祝福の花を君に   作:キューマル式

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第52話 『恐らく、AC6をやったみんなの見たかった光景その1』

 

 『アーキバス』『ベイラム』『ルビコン解放戦線』の臨時軍事同盟軍である『抵抗軍』と『惑星封鎖機構』の戦いは一進一退の様相を呈していた。

 『抵抗軍』は各地でエース級のパイロットたちが活躍し大きな戦果を上げていくが、戦いとは『数』が大きなファクターであることは人類の歴史の変わらぬ事実だ。

 双方の戦力のほとんどを占める一般兵、それが搭乗するMTには大きく性能に隔たりがあり同数でぶつかれば『抵抗軍』に勝ち目はない。そこで『数』で押さねばならないが、『惑星封鎖機構』の数は『抵抗軍』として1つに纏まってやっと同じくらいである。『数』で圧倒することは出来なかった。

 しかも『惑星封鎖機構』にはLCやHC、そしてエクドロモイに特殊機体群といった普通にはACですら歯が立たないような戦力が大量にいる。

 数は同数、そして練度と技術力が上である『惑星封鎖機構』は普通に考えれば『抵抗軍』の勝機は薄い。しかし『惑星封鎖機構』の機体はどれも特殊な一点ものが多く、ACのような互換性は皆無に等しかった。そのため『抵抗軍』側は積極的に独立傭兵を金で雇い、『惑星封鎖機構』の生産・補給拠点への攻撃や輸送の阻害を行っていた。これらのほとんどは大きな成果を上げることなく、金に目のくらんだ独立傭兵はその命を散らしていったが、その連続はボディブローのように少しずつ『惑星封鎖機構』へのダメージとして蓄積され、前線での『惑星封鎖機構』の機体の稼働率が低下しており、そのおかげで『抵抗軍』はなんとか互角程度の状況に持ち込んでいる。

 そんな戦況の中でのことである……。

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 俺は格納庫の『日向葵』のコックピットで各部のチェックを行っていた。

 各フレーム、ブースター、ジェネレータ、FCS,各種武装……結果はオールグリーン、『日向葵』はいつでも出撃可能だ。

 

 

「……どこかに出撃?」

 

「おや、ヒナタには出撃予定はなかったはずですが……?」

 

 

 と、そこにアオイとケイトがコックピットをのぞき込んできた。手はお互いをコックピットから押し出そうとしながらの言葉である。

 行動パターンが同じで『コイツら実は仲いいんじゃないか?』という考えは俺の心の中だけにとどめておく。

 

 

「ああ、依頼ってわけじゃないんだが……ちょっと出てくる。

 まぁ『デート』みたいなもんだ」

 

「デート……!?」

 

「誰? 誰とですか!?

 私、私とのデートの約束は忘れたんですかぁがぁぁぁぁぁぁぁ!!?」

 

「うんうん、ちょっと覚えがないからこのアイアンクローで正気に戻ろうな、ケイト(はぁと」

 

 

 俺は満面の笑みでケイトにアイアンクローをすると、とても美少女の口から漏れるとは思えない汚い悲鳴が聞こえるが当然無視する。

 

 

「う、うぅ……酷いです、ヒナタ。 私の繊細な脳が……」

 

「繊細ってカラサヴァに汚染された脳のことじゃないって知らないんだね……」

 

「何か言いましたか、ポンコツ駄犬!」

 

「……ポンコツはお前。 ヒナタに近寄るお邪魔虫!」

 

 

 仲良くキャットファイトらしきものが始まったが俺は我関せずと微笑みながらそれを見守っている。すると格納庫のキャットウォークにコツコツと足音が近づいてきた。

 どうやらデートのお相手の到着のようだ。

 

 

「……待ったか、ヒナタ」

 

「いいや、今来たところさ」

 

 

 俺は常套句を言いながら今回のデート相手……ウォルターを見上げる。

 

 

「……お父様×ヒナタ?」

 

「いえ、ヒナタ×ウォルターでは?」

 

「……」

 

 

 俺はニッコリと笑いながらお互いにがっぷりと組み合っているアオイとケイト、2人を仲良くアイアンクローで締め上げる。

 

 

「「フンギャロォォォォォォォォ!!?」」

 

 

 仲の良い、汚い悲鳴が格納庫に響いた。

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

『到着だ……』

 

 

 大型輸送ヘリを着陸させたのはアーレア海のど真ん中、海上に浮かぶ謎の都市『海上都市 ザイレム』だ。とはいえ、原作AC6を知っている俺はこのザイレムの本当の意味を知っている。

 このルビコンへの入植に使われた『星間移民船 ザイレム』というのが本来の姿であり、コーラルを満載したバスキュラープラントへ突っ込ませて第二のアイビスの火、『レイヴンの火』で全てを燃やし尽くすための巨大な火種であるということも知っていた。

 とはいえ、この世界でザイレムが火種として使われることはないだろう。ならばどうしてここにいるのかと言うと……。

 

 

「あった……」

 

「ああ、こいつか……」

 

 

 ザイレムの倉庫の一角、封印されたコンテナを開放し『日向葵』から降りて俺とウォルターはそいつを見上げる。そこにあったのは1機の赤いACだ。すべてのパーツに『ルビコン技研』を表すマークが入っている。

 この機体こそ、この星のコーラル破綻の最終安全弁として造られた『アイビスシリーズ』、その最終後継機である有人型AC……『HAL』である。ご丁寧に武装も一式すべて整っており、装備すればいつでも戦闘可能だろう。

 今日は『ルビコンの解放者ルート』でウォルターが乗り込み、ラスボスとして立ち塞がったこの機体を回収にザイレムに来たのである。

 

 

「……」

 

 

 ウォルターは手慣れた様子で機体に乗り込み、ジェネレータに火を入れる。搭載されたコーラルジェネレータが駆動を開始し、発生したエネルギーが『HAL』の各部に伝播していく。

 

 

「……多少の調整は必要だが、問題はない」

 

「そうか。 でも戦いは俺たちハウンズに任せればいいだろうに……」

 

「いや、ヤツが……キサラギ=アミダがこの戦いには関わっている。

 ヤツとの……父とのケジメはどこかで俺の手でつけなければならない。

 それがきっと……俺が避けては通れん、『運命』というやつだろう」

 

「出来るのか? 色んな意味で?」

 

「まず肉体的な意味でなら問題ない。カーラと同じく、俺も自分の身体はそれなりに弄っている。そしてこの『HAL』なら、機体と身体を接続すれば並の独立傭兵以上には動ける。木星戦争で鳴らしたのがミシガンだけではないということを教えてやろう。

 そして精神的な意味も、まったく問題ない。 むしろ父の凶行を止めるというのは当然のことだ。

 確実に……息の根を止めて『コーラルリリース』を防いで見せる」

 

 

 まぁ、現在進行中のキサラギ=アミダの目指す全宇宙をコーラルで汚染して現生人類を絶滅させる『コーラルリリース』……これは『アイビスの火』以降、コーラルによる破滅を防ぐために数えきれぬ命を背負ったウォルターには到底受け入れられるものではない。そしてその野望を阻止するための力……『HAL』はどうしても必要だろう。

 すると、『HAL』の調整を進めながら、ウォルターが口を開いた。

 

 

「ヒナタ……お前はキサラギ=アミダをどう思う?

 お前を強化人間に改造し過去の全てを奪い、今は全宇宙を巻き込む『コーラルリリース』を進めるキサラギ=アミダを?」

 

「そりゃ殺すさ。 視界に入った段階で言葉は不要、即座にパイルバンカーで挽肉(ミンチ)に強制ジョブチェンジさせてやる。

 だが……それだけで、別に憎しみみたいな特別な感情はないな」

 

「何故だ? 文字通り人生を奪った相手だぞ?」

 

「まぁ、そうなんだろうけど……俺はその時の記憶が全くないしな。

 キサラギ=アミダなんて名前は、今の俺にはただの抹殺対象の名前、特定の記号程度の認識でしかない。

 俺は独立傭兵ヒナタ。眠たくなるようなハッピーエンドを目指す、ウォルターの猟犬さ。

 ウォルターを助けハッピーエンドを目指す……これが今の俺の感情のすべてだよ」

 

「……そうか。

 ヒナタ……お前は昔と変わらないんだな……」

 

「なんだ、俺はウォルターと昔に会ってたのか?」

 

「強化人間改造前にルビコン技研でな……」

 

「ああ、だからか。 ウォルターが始めて俺の顔を見て驚いたのは」

 

「そういうことだ。 外見も何も……あの頃と変わっていなかった」

 

「まぁ、半世紀寝太郎だったからな。 変わるわけもないだろう?」

 

「ふっ……違いない」

 

 

 俺の言葉にウォルターは小さく、笑った。

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

『調整は完了だ』

 

 

 『HAL』のセンサーアイに光が灯った。同時に武装用クレーンが動き出し、『HAL』に武装が装着されていく。

 右肩にコーラルミサイル、左肩にコーラルシールド、左手にコーラルブレード。そして右手にはこの機体最大の特徴であるコーラルバスターライフルが装着され、戦闘可能な状態になった。

 

 

「動けるか?」

 

『まだ微調整は必要だが……今のままでも十分戦闘も可能だ』

 

「おいおい、それってフラグじゃないか?」

 

 

 そんな風に軽口を叩く俺。だがこういう悪いフラグというのは得てしてすぐに回収されるものなのだ。

 

 

ズドォーーン!!

 

 

『なんだ今の揺れは!?』

 

「分からんが……荒事なのは間違いなさそうだ!」

 

 

 俺は『日向葵』を即座に戦闘モードにして立ち上げると、そのまま倉庫からザイレムの上層へ向かった。後ろにはウォルターの『HAL』がついてくる。

 そしてザイレムの上層では……。

 

 

『ヘリがやられているだと!?』

 

 

 俺たちの乗ってきた大型輸送ヘリが炎を上げていた。そしてそれをやった下手人は……。

 

 

『あのMT……惑星封鎖機構か!?』

 

「……いや、惑星封鎖機構にしては陣形が崩れて練度がバラバラだ。

 それにほら、奥の方……」

 

 

 そう言って指す方には青い四脚ACと黄土色のホバータンク型ACが並んでいる。

 

 

「あれは恐らく、新しい『キング』と『シャルトルーズ』ってところだな。

 つまり『ブランチ』……『レイヴンズネスト』の襲撃だ」

 

『ルビコンへの抑圧をはね除ける『自由』を邪魔する独立傭兵ヒナタ!』

 

『仲間の仇と『自由』のためにここで討たせてもらうわ!』

 

 

 どうやら当たりらしく、ご丁寧にも俺に宣戦布告じみた通信を送ってくる。

 

 

「怖いなぁ……こいつが新興宗教の『自由教』ってやつか?」

 

『……人は痛みや苦しみには耐えることが出来ても、綺麗なものや心地いいものには弱いものだ。

 『自由』という美辞麗句は抑圧された連中にとっては、とてつもない甘い蜜なのだろう……』

 

「まぁ、その本質はコーラルドラッグよりもたちの悪い毒なんだがな」

 

 

 ウォルターと軽口を叩きあいながら、周囲を確認する。

 

 

『今、救援を要請した。 そうかからずにハウンズたちが迎えに来てくれるだろう』

 

「そいつは結構。

 だが……みんなが来る前にあの連中、俺たちで倒してしまっても構わんだろう?」

 

『……ああ、そうだな』

 

 

 『日向葵』がショットガンを構え、『HAL』がコーラルバスターライフルを構える。

 

 

『ヒナタ……お前と並んで戦えること、嬉しく思う』

 

「俺も嬉しい。 酷く胸が高鳴るよ」

 

 

 なんと言ってもウォルターと並び立って戦えるのだ。原作AC6でも無かった展開に、俺も興奮しっぱなしである。

 

 

「じゃあ、行こうか! ウォルター!!」

 

『ああ、ヒナタ!』

 

 

 そして『日向葵』と『HAL』は同時にアサルトブーストを起動させた……。

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 アサルトブーストを起動させ突撃しながらMTを処理していく俺とウォルター。ウォルターの言葉に偽りはなかったようで、原作AC6でラスボスとして立ち塞がったときの戦闘能力を発揮している。

 

 

『コイツら、速い!?』

 

「いや、そっちが遅いんだよ!!」

 

 

 キングの伝統なのか、パルススクトゥムを展開してその高い防御力で耐えながらチャンスを狙おうとしているようだが、パルススクトゥムがその力を完全に発揮するためにはアイドリングが必要になる。その間に接近した俺は両手のショットガンを叩き込んだ。それに対応出来ず、新しいキングの『アスタークラウンⅡ』はショットガンが直撃する。

 反応が悪いのはまだ練度の浅い、襲名したばかりで実戦経験の少ないキングだからだろうか?

 まぁ、俺には関係ない。敵が弱いのは好都合だ。

 

 

『くっ、舐めるな!』

 

 

 言って、『アスタークラウンⅡ』の右肩に装備された象徴的な武装である三連装レーザーキャノン、通称『破壊天使砲』が発射される。しかし狙いが素直で、それゆえにかわしやすい。

 

 

『キング!』

 

 

 一呼吸遅れてシャルトルーズの『アンバーオックスⅡ』の援護が入った。こちらも練度は前のシャルトルーズより低そうだが……その辺りを自覚しているのか、武装がすべて拡散系だ。

 右手にはレーザーショットガン、右肩にはディフィーズレーザーキャノン、左手には重ショットガンに左肩は拡散バズーカ……回避しようとしても完全な回避は難しく、しかも自身のフレームはすべて重装型となっており、持久戦に持ち込み確実に相手にダメージを蓄積させていこうという意図の見える厄介な構成である。

 しかし、拡散系の武装は攻撃範囲が広いだけに友軍がいるところで使うには同士討ちの可能性からなかなか難しい。

 

 

「どうした? 撃たないのか?」

 

『お前ぇぇ!!』

 

 

 俺は『日向葵』を巧みに機動させ、『アンバーオックスⅡ』の射線上にキングの『アスタークラウンⅡ』が来るように動く。そうすることで『アンバーオックスⅡ』はその火力を発揮できないでいた。

 そして、俺は1人ではない。

 

 

『俺を忘れてもらっては困る』

 

 

 俺が2機の気を引いているうちに、チャージされたコーラルミサイルが飛来した。それはそのまま『アスタークラウンⅡ』に直撃、コーラル特有の赤い大爆発を起こす。

 そこに間髪入れずに俺から追撃のプラズマミサイルが迫った。キングは抵抗するように両手のバーストマシンガンを乱射するが、それをクイックブーストでかわしながら両手のショットガンを叩き込む。ここまでの攻撃を受けてしまってはいくら安定性が特徴の四脚ACであろうとACSは負荷限界に到達、スタッガー状態に陥った。

 そして、俺の目の前でこうなった以上、待つのは『死』だけだ。

 

 

「じゃあな、自由教信者さん」

 

『ま、待……!?』

 

 

 キングは何か言おうとしていたようだが、俺にそんなものを聞く義理は無い。フルチャージしたパイルバンカーを叩き込む。

 特殊合金製の杭は重装型コアの装甲を貫き、そのコックピットを粉砕していた。

 

 

『キングッ!?』

 

 

 友軍を失ったシャルトルーズの悲痛な叫びが聞こえるが、キングからの応答はあるはずもない。

 

 

「さぁ、これで2対1だ。

 秘密兵器でもあるなら、さっさと使った方がいいぞ」

 

『舐めるんじゃないよ!』

 

 

 友軍を失ったことで皮肉にもその火力を憂い無く使えるようになった『アンバーオックスⅡ』から広範囲攻撃が次々飛んでくるが、俺はクイックブーストで高速後退させて距離をとり、プラズマミサイルでそのAPを削っていく。

 

 

『そんな豆鉄砲じゃ、このアンバーオックスはビクとも……』

 

「じゃあ、どデカい大砲をどうぞ」

 

 

 その瞬間、赤いコーラルの濁流が『アンバーオックスⅡ』に叩きつけられた。

 『HAL』の右手のコーラルバスターライフルの、フルチャージショットだ。コーラルの濁流は動きの遅いタンクである『アンバーオックスⅡ』を容赦なく灼いていく。

 

 

「いい狙いじゃないか、ウォルター」

 

『ヒナタが敵を引きつけてチャンスを作ってくれたからな。 狙いをつけるのは簡単だった』

 

 

 ホバータンク型は空中戦を想定した特殊なタンクだ。タンクの特徴的な高耐久力と高防御力を誇るが、安定性に関しては極端に低い設計になっている。コーラルバスターライフルのフルチャージショットの直撃を受けた『アンバーオックスⅡ』はACS負荷限界に到達、スタッガー状態に陥る。そこにアサルトブーストを起動させた『日向葵』と『HAL』が迫る。

 

 

『嘘でしょ……第一世代の骨董品(アンティーク)とただのロートル相手じゃなかったの!?』

 

 

 シャルトルーズの信じられないという声を無視して、『日向葵』のパイルバンカーが叩きつけられる。特殊合金製の杭が脚部ホバーユニットを貫通し、爆発が起こる。

 そしてフルチャージされた『HAL』のコーラルブレードの刀身が伸び、それを真一文字に振るった。フルパワーのコーラルバスターライフルに灼かれ、自慢の重装甲をボロボロにされた『アンバーオックスⅡ』に、それを防ぐ手立ては残されていない。

 

 

『バカな……あたしたちの……『自由』のための戦いが……』

 

「悪いがお前らの『自由教』に興味はない。

 残りは地獄でゆっくりやってくれ」

 

 

 ジェネレータに引火した『アンバーオックスⅡ』は、内部から爆発四散したのだった……。

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 敵の残骸から炎が燻り、黒煙が空へと上っていく。

 

 

「来たみたいだな」

 

 

 そんな空を見上げていると、救援で頼んでいたハウンズの大型輸送ヘリがこちらへやってくるのが見えた。

 

 

『……ヒナタ、この戦いはまだまだ続く。

 お前には幾度も生死をかけた戦いを強いるだろう』

 

「だろうな。

 でもそれが俺の目指す『眠たくなるようなハッピーエンド』には不可欠だ。

 なら、その覚悟はとっくに出来ている」

 

『……そのハッピーエンドを迎えるべき人間には、お前自身も入っている。それを忘れてくれるな。

 俺は……2度も友人を失いたくはない』

 

「……了解だ、ウォルター」

 

 

 それ以上の言葉はお互いに無く、戦いの激化の予感をひしひしと感じながら俺たちは迎えのヘリに乗り込む。

 そして……。

 

 

 

 

「惑星封鎖機構から『アライアンス』へ宣戦布告だって!?」

 

 

 

 

 事態はまた、大きく動き出すのだった……。

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

今日のアセン

 

AC名:『アスタークラウンⅡ』

パイロット名:『キング(新)』

 

R-ARM UNIT:MA-E-210 ETSUJIN(バーストマシンガン)

L-ARM UNIT:MA-E-210 ETSUJIN(バーストマシンガン)

R-BACK UNIT:VE-60LCA(三連装レーザーキャノン)

L-BACK UNIT:VE-61PSA(パルススクトゥム)

 

HEAD:VP-44S

CORE:VE-40A

ARMS:AR-011 MELANDER

LEGS:LG-033M VERRILL

 

BOOSTER:BST-G2/P06SPD

FCS:FCS-G2/P05

GENERATOR:VE-20C

 

EXPANSION:PULSE ARMOR

 

 

解説

『レイヴンズネスト』の尖兵として、ヒナタとウォルターの抹殺のために送り込まれた『ブランチ』の新たに『キング』を襲名した傭兵。

『レイヴンズネスト』に見いだされるだけの才能はあったのだが、今回は相手が悪すぎた。

ヒナタとウォルターの連携攻撃の前にあっけなく撃破される。

『アスタークラウン』を構成する特徴……『四脚AC』『パルススクトゥム装備』『破壊天使砲装備』を合わせ、構成し直した機体。

 

……こんなことを言うのもなんだが、作者的には本来ならお出しできないような明らかな失敗アセン。もう完全にお手上げで、白旗状態。作者も匙を投げました。

というかコンセプトの1つである『パルススクトゥムの有効活用』が何をどうすればいいのかまったく分からんので、アセンの指針もどうすればいいのか全くわからないからだ!

なのでこのアセン、『パルススクトゥム』を使わずに両手のバーストマシンガンで敵をスタッガー状態にまで削り破壊天使砲を叩き込む、というのを想定している。キャラのもっとも特徴的な装備がデッドウェイトにしかなっていないのである。

『シールドをつけると実質左手左肩の2つの武器が減るので、それなら素直に武器を積んで一秒でも速く相手を沈めたほうがいい』と考えている作者はシールドを使ったことは本当に数えるほどしかないが、そんなシールドの中でも『パルススクトゥム』は特殊すぎて解がまったく分からん!?

 

シールドはチャージショットやバズーカのような二脚ACだと足を止める必要のある攻撃の場合、タンク脚だろうが四脚だろうが攻撃の際にシールドは強制解除されてしまう特徴がある。さらにアサルトブーストやクイックブーストでも同じくシールドは強制解除されてしまうので機動戦にはまったく向いていない。

それでも普通のシールドならすぐに張り直せばいいだけなのだが、『パルススクトゥム』は4秒というかなり無視できない時間のアイドリングを経てやっとその高い防御力を発揮する。

つまり『パルススクトゥム』を有効活用できる状態をまとめると、

 

①『クイックブーストやアサルトブーストはまったく使用せず、通常ブースト機動のみで動く』

②『右手にはバズーカやグレネードランチャーなどの構えの必要な高火力火器や、チャージショットのあるものは使えない』

③『シールドが解除されてしまう左手の武器も実質的に使えず、右手と右肩の火力だけで戦う』

 

ということになる。

これらの特徴を理解しつつキング要素として『四脚AC』となると……これ、どうすりゃいいんだ!?

……煽りやら無しで、本当にまったく分かりません。

『四脚ACでパルススクトゥムの最適解』の分かる方はどうか作者にご教示ください。お願いします。

 

とりあえずこの機体をきっかけにシールドについてちょっと研究……今の作者が最大限真面目に考えるなら、軽量タンク脚で通常ブースト速度を確保しつつAPと防御力をできうる限り盛り、『パルススクトゥム』を構えながらガトリングガンと連装グレネードキャノンによるごり押し近接射撃戦術だろう。一応、これが自分なりの『パルススクトゥムの最適解』と思われる。

これとあと1機自分なりの解答と思える『シールド使用機』2機を組んであり、登場する回は執筆終了しているのでそれは気長にお待ちください。

子育ては急な病気とかあるからそれなりに書き溜めておかないと安心出来ないんですよ。

しかし、ただでさえシールドは難しい武装なのに、『パルススクトゥム』は本当に難しい……。

 

 

 

 

AC名:『アンバーオックスⅡ』

パイロット名:『シャルトルーズ(二代目)』

 

R-ARM UNIT:VP-66LS(レーザーショットガン)

L-ARM UNIT:SG-027 ZIMMERMAN(ショットガン)

R-BACK UNIT:VP-60LCD(ディフィーズレーザーキャノン)

L-BACK UNIT:SB-033M MORLEY(拡散バズーカ)

 

HEAD:VE-44A

CORE:VE-40A

ARMS:VE-46A

LEGS:VE-42B

 

BOOSTER:なし

FCS:VE-21A

GENERATOR:VE-20C

 

EXPANSION:PULSE ARMOR

 

 

解説

『レイヴンズネスト』の尖兵として、ヒナタとウォルターの抹殺のために送り込まれた『ブランチ』の新たに『シャルトルーズ』を襲名した女傭兵。

『レイヴンズネスト』に見いだされるだけの才能はあったのだが、今回はあまりに相手が悪すぎた。ヒナタとウォルターの連携攻撃の前にあっけなく撃破される。

 

『アンバーオックス』を構成する特徴……『ホバータンク型AC』『実弾・エネルギー兵器半々』という特徴を合わせ、構成し直した機体。

フレームをすべて重装型にしたことで耐久力と防御力を大幅に強化されている。武装はすべて拡散系であり『完全回避が難しく、少しずつでも相手にダメージを蓄積させていく』という考え方。

襲名まもなく、本人が自分の実力を過信しない慎重なタイプだったため、『ダメージを少しずつ確実に与え、重装甲による持久戦で勝利する』という堅実な戦術で戦う。

実際かなり有効で空中をとって拡散系武装で爆撃、隙をついてエネルギー兵器のチャージショットで大ダメージを狙える。

ただしホバータンク型で安定性はそこまで高くないので、上手くやっていかないとすぐにスタッガー状態にされて大ダメージを受けることも……。

その辺りはホバータンク型という特殊な脚を使いこなせるかが肝となってくる。

 

アセンの完成度としては十分なもので、相方である『アスタークラウンⅡ』とのあまりの差になんだか悲しくなってきた……。

なぜこんなに差がついてしまったのか……慢心、環境の差……。




Q:ウォルターって戦えるの? PVで杖突いてたし、強化人間じゃないっしょ。

A:ウォルターがラスボスで出てくる『解放者ルート』はアーキバスに無理矢理強化人間にされて戦闘力を持ったという可能性もあるが、それだと『賽投げルート』でカーラと2人でヴェスパー部隊のコピーACをバッタバッタと叩き潰してた戦闘力の説明がつかない。
  カーラのこともあるし、少なくともこの作品では『カーラとウォルターは特殊な延命措置をしており、ウォルターは若いころミシガンと並んで戦場でブイブイ言わせてた。その戦闘能力は健在でありドルマヤンと同じ枠の存在、ぶっちゃけ油断できない古兵』ということにしました。

次回からは本作最大のお祭り企画、『RaD花火大会編』が開始となります。
メッセージに送られてきたアセンやキャラを大放出、惑星封鎖機構や略奪目的のドーザーどもを汚ねぇ花火にする一大決戦となりますのでお楽しみに。
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