召喚とかいう無から生物が出現する現象を個性の一言で片付けるのやばない?   作:そるしあ

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あなたは混乱している

 

 

 

説明しよう!

 

個性とは、ある時を境に人類に発現し始め、今や世界の人口の八割が持つ超常的な能力のことである!

 

基本的に個性は生まれつき備わっており、ほぼ四歳までに発現するぞ!

 

説明終わり!

 

 

 

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個性ってマジで意味わからんよな。

 

目の前で、大層な光とともに突然現れた馬のような何かが、ブルルと鼻を鳴らしているのを見ながらそう思う。

 

こいつは俺の個性で喚び出された生物なんだと、何となく直感で理解する。

 

つい先程まで、周囲には何も存在していなかったはずだ。

 

つまり、この生物は無から出現したことになる。

 

そうはならんやろ。

 

なっとるやろがい!!!

 

あなたは混乱している。

 

個性というものについては前々から大人に聞かされてきた。

 

テレビに映るヒーローと呼ばれる人達が、様々な個性を使って活躍している姿を見たこともある。

 

ただ、それらはあくまで画面の向こう側の景色だった。

 

日常での個性の行使には法的な制限が付きまとうため、この世に生を受けてから四年弱の若輩では直接目にする機会は無かったのだ。

 

そんな中で、今初めて個性を現実として実感した。

 

自身の突発的な個性の発現という形で。

 

マジシャンもびっくりな、鳩マジックならぬ馬マジックという形で。

 

いやせめて鳩であれよ。

 

ポンと出てくるには些かどころじゃなくでかいわ。

 

そもそも、本当に種も仕掛けもない無から現れないで欲しい。

 

こわ。

 

日常に非日常が前触れもなく殴り込んできた。

 

これリアクションしないとダメか?

 

わぁ、おうまさんだぁ。

 

なんか角と羽生えとるけど。

 

その推定馬は先程からこちらをじっと見つめている。

 

不思議そうに首を傾げる推定馬。

 

なんでそっちが不思議そうにしてるんだ。

 

推定馬は軽くひと鳴きしたかと思えば、再び大層な光を放つとともに姿を消した。

 

今度は急に消えた。

 

そうはならんやろ。

 

なっとるやろがい!!!

 

あなたは混乱している。

 

 

 

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わたし、紗守名(さもな)翔華(しょうか)

 

どこにでもいる普通の前世の記憶持ちの女の子!

 

どこにでもいてたまるか。

 

そういうのは自己顕示欲拗らせたやつの与太であれよ。

 

まぁ、リーインカーネイションとやらの概念自体は理解できる。

 

特段信じていた訳でもないが、そういうのがあってもいいだろうとは思っていた。

 

それはいいんだ。

 

前世の記憶あるんだが???

 

ちゃんとメモリのフォーマットはしといてくれ。

 

これ大丈夫なんか。

 

今まで特に何か問題や不都合があった訳では無いが、生まれた時から前世の記憶があるとか、明らかに異常だ。

 

ちょっと鼻血が出やすい気もするし。

 

ただ、前世から知識と経験を引き継いだメリットは結構大きい。

 

十で神童、十五で才子、二十歳過ぎれば只の人。

 

その逆を言えば、平均的な大人レベルの頭脳でも子供が持っていれば天才的な頭脳と評されるということになる。

 

両親はスーパーベイビーだのギフテッドだのと喜んでいた。

 

で、俺が引き継いだ知識やら経験やら常識やらは、あくまで前世のものであるわけで。

 

うん。

 

個性って何???

 

うん。

 

個性って何???

 

大事な事なので二回言いました。

 

いや、言葉の意味は正しく理解している。

 

人それぞれが持つ特有の性質を指す単語。

 

俺が言いたいのはそっちじゃなくて今世特有の意味合いの方。

 

人それぞれが持つ超能力とか魔法みたいなのを指す方。

 

なんそれ。

 

こわ。

 

前世ではそんなものは無かった。

 

なまじ前世の常識が根付いている分受け入れ難いものがある。

 

それ故の先ほどの混乱だった。

 

言うて、目の前に急に謎生物がポンと現れたら誰だって混乱するだろうとは思うが。

 

で、所変わってここは病院。

 

個性の検査とかするらしい。

 

した。

 

検査の詳細は省くが、結果わかったことをざっくり説明すると、俺の個性は様々な生物を喚ぶなり生み出すものであるとのこと。

 

なんかすごそうなこせいだなっておもいました。まる。

 

様々な生物というのは、先ほどの推定馬だったり、全身岩の巨人だったり、もふもふでちっこい狐みたいのだったり。

 

それで、その生物らは基本的に俺の味方をしてくれるらしいこともわかった。

 

推定馬の背中に乗っけてもらって飛んだりとかした。

 

やっぱ飛ぶんだ、君。

 

飛ぶにはいろいろと無理がある構造をしている気もするが。

 

なんでもいいや。

 

なんかもう、いろいろ割り切った。

 

もはや理不尽とか気にしてても仕方ないと学習した。

 

こうして清濁併せ呑んで子供は大人になっていくんだ。

 

俺中身大人だけど。

 

とにかく、非現実的なことは割り切って、いろんな生物を喚んでは戯れた。

 

検査の間だけではあるが。

 

ひと月ほど個性の検査と調査の中でそんな事を続けた結果、その子たちにめちゃんこ懐かれたし、信じられんほど愛着が湧いた。

 

主に"喚ぶ()()()"が少ない三匹を中心にではあるが。

 

こいつらかわいすぎる。

 

前世とか個性云々とかもうどうでも良くなってきた。

 

俺の個性で生み出されたってことは、要は俺の子供達ってことやんな?

 

俺がママだ!!!

 

犯罪的だ・・・・・・かわいすぎる・・・・・・!

 

検査の間しか会えないのがつらい。

 

皆に会うためには個性を使わなければならないが、病院の先生から普段はそれをしないよう言われている。

 

喚べる子たちや個性自体についてわかっていないことが多すぎるため、どんな危険があるかわからないからだと。

 

こんなガキンチョに超生物を任せるのも怖いのだろう。

 

だが、それとこれとは話が別だ。

 

当然、断固として抗議を行った。

 

如何なる理由があろうとも、愛し合う親子が引き離される道理があってたまるものか。

 

おらぁ認めんぞ。

 

小柄な狐っぽい我が子と共に、唸りを上げて抗議する。

 

ふしゃー!

 

勇猛果敢に立ち向かうも、我が子共々首根っこを掴まれ持ち上げられてしまった。

 

もはや抗う術はない。

 

無念。

 

とにかく、我が子に会えない時間を耐え忍び続けるには、あまりにも愛着が湧きすぎた。

 

再び引き離される運命となる我が子を想い絶望の淵に立たされる中、一筋の光が差し込んだ。

 

病院の先生曰く、今後の検査と調査の結果と俺の頑張り次第では、一部の小柄な子に限り検査以外でも一緒に過ごす許可を出すかもしれないと言う。

 

ほんまでっか!

 

ならば、俺が今成すべきことはひとつだろう。

 

努力、未来、a beautiful starだ(?)。

 

みっつやないかい。

 

あなたは混乱している。

 

 

 





▼以下、軽い主人公紹介。

名前:紗守名 翔華 (さもな しょうか)

個性:召喚

・何種類かの眷属の中から一匹選んで召喚する。
・眷属によって召喚の際に必要なコストの量が変わる。

外見:もふもふ

・髪は白色で、全体的にふわふわしている。長さはミディアム。
・目の色は薄いグレーで、ややタレ目。
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