祝福の花を君に   作:キューマル式

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皆さん本年もありがとうございました。
いろいろありましたが何とか乗り切った本年でしたよ。

これが本年の投稿となります。
来年もよろしくお願いします。


第61話 『勝ったら宴会、これ基本』

『ロアード防衛戦』戦闘経過報告書

 

 戦闘結果:防衛側『RaD』による、ロアード防衛成功と惑星封鎖機構侵攻部隊壊滅による勝利。

 

 

 『惑星封鎖機構』による『アライアンス』への宣戦布告。惑星封鎖機構侵攻部隊の先鋒が『ロアード』へと突入。

 『RaD』側は都市各所に設置された防衛機構を起動、『RaD戦闘部隊』のMT部隊と『RaD』側の雇った傭兵たちによる市街地防衛戦に突入。『惑星封鎖機構』側は切り札である特務機体『バルテウス』『カタフラクト』『エンフォーサー』を投入するも目立った戦果を挙げることは出来ず、早期に撃破される。

 しかし数で勝る惑星封鎖機構侵攻部隊が、数カ所で市街地防衛ラインの突破に成功する。

 だが防衛ラインを突破した惑星封鎖機構侵攻部隊は後方から『RaD』側の防衛戦力を脅かすことはなく、そのまま後続の巡洋艦隊を狙う大型攻撃ミサイルの発射阻止のためにミサイル発射場へ向かった。

 この判断は、この戦いにおける惑星封鎖機構の目的は『抵抗軍の補給を断つためのロアードの都市機能の停止』であり、その目的は後続の巡洋艦隊が到着し艦砲射撃を始めれば達成できるものであった。その巡洋艦隊の脅威となる大型攻撃ミサイルの発射阻止を優先した結果である。(第53話~第55話)

 

 

 同時刻、『惑星封鎖機構』の後ろ盾を得た『ジャン=リー』に率いられたドーザー集団が惑星封鎖機構侵攻部隊とは別方向から市街地へ接近。集団を3つに分けて略奪行為を働こうと襲い掛かるが、『RaD』の精鋭AC部隊『アマゾネス隊』が対応に廻る。 

 集団を率いていたACを撃破後、首謀者である『ジャン=リー』の搭乗するAC『アラクニッドα』を撃破。首謀者を失ったことでドーザー集団は散り散りになってロアードから撤退。

 『アマゾネス隊』隊長モア=ドードーはドーザー集団の追撃を行わず、そのまま市街地の増援に向かうことを選択。市街地で『RaD戦闘部隊』のMT部隊と『RaD』側の雇った傭兵たちと戦っていた惑星封鎖機構侵攻部隊は側面から『アマゾネス隊』の奇襲を受けることになり大損害を受け突破力を喪失、ミサイル発射場への増援が不可能となる。

 惑星封鎖機構侵攻部隊はロアード市街地において圧倒的に不利な立場となるが、後続の艦隊が到着すれば戦況が逆転すると考え戦闘を継続した。(第56話~第58話)

 

 

 市街地を突破しミサイル発射場に続く区画を進む惑星封鎖機構侵攻部隊は、防衛戦力である『ハウンズ』と交戦開始。『ハウンズ』はその高い戦闘能力で惑星封鎖機構侵攻部隊を防ぐものの、その数と特記戦力AC『ルシファーズハンマー』によって一部侵攻部隊の突破を許す。

 最終防衛ラインにて『カーペンターズ』隊長カンナ=クギノミのAC『棟梁マイスター』やボスのAC『フルコース』も加わり侵攻部隊の対処を行うも、特記戦力AC『ルシファーズハンマー』の登場によって最終防衛ラインを突破しかけられるも、ハンドラー=ウォルターの搭乗するAC『ゼラニウム』によりAC『ルシファーズハンマー』を機能停止に追い込み、防衛に成功する。なお『ルシファーズハンマー』のパイロットである『リージュ=マークソン』は無事であり、身柄の拘束に成功している。

 迫る巡洋艦隊に向けて大型攻撃ミサイルによる攻撃開始。発射された大型攻撃ミサイルによって巡洋艦クラスは撃破できたものの、『惑星封鎖機構』側は虎の子である宇宙戦艦を投入、大型攻撃ミサイルでダメージを与えることはできたものの撃破には至らず。

 この状況にボスは最後の手札として、『C1ー53 ヒナタ』から話を聞いていた『ヴァンガード・オーバード・ブースト』を参考・再現した特殊装備『ヴァンガード・アサルト・ブースト』、『V.A.B2(バブバブ)BABY CRADLE(ベビークレイドル)』を使用した、敵宇宙戦艦への肉薄・近接攻撃を決定。『V.A.B2ーBABY CRADLE』を装備したAC『日向葵』とAC『ヘッドブリンガー改』を射出、2機は戦艦へと取り付き撃破に成功。これによって侵攻してきた敵艦隊の全滅を確認。

 後続からの艦隊の全滅を知った惑星封鎖機構侵攻部隊は作戦失敗を悟り撤退戦に移行。

 しかしミサイル発射場に続く区画まで侵攻していた部隊はその背中を『ハウンズ』にさらすことになり、さらにすでに市街地で優勢になっていた『RaD』側戦力との挟み撃ちとなり殲滅。

 残された市街地の侵攻部隊も『RaD』側の防衛戦力に『アマゾネス隊』、そこに『ハウンズ』も加わった戦力による追撃戦によってほぼ壊滅に等しい被害を出すことになった。(第59話~第60話)

 

 

 総括:

 『惑星封鎖機構』側の侵攻部隊の質・量ともに驚異的であり最終防衛ラインまで侵攻を許す結果になるものの、『RaD』側の勝利によって『ロアード防衛戦』は終了した。

 この勝利の要因は、

 

①都市の防衛機構により防衛戦で『RaD』側が圧倒的優位で戦えたこと。

②雇った傭兵たちが優秀で『バルテウス』等惑星封鎖機構の切り札的戦力をほとんど損害が出る前に撃破できたこと。

③攪乱・戦力分散の意図があっただろうドーザー集団の襲撃を『アマゾネス隊』が早急に撃破、素早く市街地の援軍に回れたこと。

④特記戦力AC『ルシファーズハンマー』に対応できる戦力が手元に残っていたこと。

⑤大型攻撃ミサイル、さらに特殊装備による艦隊に対する備えが十全にできていたこと。

 

 これらの要因が揃っていたからこその勝利である。逆に1つでも計算が狂えば敗北必至の薄氷の勝利といえる。

 今後も惑星封鎖機構とは交戦状態にあるため、防衛機構の修復と補充、戦力拡充を早急に進めることをボスに進言する。

 

 

 チャティ=スティックの『ロアード防衛戦』戦闘経過報告書より抜粋

 

 

 

 

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 『惑星封鎖機構』の突然の宣戦布告から始まったルビコンの命運を決めうる、そして真実を知る人間にとっては比喩でも何でも無く人類の存亡もかかっていた一大決戦、『ロアード防衛戦』は虎の子ともいえる巡洋艦隊と宇宙戦艦が全滅したことで惑星封鎖機構侵攻部隊は撤退を開始した。しかし人類の戦いの歴史を紐解けば分かるように、もっとも被害の出るのはこの撤退戦の時だ。激しい追撃戦によって、無事撤退できた惑星封鎖機構侵攻部隊は数えるほどしかいない。

 同時にロアード救援をさせないために『抵抗軍』に対して攻勢をかけていた惑星封鎖機構の部隊も、『抵抗軍』に対して大きな損害を与えることはできずに撤退することになる。

 これにより『惑星封鎖機構』の『アライアンス』への宣戦布告から始まった戦いは『アライアンス』……実質的には『RaD』側の勝利に終わった。しかも相手の目標である『ロアードの都市機能』……主に物資輸送を支える港湾施設などのインフラはほぼ無傷という状態である。『惑星封鎖機構』の目的はまったく達成できず、『RaD』の目的は完全に達成された、『完全勝利』といっていい。

 とはいえその『完全勝利』も、『RaD』のボスであるカーラが自ら戦闘に参加しなければならない、最終防衛ラインにまで攻め込まれての勝利である。勝利のためのピースがわずか1つでも欠けていたのなら敗北していたのは『RaD』だっただろうことは想像にかたくない。すぐにでも失った戦力の補充と強化をしなければならないのは明白だった。

 幸いにして今回の戦いによって『RaD』は惑星封鎖機構の機体を大量に手に入れることができた。そのほとんどは破壊された形ではあるものの、『アーキバス』や『ベイラム』などの星外企業よりも進んでいるだろう技術を解析・吸収するのには十分すぎるほどに役に立つ。さらに『惑星封鎖機構』の切り札であり虎の子でもある『バルテウス』『カタフラクト』『エンフォーサー』の特務機体、LCにHC、あげくに宇宙巡洋艦と宇宙戦艦という、カーラやカンナなどの技術者にとっては宝の山というべきものが残されており2人は笑いが止まらなかった。これで『RaD』の、そして『アライアンス』各社の技術力は大きく底上げされるだろう。

 

 だが……これらはすべて後回しだ。

 今一番始めにやるべきことは『勝利を祝うこと』である。それは戦い抜いた者たちへの労いと、散っていった者たちへの鎮魂だ。おろそかにできることではない。

 

 そして現在……『ロアードの町』は、町ぐるみで勝利を祝うどんちゃん騒ぎの真っ最中だった。

 

 

 

 

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 ワイワイガヤガヤと、今このロアードの町は戦勝のお祭りの真っ最中だった。町の全員が酒を酌み交わし、笑い、踊り、歌い、あるいは涙する。

 そんな熱気に浮かされながら、琥珀色の酒の入ったグラスを片手に独立傭兵の『ジョナ=ゴールド』は椅子に腰掛けると一つ息をつく。すると、その隣に現れる老人が1人。

 

 

「ここはいいかね?」

 

「あっ、ピーターさんどうぞ」

 

 

 その老人こそ独立傭兵『ピーター=マクドゥガル』であった。ピーターは手にしたグラスを一気にあおる。

 

 

「酒、強いんですね。 僕なんてもう限界で……」

 

「ハハハッ、若いのにだらしない……とは言わんよ。

 実はな……わしはズルをしているだけじゃ」

 

「というと?」

 

「単純に酔えんのじゃよ、強化人間手術の影響でな。

 あと実は味もほとんど感じておらん」

 

「それは……」

 

「まぁ、気にするな」

 

 

 何とも言えない表情をするジョナを尻目に、ピーターは自分のグラスに酒を注ぐとまた酒をあおり静かに語る。

 

 

「……エレンやミサの最後は、どうだった?」

 

「流行り病にやられて、それでも最後まで僕たちを案じて……笑いながら逝きました」

 

「それはいい。 誰かに看取られて死ぬなど独立傭兵としては最高の逝き方よ。

 それに……良き子たちを残せた」

 

 

 そのピーターの視線の先には孫娘である『バレットアリス』と、『レーナ=ジーナス』の姿がある。2人とも歳が近いせいだろうか、楽しそうに話をしながら酒を酌み交わしている。

 あんな年相応に笑う孫娘の顔を見るのは久しぶりだ。それだけでもこの縁は悪いものではない。

 

 

「……エレンとミサの子、独立傭兵の『ジョナ=ゴールド』と『レーナ=ジーナス』……今後も頼らせてもらおう。

 無論、味方になったときには、だがな」

 

「ええ、味方になったときには、ですね」

 

 

 金次第で今日の友が明日の敵になる世界……それでもこういう縁は悪くない。

 

 

チーン……

 

 

 ジョナとピーターのグラスがぶつかり、心地よい音を響かせた……。

 

 

 

 

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「ふぅ……」

 

 

 独立傭兵『デスペラード』はベッドサイドに座って紫煙をくゆらせる。

 

 

「あら、私にも一本ちょうだい」

 

 

 そう甘えるような声とともに横から伸びた女の手は、独立傭兵『イサナ=アラキデ』のものだった。

 先ほどまでベッドで情熱的な時間を過ごしていた2人、今は小休止といったところだ。

 

 

「おう、いいぞ」

 

「ありがと」

 

 

 言って煙草を受け取るイサナ。そして咥えたタバコをまるでキスのように押し付けるシガーキスで火をつけると部屋に薫る紫煙が2条に増えた。

 

 

「ねぇ……」

 

「うん?」

 

「あなたは……いつまであんな大物狩り(無茶苦茶)を続けるの?」

 

 

 今日、イサナの見たデスペラードの戦闘は凄かった。『バルテウス』や大型戦闘ヘリと戦い続ける男……常に死を身近に感じるだろう、狂ったような大物狙い……男の奏でるその力強い大きな『音楽』はイサナのインスピレーションをゾクゾクと刺激し続けた。

 しかし、そんなことはいつまでも続くはずがない。普通の独立傭兵なら当然、引き際も考えているはずだ。だから今のような大物狙いをいつまで続けるのかと問う。

 しかしデスペラードは紫煙を一つくゆらせると、何でも無いように答えた。

 

 

「んなもん決まってる。 俺が死ぬまでだ」

 

 

 その答えに、イサナは湧き上がる快感にゾクゾクと身を震わせる。

 そして確信した。この男は……自分の『同類』だ。戦場で得られる快感に、完全に狂った類の人間だ。

 

 

「……なんだよ?」

 

「いえ、らしい答えが聞けて満足なだけよ」

 

 

 クツクツと湧き上がる笑いを堪え、イサナは煙草を灰皿に押し付けて消した。

 

 

「ねぇ……朝はまだ先よ。 それまでまだ『私』の歌を聴いてくれるんでしょ?」

 

「……ああ」

 

「ッ♡」

 

 

 こうして再び2人の影が近づく。肌を重ねる距離で始めて気付く、どこか焦点の合っていない濁ったような瞳……その狂った瞳が今は自分だけを映しているという事実がイサナを熱くさせる。

 どこかが狂った2人の、熱い夜は続く……。

 

 

 

 

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「ではな。 縁があればまたどこかの戦場で会おう……」

 

「ああ、次も味方で頼む」

 

「……こちらもそう願う」

 

 

 貸し切りとなった酒場で独立傭兵『チョッパー』は、去って行く独立傭兵『ヤム=サンドマン』の背中に酒を片手に分かれを告げる。

 カランカランと音を鳴らしてドアが閉まると、酒場には静寂が戻った。今この酒場にいるのはチョッパーだけだ。この酒場を貸し切りにした傭兵団の仲間たちは2階で今ごろ乱痴気騒ぎの真っ最中だろう。どうにもそれに混ざる気の起きないチョッパーは静かに手にした酒をあおる。

 その時。

 

 

「あれ? あなた1人なの?

 サンドマンは?」

 

 

 視線を向けるとゆっくりと2階から乱痴気騒ぎの中心人物、あの戦場での約束を果たしに来た『A3(アマゾネス・スリー)』の『コーネリア=ライナス』が降りてきていた。シャワーを浴びたばかりなのかその亜麻色の髪には少し水滴が残り、石鹸の香りとともにかすかな香水の香りが鼻腔をくすぐる。

 

 

「サンドマンなら、任務が終わったから妻子のところに帰るそうだ。

 ……おい、他のみんなはどうした?」

 

「みんな先に寝ちゃったわ」

 

「……マジかよ」

 

 コーネリアの後に続いて誰も降りてこないことを疑問に思いチョッパーが問うと、コーネリアはなんてことないように言う。

 ツルツルと血色の良い肌のコーネリアを見るにウソでは無いのだろう。体力自慢の戦う男たちを複数人相手に、全員ダウンさせてケロリとしているコーネリアに『こいつ、実はアーキュバスとか何かじゃないか?』と内心戦慄するチョッパー。そんなチョッパーの内心を知らないだろうコーネリアはそのままスルリとチョッパーの隣に座る。

 

 

「結局、あなたとサンドマンは来なかったから見に来たのよ」

 

「……サンドマンは妻子持ちだし、俺もどうもそういう気になれなくてな」

 

「そう」

 

 

 そう言ってコーネリアは手にした酒に口を付ける。

 

 

「ねぇ、私って魅力ないの?」

 

「そういうわけじゃない。 ただ……どうにも女に溺れたら戻って来れない気がしてな」

 

 

 そうチョッパーが答えると、コーネリアはきょとんとした顔をする。

 

 

「女に溺れたっていいじゃない? それで『今日も生きよう』って思えるなら。

 『女を抱いて気持ちいい。だからその気持ちいいことをまたするために今日も生きよう』……どんな理由だろうと『今日を生きよう』って思いは大事よ。

 特にこの地獄みたいな星ではね」

 

「……」

 

 

 コーネリアの言葉に、確かにその通りだとチョッパーは思う。『今日を生きよう』と思えなければ、地獄の戦場で戦い続けることなどできはしない。

 

 

「楽しいもの、気持ちいいもの……なんでもいいわ。

 自分が『今日も生きよう』って思える何かがないと、疲れちゃうわよ。

 私も難しいことはわかんないけど、『人が生きる』ってそういうことでしょ?」

 

「そう……だな」

 

「だからほら、そんな辛気くさい顔しないでって」

 

 

 そう言ってチョッパーの空いたグラスに酒を注いだ。

 

 

「酒とか身体とかを使って『ああ、今日も生きてて良かった』って楽しくなってもらうのが私たちの仕事なの。まぁ、自分が気持ちいいのが好きで楽しんでるところもあるけどね。

 これでも私、その道では凄腕のプロなのよ。

 だから楽しんで。 ね?」

 

「ああ、そうだな……」

 

 

 コーネリアの笑顔につられ、少し微笑むとチョッパーは注いでもらった酒をあおる。

 強化人間手術の影響でそれほど味は感じられないし酔えもしないが、だからといってこんな戦いの勝利を祝う日に飲まないというのもチョッパーには違うと思う。そんな『人間らしさ』まで捨て去る気はチョッパーには毛頭なかった。

 そんなチョッパーの様子に満足そうにコーネリアはうんうんと頷く。

 

 

「そうそう、お酒は楽しく呑まなくっちゃ!」

 

 

 そう言って自分も酒をあおるコーネリア。

 ともに戦い、勝利の酒に酔いながらなんてことのない話をする……そんなゆったりとした、それでも『確かに生きている今日』という時間をチョッパーはコーネリアとゆっくり過ごすのだった……。

 

 

 

 

 

「あっ。 これ私の名刺ね。

 今度は店に来て指名して。 一緒に楽しいパーティを過ごそうよ!

 私も気持ちいいことの方が好きだし」

 

「……気が向いたらな」

 

 

 『やっぱりコイツはアーキュバスとかの類だ』と思いながらも、近いうちに彼女に会いに行ってしまいそうな自分に、何とも言えない顔をするチョッパーだった……。

 

 

 

 

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「ごめんなさいね。 私はこの辺りで抜けるから……」

 

「あー、別に気なんて使うなよ。 ほら、愛しの彼氏が待ってんぞ」

 

 

 申し訳なさそうに言う相棒の独立傭兵『アマノガワ』に、独立傭兵『バックショット』は酒のグラスを片手にシッシッといった感じで手を振って答えた。

 もう一度頭を下げて離れていく相棒の後ろ姿、その向こうにはチラリと彼女の彼氏である『オオサワ』の姿が見えた。『ベイラム』もこのロアード襲撃と同じようなタイミングで惑星封鎖機構の攻勢にあっていたようだが無事だったようだ。

 

 

「乙女だなぁ……」

 

 

 後ろ姿からも分かる浮かれ様に、バックショットは若干あきれながらその背中を見送る。彼氏と過ごす甘くてお熱い夜が嬉しいのだろう。

 そう若干の現実逃避をしながら、改めて目の前の光景を眺める。

 

 

「おっほ! 酒が美味ぇですわ!

 美味すぎて止まりませんわ!

 もうこれだけあれば勝ちですわ!」

 

「……シェリー、うるさい」

 

「シェリー、呑むのもいいけどイチゴに無理に呑ませるのは無しよ」

 

「分かってますわ、モアお姉様!

 ああ、おつまみも美味くて永久機関の完成ですわ!」

 

「そうだ、何か余興をやりなさいペット。 3秒以内で。

 できないなら首輪の爆弾が爆発しますよ」

 

「そんなどうでもいいことで雑に人の命を吹き飛ばそうとするなぁぁ!」

 

「父さん、母さん……」

 

「仇はとったぜ。 心配せずに、ゆっくり眠ってくれよ……」

 

 

 目の前では『RaD』の精鋭AC部隊『アマゾネス隊』が酒宴を楽しんでいる。

 バックショットもともに戦った『RaD戦闘部隊』の連中とともにこの場にいるが、控えめに言って地獄のような光景が広がっていた。

 

 

「おお、ロリ殿楽しんでるでゴワスか?

 今からコーラルキメてしっぽりぐっちゃりどうでゴワスか?」

 

「キモい。 マジで死ね、ブタ」

 

 

 学習しないブタを拳で黙らせて静かにグラスを傾けるバックショット。いい加減切り上げようかと思い始めたあたりでバックショットの隣に誰かが座る。

 

 

「邪魔するぜ、嬢ちゃん!」

 

「ああ、無敵バカか」

 

 

 やってきたのはあのインビンシブル=ラミーだった。バックショットが特に許可をする前に隣にドカリと座ると、手にした酒を豪快に飲み干す。

 

 

「ああ、うめぇ!」

 

「……何しに来たんだ、無敵バカ」

 

「もちろん、酒を飲みに来た。

 あと礼をしっかり言いに来た」

 

 

 そう言って少し神妙な口調になるラミー。

 

 

「ありがとよ、嬢ちゃん。 おかげでこうして美味い酒が飲める」

 

「……無敵なんじゃなかったのか、お前?」

 

「もちろん俺様は無敵のラミー様だ。

 でも無敵だってケガくらいはするからな、今こうして美味い酒が飲めるのは嬢ちゃんたちのおかげさ。

 本当ならもう1人の嬢ちゃんにも礼を言いたかったんだが、どこにも見当たらないからな」

 

 

 そう言って自分で酒を注ぐと、それも一息に飲み干すラミー。

 

 

「うめぇなぁ……。

 死んじまった連中は、もうこんな美味いもんも飲めないんだなぁ……。

 『死ぬ』ってのは嫌なモンだな。 まぁ、俺は無敵だから死なねぇんだけどよ」

 

「……『死ぬ』って言うのが嫌だってのには全力で賛成だよ、無敵バカ」

 

 

 バックショットの強気な性格も、裏を返せば『死への恐怖』への表れだ。それを自覚している彼女はラミーの話に頷きながら少しだけ酒を飲む。

 

 

「とにかく、だ。 礼も終わったことだし一緒に戦った仲だ、一緒に美味い酒が飲みてぇ。

 ほら、一杯どうだ?」

 

「……もらうよ、無敵バカ」

 

 

 少しだけ態度を軟化させたバックショットは、ラミーに注いでもらった酒を傾ける。

 

 

「……悪くないな」

 

「だろ? 一緒に戦った仲間と飲む酒は格別だぜ!

 ……あっ、でも味覚は大丈夫なのか?

 強化人間の連中って、みんな味覚やらおかしいって聞いたんだが……」

 

「そりゃ旧世代型に多い症状だ。 オレみたいないわゆる『ニューエイジ』の強化人間にはそれほどそんな症状は起きねぇよ。

 ……まぁ味覚があってもアーキバス(あそこ)のレーションはクソ不味かったから関係ないがな」

 

「ああ、一度奪ったやつを喰ったことがあるが、ありゃクソマズかった。

 『MRE』……Meals Rejected by Everyone (誰もが拒否した食べ物)の略だったか?」

 

「ああ、よく聞く冗談だが実際に喰うと誇張でも何でもないのがわかるんだよなぁ」

 

 

 そう楽しくラミーと雑談をするバックショットははたと気付いた。

 

 

「……一番まともなのが重度のコーラルドラッグ依存症のやつとか、『RaD』の防衛部隊って今さらながら大丈夫なのか?」

 

「なんだ難しい顔して? コーラルドラッグいるか?」

 

「いらねぇよ、無敵バカ」

 

 

 バックショットは今まで生き残るために、必要以上に他者との付き合いをしてこなかった。例外は相棒のアマノガワくらいのものだ。

 だが、生き残り、一緒に戦った相手と呑むこういう酒も案外悪くは無い……。

 若干あきれながらも、そう思うバックショットだった……。

 

 

 

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『ご苦労だった。 さすがの仕事ぶりだな、同志ショーン』

 

 

 『土砂降りの(ダウンプア)ショーン』は『ルビコン解放戦線としてのロアード防衛線への参戦』という依頼を果たし、その終了報告を依頼主であるミドル=フラットウェルへと行っていた。

 あの後、約束通りフィーメルはカーラへと報告を行い、『アライアンス』として『ルビコン解放戦線』からの援軍を感謝する旨がフラットウェルの元に届いている。『ルビコン解放戦線』の覚えを良くするための参戦という依頼は達成されただろう。

 ショーンは喉あたりまで出かかった「勝手に『同志』にするなよ」という言葉を何とか飲み込む。

 

 

「そっちも大変だったそうで」

 

『LCやHCの波状攻撃にはそれなりの損害を出したが……帥父はもちろん、ツィイーやエリックといった若い戦士たちの奮戦のおかげで押し返すことに成功した』

 

 

 勝利の話だというのに少々含みのあるような口調でフラットウェルが答える。恐らく活躍した者が帥父ドルマヤンの息のかかった者たちであることがあまり面白く無いのだろう。

 派閥闘争というほどではない。むしろフラットウェルは派閥闘争になり『ルビコン解放戦線』のまとまりが失われることのほうを恐れており、かつフラットウェルとしては苦手としているドルマヤンに近い人間が活躍することによる影響力の拡大によってドルマヤンやフラットウェルが全く望んでいないのに勝手に派閥闘争が始まることを心配していた。何のかんの言いつつお互いに『ルビコンのために』という想いは本物であると理解し、信頼しているのだが……もう少し腹を割って話をする機会を作っていれば世間で言われるような不仲説は出来なかっただろう。

 フラットウェルがショーンを高く買っているのは『エラン=マーシュ』という共通の友人を持つ自分と同じく空力の使徒(勘違い)であることもあるが、実直で実力が高く、活躍することでフラットウェルの影響力を上げてドルマヤン派とのバランスをとることが出来る人材だからである。

 

 

(俺っちの実力を高く買ってくれてるのは嬉しいんだが……正直、組織内のゴタゴタに巻き込まれたくはないなぁ)

 

 

 その辺りを理解しつつも報酬もオイシイし裏切ってこないからと依頼を受けてしまう辺りがフラットウェルの気に入った理由である。

 

 

『……『アーキバス』や『ベイラム』も、今回の惑星封鎖機構の攻勢ははね除けている。そして『ロアード防衛戦』での敗北……これで戦力的には『抵抗軍』は『惑星封鎖機構』を上回ったという分析が出ている。

 これならばそう遠くないうちに『惑星封鎖機構』との戦いには決着がつくだろう。そうなれば、次は侵略者である『アーキバス』や『ベイラム』との決戦だ』

 

「……いや、そいつは気が早すぎると俺っちは思う」

 

 

 フラットウェルは『ルビコン解放戦線』の指導者の1人として先の展望を語る。しかし、実際に『惑星封鎖機構』と戦い続けているショーンとしてはその考えは危ういと感じた。

 

 

「俺っちと違ってそっちは先を見て考えなきゃならない立場だってのは理解してる。

 でも……『惑星封鎖機構』の実力は侮れない。突然、変な秘密兵器が投入されて、明日にでも戦況がひっくり返っても俺っちは驚かない。

 『惑星封鎖機構』はそういう、完全に殺しきるまで安心しちゃいけない相手だ」

 

『無論侮るつもりはないが……君がそう言うのだ、今一度気を引き締めていこう。

 では、次の仕事も頼むぞ同志』

 

 

 そしてフラットウェルとの通信は切れた。通信を終えて、ショーンはふぅっと息をつく。

 

 

「これで任務完了、っと」

 

 

 そう呟きながら、ショーンは今後の戦況を思った。

 『抵抗軍』はやっと戦力的に巻き返したとはいえ、『惑星封鎖機構』の底力はこんなものではないだろう。それをヒシヒシと感じる。

 

 

「こりゃ、まだしばらくは依頼に困ることはなさそうだ」

 

 

 そう肩を竦めると、ショーンは未だ勝利に沸く町の喧騒へと消えていった……。

 

 

 

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 町ぐるみのどんちゃん騒ぎの中、並んで静かに酒を酌み交わす男たちの姿があった。

 『G4 ヴォルタ』と『G5 イグアス』の2人だ。

 

 

「仕事の後の酒は美味ぇな……」

 

「ああ、沁みるぜ……」

 

 

 相棒同士として長らく一緒にやってきたが、こうして静かに酒を酌み交わすのは初めてかもしれない。

 出会ってからの2人はまさに誰にでも噛みつかねば気がすまない狂犬だった。誰にでも噛みつき、喧嘩三昧の日々……浴びるほどに酒は呑んだが、どうしてもピリピリとした緊張感が付き纏っていた。しかし、今はそれがない。それは2人の心に余裕が出来たからに他にならなかった。

 

 

「こんなクソみてぇな地獄の星で、まさかこんなに穏やかな気分になれるとは思わなかったぜ……」

 

「ケッ……女捕まえて所帯持ったやつは余裕が違うな」

 

「ああ、いいだろ。

 惚れた女ってのはいいもんだ。 今の俺は無敵だぜ」

 

「なーに、コーラルドラッグでもヤッたみたいなこと言ってやがるんだか」

 

 

 イグアスはあきれ気味に酒を傾けるが、その顔には微笑みが浮かんでいた。

 

 

「ヴォルタ……」

 

「おい、嫁のご登場だぜ。 とっとと行けよ、旦那様よぉ」

 

「ああ、言われなくてもいくぜ」

 

 

 やがてキヨネに呼ばれて、ヴォルタは連れだって席を立つ。

 そして思い出したかのように言った。

 

 

「あの花火は痛快だったぜ。 惑星封鎖機構(クソども)の虎の子が木っ端みじんだ」

 

「俺からの結婚祝いだ。 なかなかのもんだっただろ」

 

「ああ、最高だったぜ、相棒」

 

 

 そう言って去って行く幸せそうなヴォルタたちの背中を、イグアスは見送る。

 しばし1人で酒を傾けるイグアスだが、その隣に誰かが座った。

 

 

「イグアス……」

 

「ああ、お前か……」

 

 

 イグアスの隣に座ったのはレイだ。

 

 

「酒、飲めるのか?」

 

「……よく分からないけど、少しぐらいならって兄様やお父様も許してくれた」

 

「そうかよ……」

 

 

 何気ない会話……だがレイがそばにいることで頭の中が澄み渡るような、気分の良さが心地よい。

 

 

「『幸せ』、ねぇ……。

 こういうのを、そう呼ぶのかもな」

 

「??」

 

 

 突然のイグアスの呟きに意味が分からないレイを尻目に、イグアスは微笑みながら酒を傾けるのだった……。

 

 

 

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「アウト? セーフ? よよいのよい」

 

「だー! また負けた!

 イカサマ、絶対イカサマしてるでしょポンコツ駄犬!」

 

「……うるさい、敗者は黙って剥かれろおじゃま虫」

 

「ええい、こうなったら死なば諸共です!

 って、ハウンズ全員でかかってくるとか恥ずかしくないんですか!?

 やめっ、やめろぉ!」

 

 

 

 

「……平和だなぁ」

 

 

 俺は目の前の惨劇を努めて無視しながら、勝利の美酒をあおる。っていうか野球拳なんてものがこんな超未来にも生き残ってたんだなぁと感心した。もしくはいつものようにコーラルのせいだろう。

 

 

「ここはいいか、ヒナタ」

 

「ああ、ウォルター。 構わないぞ」

 

 

 そんなどんちゃん騒ぎを眺める俺の隣にウォルターが座る。

 

 

「ご苦労さん。 首尾はどうだい?」

 

「駄目だな」

 

 

 俺の問いにウォルターは首を横に振る。

 ウォルターは今回の『ロアード防衛戦』で捕虜になった『リージュ=マークソン』の尋問をしていた。少し覗いたがあれは完全に人を舐め腐ったクソガキだ。『レイヴンズネスト』や『キサラギ=アミダ』の情報のために重要とはいえ、簡単に口を割るとは思えない。

 

 

「今の最優先事項というわけではない。 気長にやる」

 

「そうか……」

 

 

 俺はカーラから聞いている。最後発であり完成形とも言える強化人種『リージュ=マークソン』……コイツには『キサラギ=アミダ』の遺伝子情報が使われていたらしい。つまり遺伝子的にはリージュはウォルターの妹ということになるのだ。だからこそ、ウォルターは尋問役を買って出たのである。

 そしてこのことが意味するのは……『キサラギ=アミダが自身を強化人種に改造しているだろう』という事実だ。技術的に強化人種が完成し、自身を強化人種にするための実験台として『リージュ=マークソン』は生み出されたのだろう。そうでなければ『リージュ=マークソン』に『キサラギ=アミダ』の遺伝子情報を使う理由がない。

 

 

(……まぁいい。 直接殺せる機会が出来そうなのはいいことだ。

 人格の入ったコンピュータとかじゃ殺し甲斐がないからな)

 

 

 そう思う俺は、ウォルターと揃って酒を傾ける。

 

 

「……今回の防衛戦の成功、さらに今まで中立だったアライアンスの戦力も『抵抗軍』につく。

 これで戦力の上では惑星封鎖機構を上回った……」

 

「だが、やつらにはまだ切り札がある」

 

「分かっている。 だが……ヒナタがいれば、何とでもなる気がしている」

 

「信頼が厚すぎて胃もたれしそうだよ。

 まぁ、いくらでもやってやるがな」

 

「……これからも頼む、ヒナタ」

 

「ああ、任された。 ウォルター」

 

 

チーン……

 

 

 合わせたグラスが透き通った音を響かせる。

 こうしてロアードの勝利の熱に浮かされた夜は過ぎていくのだった……。

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

今日のアセン

 

AC名:『スパラグモス』

パイロット名:『ケーン=イズミ』

 

R-ARM UNIT:LR-037 HARRIS(重リニアライフル)

L-ARM UNIT:Vvc-770LB(レーザーブレード)

R-BACK UNIT:IRIDIUM(小型ハンドグレネードランチャー)

L-BACK UNIT:HI-32:BU-TT/A(パルスブレード)

 

HEAD:HD-012 MELANDER C3

CORE:BD-011 MELANDER

ARMS:AA-J-123 BASHO

LEGS:LAMMERGEIER/42F

 

BOOSTER:FLUEGL/21Z

FCS:FCS G2/P10SLT

GENERATOR:DF-GN-08 SAN-TAI

 

EXPANSION:ASSAULT ARMOR

 

 

解説

『アイランド・フォーの動乱』で活躍した若い独立傭兵であったが、それが目に留まり裏である企業の情報部門に雇われる。

その情報部門でエージェント『ブルーローズ』として活躍する『エニル=オーグマン』(もちろん偽名)と運命の出会いを果たした。やがて恋に落ちる2人だが、エニルは『アーキバス』への潜入捜査中に消息を絶った。

この世界ではよくあること……そう自分に言い聞かせ彼女を忘れようとするケーンだが、『彼女が生きてルビコン3にいる』という情報を手に入れる。

それを知ったケーンはその真実を確かめ、本当に彼女が生きているのなら助けだそうと『ルビコン3』へ渡るのだった。

しかし、彼は忘れている。この世界に……神も仏もいやしないのだということを。

 

 

戦法は軽量四脚で軽快に動き回りながら重リニアライフルのチャージショット、そして小型ハンドグレネードで削りながらスタッガー状態を狙い、2本の近接格闘兵装で相手をズタズタに切り裂くというもの。

AC名『スパラグモス』は古代ギリシア語で「引きちぎる、ずたずたにする」などの意味の言葉。2本の近接格闘兵装を振り回すその姿は名前にふさわしい。

 

 

試作AC小説その3の主人公機。試作当時はまだラマーガイアは無かったので、アーキバスの中量4脚を使った二刀流スタイルの機体だった。

ストーリーとしては前述した恋人を探してルビコン3へやってくるが、彼女は『スネイル』に捕まり調教と人格改造をされ『スネイル』の従順な駒として扱われていた。

洗脳は解けず恋人をその手で討ち、復讐を完遂するために『スネイル』との決戦を行うというもの。

「『スネイル』ラスボスってどうなの?」とか「そもそもハッピーエンド主義者の俺に鬱展開は書けん」という理由によりお蔵入りとなった。

 

ただ『スネイルに捕まった別組織の諜報員の末路』というネタは拾っておこうと思う。

 

 

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