魔法少女リリカルなのはstrikers~夜天の荒鷲~   作:梟本つつじ

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はるか昔に完結させた小説を復活させました、もしも見たことがあるという方はお久しぶりです
初めましてな方は初めまして
作者自身、内容も忘れているのでほとんどが新規になると思います
宜しければ応援お願いいたします


EP0:誓いと旅立ち

新暦0073

 

春の花が満開となった並木道にて、2人の男女が向かい合っていた。

 

 

「決意は、変わらないみたいだな…」

 

 

「あはは…今回の1件で痛感したんです、やっぱりこれしかないって」

 

赤い髪をかきあげながら男は確認するように、けれどわかっているような口調で尋ねる。

その言葉に向かい合わせに立つ茶髪の少女は、苦笑を浮かべながら答える。

自分に言い聞かせるように言う少女からは不安がはっきりとわかる程で男は、軽くため息をついてから軽く少女の額を小突く。

 

「なら迷うなよ、頭張るつもりでいるなら余計にな

どんな時でも不敵に笑んで自信満々でいるのが上の約目だ…けどそんでもダメな時は…」

 

「…ダメな時は?」

 

手加減されてるとはいえ、不意をつかれた少女は額を抑える、そんな少女に男は呆れを交えながらもアドバイスを送る。

言葉が途切れ少女は思わず訪ねる。すると男はニッカリと笑みをみせた。

 

「俺を呼べ、世界の果てだろうが、次元の裂け目だろうが必ず行くからよ!」

 

大言壮語、そう取られても仕方ない発言を男は言い放った。最初は驚きのあまり目を見開いていた少女は、吹き出したように笑いだし、男もつられて笑うのだった。

そして健闘を祈るように握手を交え、2人は背を向け歩き出す。

少女の名は八神はやて、数年をかけて大きな組織を創る事となる、男の名はアルフィリオス・ラーゼンハルグ。その組織にて未曾有の大事件へと関わることなるのであった。

 

 

 

ーーーー1年後・新暦0074ーーーー

 

 

時空管理局陸士108部隊

 

 

施設内に設けられた中庭、時刻は昼を迎えたばかりで暖かい日差しが差し込んでいた。

そこにはいくつかの樹木が並んでおりその下で、1人の管理局職員が横になっていた。

管理局の上着を敷物にし寝そべり、腹の上で小型の端末を弄りながら足を組む職員。

規則にうるさい者が見たならば間違いなく怒鳴り散らされるであろうが職員は我関せずとばかりに端末を操作していた。

 

「おー、おー…世界は相も変わらず騒がしいねぇ…遺跡の盗掘に密輸…果てにはなんかヤバそうな実験施設?すげぇわ世の中の悪人は、飽きない事ばかりで」

 

《その悪人を逮捕するのが貴方の使命ではないのですか?》

 

表示されていたのは1週間分の事件を報道したニュースであり、内容を軽く見ながら男は冷やかすように呟く。

すると彼の首元より、冷ややかに女性型の機械音声が鳴り響く。

 

「いやいや、我が相棒よ…管理局職員といっても不自由なもんなんだぜ?事件が発生してもやれ、そこはウチの管轄だ、陸(おか)の奴がでしゃばるな、だぜ?

そんなんやってらんないだろ?なら俺に出来ることは日がな1日上司から回された書類仕事を適当に終わらせるくらいだってぇの」

 

自身専用デバイスより発せられた問いに男はわざとらしい口調で応え、演技をまじえながら自分が働かない理由を答えると再び端末をいじり出した。

すると男の頭に影が落ちる。

 

「それなら今からお仕事ですよ?アルフィリオス・ラーゼンハルグ一等陸尉」

 

「…そうかい、いつも知らせに来てくれてありがとうなギンガ・ナカジマ陸曹、2時間後くらいに行くさ」

 

にこやかな笑みを浮かべながらも声色から怒りが滲み出ている少女の言葉に、男、アルフィリオスは手で目を覆ってから礼を告げる。

しかしアルフィリオスの言葉に少女、ギンガのこめかみが若干だがひくついた。

 

「礼は必要ありませんよ?それを言うくらいなら私としては書類作業の度に抜け出すのをやめて頂ければ良いかなと部下として進言しますよ、後今すぐ起きて貰えますか?」

 

「いや、今どき書類はオフィスってのは古いと思うんだ、時代は多様性を求めてるのさ

起きても構わんが、頭の上からどいて貰えないか?そこにいるとスカートの中身が見えるからよ」

 

「っ!?」

 

口調こそ平静さを出しているが言葉はこうなっている原因について話しており、またアルフィリオスが時間通りに行動しない事を良く知っている為か絶対に逃がさないように返した。

アルフィリオスはさも当然のように屁理屈をこねて返すと、顔に当てている指を少し開いてから返した。

指の隙間から見えるネイビーブルーの視線に、ギンガは思わずスカートを抑えてから後ずさる。

ギンガが視界から居なくなった所で、アルフィリオスは身体を起こして大きな欠伸をした。

 

「…セクハラで部隊長に抗議しときます」

 

「不可抗力だろうが、今のはよ…大体な色気より食い気と筋肉が盛りだくさんのお前の下着を見たところでな

もっと磨いとくとこあるだろうと哀しくなって「抗議の前にグーでいきますが良いですか?」…すいませんした」

 

ジト目で睨みつけるがアルフィリオスは鼻で笑い肩を竦めながら返すが、ギンガが冷ややかな言葉と共に胸ぐらを掴み右拳を握りしめていた。

一応、利き手の左出ないことが彼女なりの配慮かと思いながら直ぐに謝るとギンガはため息をついてから手を離した

 

「部隊長室に向かいますよ、レキくんは既に待機してるハズですから」

 

「レキもか?俺だけじゃなくアイツもか」

 

「ほら早く!」

 

踵を返して隊舎内への入口に向かいながらギンガは説明する。

自分以外にも呼び出しを受けていることに首を傾げるアルフィリオス、しかしギンガは強く呼びかけられると小さくため息をついてから後を追うのであった。

 

 

ーーーーーーー陸士108部隊・部隊長室ーーーーーーー

 

 

 

「うっす、アルフィリオス・ラーゼンハルグ、あとギンガ・ナカジマ呼び出しに応じてきました~」

 

「ちょっ!アルさん!?ギンガ・ナカジマ陸曹、およびアルフィリオス・ラーゼンハルグ一等陸尉、ただいま到着しました」

 

部隊に設立された室内に無遠慮に入りながら適当に挨拶をすると慌てて入ってきたギンガが咎めながら敬礼と挨拶を述べる。

2人のやり取りに白髪の男性は苦笑を浮かべ、灰色の髪の少年が不満混じりのため息をついた。

 

「ああ、いいギンガ…そいつの礼儀の無さは重々承知している、今更畏まられてもそっちの方が不気味だ」

 

「だとしてもお父、ナカジマ三佐これは隊内の規律に関わります!ちゃんと正さないと!」

 

「一朝一夕で治るものではないですけどね、その方の勤務態度…」

 

「レキくんもぉ…」

 

肩をすくめながら108部隊の隊長、ゲンヤ・ナカジマは答える。諌めるつもりのない父に娘のギンガは思わず返すと灰色の髪の少年、レキ・ハーヴェイは関係ないように口を挟む。

改善される気配がないにギンガはうなだれるように肩を落とした。

 

「んで、俺らを呼んだ訳はなんすか?ゲンヤさん、談笑が目的な訳じゃないでしょ?」

 

「まぁな…アル、お前さんなら大体予想ついてんじゃないか?」

 

話を切り上げ、本題に入ろうとするアルフィリオス。隣にいるギンガが恨めしい視線をむけているが気にするようするも無く問いかけると、ゲンヤは問いかけにこたえると片目を閉じつつ問いかけを返してきた。

 

「そうだなぁ、この間の打ち上げん時にギンガが店の食材を食い尽くした事か?」

 

「うえっ!?」

 

「確かに店一同からもう勘弁してくれと言われましたね」

 

問いかけに対して悩む仕草を見せてからアルフィリオスは思い返すように答える。

突然の言葉に思わず声を上げるギンガに、レキも同意するようにその出来事を思い返した。

 

それは一週間前の事である凶悪の指名手配犯を三人で逮捕した後である、強敵だった事に加え喜びからかその日は焼肉をする事にした。

前衛のカロリー消費と達成の気の緩みからギンガは食べた、たくさん食べた。

その結果店の在庫が底を尽きてしまったのであった。

 

「まぁその件については、ウチの娘が育ち盛りだからって事にしとくか、けどそうじゃねぇ

アルフィリオス、レキ、お前らには機動六課に出向してもらいたい」

 

「六課?機動課は五課までだったような」

 

「先月まではな、確か今週末からメンバーや施設の稼働、実務は来月からだったな」

 

事情を聞いていたゲンヤは別件だが解決をした事を話し、本題を告げた。

ゲンヤの言葉に疑問を抱きレキが考え込むように呟く、するとアルフィリオスが補足するように説明をした。

 

「お前、やっぱり知ってやがったな?ついでだから説明してやれそれが上司としての役目だ」

 

「へーい…イーグル、ファイル開封【機動六課】typeAからtypeBをモニターに」

 

《了解、モニターモード並びに指定されたファイルを開封》

 

ヘラっとした表情で答えるアルフィリオスにゲンヤはため息をつき説明を求めた。

軽く返答をすれば首元に指を添えてから自らの相棒に呼びかける、アルフィリオスからの指示を受けイーグルは空中にモニターを展開をしていく。

 

「まずは機動課が扱う古代遺物、コイツの危険性はわざわざ説明する必要はないな?扱いを間違えれば世界征服や、それこそ世界を破壊してもお釣りがくる代物だ

んで管理局としては安全に確保したい訳だ、けどそれには問題がある、レキわかるか?」

 

「人数の多さですか?封印するための処置、護衛のための配備する局員…中隊、大隊規模は必要になると思います」

 

モニターに表示された菱形の宝石や古い魔導書の映像をギンガとレキに見せながらアルフィリオスは説明をしていく。

その中で問いかけられたレキは自分なりの意見を口にしていく。

過去に古代遺物が起こした事件などを思い返して、解決する為に必要な事を提示していく。

 

「ああ、そして人が多くなればどうなる?ギンガ」

 

「初動が遅れる、ですか?」

 

「正解、ついでに言えば海と陸での対立やお偉いさんの派閥争い、大隊を動かすだけで面倒くせぇ手続きが必要になるのが公務員の嫌なトコだぜ」

 

「お前なぁ、仮にも陸士部隊の一等陸尉だろうが、少しは隠せよ」

 

レキの回答に頷きつつ、今度はギンガに問いをかける。古代遺物に関わった事が無いギンガだが大規模な捜査に参加した経験からの回答を出す。

的確な答えに同意をすると肩をすくめてから嫌そうな顔を見せた。

部下の前で平然と悪態をつくアルフィリオスにゲンヤはため息をつく。

 

「んで機動六課はな、そんな足の遅い連中にかわり少数精鋭で素早く動けるのをコンセプトに設立したってワケだ、これがメンバーリストだな」

 

「凄い…部隊長や隊長はオーバーSランク、副隊長も高レベルの空戦魔導師ばかり」

 

「かわりに部隊員は新人やBランク上がりたてだな」

 

今まで上げた問題を解決できる部隊である事をアルフィリオスが話すと、2つ目のファイルを展開する。

そこに表示されたメンバーにレキは素直に感嘆の声をあげ、アルフィリオスはファイルをフリックしていく。

 

「あれ?スバル・ナカジマ?この人、ゲンヤさんとギンガさんの」

 

「うん、妹だよ…この間Bランクに昇級したって聞いてはいたけど、まさか機動六課に配属されるなんて」

 

表示された名前に見た事のある名前を見つけレキはギンガに尋ねる。ギンガは頷いてから配属先については知らなかったと答える。

 

「まぁ新設部隊だからな、情報規制だっただろうさ…しかしゲンヤさんよ

レキが配属されるならわかる、ギンガの妹がいるスターズ分隊より戦闘経験が無いライトニング分隊の補強が必要

けどなぁ、俺が出向するのはなんでだ?俺のランク総合Aだぞ?新手の魔力ハラかよ」

 

「んな訳あるか、そんな事の為にお前を送り出す程ウチの戦力は充実してねぇぞ

戦力つうよりは、お前さんなら余計な奴らからアイツらを助けられる筈だ

というよりこう聞いとくか、できるか?」

 

家族にも知らされなかった事を軽く解説してからゲンヤに向けて尋ねる。

目を細めるアルフィリオスにやれやれと言わんばかり返せば、送り出す理由を説明し、そしてスっと見据えながら問いかけてきた。

その言葉にアルフィリオスは笑みを浮かべた。

 

「もちろん、できるとも見通し狙い、そして食い破る荒鷲の異名にかけてな

んじゃ形式はしとかないとな、アルフィリオス・ラーゼンハルグ一等陸尉、レキ・ハーヴェイ三等陸士と共に機動六課への出向を受命します」

 

問いかけに対してモニターを閉じれば、自身の胸に手を当てて返す。そして敬礼をしてから部隊長であるゲンヤに向けて応えるのであった。

この出向が後にJS事件と呼ばれる事件に繋がることを彼らは知るはずが無かった。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「ああ、言い忘れてたが出向に渡ってアル、お前にリミッターかかるからな」

 

「はっ?それってBランクまで落とせってか?」

 

「そういう事だ、まぁ上としてもお前さんに首輪つけときたいんだろ」

 

「ご苦労な事で…」

 

 




次回予告

アルフィリオス「いきなりの出向命令にリミッター付与、嫌われもんは辛いねぇ
まぁせっかくの新天地に馴染みの顔がいるんだそれなりに挨拶とかないとな

次回、魔法少女リリカルなのはstrikers~夜天の荒鷲、EP01:機動六課
久しぶりだな後輩」
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