名前を無くした、天権の懐刀   作:久遠とわ

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完成したので投稿。

前回よりかは長くはないですが、それでもいつもと比べてやや長めです。

そして今月最後の投稿となります。


なお、今回は前半は“甘雨”、後半は“別キャラ”の人物となります。




_ぼ、僕達は“認刻晴派”なんです…

Side:甘雨

 

「___あの若さで玉衡就任、あのような圧倒的な吸収速度や、他者の追従を許さない程の成長速度。そうして何事も恐れない大胆不敵さ。そしてそれらを全て含めたこれからあの人が成しえると思われる数々の出来事…。それらから導き出される結論は……」

 

「それは……?」

 

甘雨は少し前のめりになって男にそう聞き返す。

 

 

 

「…あぁ、あの人は最終的に“先代玉衡”を、そしてもしかしたら“歴代七星”の中でも上位に立つ人物に大きく化けるかもな。いずれ七星のリーダー、天権の座に座っている“凝光”様のような非常に優秀で完璧、非の打ち所が全くないあの御方と完全に対等な存在にまで行くかもしれない」

 

「…凝光さんと並ぶ程に?」

 

「あぁ、そうだ。甘雨さん。刻晴様が今のような若々しい見た目の状態から、いずれは今の凝光様のような歳を経て成熟した大人の容姿へと変貌した頃には……。もしかすると歴代七星の中でも圧倒的上位、もしくは凝光様と同じく歴代七星のトップに躍り出るかもしれないと思えるほどの潜在性を秘めていると思った程だ」

 

「___っぅ!!」

 

甘雨の感情が高ぶる。ようやくここまで、刻晴を高く評価してくれる人が現れた。

 

これは小さな前進でしかないが、それでも刻晴の置かれた状況が僅かに好転し始めた事を示しており、甘雨は胸の中が安堵と喜びで満たされるような感覚を覚える。

 

 

 

「…そのですから___」

 

そしてその時、ずっと甘雨とその男の話を聞いていた気弱そうな男は口を開く。

 

 

 

「___ぼ、僕達は“認刻晴派”なんです…」

 

そうしてその気弱そうな男はそのように語る。

 

 

 

 

 

“認刻晴派”…ですか?その、刻晴さんの事を認めてくれる派閥……ですか?」

 

甘雨は震えた声と表情でそう聞き返す。

 

 

 

「は、はい……。まぁ、そうです」

 

「あぁ、まぁ、派閥と言うか。ただの集まりみたいなもんだがな。俺が把握している限り月海亭には他にも数人がいて、そして総務司にも何人かいるみたいで大体十人くらいが“認刻晴派”に属しているというわけだ」

 

「まぁ僕達“認刻晴派”が十名程度に対して、僕が知る限りだと“反刻晴派”は月海亭や七星八門合わせて百名以上はいるようなので、僕達の方が圧倒的不利、そして圧倒的な劣勢ですけどね……」

 

「まぁな、だが___」

 

男は気弱そうな男の説明に頷きながらそう答える。

 

「___あいつらは刻晴様の本来の潜在的能力、そしてあの方が秘めている圧倒的な才能というものを、まだ何一つ分かっていないから仕方がない。まだあの人はその力を周囲の人間に証明していないんだからな…。だが、それも時間の問題だろうな。俺はそう思うぞ。甘雨さんよぉ」

 

「そうですね。あの人が本格的に活躍をし始め、そして誰もが認めるような実績を残し、そうして璃月七星の“玉衡”として相応しい人物であると証明されたその時、きっと皆さんの刻晴さんに対しての見方は大きく変わると思います。甘雨さん」

 

男達はそう甘雨に語る。

 

「……そ、そうですか」

(あぁ、で、でも、本当に良かったです……)

 

男達の言葉に甘雨は心の中で安堵する。そうして嬉しすぎて思わず感極まって涙を零してしまいそうになる。

 

 

 

 

 

「…おい、それよりもだ」

 

「…そうですね、まずは甘雨さんに聞いてみましょう。甘雨さんなら、何かに“気づいている”かもしれません」

 

「そうだな。なぁ、甘雨さん」

 

「すみません、甘雨さん。お伺いしたい事があるのですが…」

 

そんな時、男達は甘雨に対して何かを聞こうとする。

 

「はい、なんでしょうか?」

 

甘雨はそう聞き返す。

 

 

 

 

 

「_甘雨さん。刻晴様の『身の回りでなにか不可解な出来事は起きた』、なんてことはないか?」

 

「_甘雨さん。玉衡様の近くで『不審者や不審な人物を見かけた』なんて事はありますか……?」

 

 

 

 

 

 

 

「___えっ、どういうことですか……?」

 

甘雨は男達の質問に固まる。一瞬、男達が言った意味を甘雨は理解できなかった。

 

 

 

 

 

「甘雨さん。聞いてくれ、実はだな。この前俺はふと気になった事を耳にしてな。それが___」

 

「実はですね、甘雨さん。この前の事なんですけど、この前___」

 

 

 

男達は固まっていた甘雨にそう話し始める。

 

 

 

 

 

「____という事ですか?」

 

「あぁ、そうだ」

 

「はい、そうです」

 

そうして話し終えた男達は、甘雨の言葉に頷く。

 

 

 

「えっ、えぇっ…」

 

男達から甘雨にもたらした情報があまりにも衝撃的過ぎて、甘雨は言葉を失う。

 

 

 

 

 

 

 

「……」

(なんでしょう……)

 

なにか大切な事、大事な事が思い出せない。

 

 

 

甘雨はそんな感覚を覚える。

 

 

 

 

 

 

 

「………」

 

その大切な事、大事な事とは一体なんなのだろうか?、と甘雨はそう考える。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「___はっ…!?」

 

そして甘雨は何かを思い出し、声を上げる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「___も、もしかして……!?」

 

 

 

___あぁ、そうだ…。ここの対応、わしの後継者は絶対に誤ってはならない。もしも選択を間違えてしまえば…、

 

 

 

甘雨の脳裏に亡き先代玉衡の言葉、刻晴の叔父が甘雨に語った言葉、あの日の甘雨に語ったそれらの言葉が、甘雨の脳裏にフラッシュバックする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「___っ!?」

 

甘雨は理解した。そして理解してしまった。

 

 

 

今、どのような事態が引き起こされようとしているのかを……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「___~~~っぅ!?」

 

甘雨は大きく動揺し、それから両手を口の前に覆い被せるようにあてる。

 

 

 

 

 

「っぅ!?おい、甘雨さん!!大丈夫か!?身体が震えているぞ!?」

 

「甘雨さん!?大丈夫ですか!?顔色が悪くなってますよ!!」

 

甘雨のそんな反応に男達は心配そうな様子でそう声をかける。

 

だが、今の甘雨にはそれに答えられる余裕は無かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「___あ、あぁ……!?」

 

思わず絶望感を抱いてしまうほどの衝撃が甘雨の全身を駆け巡る。

 

 

 

___最悪玉衡を巡って水面下での権力争いの発生、もしくはそれらが璃月の裏社会や裏社会の人間達を利用した表立っての権力闘争の勃発。いやもしかすると、場合によっては最悪の場合、彼らの巧みな煽動によって元より大なり小なり不満を持つ者達や不満を抱かせた者達。そして彼ら…

 

 

 

 

 

 

 

「___ま、まさか………!?」

 

 

 

鳥肌が立ったかのように全身に寒気が走り、甘雨の脳内に“その言葉”が浮かび上がる。

 

 

 

 

 

 

 

___千岩軍より離脱した一部の兵士達によるクーデター騒ぎだって引き起こしかねんからな…。そうした状況になれば、この璃月の秩序を乱しかねないような事態にもなりかねん……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

——————————————————————

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「___へへへ、成程。俺達への“仕事”の依頼はそう言う事か」

「___殺しじゃねえんだ。それくらいなら、お安い御用さ」

「___そうだな。こんなに美味い話なんて、そうそう無いぜ」

「___おぅ、そうだな。これはチャンスだ。しかもこんだけのモラも貰えるなんてな…」

「___気前が良いな、いいぜ。それぐらいのモラを、おまけに前金としてこんなにもの多くのモラをもらったんだ。ならば、真面目かつ迅速に仕事をこなしてやろうじゃねぇか」

「___あぁ、良いぞ。その依頼、受けてやる。千岩軍、そうして璃月七星の”玉衡”に俺達がちょっかいを出したなんて話が“この業界”で広まれば、俺達にもっと面白い“裏仕事”が回って来るようになるかもしれねぇしな」

 

 

 

厚い雲が覆いかぶさる闇夜に支配された璃月港。

 

そしてその璃月港の端の方にあるちょっとした路地裏。そこに下劣な笑い声をあげる6人組の男達、いずれにしろガラの悪そうな男達であり、一部の男は入れ墨を入れていた只者では無い者達がその場に集まっていたのであった。

 

 

 

 

 

「___お喜びいただいて何よりです。それでは、“契約”は成立という事でよろしいかな?」

「___………」

「___………」

 

そうしてそのガラの悪い6人組の男達と相対するかのように、深い笑みを浮かべていた“とある男”、そしてその男の配下の者であろう男二人が笑みを浮かべていた男の両斜め後ろに立つ形でその路地裏に佇んでいた。

 

 

 

「___あぁ、“契約成立”だ。任せな、きっちりと仕事してきてやる」

 

ガラの悪い男の一人、リーダー格の男がそう答える。

 

「それではよろしくお願いします。良い結果を期待して___」

 

そうして深い笑みを浮かべていた男が、そう言葉を紡いでいく。

 

 

 

 

 

 

その時であった。

 

 

 

 

「_がはぁっ!?」

「_なっ!?ぎゃぁっ!?」

「_っぁ!?お前!?がぁっ!?」

「_っぅ!?いったいどこから現れた!?がふぅっ!?」

 

 

 

 

 

「___っ!?」

 

その時、路地裏から男達の悲鳴があがり、同時に深い笑みを浮かべていたその男が目を見開く。

 

 

 

「…い、今のは……?」

 

深い笑みを浮かべていたその男は静かに呟き、また嫌な予感を感じたのか、僅かに冷や汗を流す。

 

 

 

先ほど上がった男達の悲鳴は、周辺の監視や見張りの為に付かせたその男の部下なのだろう。その男は悲鳴が聞こえてきたガラの悪い6人組の背後の方に視線を送る。

 

 

 

 

 

「___武器を構えろ!!どうやら俺達に“お客さん”が来たようだぞ!!」

「___なんだなんだ!!何が起こったんだ!?面倒くさいなぁ!!」

「___分からん!!だがそれよりも野郎ども!!さっさと獲物を出せ!!」

「___あぁ、言われなくても分かってる!!もてなしてやろうじゃねえか!!」

「___はんっ、さっそく仕事かよ!!いきなりすぎるな!!」

「___前金は貰ったんだ。なら、やるしかねぇな!!」

 

そんな時、ガラの悪そうな男達のリーダー格の男がそう叫び、それにつられるような形で他の男達も腰に差したり身に着けていた“片手剣”や“斧”、また“ボウガン”と言ったそれぞれの武器を手にして武器を構え、そうしてそれぞれ片手剣と斧使いは前衛、ボウガン使いは後衛と言ったようにそれぞれ配置に付く。

 

「___“御曹司”様!!お下がりください!!」

「___我らの後ろへ!!ここは我らにお任せください!!」

 

またそうして、先ほどまで笑みを浮かべていた依頼主の配下であった男達二人はその男、“御曹司”様と呼んだその男を守るかのように前に出て服の中から“黒く光る片手サイズの小型の武器”を構えつつ目の前を警戒するように目を細める。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「___あらあら、情報通りだったようね。こんなところにこんな男達、反刻晴派の中の‘過激派’“彼ら”の煽動によって反刻晴派から『璃月の為、今代玉衡を強制排除しろ』とふざけた事を唱え始めてしまった‘過激派’に堕ちた者達の莫大な額のモラに目がくらんだ野盗紛いの男達。きっとこんな場所に隠れて、こそこそと何かをやっているんじゃないかって思っていたわ」

 

女性の馬鹿にするかのような笑いを抑えるような声。まるで嘲笑するかのようなその声が彼らの視線の先から聞こえてきた。

 

 

 

 

 

「___出やがったな。招かれざる客が…」

 

「___…うん?まさか、この女……」

 

ガラの悪そうな男達のリーダーと、依頼主の御曹司と呼ばれた男はそう呟く。

 

 

 

 

 

「___ふふっ。大人しく投降してくれないかしら?その方が私としては楽なんだけど?」

 

そうして男達の視線の先、まるで闇の霧の中から現れたように薄暗い女性のシルエットが姿を現す。

 

 

 

 

 

「っぅ!?ま、待て!!あ、あの女は!!あの女はまずい!!今すぐこの場から離れろ!!その女!!その女はぁ!!___」

 

そしてその依頼主の“御曹司”は、その薄暗い女性のシルエットを見て何かに気づいたのであろうか。そう大きな声を上げた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「___これ以上大事にしたくはないから、さっさと終わらせるわ」

 

そうしてその女性はそう静かに目の前の男にそう宣告すると同時に、彼女の太もも部分にある“何か”が、僅かに淡く“青色”に輝く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「___っ!!」

 

そしてその次の瞬間、その女性のシルエットの姿が消え去る。

 

 

 

 

 

 

 

「___き、消えた!?一体何処にいった!?」

「___どこに行ったんだ!?あの女!?」

「___この場から一瞬に消え去るなんてありえない!!必ずどこかにいるはずだ!!」

「___よく探せ!!近くに居るはずだ!!」

 

男達は消えた女性を探すべく、前衛の片手剣や斧を持った男達はそれらを構えたまま周囲を見回し始める。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「___その女はぁ、“蒼き閃光”だぁっ!!」

 

 

 

そうして依頼者の男が大声を張り上げた、その次の瞬間であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「___捕まえた」

 

 

 

前衛の男達の背後からそんな声が響き渡る。

 

 

 

 

 

 

 

「なっ___」

「はっ___」

「こ、これは___」

「なんだ、これ___」

 

次の瞬間、男達の身体の胴体が蒼く輝く。

 

 

 

 

 

「___がぁっ!?…っ!!な、なんだこれは!?」

「___ぐぁっ!?…な、ど、どうなってやがる!!」

「___ぎゃぁつ!?…い、いつの間に!?」

「___ぐはぁっ!?…ど、どうして拘束されているんだ!?」

 

その次の瞬間、男達の身体に強烈な衝撃が走り抜け、そうしていつの間にか“水元素で作られた糸"、その糸によって4人が乱雑に一纏めにされた状態で拘束されて、そのまま地面に転がさせられていたのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「___貴様ぁ…!この『蒼き閃光』がぁ…!また邪魔をしやがってぇっ…!!いったい何度、何回“ビジネス”の邪魔をしたら気が済むんだぁ……!!」

 

 

そしてあっという間に雇った男達を地面に転がされてしまった様を目の当たりにした“御曹司”は、まるで怨嗟でも撒き散らすようにその顔を恐ろしい形相へと歪ませ、そうして“『蒼き閃光』と呼んだその女性”に向かって、吠えるようにその言葉を言い放つ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「___ふふっ、怖いわぁ。“御曹司”様?…お願いだから、そんな人を殺せるような形相で睨みつけないでくれるかしら?私、怖いのは苦手なのよ」

 

そうしていつの間にか纏めて拘束された前衛の男達を見下す位置に立ち、そしてリーダーの男の身体を片足で軽く踏みつけつつ、“『蒼き閃光』と呼ばれた彼女”は妖艶な笑みを浮かべながら“御曹司”にそう告げる。

 

 

 

 

 

 

 

「貴様…!!」

 

“御曹司”“彼女”の態度に、まるで今にもこの女を八つ裂きにでもしてやりたいと言わんばかりの、狂気と憤怒が混じり合ったような瞳で睨みつける。

 

 

 

 

 

 

 

「ふふっ、怖いわね。…まぁ、それよりも___」

 

そうしてそれに対して彼女は、その御曹司の狂気と憤怒が混ざり合った視線をまるで意に介していないかのように受け流し、そしてゆっくりと後衛のボウガン使い、そして御曹司様と呼ばれた依頼主の男を守るかように立つ二人の男が手にしている“それら”に視線を移す。

 

 

 

 

「___貴方達、御曹司様の護衛達が手にしている“それ”って……」

 

『蒼き閃光』は二人の男達が手にしている“それら”を見つめ、興味深そうに目を細くさせる。

 

 

 

 

 

「___それって“銃”よね?銃は主にフォンテーヌでしか使用されておらず、またフォンテーヌの一般人が銃を持つためには、とても複雑な手続きを経て許可を得る必要があるわ。そうしてかの国の厳格な輸出管理によって銃の輸出も厳格に管理、そして厳しく規制されて禁じられている筈…」

 

彼女はそう呟き、そうしてその“銃”に警戒するかのように眉をひそめる。

 

 

 

 

 

「___貴方達のそのフォンテーヌからの“密輸品”であろうその“銃”。そんなもの、一体どういう『闇ルート』を使って璃月港まで流通させ、そうしてこの場にまで持ち込んできたのかしら?」

 

彼女はそう静かに呟くと、御曹司様と呼ばれた男を護衛する彼らの配下の者達が手にしていた黒く光る“拳銃”を目にしながらそう口にする。

 

 

 

 

 

 

 

「___なっ、頭領達を一瞬で!?おいおい、何なんだあの“化け物女”は!?」

「___“蒼き閃光”!?最近、“璃月の裏社会を騒がさせている正体”はあの女か!?」

「___最悪だ!なんでこんな時に“この女”が!御曹司様の秘匿は完ぺきだったはずだ!!」

「___どうしてここが!?なんでこの場所が、“蒼き閃光”に嗅ぎつけられたんだ!?」

 

 

 

そうして彼女の呟きが聞こえなかった男達は、前衛の男達を一瞬にして無力化させられた光景、そして目の前の女の正体が『蒼き閃光』であると知り、拘束されなかった後衛のガラの悪い男達と御曹司の配下であった男達は驚愕する。

 

 

 

 

 

「あら、そんなに驚く事かしら?この璃月港の表は“千岩軍”による監視の目が厳しいのよ?だから貴方達みたいな裏側に属する人間達がこうして隠れてこそこそなにかをするんだとしたら、こういう場所がもってこいの場所じゃない?だから、___」

 

そうして今度は後衛の四人と、御曹司様と呼ばれた男の前に姿を現したその女性。

 

 

 

 

 

 

 

「___“私”がこの場に現れた。ただそれだけの話よ?」

 

エメラルドグリーンのような清らかな瞳に、サファイアのような綺麗な髪の女性、青いチパオのようなオーバーコートに、シルバーの装飾が施されたダークカラーのボディスーツの格好。そして腕には白いブレスレット、マントのような毛皮の白衣を後ろから下げ、太ももの一部を露出させたハイブーツを履いている女性。

そうして太ももには神に認められし者である証、“水の神の目”を装着した“璃月の裏社会に属する者達から『蒼き閃光』と呼ばれたその女性”は、男達を嘲笑するかのような笑みを浮かべつつも、まるで熟練の狩人のような鋭い視線で男達の事を見つめていたのであった。

 

 

 




本作初の『蒼き閃光』と呼ばれている“彼女(※一応原作キャラです。オリキャラではありません)”の初登場シーン。

勘の良い方であれば、彼女が誰なのかは想像がつくと思います。
(作者の旧作の番外編の後半、ファデュイとの外交・諜報戦下に突入した璃月港の時間軸【その中の『”璃月業界情勢図”と“かにみそ豆腐”』、『書状と使者、そして“四人目の影向役者”』のそれぞれの後半シーン】、その時間軸帯の主人公、瞬詠の裏の相棒的存在である“彼女”です)

本幕では“彼女”に関しても少しスポットを当てていきたいと考えており、あと何回かは多少なりの彼女のシーンを描写していく予定です。



次回は少し時間軸が飛びます。

そして次回の投稿は来月、そうしてGWのあった5月から6月は通常通り(月に数回、最悪でも月に1回以上の更新ペース)に戻します。


そのため、更新までの期間が長くなってしまいますが、次回の更新まで気長にお待ちください。



—————
追記1
・サブタイトルの変更を行いました。(「_これ以上大事にしたくはないから、さっさと終わらせるわ」→「_ぼ、僕達は“認刻晴派”なんです…」)
※作品の目次欄の表記が二行になってしまうのが、作者的に気になったため。
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