦いの話、以前に瞬詠さんから聞きました。……最終的には海山の首を、艦隊の総大将であった北斗さんが斬り落とした事で見事に勝利したという話でしたが、彼がその時に見ていたものはこの世の地獄と呼んで差し支えないものだったと、そう言っていました………」
甘雨は少しだけ顔を伏せながら苦虫を嚙み潰したような表情を一瞬浮かべると、そのまま言葉を続ける。
「この世の地獄…?」
「はい、瞬詠さんはその出来事、瞬詠さん達が成し遂げたそれは誇れる偉業だとは全く思っていなくて、むしろ思い返す事すら辛い出来事と感じているみたいでした…。それに実は…、瞬詠さんはそれ以外にも数々の出来事、海山の話よりかは劣りますが、それでも数々の悲劇や苦痛、苦悶の出来事があったのです……」
「…数々の悲劇、それに苦痛や苦悶の出来事ですって……?」
刻晴は甘雨のその悲しげな、苦しそうな言葉に表情を硬くする。
「はい、そうです…。瞬詠さんは本当にギリギリだったんです。海山との戦いを終えた後は特に…。それは精神的に病むか病まないか、そんなギリギリの所にいたと言っていました……。気が狂いそうに、いや、もしかしたらもう狂っていたのかもしれないとも言っていました……。だから……」
甘雨はそこまで話すと一拍置く。
「だから……?」
刻晴が静かにそう聞くと、甘雨は大きく頷き、そして答える。
「だから……。彼はごく一時的ではありますが、何もかもに対して強烈な嫌悪感を抱いていました。瞬詠さん自身も相当におかしくなっていたと、自分を自嘲する程に、そして酷く自分を嘲笑う程でした…。特に___」
甘雨はそこで言葉を止める。
そして甘雨は一瞬だけ視線を地面に落とすと、再び刻晴に向き直り、言葉を続ける。それは酷く歪み、そして悲しげなものであった。
「___特に、大空をほぼ自由に駆けれる手段を持っている者にも関わらず、大勢の仲間達を守れずに見殺しにしてしまった自分。そしてどんな苦痛にも耐え忍び、また仲間や大切な者達の為、恥や外見をかなぐり捨てて請願、または情けない姿を晒しながらも祈願したにも関わらず見向きもしなかった神々達に対して、そんな神々達に対する強烈な怒り…。そして選ばれなかった自分と対し、神々に選ばれ、そうして神々の視線を注がれた神の目持ち達への強烈な嫌悪感…。そしてそれは……。七神達に復讐を誓った程に……」
「…神々への怒りや嫌悪、それに七神達に対して復讐を誓ったですって……?」
刻晴は甘雨の言葉に驚きの表情を浮かべる。まさかそこまで壮絶、そして悲壮的なものを瞬詠が抱えていたとは夢にも思わなかったのだ。
「そうです…。また受けた理不尽に対する怒りに震えて“彼ら”、様々な事情や成り行きで知り合った“ファデュイ”やそのファデュイの関係者、またそうして彼らを取り纏めていた瞬詠さんと顔見知りの“執行官”達からの勧誘を、本気で真剣に検討してしまった程に……」
甘雨はそう言うと不安そうな表情を浮かべながら瞬詠の方に視線を向けたのであった。
次回の投稿に関してですが、現状はとりあえず4月の上旬辺りになりそうです。
次回の投稿も今しばらくお待ちください。