今回も前回の続きです。
Side:夜蘭
「ふふふ、ふぅ、そんなに怯えなくてもいいんじゃないかしら…?」
そしてそんな男に夜蘭は、どこか悪い笑みを向けながら手にした拳銃の銃口を男へと向けながら一歩ずつ近づいていく。
「あ…あぁ……、ま、待って、そ、そんな………」
そうして男は腰を抜かしたまま、後ろへ、後ろへと後退る。
男が待避していたあの位置からでは離れすぎてよく見えていなかった事。また夜蘭が天井のランタンの灯りを水元素の矢で消してしまっていたための暗闇が相まった事。そして偶然か意図的か、男に背中を見せていた事で彼女の目の前で持っていた拳銃の存在に気づなかった事。
これらにより夜蘭が拳銃を手にしていたという事実に気づけなかった。
「ひっ、ひぃっ…!?く、来るなぁ……!!」
「ふふっ」
酷く怯え、そうして尻もちをつきながら後ずさりする男に、そんな男に笑みを浮かべながら一歩ずつ近づいていく夜蘭。
まるでこれらの要素を全て意図的に狙ったかのように揃え、そうして狩猟者が罠を張り得物が罠に引っかかるその瞬間を待っていたかのように立ち振る舞う目の前の夜蘭。
“化け物女”、そして“蒼き閃光”と男達からそう呼んで恐れられている彼女に対し、まるで蛇に睨まれた蛙のように恐怖して痙攣でも起こしたかのように身体を震わしながら、その男は尻餅を付いたまま少しでも夜蘭から距離を取ろうとする。
「___あっ…!!あっ!?あぁ…!?」
そうして男の真後ろが壁である事に気づいた男は、その壁に背中を付けて行き場を失い追い詰められてしまう。
「ひぃっ!!あぁっ!!た、頼む!!助けてくれ!!見逃してくれぇ!!」
「………ふふっ」
そしてそんな男に夜蘭はゆっくりと一歩ずつ歩み寄ると、銃口を男に向けながらその男に近づいていく。
「___あぁ~あ、これでもう逃げられないわね……?」
夜蘭はどこか嗜虐的な笑みを男へと向けながらそう呟くと、銃口を男の額に向けてそのトリガーに指を掛け、そして男の額へと拳銃の銃口を向けながら近づいていく。
「ひぃっ!?ああっ!!た、頼む!!待ってくれぇ!!た、助けてくれ!!助けてくれ!!見逃してくれ!!謝る!!今までの事は全部謝るからぁ!!」
男は恐怖に歪んだ表情を浮かべながら夜蘭に向かって必死に命乞いをする。
「ふふ、駄目よ…。言ったでしょう……?『貴方達は“天権”の怒りを買ってしまった』、と………」
夜蘭はそう呟きながらその男に向かって宣告する。
「て、天権のい、怒り…だと……。し、知らないぞ……!!お、俺達はただ、ただ言われた事をしていただけだ……!!ただここを守っていただけなんだ………!!」
男は夜蘭に対して必死に訴える。
“天権”、璃月を統治する神である岩王帝君の次に序列が高い璃月七星のリーダーという立場、言うなれば璃月の人間社会において支配者階級の頂点や璃月の最高権力者に位置すると言っても過言ではない彼女の存在を知らない訳がない。
だからこそ、その男は必死に赦しを乞う。
もしも何かの奇跡でこの場を切り抜け、またそうして仮にこの璃月から離れる事に成功したとて、“天権”を敵に回した男がもうまともに生きられる筈がない。
一生逃亡生活を送らなければならないし、それに男の直感からして夜蘭は天権の配下の人物であり、そうして彼女に似た化け物達が天権にはまだまだ控えており、そして彼女の命令一つで夜蘭を始めとする彼らが地獄の果てまで追いかけてくるだろう。
そんな恐ろしい予感が脳裏を駆け巡る。
「お、お願いだ…!!助けてくれ…!!死にたくない……!!死にたくない………!!」
そして男は涙や鼻水を垂らしながら目の前の夜蘭に向かって必死に命乞いをする。男は目の前の夜蘭、“天権”凝光が差し向けた執行人、処刑人のように佇んでいる夜蘭に対して必死になって赦しを乞う。
「___ふふっ、諦めなさい…。貴方の命運は既に決まっているの……」
そうしてそんな男に対して夜蘭は嗜虐的な笑みを浮かべながら、ゆっくりと男の額に銃口を向ける。
「ひぃっ!!や、やめ___」
「ふふっ___」
そうして男は恐怖に顔を歪ませながら夜蘭に向かって命乞いをしようとするが、夜蘭はそれを無視して男に向けてニコッと微笑む。
「あぁぁ!!やだ!!やめて___」
男は情けなく泣きわめき、目を瞑りながら夜蘭に命乞いをする。
「___ゆっくりと眠りなさい」
そしてそんな男に夜蘭は、静かにそう告げ___。
「___ダーン!!」
「___ひぃっ!?」
___響き渡る銃声が辺りに鳴り響く。
「___…えっ?」
そうして男は自分の意識がまだある事に驚き、閉じていた目を開いて目の前の夜蘭の姿を見つめる。
「___ふふふ、はははは!!」
男の目の前には、まるで面白おかしい物を見たかのように、おかしそうに笑いを堪えている夜蘭の姿があった。
「___は?え?」
そんな光景に男は呆然となるが、直ぐにハッと意識を取り戻して自分の生死を確認するかのように全身を触り始める。
「…え、生きてる?俺、生きているのか?死んでない?」
「ふふふ、まさかあんな子供騙しに騙されるだなんて、おかしい人、本当に面白いわね……」
男は自分の生死を確認しながらそう呆然と呟く。そんな男に対して夜蘭はくつくつと笑いを堪えていた。
先ほどの“銃声”と言うのは、どうやら“夜蘭の声真似”であった。
「ふふっ、助けてあげる。命は、ね……?」
夜蘭はただ呆然としながらその場にへたり込む男に対して、静かにしゃがみ男の右肩に右手を置く。
「貴方やここにいる貴方の仲間達は聞かなきゃいけない事がたくさんある。だから、命だけは助けてあげる…。その代わり___」
夜蘭はそう言うと後ろに振り返る。
「……えっと、助かったという事か?」
そして男は自分の命が助かったという事実と彼女の言葉を理解しようと、夜蘭の背中に視線を向ける。
「___いえ、違うわ。貴方を“生け捕りにする”ということよ」
「…はっ?えっ?い、生け捕り…?え___」
男は夜蘭のその言葉を理解できなかったように、目を丸くしながら男はそう反応する。
「___ぐぁっ!!?」
そうしてその次の瞬間、男の首が絞めつけられるようような異様な感覚に襲われる。
「ぁ…!!がぁ……!!」
男は目を見開く。気づいた時には既に男の首には何重ものの“青い糸”が男の首を絞めつけるかのように纏わり付いており、その“青い糸”が彼女の手に繋がっていることを。
「あがっ……、や、やめ……」
「ふふっ…、駄目よ……」
男は必死に夜蘭に向かって懇願するが、夜蘭は首を横に振りながら男の要求を断る。
「今はゆっくりと眠りなさい。___」
そして夜蘭は自らの“命の糸”で以って男の首を絞めつけつつ、背中越しでくすりと笑う。
「___次に目が覚める時は貴方の仲間達と仲良く豚箱の中で目覚めるか…、それかおそらく、その豚箱である牢屋ではなく千岩軍の兵士達や総務司の取締官や調査官達、それにもしかしたらフォンテーヌから璃月に派遣された警察隊や特巡隊の面々が大勢取り囲んでいる遺瓏埠の取り調べ室、もしくは璃月港の尋問室の中で目を覚ます事になるでしょう。ふふっ、楽しみにしてなさい」
「がぁ…あがぁ……」
そして夜蘭は男に向かってそう告げると同時に、その男は完全に意識を失ってしまう。
「さてと……」
そして男が完全に気絶した事を確認した夜蘭は、自らの意志により男に巻き付けていた彼女の青い糸が消えた事を確認すると、彼女は辺りを見渡し始める。
「………」
そうして辺りを見回していた夜蘭は目を瞑り、まるで周囲に気を配るかのように地下倉庫に響く音や気配を探ろうとする。
「………」
周囲は完全に風の吹く音、地下倉庫の空気が循環する音、そして気絶した男達が漏らしている微かな寝息や歯ぎしりの音。
「……ふぅ、ようやく終わったわね」
それら以外には一切何も聞こえず、気配も感じられず、誰も動かないことを理解した夜蘭はホッと一息吐く。
「よし、早くここから脱出しないと」
(急がないと、間に合わなくなる前に)
そして夜蘭は改めて周囲に足音や物音が無い事を確認し、拾った拳銃を片手に全力で疾走する。“彼ら”がこの地下倉庫にやってくる前にここから脱出しなければならない。
見つかれば作戦は失敗、そして非常に面倒な状況になってしまう。
「………ふぅ」
そうして地下倉庫の出入り口。地上の建物とならず者達のアジトでもある地下倉庫を繋げている階段の前に辿り着いた夜蘭は立ち止まり、改めて周囲の様子や気配を探ろうとする。
「……よし、問題は無さそうね。ふふっ」
そして夜蘭はそう判断すると、地下倉庫側の階段の前で気絶させた最初の一人目のすぐ近くに夜蘭が手にしていた拳銃を置く。
これでここを訪れた“彼ら”、通報や情報提供を受けて状況の確認と簡単な調査の為に訪れた“遺瓏埠の千岩軍の警備兵達”は、真っ先にこの拳銃の存在に気づくであろうし、そしてそれと同時にこの地下倉庫は一体何なのかが直ぐに感づくだろう。
「___ふっ、はっ」
夜蘭は一気に階段を駆け上がっていき、そうして建物の地上階に辿り着く。
「………」
そして夜蘭はしゃがみ込んで周囲の様子を探る。周囲は地下の光景と同じく多くの木箱や棚と言った一見寂れた倉庫内のような様相であり、周囲は蛙や虫の鳴くような鳴き声が響き渡り、そうしてその建物の窓枠であったようなところからは通り抜けるような風、また夜空を照らす月光が建物内へと差し込んでいた。
「さてと…、もうそろそろかしら……?」
そして夜蘭は建物の端、すぐに脱出ができるようにとある窓枠の直下の物陰へと身を潜ませる。
「………」
夜蘭は息を潜ませながらジッと辺りを警戒するかのように、周囲の気配に気を配る。
「………っ」
そして、夜蘭が僅かに建物の壁へともたれ掛かったその時であった。
「___ここがその場所か?酷く何かの音が連続で響き渡っていたという場所は?」
「___はい、隊長。ここで間違いはありません。ここが通報や報告のあった場所です」
「___また情報提供によれば、この辺りで不審者達や怪しげな男達が目撃されたという事です」
「___それにまた、長い間この近辺で目撃され続けていたという事のようです」
「___随分と、寂れた建物だな。うん?荷車が整列されている…?」
「___隠れるにはうってつけではありそうだが…、大人数が出入りできそうな場所か?」
「___ここの建物、倉庫…か。それに使い古された木箱等もこんなにたくさん…」
「___随分長い事放置された場所のようだが…。いや、本当によく見えないな」
「___くそっ、想像以上に暗い…。おい、ランタンを。灯りで辺りを照らしてくれ」
「___すまん、こっちにも灯りを頼む。ここまで暗いと何かを見落とすかもしれん」
「___分かりました、それでしたら先に私達が先行しましょう」
「___はっ、了解です」
「___っ」
(___ちょうどよく来たわね)
夜蘭が物陰に潜み始めてから数十秒後、建物の入り口から十数名に及ぶ程の片手剣や槍、そうして灯りであるランタンを手にしていた千岩軍の兵士達が、ランタンを手にしていた者達を先頭にして建物内へとゆっくりと入り始めてきた。
「………ふっ」
建物内の入り口がランタンの灯りによって明るくなり始めたのを夜蘭は確認すると、夜蘭は先ほど地下倉庫で拳銃を持った男達を誘導した時と同じように小さな小石を手に取り、それを物陰に潜んだままならず者達のアジトでもある地下倉庫の出入り口の隠し階段の近い位置にあった木箱の一点に向かって投げつける。
「___うん?なんだ?」
「___何だ?今の音は?」
「___何かがぶつかった音がしたような気がするが?」
「___あの方向から聞こえてきたような気がします」
そうして夜蘭が小石を投げつけて木箱に当たった事を皮切りにその千岩軍の兵士達は一斉に周囲を見渡し、そうして物音がしたであろう方向へとランタンの灯りを向けながら音のした方角へとゆっくりと進んでいく。
「___この辺りだよな?うん?何かに当たったか?」
「___うん?こ、これは…?おい、灯りをこっちに。足元を照らしたい」
「___今のは…?ランタンをこちらに持ってきてくれ。よく見えない」
「___はい、今照らします」
そして夜蘭の誘導によって男達のアジトである地下倉庫の出入り口の階段付近まで近づいて来た千岩軍の兵士達は、兵士の数人が何かを蹴った事や何かを踏んづけた事に気づく。そうしてランタンを手にしていた別の兵士達を呼び、そしてそこで自分達が手にしていたランタンを地面に置くと、そのランタンの灯りで周囲の様子を探り始める。
「___な…!?はぁ……!?」
「___か、階段…だと!?隠し階段という事か……!?」
「___今、俺は蹴ったのは隠し階段の存在を隠蔽するための開閉式床板という事か!?」
「___おいおい嘘だろ…!?この建物、地下室があるという事かよ……!?」
「___なるほど、そう言う事か…!!この建物の地下にその不審者達のアジトがあって、そのためにこの辺りで目撃され続けていたという訳か……!?」
「____本当に、これだけ長い年月見つからなかったとは…。いや、それよりもここの地下がどうなっているのかを調べないと……!!」
「___人の気配は感じないが…、ここの地下はどうなっているんだ…?」
「___長い間隠蔽され続けてきたのは間違いない。そうなると、ろくでもなさそうな事になっているのは間違いなさそうだな…」
そうして千岩軍の兵士達は驚きを隠せない様子で互いにそう呟き合うとその隠し階段の先、暗闇に包まれている地下への階段の先を見つめる。
「___よし、一先ずは降りるぞ。どのみち遺瓏埠を総括している“林隊長”達に報告する際には降りた先がどうなっていたのかをも報告しないといけないかもしれないしな」
「___そうだな。よし、降りるぞ」
「___確かにその通りだな。よし、それじゃあ先導頼むぞ。階段の先を照らしてくれ」
「___はっ、了解です」
そうして千岩軍の兵士達はランタンを手にした兵士を先頭に一歩、また一歩とゆっくりと階段を降りていく。
「…ふふっ」
そうして兵士達が降りていく姿を遠くから観察する夜蘭は全てが彼女の思惑通りに言っている事、そしてこの後に彼女が“施した細工”を目にしてあの千岩軍の兵士達はきっと大騒ぎする事になるだろう事に、一人静かにほくそ笑む。
「___ふぁっ…!?へっ…!?えぇっ…!?」
「___なっ…!!おい……!!その気絶した男のすぐ近くにあるのは………!!」
「___おいおい嘘だろ!!なんで“拳銃”なんてものがこんなところにあるんだよ!?」
「___ここは璃月だぞ!?フォンテーヌじゃないんだぞ!?」
「___ど、どうしてこんな所に…!?」
「___ま、まさか…!!もしかして拳銃はこれだけじゃなくて、この地下のどこかにまだまだあるんじゃないのか……!?」
そうしてその数十秒後、階段を下りて行っていった千岩軍の兵士達の驚愕の声や焦って声がひっくり返ったような奇声が夜蘭が隠れている物陰に聞こえてくる。
それはそうだろう、なんせ地下に降りて行った千岩軍の兵士達の視線の先にある階段の下にはここ璃月ではまず見かける筈の無い拳銃があったのだから。
拳銃等はフォンテーヌの厳格な管理や規制によってフォンテーヌ国内で治安維持を行う警察隊や特巡隊の隊員達、また決闘代理人等を中心とするフォンテーヌでも一部の人物達である彼らしか所持できない代物である。
それが何故、フォンテーヌ国内はおろかフォンテーヌ国外である自分達の璃月に、そうしていかにも只事では無いこんな場所にそんなものがあるのだと千岩軍の兵士達は慌てふためいていた。
このような出来事、下手すれば璃月とフォンテーヌの国際問題に発展する。いや、下手しなくても確実に国際問題になってしまうだろう。
「……ふふっ」
そうして響き渡る千岩軍の兵士達の慌てふためく声に夜蘭はほくそ笑みながら、先ほどの物陰に潜み続ける。
“計画”通りに千岩軍の兵士達が拳銃を発見、そうしてフォンテーヌで厳密に管理されている筈の拳銃が何らかの方法や何らかの理由でこの璃月の地に存在しているという“決定的な事実”を千岩軍の兵士達に突きつけられた。
これによって今の璃月を取り巻いている“状況”や“事態”は一気に加速度的に展開、またこのような事実が露見した事により、結果的にフォンテーヌをも巻き込む事に成功した。
これにより時間はかかるが、最終的にはフォンテーヌからの協力や援助が璃月に、そうして璃月七星達や自分達の上司たる“天権”は受けられるようになり、またそれをきっかけに璃月とフォンテーヌとの関係の更なる強化に繋がっていくことになるだろう。
「ふふふ、“凝光”。これでまずは、凝光の思う通りに事が動き始める事になるわよ…。璃月や璃月諸外国、そうしてテイワットの情勢が、ね……」
夜蘭は「上手く行った」と言わんばかりに、笑みを浮かべる。
そうしてこの出来事を通じて、やがては七星の最高権力者たる“彼女”の要請があればいつでもフォンテーヌからの救援として、要請に従って璃月に派遣された彼らフォンテーヌの警察隊や特巡隊達らなどの‘支援’、それらを千岩軍や七星達は受ける事が可能となるであろう。
___全ては‘天権’が打ち立てた“とある構想”の実現のため。
___そして最終的にはこのテイワットで暗躍している“アビス教団”や“ファデュイ”に対抗。
___そうして現在の最優先対処事項である“彼ら”の本拠地がどこかにある璃月、並びに程度の差異はあれどもその周辺国のフォンテーヌやモンド、またそうしてスメールや稲妻に蔓延ってしまっている“彼ら”や“彼らの関係者達や協力者達”との戦い。
「さて璃月やそして璃月諸外国。特に璃月と隣接している例の四ヶ国…。そうしてテイワットそのもの、それを盤面としたそれらの動き。それは果たして吉と出るか凶と出るのか、どう出てくる事になるのか楽しみね……」
夜蘭は静かに呟きながら、窓枠から照らす月光を見つめる。
____いずれ訪れる“璃月裏社会の統率者達とその彼らに協力している各国の外国勢力”、そんな彼らとの最終決戦。そしてその戦いを有利に進めて、確実なものとして進めていくために……
「___伝令!!一刻も早く!!一刻も早くだ!!直ちにこの出来事を林隊長達に報告しろ!!そうして増援を呼べ!!そしてそれ以外の者は見張りだ!!この隠し階段の地下空間側と地上の建物側、また地上の建物出入り口近辺の見張りに徹しろ!!何か妙な物を発見したり、不審な出来事が起きた場合は直ぐに報告するんだ!!」
「あらあら、ふふふ」
その瞬間、地下に降りて行った千岩軍の兵士達のリーダーと思われる男が自分達の仲間の兵士達に向けて叫び散らすように命令するのが夜蘭の耳に入って来たのであった。
次回もこの続きです。
そして次回で夜蘭視点も終了です。
それでは次回の投稿まで、今しばらくお待ちください。