俺がお兄ちゃん属性なのはまちがっていない。   作:八重垣八雲

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2月2日は総二の誕生日件ツインテールの日なんで急遽投稿


3-1 戦慄のB/二人はツインテイルズ

 比企谷八幡の朝は早い━━━って、このくだりは昨日もやったな。

 

 今日も今日とて小町の為に美味しい朝食を作る。今朝のメニューは厚切りトーストに自家製いちごジャム、ハムエッグに野菜たっぷりのミネストローネ。今日の出来も完璧だ。

 

 「お兄ちゃん、おっはよー!」

 

 今日も元気な小町の挨拶。これがなきゃ始まらない。

 

 「おう、おはようさん。朝飯出来てるぞ」

 

 「今日は洋食なんだね。いっただきまーす!」

 

 喋りながらも、小町はトーストにジャムをこんもりと塗りたぐる。おいおい、そんなのをかぶり付くと、

 

 「まったく。そんなにべったり塗るから、口元にジャムついてんぞ」

 

 案の定、口まわりはジャムでベタベタだ。家族の前とはいえ、年頃の女子としてはしたないぞ。そう思いながら口元を拭ってやる。

 

 「だってお兄ちゃんの作るジャム、甘さが濃厚で美味しいし」

 

 「砂糖のかわりに蜂蜜を使ってるからな。甘さの深みは段違いだ」

 

 満面の笑みで言われてしまえば、こちらも何も言えんくなる。レシピは言えるけど。

 

 「ごちそうさまー!」

 

 「おう、お粗末さま」

 

 返事をしながら小町におかわりのコーヒーを注いでやる。流石に今日は早出をする必要がなく、優雅にコーヒーを嗜む時間がある。ゆっくりとマグカップを傾けながら、テレビに視線を向ける。

 

 ニュースでは、昨日のアルティメギルの騒動について取り上げられていた。コメンテーターが訳知り顔で話している。

 トカゲ野郎の時とは違い、全世界に向けて宣戦布告していたからな。そりゃ話題にもなるってもんだ。

 

 生徒会が終わって帰宅準備をしていたら、いきなり空に巨大なスクリーンが出てきたからな。明らかに幹部っぽい奴が偉そうな事をほざいていたが、どうせこいつもツインテール馬鹿(総二と同類)なんだろうなと思うと、怒りよりも残念な気分になってくる。

 

 隣にいた神堂は、昨日捕われかけた事もあってかなり憤っていた。『貴方たちがなんと仰っても、テイルレッドは、わたくしたちは決して屈しませんわ!』と熱く啖呵を切っていた。

 

 まぁ、その後出てきたカメ野郎のブルマ属性カミングアウト(変態発言)によって、スン、ってなっていたが…… 一年ほどつるんでいるけど、神堂の虚無った顔、初めて見たわ。

 

 つーか、カメバズーカならぬカメブルマってどんな変態だよ。この世界初の第八種接近遭遇━━━異世界の精神生命体だけど、が変態怪人なんて、どんだけ不憫なんだ。そーいや、俺たちの初遭遇も異世界の痴女だったわ。業が深すぎるわ、異世界。

 

 そして、テレビの話題はテイルレッドに移る。むしろ、アルティメギルよりもテイルレッドの方が本題といったくらいか。まぁ、厳つい怪物よりは見た目麗しいヒーローガールの方が画面映えいいわな。

 

 昨日の全校集会で使用された写真よりもなお鮮明なテイルレッドの写真が映し出される。それどころか戦闘終了後のインタビュー映像まである。その中で、テイルレッドはお姉さんに抱きつかれ大きな胸に顔を埋められている。羨ましいなおい。愛香は憤慨していそうだけど。

 

 あと、そこのお前、テイルレッドはお前の妹じゃない。俺の妹だ。テイルレッドの姉になりたけりゃ、お前も俺の妹になれ←兄を名乗る不審者

 

 それにしても、すげえなテイルレッド、まだ二回しか変身していないのにもう全国区だ。総二としては不本意だろうがな。今にも隣から総二の絶叫が聞こえてきそうだ。つーか、聞こえてきたわ。

 

 「そーいえばさ、お兄ちゃん」

 

 ジーっとテレビを見つめていた小町が口を開く。

 

 「んー?」

 

 いつの間にか膝に上ってきたミックを撫でくりながら聞く。うりうりここが良いんか。

 

 「テイルレッドって、総二くんでしょ?」

 

 さらっと爆弾発言をぶち込んできた。

 

 「ヴェッ!」「ミャッ!」

 

 想定外の一撃に思わず変な声が出る。うとうとしていたミックもそれに驚いて飛び起きてしまった。あぁごめんな、びっくりしたよな。

 

 ミックを宥めながらも、この自体に対応するために頭を働かせる。

 

 「いやいや何仰ってんの小町ちゃん総二がテイルレッドってそんなわけないでしょ彼女は異世界からやって来たソーラちゃん(仮)でこの世界には故郷の仇を取りに来ただけだしそもそも総二は男だしテイルレッドは明らかに幼女じゃない」

 

 誤魔化す為に、昨日の神堂との話で生まれたテイルレッドのカバーストーリーを語る。

 

 「そもそも特撮番組みたいな侵略者が来た時点で幼女に変身するなんて今更だよ。それにヴァルゴ・ゾディアーツの正体もおじさんだったでしょ」

 

 うぐ、事実だから何も言えん。さらにライダーネタを絡める辺り俺の妹なだけある。

 

 「あとお兄ちゃん、予想外の事をごまかすとき慌てて早口になるからバレバレだよ」

 

 うそん?そんな癖があったのん。気づいているの小町ぐらいだよ、って言われてもその小町に気付かれた以上アウトなんだけど……

 

 ……此処らで潮時か。といっても隠せていたの一日だけど。そもそも隠していたというよりは話していなかったただけだし。

 

 「なんでテイルレッドが総二だと思ったんだよ」

 

 諦めて両手を上げる。

 

 つーか、イマジンチャフの効果で身バレ防止の認識阻害してるんじゃなかったっけ?

 

 「んー?なんとなく?」

 

 なんとなくでトゥアール渾身の認識阻害が突破されている件。

 

 「はぁ……、詳しい話はあいつらを交えてだからな」

 

 とりあえず一報だけ送っとくか、とスマホを手にし緊急事態発生の旨を伝えるのだった。

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