召喚とかいう無から生物が出現する現象を個性の一言で片付けるのやばない? 作:そるしあ
今更ですが、あらすじ要らないんじゃないかって思い始めてきました。
ちょっと下を見ていただければわかる通り、もはや適当になってきていますですしおすし。
前回のあらすじ!
え! 校内でぴこちゃんを連れ歩いていいんすか!
やったーーー!!!
その代わり、相澤先生からの疑惑の目がより強まった!
やだーーー!!!
あらすじ終わり!
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「わーたーしーがー!!!」
力強いシルエット。
それは紛れもなくヤツさ。
「普通にドアから来た!!!」
HAHAHAと豪快に笑いながら登場したのは、あのオールマイトだ。
ヒューッ!
見ろよやつの筋肉を・・・・・・まるでハガネみてぇだ!!!
いや画風おかしいって。
画風の違いとか言われても意味がわからねーと思うが、正直俺も意味がわかってない。
個性的だとか、アクが強いとか、そんなチャチなもんじゃあ断じてねえ。
もっとメタ的な何かの片鱗を味わったぜ・・・・・・。
「オールマイトだ・・・・・・!」
「すげぇや、ほんとに先生やってるんだな!」
オールマイトの登場に教室中が湧く。
対して俺は、オールマイトの様相に疑問が湧く。
皆はワクワクしているようだが、俺がしているのは困惑だ。
「画風違いすぎて鳥肌が・・・・・・」
誰かのそんな台詞が聞こえてくる。
なんで普通に受け入れてるんだ。
まぁ、日本人なら誰もが知っているような超有名人が目の前に現れたのだ。
疑問よりも興奮が勝ってしまうのも無理はない。
あるいは、半端に前世の常識を引き継いでいる俺の方がおかしいだけかもしれない。
この世では常識に囚われてはいけないのですね!
俺も余計なことは考えずにミーハーに徹した方が良さそうだ。
わぁ、おーるまいとだぁ!
すっごーい!
君は人を助けるのが得意なフレンズなんだね!
翔華はありとあらゆる疑念を投げ捨て、どこぞのネコ科動物よろしく、肯定的な思考に努め始めた。
「私の担当はヒーロー基礎学。ヒーローの素地を作る為、様々な訓練を行う科目だ! 単位数も最も多いぞ!」
わぁ、訓練だって!
何するんだろ! 楽しみー!
「早速だが今日はコレ! 戦闘訓練!!!」
狩りごっこだねー! 負けないんだから!
・・・・・・。
え?
戦闘・・・・・・訓練・・・・・・?
翔華は項垂れた。
翔華は戦闘訓練が苦手なフレンズであった。
眷属達を愛しすぎてしまっているが故に、あまりこういった戦闘訓練等に眷属達を駆り出したくはないのだ。
この戦闘訓練は、おそらく実技試験とは訳が違う。
何故なら十中八九、対人戦闘になるからだ。
ロボット相手は既に実技試験でやったからね。
その場合の対戦相手は、プログラムされた動きしかできないロボットではなく、狭き門を潜り抜けた明確な実力者である同級生。
つまり、意志を持った人間だ。
俺は前世でも今世でも、何者にも脅かされる事無く平穏に生きてきた。
幸せなことではあるが、そんな環境に身を置いてきたので、他人を害したり、自分や身内が人から害されることに耐性があまり無いのだ。
喧嘩に至っては、殴り合いはおろか、口論すらしたことが無い。
争いは同じレベルの者同士でしか発生しないからね。
大人な俺が、同世代のお子ちゃま共と喧嘩することなど起こり得ないという訳さ。
きりっ。
まぁ、そんなこんなで、俺は眷属達と “人” とを戦わせて生じるアレコレに対して冷静でいられるかが不安なのだ。
対戦ゲームなんかで、CPU相手なら気兼ねなくプレイできるけど、人間相手だと極端に緊張したり忌避感を覚えたりする感覚に近いかもしれない。
「───着替えたら順次グラウンド・βに集まるんだ!」
「「「はーい!」」」
オールマイトから号令がかかる。
翔華は、あれこれ考え込んでいても仕方ないと意識を切り替えることにした。
不安ではあるが、同時に自分と眷属達の力がどこまで通用するのか楽しみな気持ちもあるのだ。
ま、なんとかなるやろ。
あのオールマイトを待たせる訳にもいかないし、さっさと着替えんとな。
翔華は服の裾に手をかけ、一瞬逡巡した後にその手を離し、百ちゃんと三奈ちゃんと連れ立って更衣室へと向かった。
ブドウ頭の男子は肩を落とした。
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説明しよう!
“被服控除”とは、入学前に “個性届” と “身体情報” を提出すると、学校専属のサポート会社が
加えて、“要望” を添付することで、あなたの要望に沿った最新鋭かつ便利な
説明終わり!
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百ちゃん?
ねぇ。
ちょっと。
百ちゃん???
「まあ! 紗守名さんの
「ね! めっちゃ可愛い! まさに召喚士って感じ!」
女子更衣室にて。
だぼっとした緑のローブの上にケープを羽織り、ゆにちゃんのそれを象った角を額に付け、杖先に接合された球体とそれを囲う輪が特徴的な杖をその手に持つ。
そんな格好をした翔華が、百ちゃんと三奈ちゃんから賞賛の言葉をかけられていた。
いや、うん。
拘ったデザインだからさ、嬉しいよ。
嬉しいけど。
そんなことより。
「百ちゃん?」
「はい? なんでしょう」
「その格好はぁ・・・・・・」
翔華は、思いついた渾身のネタ*1の披露を忘れるほどの衝撃を受けていた。
なんか、百ちゃんがすごい格好をしている。
なんというか、こう、肌面積がすごい。
「実用性を重視したデザインにしてみたのですが、いかがでしょうか」
「・・・・・・とっても素敵なんだけど、ちと肌面積が広すぎやしないかぇ」
「私の個性の性質上、できるだけ肌の露出面積を広く確保する必要がありますから」
な、なるほど。
理屈はわかった。
わかったが・・・・・・。
「・・・・・・三奈ちゃん」
「ヤオモモの
三奈ちゃんに助けを求めてみたが、三奈ちゃんもどちらかと言うと百ちゃん側の格好をしていた。
開いた胸元がセクシーだ。
言ってる場合か。
うむむ。
以前、百ちゃんの羞恥心が薄いという話はしたと思うが、まさかここまでとは。
ウチ、共学だし、男子の目線とか気にならないもんなんだろうか*2。
しかも、いずれはその格好で人前に姿を見せることになるんだぞ。
大胆すぎん?
だが、よくよく周りを見てみると、他の皆も結構大胆な格好をしている気がする。
ボディラインがくっきり出ていたりとか。
あの透明な女子に至ってはもはや裸だし。
見えてないからセーフってか。
そうはならんやろ。
貞操観念ェ・・・・・・*3。
え、もしかして俺の方が浮いてる?
肌面積ほぼゼロだし、ボディラインなんて完全に隠れてるんだが。
サービス精神が足りてない感じ?
ヒーローなら人々の目の保養も必要ってこと?
そんな人助け嫌だぁ!
不安になった翔華は、いつかと同じように周りを見渡し、いつかと同じように一人のクラスメイトと目が合った。
耳たぶからプラグが伸びた彼女は、翔華と似たような表情で周りの女子を見ていた。
その格好にセクシーさはなく、むしろロックで、翔華と同じくサービス精神を感じないものであった*4。
仲間だぁ!
同族がいたことに嬉しくなった翔華が彼女に笑いかけると、同様に同族意識を感じてくれたのか、彼女もまたこちらに笑みを返してきてくれた。
だがその直後、彼女の目線が少し下がったかと思うと、その笑みがスッと消え、真顔になった。
なんすか。
そして彼女は、先程とはまた違った遠い目で、俺を含めた全員を見始めてしまった。
そ、そんな。
見捨てないで!
ひとりにしないでぇ!
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「始めようか有精卵共! 戦闘訓練のお時間だ!」
ついに始まってしまった、戦闘訓練。
杖を握る手にも力が入る。
周りのクラスメイト達も真剣な表情をしており、
「ヒーロー科最高」
ただ一人、ブドウ頭君が女子達のコスチュームを見てなんか
あいつブレねぇな
逆に安心する。
「先生! ここは入試の演習場ですが、また市街地演習を行うのでしょうか!?」
「いいや! もう二歩先に踏み込む! 屋内での
デスヨネー。
しかも屋内ときたか。
屋内での訓練ということは、体の大きなれむちゃんを喚ぶわけにはいかないだろう。
建物を破壊していいという条件下であれば、素晴らしい活躍を見せてくれること請け合いなんだが。
デストローイ!
加えて、ゆにちゃんも、狭い屋内ではその機動力を満足に活かすことができない。
その他にもまだお披露目していない眷属達がいるが、その子達はできれば雄英体育祭までは隠し玉にしておきたいのだ。
つまり、この訓練ではぴこちゃんだけが頼りということになる。
どう立ち回るかが悩みどころだが、ひとまず今はオールマイトの説明に耳を傾けることにする。
戦闘訓練の概要はこうだ。
・
・状況設定として、
・ヒーロー側の勝利条件は、制限時間内に
・
・上記の、“捕まえる” というのは相手に確保テープを巻く事に相当し、“回収する” というのは核兵器を模したハリボテに触れる事に相当する。
・ぴこちゃんは世界一かわいい。
・制限時間は15分。
・核兵器の位置は
・ゆにちゃんは世界一美しい。
・チーム及び対戦相手はクジで決定する。
長くなったが、戦闘訓練の概要は大体こんな感じだ。
分かりにくいって?
考えるな、感じろ。
余計な文が混じってたって?
お黙り。
「先生! どのように組み分けたとしても一名不足するか余剰が出るのですが、その点については何かお考えがあるのでしょうか!」
「ああ、それについては誰か一人に二回出てもらい、その一戦だけは三対三で戦って貰うつもりさ!」
「ご回答いただきありがとうございます!」
補足説明、痛み入る。
メガネの彼って、漫画とかなら解説役とか委員長とか、そういう枠に収まってそうだよね。
何かと解説や進行に便利そうだもん。
「早速始めるぞ!」
さて、クジ引きによる大事な組み分けの時間だ。
この結果によっては、戦いやすさが天と地ほど変わってくる。
祈りながら引いたクジに書かれていた文字は “B”。
チーム構成はペア。
気になる相棒は、紅白という縁起のいい髪色をした男子のようだ。
見知った相手では無かったが、
あの男子、なんか強そうだし。
続いて、第一回戦の対戦カードが発表される。
お茶子ちゃんと「インフィニティズ始動ならずだねぇ」なんて話をしつつ、対戦カードが発表されるのを待つ。
当然ながら、対戦相手との相性なんかも、戦闘を有利に進めるためには非常に重要な要素となってくる。
つまり、ここもお祈りポイントだ。
翔華がお祈りを捧げる中、発表された第一回戦の対戦カードは、ヒーロー組がAチーム、
Aチームがお茶子ちゃんともじゃ髪の男子のペア。
Dチームが
おぉぅ。
「お茶子ちゃん、応援してるからねぇ・・・・・・!」
「応援ありがとね! 頑張ってくるよ!」
ビシッと敬礼をし、死地へと赴くお茶子ちゃんを見送る。
絶対、生きて帰ってくるんやで・・・・・・!
翔華はいつまでも、いつまでもその背中を見つめていた。
ああ、彼女に中華そばのご加護があらんことを。
ラーメン。
「紗守名さん、またぼーっとしていますの?」
「うんにゃ。夕飯のこと考えてたぁ」
「それをぼーっとしていると言うのです!」
どうどう。
「まったくもう・・・・・・対戦者以外は地下のモニタールームで観戦するそうですから、一緒に行きますわよ」
「わかたぁ」
百ちゃんに手を引かれ、地下のモニタールームへと向かう。
これより始まるのは、第一回ヒーロー基礎学。
───屋内対人戦闘訓練、開始。
普段着込んでる女性がたまにする軽装っていいよね。