お嬢様ポケモン世界を往く! ~ポケットモンスターdarkcatastrophe⇔snowwhite~   作:十二の子

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(今調べたら「いかりのまえばBREAK」の性能、HP強制残り1だから「ガーディアン・デ・アローラ」のHP3/4ダメージを超えるくせによりしろさまパワーで連発可だな…これやりすぎでは…と思ったが、ポケカのラッタBREAKが本当にこういう性能なので私は考えるのをやめます)

しばらく帰省していましたが本日から学会準備・実験室籠り再開するので更新ペース落ちます。なので今回は転生知識要素に憑依要素にシスコン要素に令嬢要素に孤立地方要素に悪の組織要素まで軽く詰め込みました。


前話(コンジキおみや)からのフロックス姉妹の旅路

 コンジキシティ(金沢)→シラヤマタウン(白山市)→サツキ川(手取川)渓谷をさかのぼりおおしらやま(白山)山麓をウスベニ(福井)側に抜けてサツキタウン(勝山市)へ。現実でも福井県立恐竜博物館があり、日本で一番化石が出ている場所です。

 道中を書きたかったような気もしますが、北陸旅行した時はだいたい白山ー勝山のルートは使わなかった(金沢ー勝山は手取川ルートよりも福井市経由のほうが高速道路があるので速い。ただし徒歩での時間距離では福井ルート20時間手取ルート16時間で逆転します)のであんまりここわからないのもあってはぶきました。



#28 ここで一句「権力は 使ってこそだよ お嬢さん」/ニワカ令嬢が勘違いしている件 ~転生チート知識はハリボテだったがもーまんたい~

ー*-

 

 -普段ノブレス・オブリージュ(高貴なる者の義務)などと言っているので忘れられがちだが、カグヤ・フロックスは誇り高いだけで別に潔癖令嬢ではないし、なんならフロックス姉妹は世が世なら正ヒロインではなくダークヒロインをしている側の人間である。手段は択ばないし、自分が良いと思ったことのためならカネも権力も使う。

 

 ”博物館の館長はカセキ狂人だから、正体明かしたほうがいいと思うよ。バラされることを考えるよりも、優遇してもらったほうがいいんじゃないかな?家出して正体隠して旅をするだけの理由があるなら、使えるものは使いたまえ”

 

 そんな手紙を折りたたんで和服の袖にしまい、蒼玻はサツキカセキ博物館館長室の扉を叩いた。

 

 -「こんな、権力と家柄に任せるようなやり方、いいのかしら…」

 

 -「カネとコネを使ってこそのノブレス・オブリージュだよ。」

 

 先に立つものなしに義務も正義もあったものではない、そういうことだ。根が平民の蒼玻のほうがむしろ潔癖であった。

 

 「んん?来客ですか?お入りください。」

 

 そう言って扉を開いたその向こうでは、紙束が部屋中になだれを起こしていた。カクミガシ博士研究室と大して変わりがないように見えるが、本来紙束が入っていたはずの本棚には石やよくわからない装置、ハンマーやタガネや謎の紙箱がぎっしり詰まっており、要するに片付けができないとか以前に確信犯である。

 

 「すみません。来客が来ると聞いて片付けようと思っていたのですが、朝からクリーニング(化石洗浄)で...」

 

 片付けようとしたが間に合わなかったとか、どこから片づけていいかわからなかったとかですらなく、片付けをはなから放棄していたらしい。なるほど、「カセキ狂人」だ。

 

 「それで、どなたです?おみや巡りのトレーナーとしか聞いていませんが、カセキポケモンが欲しいという事でしたら発掘現場で自分で掘りだしていただいて…」

 

 「この指輪、目に入らない?」

 

 カグヤが、蒼玻の左手を掲げるようにして差し出し、その人差し指に嵌められた指輪を見せつけた。

 

 「んん、七色の宝珠…キーストーンが付けられた指輪ですか?しかし…んん?

 

 芝桜の台座、ダイヤの紋…盟約の指輪…!?フロックス家!?」

 

 「「しーーー!!!」」

 

 「す、すみません…

 

 し、しかしフロックス家の御令嬢がなぜこのようなところに?会長として一人前になるべく副会長が指導中と聞いていますが…」

 

 「…あー、その一人前にトレーナーとして一人前も含まれているのですわ、うん。」

 

 ホラもいいところであった。

 

 「今日は私用なの。進化の石をいくつか用立ててほしいって言うのと、私たちフロックスの次代が用いるポケモンとして有用なカセキポケモンがいないかっていう話をしたいんだ。」

 

 「…まあカセキポケモンのデータは結局復元して育てるのが一番です…だがしかし…でもなあ確かに温室に閉じ込めるよりトレーナーがあちこち連れまわした方が…とはいえ研究者の手元で研究者視点で...いやでもうっかり死んでしまったら…いやその時はすぐに解剖チームを飛ばせば…」

 

 「…石の話聞き飛ばされましたわね…それにこれ…」

 

 ブツブツモードである。オタクは自分の好きなことは早口、などというのはデマで、長考と垂れ流しになることのほうが多い。

 

 「…おーい、もしもーし。

 

 無理は言わないけど、悪いようにはしないよ。それに発掘チームの支援とかも...」

 

 「…はっ!すみません。

 

 お2人はおみや巡り中でしたよね?」

 

 「うん、というか私が付き添いで、お姉ちゃんがね?」

 

 「なるほど、ならばお姉さんに託してみるのもいいかもしれません。貴重なカセキポケモンのバトルデータがたんまり取れる!流浪のトレーナーにしてはフロックスだから身元もしっかりしていて預けられる!

 

 研究員だけではバトルデータを集めるにも限界があったんです。ワンパターンですからね!」

 

 家出中だから身元がはっきりしているかは怪しいのでは、などと蒼玻は思ったのであった。

 

 「ちょうどよかった。正体も不明だし復元したとしてどうしたものか迷っていたカセキがあったんですよ!見ていってもらえませんか?」

 

 駆け込み寺気分で石をねだりに来たのに、駆け込み寺気分で名家だからとよくわからない復元ポケモンを押し付けられそうになってる…カグヤは思ったのであった。

 

ー*ー

 

 「学生諸君、ユキコシ本草学は世界のポケモン研究の最先端にある。しかし、弱みがないわけではない。

 

 それがわかる者は手を上げたまえ。

 

 あー、そこのキミ。」

 

 「はい。

 

 ポケモンの分類と記載、だと思います。」

 

 「うん、いい答えだ。

 

 ユキコシ本草学はもう数十年は新種記載をやったことがない。タイプ分類もラベン以後にやってしまった。そして今使っている名称は全てオーキド流から当てはめたに過ぎない。

 

 オーキド流名称導入が地方を挙げたグローバル化プロジェクトであったから、実のところ十把一絡げにリージョンフォーム分類していて、ディグダとウミディグダのような収斂種を見逃している可能性もある。

 

 では、種記載と分類が衰退してしまった理由は?」

 

 「もうユキコシ地方内ではとっくにやってしまったから」

 

 「そうだ。ついでに言うと私たちが外の地方にあまり興味を示してこなかったのも原因だな。

 

 では当分野衰退による問題点を…そうだな、一番後ろのキミ。」

 

 「えーっと、外来種とか、海外研究の参照とか…あと…」

 

 「本草分類全盛期にはいなかったものとしては、外来種はそのとおりだ。ただ、外来種は海外でも文献は多く、なんとかはなっているな。

 

 もう一つ、分類全盛期では重機なんかのカセキ発掘技術が乏しかった。ときおり、カセキとして未知の種が発見された際に、オーキド流ですらカセキ研究の文献が少ない中で、ユキコシ本草学の範疇ではそれを解明できないことがある、という懸念があるな。」

 

ー*ー

 

 サツキカセキ博物館別館、そう掲げられた建物は、別館でありながら本館よりも大きい。その理由を、関係者以外立ち入り禁止エリアに導かれ、蒼玻とカグヤは完全に理解した。

 

 並ぶ部屋のどこも、大小さまざまな岩が並べられ、廊下を研究員や台車が行きかっている。

 

 「研究施設、でしたのね。」

 

 「そうです。

 

 こちらはポケモン類研究部で、そっちはチゴラス、あっちはアマルス、あっちはプロトーガ…とまあ、カセキをそうであろうポケモンごとに仕分けて、化石研究や復元を行い、古代のポケモンの生態やバイオームの解明を目指しています。」

 

 「それで、問題のカセキというのは、どれなの?」

 

 「…それが、わからないんです。

 

 ガラルのカセキメラポケモンまで文献を当たったのですが、どうにも正体が不明で...」

 

 「カセ...キメラ…?」

 

 「ガラルのウカッツ氏が報告した復元ポケモンですね。復元装置は仕様上正しいカセキの組み合わせを最適な組み合わせに復元するにもかかわらず、不可解な復元形態となるので、カセキ研究業界が揺らいだものです。」

 

 復元装置にカセキを入れてOKが出て復元出来たらそれが正解ーそんな研究をしていた者たちにとって、常識外の復元結果というのは復元装置への信頼すなわち自らの研究の土台を揺るがすものだったらしい。

 

 まあウチは他所と違ってフロックス製の復元装置なので...などと媚びを売っているのか本気なのかわからない台詞を口にしながら、館長は「未同定カセキ保管室」の扉を開け、電灯を点け、奥の方へずかずか歩いて行った。

 

 「これです。」

 

 1mくらいある楕円形の岩、4つの突出部は爪だろうか?岩の中央部は少し盛り上がっている。

 

 傍らに置かれたレポートには、裏側の図が記載されていた。どうやら頭・胸・腹に分かれた構造で半楕円の何かを半ば背負っていることがわかったらしい。

 

 「非破壊検査の結果、どうやらむしタイプであることは確実とわかりました。ただそこからが問題なのです。

 

 カセキポケモンは決して弱くはない、しかしむしタイプというタイプが微妙で、食性の選り好みもありえます。手間がかかるのです。」

 

 例えば有名なのがアマルスである。氷河期に暮らしていたポケモンなだけあって、温帯・熱帯で育てようとすると暑さで衰弱してしまう。

 

 「個体の個性によっては古代の餌の味に近いものを特注で再現しなければならないことさえあります。手間もカネもかかり、『こんなはずじゃなかった』と放り出されては困るのです。」

 

 そうして野生化してカンムリ雪原をうろついたりされるのも迷惑であるし、そもそも問題のカセキは種類不明、つまり新種かもしれない貴重な個体で、定期的に報告をしてもらわないと意味がない。

 

 「一方で本館の温室で飼っていてもわかることはたかが知れています。与えられる餌や環境、バトル相手、行動範囲...すべてが限られているのです。

 

 展示を見ていただいた後に言うのはなんですが、あれは死なせないだけです。死なせないで維持してついでに観察しているだけです。

 

 欲を言えば、信頼できるトレーナーに、ユキコシ中を連れまわしてほしい!どんなところに目を輝かせるのか?ワザや特性はなに?興味を示すポケモンは?好きな天気は?好みの食べ物は!?」

 

 しかし誰かに託すには不安もありすぎた、だがお金は余ってるし手間もなんとかなるし信頼もできるフロックス家なら、どうだろう?

 

 「だから、お姉ちゃんにこのカセキを託したい、と...でも...

 

 もらったのなら、フロックスの名にかけて大事にするよ。でも...」

 

 ーもらうか否かはまた別。素性がわからなさすぎる。

 

 「お悩みですか…私としてはじっくり考えていただいて…

 

 お姉さん本人はどうお考えですか?んん?」

 

 館長とカグヤはその時初めて、蒼玻がカセキや裏面レポートとにらめっこしてうなっていることに気付いた。

 

 「…館長さん、このカセキって3Dデータで復元予想図作ってたりしますかしら?」

 

 「お姉ちゃん?」「ありますが…えっと...」

 

 傍らのキーボードを叩き、壁にプロジェクターで復元図を表示する...甲羅を背負い、頭だけわずかに出して4本のとがった短い脚で歩く、角ばったカブトのようなポケモンが、映し出されていた。

 

 「「これじゃない」」「でしょ」「ですわね。」

 

 姉妹の声がシンクロする。ちょっとあまりに不細工すぎた。

 

 「えっと、立たせられますかしら?

 

 いや、そうではなく、えっと、後ろ足はもっと長いですわ。甲羅と頭はつながっていなくて、甲羅は頭から離れていて、前足ももう少し長くて、直立二足歩行を…」

 

 「…こんなふうですか?」

 

 「…なんか違う気もしますわ。でも...」

 

 「んん?

 

 …心当たりがあるのですか!?」

 

 「ちょ、ちょっとお姉ちゃんに詰め寄らないでよ!」

 

 「えっと、でもなんか思い出せるような…

 

 …あっなるほ…

 

 …痛っ!膝!膝ぶつけましたわ!痛っ!」

 

 「あーもうお姉ちゃん身体大切に…!」

 

 またたくまにカオスである。

 

 「と、とにかく!

 

 このカセキ早く復元してくださいませんこと!?そうしたら思い出しますわ!」

 

 「ん!?引き受けていただけるのですか!?」

 

 「そうです!そうですわ!ですからカグヤ、いったん手当してくださいまし!部屋借りますわよ!」

 

 「あ、あのケガでしたら医務室に...ってもういない!?」

 

ー*-

 

 「お姉ちゃん、さっきのは何?

 

 お姉ちゃんを、アオバ・フロックスを背負ってる、その自覚、ある?

 

 一挙一両足に気を配ってっていつも言ってるよね!?

 

 はーもうこれだから、男にお姉ちゃんの身体を預けて不埒なことにならないかだけでも心配なのに、偽装する気もないの?」

 

 黙っていれば何時間でも問い詰めてきそうな妹を前に、蒼玻はたじたじになり背をそらす。

 

 「い、いえそうではありませんわ。」

 

 「は?何がそうじゃないの?

 

 お姉ちゃんはあんなことしない、何があっても膝を無様にぶつけて悶えたりしないしそれを人に見られたりしないの!」

 

 「そうではなくて、あの、膝を手当てするためには袴を膝まであげないといけないですわよね?」

 

 「だ、か、ら!

 

 もし人前でそうすることになったらはしたな」

 

 「はしたないからこそ、個室を用意してもらえる。その必要があったのですわ。」

 

 「えっ…?」

 

 ”個室が必要”-きわめて機密の、それでいてはしたなくみっともない真似をしてでも伝えるべき緊急の話題。例えば、前世知識のような。

 

 「…ゲノセクト。それが、あのカセキポケモンの名前ですわ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ー*-

 

 「わたくしは...

 

 …いや前世の話だからいったんやめておこうか。

 

 俺が、ポケモンがゲームとかアニメ作品である世界から転生してきた...ってのは、言ったよな?」

 

 「うん。それで…

 

 『ゲノセクト』なんて、聞いたことないけど、ユキコシ地方は作中に出て来なかったんだよね?ってことは別の地方のポケモンを知ってるの?

 

 …でも別の地方の文献も調べたって…」

 

 「いいかカグヤ。この世界でのポケモンと、ポケモンが作品である世界のポケモンってのは大きな違いがあるんだ。

 

 あっちの世界ではポケモンはあくまで商業ゲームで商業アニメ、実際の遭遇率とは関係ないんだ。むしろ反比例する。」

 

 「…!?特別出演するすっごく珍しくて強いポケモン!?」

 

 「アルセウスやディアルガ、パルキアだって、この世界じゃ見たことない人しかいないし多くの人にとって眉唾だ。だけどあっちじゃみんな知ってる。」

 

 -俺みたいな、ゲームもやってないしアニメもちょっと見ただけの人でも。

 

 「あのカセキはゲノセクト。映画のタイトルになったポケモンで...

 

 …観てないからニワカだけど、確かミュウツーとバチバチ戦うとかそんな内容らしい。」

 

 「…ミュウツー?ミュウのパチモノ?」

 

 「…ああ、そこからか…つくづく個室借りて正解だわ。そこから機密じゃん。

 

 ミュウツーってのは、ミュウを元にロケット団が遺伝子改造した、最強のポケモンだ。」

 

 「最強のポケモン…!?と戦えるポケモン!?

 

 …って、最強だったら戦えなくない?」

 

 「…ま、まあ、ゲームだったらなんか攻略法あるんじゃねえの?メタとか。」

 

 「でも映画、アニメ媒体だよね?なんか眉唾じゃない?」

 

 「…」

 

 ニワカ転生者、苦しむー実際のところゲノセクトは群れだったしミュウツーはあくまで説得やポケモン達を守ることまでしていてガチの戦いではなかったのだが。

 

 「そ、それでも、映画のタイトルポケモン、シェイミみたいなキーキャラクターでもなく癒し枠でもないことは明らか、強いことは間違いないって。」

 

 「それで、どういうポケモンなの?」

 

 これはさすがに蒼玻も知っている。伊達にウェブ百科事典で偏った知識を溜めていない。

 

 「プラズマ団がカセキから改造したポケモンらしい。」

 

 「…ロケット団の最強人造ポケモンVSプラズマ団の最強改造ポケモンの頂上対決みたいなコンセプトだったわけね。」

 

 いいえ、違いますーツッコミ不在で会話が進んでいく。

 

 「ゲノはgene、遺伝子?ってことはたぶん、あのカセキは改造前、ゲノセクト原種だと思う。」

 

 「改造前だから弱くない?」

 

 「いや、フィクションのお決まり、お約束だろ。『改造して無理に強くしたらその分何かを失う』みたいなの。」

 

 ゲノセクトにもミュウツーにもそんな設定はないーツッコミ役はいない。

 

 「そっか。だったら強いポケモンが手に入るわけだよね。それに知ってるはずのないポケモンだから言うわけにいかなかったと。」

 

 「プラズマ団の資料が表社会に出回ってるかわからないから疑われかねないし…」

 

 「…何より、プラズマ団がこのポケモンをもう持っていたなら、私たちがカセキの正体を知っていることが漏洩したら、プラズマ団の秘密を知る者として残党に追われるかもしれない?」

 

 この地方ではまだゴフク屋の構成員としてプラズマ団が健在だ。用心に越したことはない。

 

 「そして、プラズマ団がアニメと違ってゲノセクトをまだ持っていなくても、開発者がカセキの存在を知ったら、アニメでそう(人間の)したようにカセキを入手して(考えることなんて)やらかそうとするかもしれない(だいたい同じ)。」

 

 その可能性があるのなら、フロックスとしてするべきことはひとつであるーノブレス・オブリージュ(高貴なる者の義務)。悪事へのフラグはへし折らなければならない。

 

 「確かにこれはこっそり話さないといけないし、あのカセキはお姉ちゃんが引き取るべきだね…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ドン!

 

 爆発音が響き渡った。

 

 「…お姉ちゃん、ちょっと、遅かった気がするんだけど。」

 

 「…フラグ回収するんじゃありませんわよっ!」

 

ー*-

 

 「動くな!このポケモンがどうなるかわかってるのか!」

 

 「お、お前らはゴフク屋!?何をむがっ」

 

 「おい、雑魚どもはねむりごなして縛っとけ。

 

 お?代表はお前か?」

 

 「い、いえ、館長は今はおられません?」

 

 「ふーん、まあいい。偉い奴に伝えておけ。

 

 『偉大なる指導者ゲーチス様とアクロマ同志を解放せよ!』俺たちの要求はこれだ。従わなかったらわかってんだろうな?」

 

 「アニキ、研究データ見てきたんすけど、あのカセキ、マジであるみたいですぜ。」

 

 「…アクロマレポートか。ゴフク屋の本店科学部ならプロジェクト・ゲノセクトの再現も可能だな。どこにある?」

 

 「未同定カセキ保管室…どこっすかね?」

 

 「おい、どこにある?」

 

 「ひ、ひい、ゴフク屋に教えるわけには」

 

 「おい、温室のポケモンがどうなってもいいんだな?」

 

 「そ、それは...」

 

 「もう一度聞くぞ。どこにある?」

 

 「べ、別館化石搬入口入って左、です…」

 

 「おいお前ら、行くぞ!別館も占拠する!」 

 

ー*-

 

 「状況はっ!?」

 

 「お、おおフロックス家の方ですか。

 

 本館に賊数十名が侵入、お客様とポケモン、それに大温室の復元ポケモンを人質に取って占拠し、この別館に向かってきています!

 

 研究員たちが戦っていますが人数も実力も不足していまして...」

 

 「館長、わたくしたちも戦いますわ。おそらく賊はプラズマ団、問題の…わたくしのカセキを狙っておりますの!カセキを奥へ避難させつつ、援軍が来るまで時間を…?」

 

 館長が不気味に沈黙する。

 

 「んんー!引き取ってくれるみたいでしたので…

 

 あのカセキを復元開始してしまいましたぁーっ!」

 

 「それじゃあ動かせないじゃんっ!?」

 

 「館長っ!化石搬入口、破られました!館内に賊が侵入っ!」




次回予告

 「我がプラズマ団のポケモンコントロール力は世界一ィィィ!操れんものなどないィィィ!」

 「んんっ、見せるとしましょう、カセキ博物館館長の本気!」

 「お姉ちゃぁぁぁん!」

 ーボクだって、もっと…強く!

 「貴方は...!?」

 ???BREAKの パワージェム!

 「いまさら、いまさらどのツラ下げてっ!」



「#29 二重立て籠もり、その結末」 サツキ博物館編第二話、しばしお待ちください!

 
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