龍騎外伝 仮面ライダーヒルツ   作:巽★敬

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第3話 「惨憺」

時刻は19時過ぎ。

 

店長は勤務時間を終え、荷物を纏めてコンビニの駐車場を歩いていた。

車に着くまで携帯で妻と話している。

 

「ああ。そうなんだよキヌエ、あの男また来たんだよ。今回は随分大人しかったけどさぁ。

星川さん ─退職した新人バイト─ が心配だよ。 あんな奴のせいで社会が怖くならないと良いけど。

やっぱ通報しとけば良かったよ」

 

今まで何度も店員に悪口や小言を言う迷惑な客だった。

しかし、沼川が厄介なのは"警察"という単語を出した途端逃げる様に大人しくなる所である。

迷惑行為にしても暴力や万引きなど重罪ではないので通報するタイミングが掴み難いくいのだ。

 

これ等の行動から、あの男は「コンビニの店員なんて馬鹿がやる仕事」と見下してるのは明白だった。

警察に対し直ぐ卑屈になるのは自分より弱いと判断した人間にしか攻撃しない奴なのだろう。

全くもって腹立たしい。

そんな人間には最初から店を利用しないでもらいたい。

 

万が一再来店し騒ぎを起こせば容赦なく警察を呼ぶ気だったが、結局事件も無く仕事は終わった。

 

「まあ仕方ないな。世の中には色んなヤツが居る。これに懲りてもう二度とウチに来ない事を祈るよ。んじゃ今から帰るから___」

 

 話してる内に自家用車に到着。店長が車の前で電話を切ろうとしたその時...

 

 

キィィィィィン....イィィィィィィィィン....

 

 

「ん?...何だこれ?」

 

突如響く、謎の金切り音。 

しかしこの奇妙な音は店長の耳には届いていない。

彼が不思議に思ったのは目の前の自家用車だ。

突然、窓ガラスが水面の様にユラユラと揺らぎ始めたのである。

訳も解らず立ち往生し、店長は恐る恐るその不気味な現象を起こす窓ガラスに触れようとした

 

次の瞬間、窓ガラスから巨大な蛭の様な怪物が顔を出し

店長の左肩に噛みついた。

 

「ギシャアアア!!」

「なぁ!!? うわっ_____」

 

店長は携帯と鞄を落とし悲鳴も上げる暇も無く、鏡の世界へと引きずり込まれた。

 

《あなた? どうしかしたの? ねえあなた!?》

 

こうして店長は一瞬にして姿を消し、

残された携帯から妻の声が空しく響き渡った。

 

 

 

翌日 早朝

 

沼川は煙草を買いに外をうろついていた。

最寄りのコンビニは出禁を食らったので当然他を当たるしかない。

昨日はパチンコ帰りにモンスター狩りと忙しかったので帰宅後はぐっすり眠れた。

しかし疲れはまだ残ってるらしくどうも体が重い。

また何時ヘルザリーチが餌を強請るか解らない。

買い物を済ませた後はごろ寝でもするか、と適当な予定を考えてる時だった。

 

「あ? 何だぁ?」

 

かつて最寄りだったコンビニに人溜まりが出来ていた。パトカーも数台止まっている。

気になった沼川は其方へと近づき野次馬の話に聞き耳を立てた。

 

「突然居なくなったんですって...」

「また失踪事件? 恐いわね...」

「荷物と車だけ残してそれっきりだってよ」

「マジかよぉ。何もかも嫌になって逃げたんじゃねえの?激務だろコンビニの店長って」

「そんな人じゃないと思うぞ。凄い人当たり良かったし...」

 

どうやらコンビニの店長が昨日のうちに失踪したらしい。

現場には携帯や財布入りの鞄が落ちており、

自動車の側では奥さんと思しき女性が涙を流しながら警官と話していた。

 

「お願いします...今すぐあの人を見つけて下さい...何も告げず急に居なくなる様な人じゃありません!」

「落ち着いて下さい奥さん、情報が余りにも不足してるんです。監視カメラも確認しましたが怪しい人物は誰一人見当たりませんでした。運転席も死角になってますし...」

「そんな、もっとよく調べて下さい! 直前まで私彼と電話してたんですよ!? こんなの普通じゃありません!」

 

涙ながら詰め寄る女性を警官は気まずそうに宥める。余程大事な人だったようだ。

あのコンビニの店長は普段の人当たりから客や従業員からの評判も良く、ここ最近の連続失踪事件も相まって住人達からは心配の声が相次いだ。

 

そんな中、沼川だけは何か察していた。

 

(失踪? あの店長が? まさか本当にモンスターに喰われちまったのか?)

 

不自然な失踪事件の数々、この場でその全容を知ってるのはライダーである沼川だけだ。

ミラーモンスターの仕業と考えるのが妥当だろう。

その結論に至った途端、彼はほくそ笑んだ。

 

(ふん、だったらいい気味だな。俺をコケにした報いだ〇〇(差別用語)野郎。ザマ見やがれ)

 

人の不幸は蜜の味。

それがこの男の座右の銘である。

自分よりも幸せな者は皆敵だ。大切な物を持ち幸せを見せつける事は、何も持っていない自分への当てつけ。

だから他者の幸福が壊れる瞬間はアカデミー賞以上のコメディなのだ。

自ら手は加えるまではなくとも、この男に人の心を求めてはいけない。

 

こうして性根の腐った男はその場から立ち去った。

呑気に口笛を吹きながら。

この失踪事件が自分と大きく関わってるとも知らずに....

 

 

 

岐路に付きベットに寝転ろびテレビを付ける沼川。

適当にチャンネルを変えてると、昼のワイドショーに目が止まる。

リポーターと派手で愛らしい衣装に身を包んだ3人の少女あインタビューを受けていた。

 

最近話題沸騰中のアイドルグループ『ミライツェル』だ。

 

『明日は〇〇県でのライブですが、どんなお気持ちですか?』

『とても楽しみです、テレビの前の皆さんも是非楽しんでって下さい』

 

リーダーである少女、"シア"は愛らしい笑顔で画面に手を振った。

どうやら明日、沼川が住む街でライブを行うらしい。

 

「げえ、こっち来んのかよコイツ等...」

 

心底嫌そうに顔を顰める。

沼川は子供や若者が何よりも嫌いだ。

社会の辛さも大して解らない癖に無駄に前向きで未来は明るいとばかり考える。

その純粋さ、眩しさが自分とは正反対と感じ、傷付く日陰者が居るとも知らずどんどん前に突き進む。

それが溜まらず憎いのだ。

子供・若者は「今しか輝けない能天気な害虫」

「老いる事は枯れる事」としか考えない沼川にとってアイドルと言う職業は無駄に世間を騒がす腫れ物でしかない。

散々自分の優劣で職業差別をする癖に。

 

 第三者から見れば、子供嫌いなのに『人生を子供の頃からやり直す』と願うのか?と思うだろう。

この男は今の記憶を引き継いだまま第2の人生を歩むつもりなのだ。人生を最初から知ってれば下手な選択ミスも無く落ちぶれる事も無いだろう、と彼は考えている。

 その性格を戻さない限りは何度やり直しても失敗するぞ、と助言を与えてくれる味方は居ない。居たところでこの男には馬の耳に念仏だが。

 

 話を戻し、ツアー会場の宣伝が終わり、テレビ画面は彼女らの最新MVに切り替わった。

『一緒に頑張ろう』『大丈夫』『素敵だよ』

今回は別の人が歌詞を担当したのか、大衆受けしそうな歌詞が明るい曲調とダンス映像と共に流れ、彼の神経を逆撫でした。

 

「あーウザってえな! 人の気も知らねえで無責任に慰めてんじゃねえクソ!」

 

勝手に気分を害し、沼川は乱暴にテレビの電源を切る。

そんな時である

 

キィィィィィン....イィィィィィィィィン....

 

『シャァァァ......』

「!!」

 

唐突に聞こえる金切り音。

これはカードデッキを所持する者だけが聞けるミラーモンスター特有の接近音だ。

仮面ライダーはこの音と気配を察知してモンスターと戦いに挑むのである。

沼川が振り返ると窓ガラスにヘルザリーチが写り込み此方を眺めていた。

 

「お前か.....まさかもう腹減ったのか? もう少し待ってくれよ。歳喰うと疲れとれるのが遅いんだよ..」

 

 てっきり餌を強請って来たと思い適当にあしらおうとしたが何か様子がおかしい。

ヘルザリーチはその場で体を起こし口を側面に位置する口を沼川に見せたのだ。

そして"鏡の中の室内で"魚の骨でも吐く様に『ぺっ』と何か金属の様な物を吐き出す。

何だ?と覗いてみると....

 

「!!!? おい...それって...まさか!?」

 

婚約指輪だ。

それも見覚えの有る指輪。

あのコンビニの店長が付けていた物だった。

 

「....お、お前、まさか....食ったて来たのか!? あの店長を!?」

 

沼川は全身が震えた。

ヘルザリーチが最寄りのコンビニ店長を補食した。自分の悪口を真に受けたのである。

死んでしまえとは思ってはいたがまさか自分が従えてるモンスターが犯人とは。

つまり自分はライダーバトルとは無関係な人間を間接的に殺した事になる。

正に普段の祖業の悪さが齎した最悪の事態だった。

普通の人間ならば未曾有の事態に錯乱し、自らの行為を悔み、この恐ろしき怪物に恐怖するするだろう。

彼もその辺は普通の人間とほぼ同じ反応だった。

 

少なくとも最初だけは。

 

暫く恐怖で頭が真っ白になり動くことも出来なかった沼川。

しかしここである事に気づく。

 

(........あれ、ちょっと待てよ?)

『シャァァァァァ.....ウェップ...』

 

仮面ライダーは契約するとミラーモンスターの気持ちをある程度理解出来ると言う。

ヘルザリーチは久々に人間を捕食出来て非常に満足した様子であり、大きな月賦までしている。

そして今、この怪物が吐いた指輪は"鏡の中"にある。

 

と言う事は.......

 

 

 

 

 

翌日

 

時刻は21時過ぎ。

とあるライブ会場。

今日、ここは人気アイドルグループ『ミライツェル』のコンサート会場となっていた場所だ。

ライブは終了し、現在外は帰宅途中の観客で溢れかえってる状況である。

ざっと1000人以上は居るだろうか。これだけでも彼女らの人気を裏付ける数だろう。

控室ではミライツェルのメンバーとスタッフ達が共にライブの成功を祝っていた。

 

「今日は無事終われてよかったね」

「うん!お客さん皆喜んでた!」

「疲れた~、でもすっごい充実感。これだから歌うの止められないんよね~」

 

メンバー3人が余韻に浸っているとプロデューサーの男性が祝福した。

 

「本当に素晴らしかったよ皆。君達はこれからもどんどん伸びて行く。自信持って突き進んで行きなよ」

「「「はい!」」」

 

意気揚々と返事をするメンバー3人。彼女達は非常に幸福だった。

自らの努力が実り、希望に満ち溢れた。

 

 その後、リーダーであるシアは化粧室へと向かい、手を洗い終わると鏡に映した自分の姿を見つめた。

 

「今日は楽しかったな。お父さん、お母さん、今頃また職場の人に自慢してるんだろうなぁ」

 

応援している家族を思い、自然と顔に笑みが零れる。

シアは元はかなり引っ込み思案な少女だった。

人付き合いが苦手で何をしても上手く行かないと自分を卑下し笑顔が無い日々が続く中、初めて憧れと言う物を抱いた職業がアイドルだった。

厳しい世界だと言うのは子供ながらのシアでも理解してるつもりだし、中々両親に話せなかったが夢を捨てきれず意を決してアイドル志望だと打ち明けた。

 

絶対に反対されると覚悟してたが、両親は直ぐに了承した。

嬉しかったのだ。一人娘が初めて自ら進みたい道を、夢を見つけてくれた事が。娘が心の底から笑える事が出来る場所が見つかったのだと。

こうして両親の後押しもあり、シアのアイドル人生はスタートした。

過酷なレッスン、中々上がらないオーディションの連発と上手くいかない現実が続いたがそれでも彼女は毎日がとても充実していた。

やがて努力は実り、仲の良いチームや事務所にも恵まれシアは一躍時の人となった。

 

(そうだ。私たちは絶対上手く行く。皆と居ればきっと。見ててね父さん母さん。私達の夢、まだまだ始まったばっかりだから!)

 

今後ももっと歌っていきたい。応援してくれる両親を喜ばせたい。

更なる活躍を夢見て、シアは鏡を見つめながら改めて己の成長を決意した。

 

 

 

しかし....

 

 

 

キィィィィィン....イィィィィィィィィン....

 

 

「え?.....なに?」

 

 急に目の前の鏡が揺らぎだし、訳も解らず怪訝な顔でその鏡を見つめる。

次の瞬間、鏡の中からヘルザリーチが飛び出しシアの右肩に噛みついた。

 

「キシャアアアアアアアアア!!」

「!!? いや、何!? 誰か、いやあああああああぁぁぁぁぁ_______」

 

 

「シア!?」

「どうしたのシア!?」

 

 外で待機していたプロデューサーとスタッフが悲鳴を聞きき血相をかいて駆け付けた。

しかし、先ほどまでシアが居たはずの化粧室は既に蛻の殻であった。

 

 

 

 

 

 

それから4日後

ミライツェルのリーダー、シアの突然失踪は世間を大きく震撼させていた。

 

新聞の表紙はどれも〘今を時めくアイドル、謎の失踪!?〙と言うタイトルで大きく扱われ、テレビも連日この話題で持ち切りだ。

ワイドショーでは専門家が施設やスタッフの管理体制を否定したり「何らかのトリックを使い連れ去られたのでは?」だのと事件性を疑い、週刊誌が「芸能界による何らかの陰謀」だの自論を唱えたり、

ネットでも「シアを攫ったのはこの俺だ!」などと悪戯でスレを行った一般人男性が逮捕されたりしたが、真相は解らず仕舞いである。

監視カメラの映像も一般公開されたが化粧室の前で待機していたプロデューサーとスタッフが映ってるただけで怪しい人物は一切確認出来なかった。

 

とあるニュース番組では残されたミライツェルのメンバー、そしてのシアの両親がインタビューを受け、どちらも泣きながら心境を語る映像が流れた。

 

『会いたいです...ずっと一緒に頑張って来たんです...シアちゃんが引っ張ってくれたから今の私達が居るんです...』

『犯人が誰とか真相とかどうでも良い....兎に角、娘が無事かどうか。ただそれだけが知りたいんですよ....』

 

映像は切り替わりキャスターが今後も目撃情報を募集しますと視聴者に呼びかけた。

今回の事件は大勢の関係者とファンを悲しみと混乱に巻き込んだ事だろう。

 

しかしこの悲痛な映像を前にあざ笑う男が一人居た。

 

「っくっくっくっく.....くっはははははは! 見たか、沢山の幸せをぶっ壊してやったぞ!」

 

仮面ライダーヒルツこと沼川彰吾である。

 

「たかが一人居なくなっただけでこの騒ぎ。 俺が世間を動かしちまったんだ。 俺一人の力で!

はははははは!」

 

自室のテレビに映るニュース映像を前に一人笑い転げた。

4日前、ライブ会場でヘルザリーチにシアを襲わせたのは紛れもなくこの男である。

 

 

あの日彼は県内でミライツェルのライブがあると知り電車で長時間かけて会場まで移動。

その後は飲食店やコンビニで適当に時間をつぶし、ライブ終了後にヘルザリーチに命令し犯行に至った。

モンスターがやる事なので襲う時間は別に何時でも良かったが、ステージや舞台裏と言うのは鏡が少ないだろうし、ライブと言うのは基本休憩も無く長時間ぶっ続けで事を運ぶ。

だから一番警戒が解けそうなライブ終了時を狙ったのだ。

会場の構造は把握してなかったが、「ヤツが一瞬でも一人になった所を襲え」と命令したらヘルザリーチは難なく命令を受け入れ、機転よく化粧室で襲撃してくれた。

監視カメラに怪しい人物など映る筈が無い。

沼川はヘルザリーチのカードを片手に会場の外で待機してただけなのだから。

 

何故この様な奇行に走ったのか。

ヘルザリーチがコンビ二の店長を食べたと知った時、彼は思ったのだ。

 

【自らを危険にさらすモンスター狩りより、弱い人間を餌にした方が楽で手っ取り早い】と。

 

何よりこの方法は証拠が一切残らないのが魅力である。

ミラーモンスターの捕食は全てミラーワールド内で行われるのだから。

 

(それにだ、戦いに勝利するには全てのライダーを始末しなきゃならん。今の内に殺人童貞捨てねえと他のライダーに舐められるからな)

 

もう既に1人殺してしまったんだ。

今更何人命を奪おうと同じ事。

更にモンスターと言うのは食べれば食べる程強くなるので、やらない手はない。

明らかに人間として逸脱している行為ではあるが、

そもそも殺し合いに参加する時点で自分は後戻りなど出来ない。

他のライダーもバトロワなどやる時点でどうせ禄な人間ではない筈だ。でなければゲームが成り立たないのだから。

 

(まあ、もし生き残って人生を子供の頃からやり直せば、今まで犯した罪も帳消しになるかもしれんしな、はっはっはっはっは!)

 

この男は既に箍が外れてしまっていた。

常日頃から成功者を妬み、ヘルザリーチが店長を食い殺した時点で、

元々自殺志願だった事も相まって半ば「もうどうにでもなってしまえ」と言うヤケクソな心境に陥ったのである。

だからこそ13人のライダーバトルは唯一の希望である。

負ける訳にはいかない。手段など選んでられるか。

 

 

こうして、沼川は次々とヘルザリーチに人間を襲撃させた。

大手企業会長、街で見掛けた仲の良い夫婦、カップル、権力者、幸せそうな人間ばかりを狙って。

自分とは正反対で幸福な人間は全て敵。

下らない底辺人生な自分が出来る社会への反撃である。

 

痛快だった。

親しい人が居なくなり、残された人間が慌てふためきのた打ち回る姿が。

幸せが壊れて行く光景が。

この男の罪は止まらない。

近しい人も、大切な物も無いのだから。

他人が彼の罪を知る事は出来ない....。

 

(キレイな内に終わるのが良い、って世の中言うよなぁ。人間幸せなんざどうせ長続きしねえんだし、素敵な時間の内に死ねるなら本望だろ? ああ?)

 

だが、そんな彼の言葉がそっくりそのまま返る事となる。

歪んだ天下は直ぐに終わりを迎えるのだ。

 

 

 

とある日の昼頃。

また何時もの如く一般人を捕食させようと沼川は街中を歩き、公園のベンチで座るカップルを見つけた。

ニヤリ、と下品な笑みを浮かべポケットから契約モンスターのカードを取り出す。

独特の金切り音と共に、近くの無人電話ボックスのガラスからヘルザリーチが顔を出し、カップル目掛け襲い掛かった、その時。

 

「危ない、逃げて!」

「!?」

 

二人の青年が現れカップルを庇い逃がしたのだ。

奇襲が失敗し、ヘルザリーチは急いでミラーワールドに撤収する。

すると青年二人は電話ボックスの前に立ち、懐からある物を取り出した。

 

物陰で見ていた沼川は旋律した。

 

彼らが取り出した物。それは...

片方は蝙蝠の紋章、

もう片方は龍の紋章が描かれたカードデッキだったからだ。

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