ハリー・ポッターと黒い街   作:鐘楼卿(ベル卿)ベルフェスティフ

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黒鸞T/スリザリンとグリフィンドール

「思い出し玉か。ロングボトムの馬鹿、珍しいものを持っていたね。まったく、アイツには宝の持ち腐れってやつだと思わないか、ポッター?」

 

「マルフォイ。それを渡せ!ネビルに返すんだ!」

 

「いやだね。そんなに欲しけりゃ…」

 

マルフォイは箒を遠距離から引き寄せて手に持つ。

 

「ついて来いよ!」

 

マルフォイは箒にまたがって空に飛び上がる。

 

「望むところだ!」

 

ポッターも箒を引き寄せ、追いかけるように空に飛び上がる。

 

「秀夫」

 

「はい」

 

「俺も混じってくる」

 

「はい……ハイィ⁉⁉」

 

秀夫が驚きの声を上げると同時に山吹は自らも箒を引き寄せて飛び上がる。

 

「ナァ…俺も混ぜてくれよ…お前ら」

 

その声に一気に二人は顔を青ざめさせて条件反射レベルの速度で山吹から距離を取る。

 

「そうおびえるなよ…お前らは面白い獲物だしな…それにダンブルドアがいるんだ。殺しやしないが…逃げまどえよ?ガキ共ォ!」

 

瞬間的に二人は同じ方向に逃げ出し、おびえた様子で俺から逃げる。

 

逃げ、恐怖で強張らせた手から思い出し玉をマルフォイは滑り落とし、下にいたグリフィンドール生がそれをうまくキャッチする。

 

「ポッター!お前が捕まってこい!」

 

「君が捕まったほうがいいんじゃないか?マルフォイ!」

 

恐怖に顔を染めながらも小競り合いは止まらず、相手を互いに蹴落とそうとしながら逃げ、山吹が加速した瞬間に左右にきれいに分かれる。

 

「…フフフフフ…まずは…お前からだな。ポッター」

 

ポッターは逃げまどい、マルフォイは少し落ち着いたのかポッターの方を見て嘲る。

 

「ハハハ!そいつはポッターの方が気に入ったみたいだね!」

 

「五月蠅い!一度黙ってくれ!!」

 

恐怖のままに汗がポッターの頬を伝う。

 

「ハハハハ!いいぞ!もっと逃げてくれよ!」

 

「クソッ…クソッ!なんでッ…ハァ…ハァ…こんなこと…ハァ…するんだよ!」

 

ポッターの必死さが伝わってくるように肩で息をしながら聞いてくる。

 

「ン?楽しそうだからに決まってるだろ?」

 

逃げるところに下から声を投げかけるものがいる。

 

[山吹さーん!降りてきてください!そんなことしてないで!]

 

秀夫がそんなふうに少し怒気を孕んだ声を投げかけてくる。

 

[五月蝿せぇ!いいだろ別に殺しゃしねぇ!ストレスが最近は溜まってんだ!]

 

2人は少し感情が昂っているのか日本語で話すので、日本語が反射的に出てしまい、周りではそれに対して少し怪訝な表情を見せる生徒が幾人かでる。

 

「ハハっ!もうすぐ届くぞ!」

 

ポッターは逃げるのに全力を注ぎ、偶然窓の前で翻るのを窓の中から見たものがいた。

 

「⁉⁉」

 

そのものは驚いた顔をして一気に中庭に向かう。

 

「何をしているのですかポッター!」

 

その声で三人は地に降り、ポッターは出てきたマグゴナガル先生の元へと向かう。

 

「マグゴナガル先生!」

 

「ポッター!…一度こちらに来なさい!」

 

そしてポッターは連れていかれ、教師も帰って来ず、そのまま授業は終わるのだった。

 

<><><><><><>

 

それからしばらく経って、ハロウィーンが後数日という日。

 

朝の荷物が送られてくる時刻になり、梟が一斉に窓から入ってくる。

 

「毎日のことだが、鬱陶しいことこの上ないな」

 

この学校では、毎日送られてくる生徒もそうでない生徒もいるが、なんにしろ総数が多いため、毎日もらう生徒…大多数は新聞を受け取るため、かなり多くの梟が毎日入ってくることになるのだ。

 

「そういうわけでも今日はないようですよ?ほら」

 

秀夫が指を上に向けると、雪持に預けた梟が飛んでくるのが見えた。

 

「ン?今日何か送られてくる意味あるのか?」

 

「忘れましたか?今日は山吹さんの誕生日ですよ?」

 

「ケーキも用意してあるし、夕食の後に3人で食べる予定だよ」

 

「そうか…そうか…有難いな」

 

秀夫がフム…と少し考えるようにしているのに、山吹が飛んでくる荷物を受け取りながら問いかける。

 

「?どうした秀夫?」

 

「いえ…こうなってると前にあの2人を箒で追い回したのはなんでだったんだろう。と思いまして」

 

「だから言ったろ…あれはストレス発散。それ以上でもそれ以下でもない」

 

そう話しながら山吹は封を開け、中から二つのものを取り出す。

 

「手紙と…これだな」

 

手紙を広げると、そこには誕生日を祝う文言が綴られていた。

 

===

山吹へ

 

今年の誕生日をおめでとう。

誕生日プレゼントは前々から作ってたあれだ。どうか有効活用してくれ

 

雪持より

===

 

「アレ…ってことは」

 

山吹は小包を広げ、中のものを取り出す。

 

中には鳥の羽で作られた球体が入っておりそれを持ち上げると翼が開く。

 

「キュルルルルゥン」

 

「マジックメモリの改良版だな」

 

伝説上の鳥、鸞をモデルに作られたそれを持ち上げ、山吹はつぶやく。

 

「…これがあるならペットとかはいらないんじゃないですか?」

 

「いや。あの時は未完成だったんでな。ノリで買った。金はいくらでもあるしな」

 

そして、そのメモリを懐にしまってその場を3人は後にするのだった。

 


この黒鸞Tで一応メモリ要素が出てくる予定です。風都要素出してなくてすんません

 

あとペットの金色の蛇は今後二度とでることはありません

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