鋼銀の旅人     作:木原 無二

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あの、本当にお久しぶりです。
いやーそのー、はい。サボってました。
すんません。

あと、まだまだ魔法募集しているのでよろしくお願いいたします




それと学生生活編ですが、あとで別に書くことにしました。




魔鋼のアトリエ グランド
第22話 


 

 

 

 

一週間後

 

近場の都会である大阪に来ていた無常は家を購入した。

ただの家じゃない。3階建ての隠れ家兼お店だ。

 

駅からは徒歩25分弱の場所で、心理的瑕疵物件、つまり事故物件という事もあって土地の価格も安くすんだ。

 

まず、一階がお店。魔法のスクロールは勿論の事、自分で作り上げた()()も置く予定だ。まぁ、警察からの依頼で学校で回収する事になっていたモノを第三者に売るわけには流石にいかないので自分で作ったモノしかダメなんだが。

 

そして、2階は研究室兼自室だ。

魔法の研究にはどうしてもその現象を起こす人間が必要不可欠なのだ。どうせすぐ散らかるだろうけど。

 

三階は空き部屋だ。とりあえず工房に収まりきらない失くしてもいい在庫を置く物置部屋にしようと思う。ちなみにあの白い扉の工房はもうすでにゴミ屋敷みたいにモノが散乱している。正直開けたくはない。

 

そして、地下一階。

ここには食べ物や飲み物といった日常に必要不可欠なものを保管する事にした。

まぁ缶詰だな。

 

(あとは宣伝だな。)

 

掲示板でどこで店を開くとかは宣伝しておいたが、それだけじゃあ認知されないだろう。

かと言って、自分でSNSなどを使って宣伝するのは、なんか違う。

 

(やっぱこういった魔法のお店ってさ、知る人ぞ知る名店ていうか?選ばれた人しかいけないみたいな?そういったのがないといけないよな?)

 

利益は出したい。

だが、やっぱりそういった雰囲気とかは大事にしたい。

 

実際、ここに人を来ないようにする事は()()()

学校にいた時、物質を魔法などを利用して()に変える技術を「単位欲しいし、この技術発表したらそこそこ単位貰えるだろ」という安易な考えで発表したら、金市場が消し飛んだ。

 

まず、一度学校に提出したら「お前馬鹿だから授業出ろよ」と題名を一瞥しただけで終了された。

俺はキレちまった。

まぁ確かに?題名だけ見たら中世ヨーロッパの詐欺師の言葉にしか聞こえないだろう。

 

とりあえず有名な教授や科学雑誌に送った。

しっかりと、手順と条件を添えて。

その結果、金を大量生産出来るようになったため、金市場が消し飛んだのだ。

 

具体的に説明するとめんどくさいが、簡単に言えば魔力と金と人間の魂の親和性から見出したのだ。

 

その時、自分の研究室には先生は勿論、生徒、しまいには侵入したマスゴミも凸りに来た。今でも覚えている。冬だというのに背中の汗が止まらなかった。

 

仕方ないので重式『人払い』で来れないようにした。まぁその結果「本物」だとか「魔法使い」だとかと言われるようになったが、そもそもお前らも魔法使いだろう?

 

だが、この重式『人払い』は人を選ぶことが出来ない。

一度発動したら最後、術者である俺が解除するか魔力が切れるまで誰も来ない。

 

「この際、新しく重式の魔法を作るか…?」

 

魔法のスクロールを棚に積み上げていきながら、どうするか考える。

重式の魔法を作るのは本当に大変なのだ。

クソ魔法とクソ魔法を最低10個以上組み合わせる事で正常に発動する重式を作るには時間もかかるし、四六時中頭をフル回転させて飛び抜けた発想をしなければならない。

一個作り上げたら1週間は何もせずに休憩したいぐらいに頭を使うので、当分は作りたくない。

人間が食うもんじゃないモノを10個混ぜて三ツ星取れるレベルにまで上げる行為だと言えばわかりやすいだろうか?

 

(ま、売れてもいないのに人が沢山来るとか、売れてから考えるべきか。)

 

店頭に一つ一つ、丁寧に商品を置いていく。

スクロール、ポーション、その他アイテムを丁寧に分けて置いていく。

特にポーションは最近潰れた銭湯からコーヒー牛乳置き場であるショーケースを購入し、その中に入れた。

ちなみに回復系ではない。回復系だと医療がどうやらで法律に引っかかる為、()()は出来ないのだ。

 

アイテムは自然にできたアーティファクトは警察(土御門)に届けないといけないので、自作ハンドメイドのアーティファクトを少々置いている。ちなみに、スクロールにも一部、自身で作り上げた『重式』もどきの魔法がいくつかある。

最初は全部、天然モノ(未加工)の魔法でいいやと考えていたが、よくよく考えていたら、そんなの全く面白くないし、誰がクソみたいな魔法をリピートして買いに来るか。

 

店頭に置くのはこれだけだが、店の奥にはまだ色々とある。

まぁ、こんな感じでいいだろう。

 

スクロールは最低で5000円。

ポーションは最低で8000円。

アーティファクトは…まぁその時考える感じで、値段とかは聞かれたら答える感じで行こう。

 

5000円スクロールをひとまとめにして、選り取り見取りで選べる感じにして、一つ一つにどういう魔法なのかスクロールにタグをつけて魔法の内容を『対象の魔法を焦がし文字で印す魔法』で書いていく。

一覧としてはこんな感じで、

『歯ブラシに振動を与える魔法』

『ゴミから2分の1でトイレを作る魔法』

『魚を骨抜きにする魔法』

『対象のたこ焼きのタコを自身の口の中に転移させる魔法』

『口の中のスイカの種をマシンガンのように飛ばせる魔法』

『下駄占いの成功率50%にする魔法』

など、様々な魔法をいれてある。

これからも定期的に増やしていくつもりだ。

 

逆に、5000円以上のスクロールでは、

『人形を式神にする魔法』

『完璧な土下座を披露する魔法』

『料理が初めて作る時だけ素晴らしく美味しい出来になる魔法』

『いびきの音量を調節できる魔法』

『トイレをしてる間半径1mが無重力になる魔法』

などがある。

その中でもさらに高価設定にしている魔法があり、『夢で見た話を本に編む魔法』と『ポケットの中のビスケットを30秒の間、叩いた回数分だけ倍々に増える魔法』は自分の中でも渾身の出来と言える魔法で、50~100万で売ろうと考えている。

たった一回しか使えない魔法だけど、クソじゃない、()()()()のまさしく御伽噺に出てくるような魔法を体験できるのだ。まだこれでも安いと思う。

 

ポーションもそんな感じで、『飲めば10分間カエルになるポーション』や『46時中、自分の好きな曲が脳内BGMとして流れるポーション』などが置いてある。

ちなみに、飲むタイプとかけるタイプの2種類がある。

態々、これらを売りさばくためにボトルのラベルに[これらはジョークグッズです。中身は色々と入れたの色水です。絶対に飲まないでください、本品は観賞用のインテリア雑貨です。]と書いた。シーリングワックスで蓋もしっかり閉めて。

ま、飲むのは本人次第という事で。シーリングワックスで封印してなお飲まれるのは自分の管轄外だ。

 

これでお店の準備も出来た。

現金オンリー、地球上で初めての魔法を販売するお店。

このお店を開く事を思いついてから、心が浮ついてしょうがない。

心臓がドラムのように、肺が声を普段より1音高くしてしまう。

新しい事をする時、いつも心がダンスしているが、これはいつも以上だ。

 

(誰もやった事がない、誰も出来ない事をやるのって、こんなに気持ちいいのか)

別に誰にも出来ない事は今まで沢山やってきた。

魔法を奪ったり与えたり作ったり、魔法が原因で起こった事件を解決したり、金の生成方法を開発したり、体内の魔力量を一定のリズムで0にまで減らすことで血圧を安定させる方法を見つけたり、本当に色々やった。

 

だけど、これは違う。

これは前人未踏。

ファンタジー作品に出てくるようなお店を開店する。

こんなの文字通り、本の中でしか有り得ない事だ。

どんな事になるだろうか?

実はまだ、土御門や渡辺さんには何にも言っていない。

恐らくまだ、俺は学校で学生生活でも送っていると思っているのだろう。

彼らは、一体どんな反応をするだろうか?

 

ああ、背筋がゾクゾクする。

厳かな鯉の池に両手サイズの岩を投げ込むような、そんな背徳感を、感じてしまう。

なんならそのまま池に飛び込んで鯉を両手に鷲掴んで踊り食いでもしたい気分だ。

 

「…さて、宣伝しますか。」

 

ポケットに四角く畳んで入れて置いた紙を机の上に広げる。

この手段を使うのは、数年前のコンビニ以来だ。

 

「『対象』は『魔法を必要としている人』、『助けを求めている人』、『退屈にしている人』。カモフラージュは『ゴミのポイ捨て禁止』を描け。」

 

言霊に載せられた文章に紙が答えていく。

出来上がったのは、『ゴミのポイ捨て禁止』のチラシ。だが、それは文字通りのカモフラージュだ。

 

魔法を必要としている人。

助けを求めている人。

退屈にしている人。

 

彼らには、このお店の情報が見える。

こんな感じで。

 

 

魔鋼のアトリエ グランド

 

 

下に生き方だけが書かれた文面には店名ともう一言、

「ありとあらゆる魔法がある場所」

 

と。

 

 

 

 




読まれたらモチベ湧くんでおねがいします!とりあえず沢山の人に読んでもらいたい…

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