寶月夜宵(偽)による、人外マスターの道 作:ホーンベアーmk-lll
「散華して」
その言霊を言うと同時に柴犬のぬいぐるみを投げる、するとそのぬいぐるみの目から血が大量に溢れ出し、その血が地面に目の様な形となる。その紋様の中心にぬいぐるみは鎮座する形で落ち、そのぬいぐるみから切り裂く様なオーラがあふれ、そのオーラが形となり、現れる。
旧日本軍だと思わせる様な軍服に軍帽、手に持つは等級が高い証明であるギラギラと輝く軍刀。歴戦の猛者であると思わせるような肉体であり、その体には数えるほうが馬鹿らしくなるほどの無数の傷、鬼のような顔はまさに鬼神と言われてもおかしくない。
「【殉國禁獄鬼軍曹】」
そう、彼こそが夜宵の最大戦力の卒業生が一角。不死身の身体を以て鬼神が如き戦果を遂げながら……殉國を繰り返す運命の牢獄に閉じ込められた軍曹、殉國禁獄鬼軍曹である。その鬼軍曹が放つ強大なオーラに、新・旧Fトンネルの霊は、歓喜する
『…………素晴らしい、素晴らしいぞ!まだこんな強者を残していたとは!どこまでも俺を楽しませてくれる幼女だ!……さぁ!貴様の力!この俺に魅せてみろ!』
そう言うと同時に、新・旧Fトンネルの霊は鬼軍曹に向けて突撃、御霊のオーラを吸収し、更に力を増した一撃が、鬼軍曹に放たれる。だが、攻撃が届くその瞬間、鬼軍曹に纏わりつく紅い糸が彼の体を操り人形の様に操り、軍刀でガードしたのである。
『…………ほう、やるな、ではこれはどうだ!』
ガードされた新・旧Fトンネルの霊は、その事に称賛を送りながら、次々と連打を浴びせる。だが、その全てを鬼軍曹は軍刀でカードしたのである。流石に全てを防がれるとは思っていなかったのか、驚愕した顔で新・旧Fトンネルの霊は、一旦バックステップを行い、鬼軍曹と距離をとる
『…………俺の力を奪ってみろ……殺してくれ』
そう鬼軍曹が呟いた時、地面から無数の霊が現れる。彼等は鬼軍曹が生前、殺した敵兵でり、今も尚怨念を振りまいているのでる。その霊が出現したその瞬間、鬼軍曹は装備していた軍刀をすて、短刀を抜く。その瞬間であった。あれだけ強大なオーラを纏っていた姿ではなくなり、やつれた姿となった。それだけならいい、だが、やつれたのは新・旧Fトンネルの霊も同様であった。
(な、何が起こった。体が動かない……腹がへった……眠たくて仕方がない……まさかこれがあの男の呪い)
そう、これこそが鬼軍曹の呪い……ではなく祈り【衰弱の祈り】である。彼は戦争を生き残り、日本に帰って天寿を全うした。だが死後、鬼軍曹は戦時中の姿となってしまう。そして自分に憑いた敵兵の霊が周囲の墓の霊を食い荒らしはじめ、成仏できない、自分と、他所様に災いを齎している事を嘆き苦しみ、ただ一つの祈りを捧げる……それこそが自分を殺して欲しい……である。
(ぐっ……体の状態が今までに無いくらい不味い…オーラでカバーを……なっ!?オーラもなくなっているだと!?)
その事を知るよしも無い新・旧Fトンネルの霊はまさかこんな事になろうとは思っても居なかった。しかも彼にとって最悪なことに力の源であるオーラが衰弱の祈りによって隨分減ってしまったからだ。それならばと鬼軍曹のオーラを吸収しようとするが、その鬼軍曹自身も衰弱し、オーラも殆ど無い状態であった。……まさに新・旧Fトンネルの霊にとって鬼軍曹は天敵であった。
『止めたければ……殺してくれ』
衰弱した鬼軍曹は、尚も新・旧Fトンネルの霊に対し殺してくれと懇願する。煽ってきていると勘違いした彼は無くなったとはいえ、まだまだあるオーラを拳に纏わせ、鬼軍曹に突撃を行う。
『じゃあお望み通り殺してやる!俺が動けなくなる前にな!』
そう言って鬼軍曹に接近した新・旧Fトンネルの霊は、今あるだけの力でパンチを繰り出す。当然鬼軍曹も紅い糸て操られ、短刀でカードを行うが、流石に短刀では防ぎようがなく、腹を貫通する一撃を食らったのだ。その一撃で、鬼軍曹は倒れ込んでしまう。
『ハハハ!これは致命傷だろう?あの回復する外国人の女も逃げていったし、当のぬいぐるみもお前のすぐ近くにあるしな!』
だが、その彼の心は直ぐに消え去る。何と紅い糸が鬼軍曹の傷をみるみるうちに、塞いでいき、数秒後には完全になくなったのである。
『……死ねない、この程度では…』
そう言いながらユラユラと立ち上がる鬼軍曹。
『俺がもっと弱れば…殺せるか…?』
そう言い、短刀を捨て、ライフル銃を持つ、その瞬間、鬼軍曹の体は増々やつれ、陣の範囲も広くなる。その陣地の中にいた新・旧Fトンネルの霊も、先程より更にオーラが消え、やせ細っていた。
(ま、不味い…あのガイコツ顔のオーラを吸収してなければ完全にオーラが無くなるところだった。……だが、先程より睡魔、疲労、腹の減り具合が比べ物にならんくらい苦しい……立つのもやっとだ……だが、ここで俺が死ぬわけには行かない……ここで死ぬわけには!)
そう心の奥底で考え、今あるだけのオーラを体全体に纏わせる。
(…………今の俺で奴を殺せる攻撃を出せるのはあと一撃が二撃…それで決める!衰弱しているのは奴も同じだ!)
そう考え鬼軍曹に対し全力の突撃を行う。当然鬼軍曹も紅い糸で操られ、ガードではなく避けること選択する。
『だが動きが遅い!貰ったぁ!』
だがその動きが余りにも遅すぎた為、新・旧Fトンネルの霊は最後の力を振り絞り方向転換、手を手刀の形にし、鬼軍曹の上半身と下半身を真っ二つしたのだ。だがそれでも彼の追撃は行われる。そう、彼は御霊がやっていた衝撃波を、鬼軍曹に超至近距離で放ったのだ。その結果、鬼軍曹の体はバラバラとなった。
(…………ハ、ハハハ!これは勝った!勝ったぞ!これは流石に……だが、俺の体も隨分弱ってしまった。……あの幼女と金髪の外国人を追える力も残ってない……仕方が無い、奴らの事は諦め、また体を鍛えねばならないな……)
だが……彼は異変に築く……そう、あの範囲がまだ残っていることに
(い、…………いや、それは流石にないだろう。体はバラバラだそ?これで回復出来るわけが……)
だが、そんな新・旧Fトンネルの霊の考えは裏切られる。バラバラとなった鬼軍曹の体を、紅い糸が次々と縫い合わせる。そして数十秒後、鬼軍曹の体は治ったのだった。
『まだ…死ねない…だが…悪くない……もう一度だ…もっと弱ろう…殺してくれ…っ』
そう鬼軍曹がライフル銃を捨て、自決用の手榴弾を引き抜く。それと同時に祈りは第三段階へと移行する。鬼軍曹の体は更に衰弱し、最早歴戦の猛者とは思えないほどやせ細った。対する新・旧Fトンネルの霊も既にオーラを使い果たし、体も第二段階で限界だったのだ。彼は立つことも出来なくなり、更には呼吸をする筋肉でさえ衰弱仕切ってしまい、出来なくなる。
(も、もう駄目だ……オーラも使い果たし、体も、呼吸でさえも出来ない……俺の負けだ)
そう負けを認めた新・旧Fトンネルの霊だが、まだ悪夢は終わってなど居なかった。気が付けばそこはトンネルではなく、何処かの森の中である。
(なっ……ここはとこだ……)
いつの間にか知らない場所となり困惑する。
『死にたくない…』
新・旧Fトンネルの霊の横でにこのような言葉が聞こえる。力を振り絞りその言葉が聞こえた方向に振り向くと、そこには、大量の死体があった……が、その死体は全て新・旧Fトンネルの方を向いております、何かを狙った目をしていた。
『死にたく…ない…』
首だけとなった男がそう言った瞬間、彼等からオーラが現れる。
『水をくれ…』
そのオーラは人の形とたり、新・旧Fトンネルの霊の首に噛みつき、血を吸い始める。彼には最早抵抗する力も無いため、血を吸いつくされ、最早思考することも出来なくなった。そんな彼に同じく衰弱している兵たちが集まり、彼の体をむさぼり食い始める。…抵抗する事も出来ず、ただ食われ続ける彼の心は、最早折れたのだ
『……殺してくれ……』
その言葉を聞いた鬼軍曹は、新・旧Fトンネルの霊に近づき、彼の口に手榴弾を咥えさせる。
『付き合おう』
そう言うと同時に手榴弾のピンを抜き、爆発が起きる。鬼軍曹の体は全てが消え去るが、徐々に体が修復され、元の姿に戻ってしまった。
『いつか…誰か…俺を…殺してくれ…』
そんな祈りを呟き、鬼軍曹はぬいぐるみの中に戻っていった。
「……終わった、そして現世に戻ってきた。……アーシアは先に戻って安奈と優香の安全を確認してきて。私は鬼軍曹を回収しにいく。」
「は、はい!夜宵ちゃん!お気をつけて!」
一方その頃、鬼軍曹の範囲から逃げるために避難していた二人は、鬼軍曹の陣地が消えた時に、終わったと考え、夜宵はアーシアに二人の安全の確認をさせ、自分は戻ることにした。数分後、戻った夜宵は、先ずは鬼軍曹を回収し、そして負けたであろう新・旧Fトンネルの霊を探すと、近くに衰弱しきった姿で発見した。
(…………最早動くことさえ出来ないか…)
そう思い新・旧Fトンネルの霊に選択を与えようとサルのぬいぐるみを取り出す、だが、
『………………梨花……ごめんなぁ……守れなくて……』
そんな新・旧Fトンネルの霊言葉を聞くと同時に、夜宵の脳にある記憶が脳によぎる……そう、この記憶こそ新・旧Fトンネルの生前の記憶である。
はい、ってことで鬼軍曹VS新・旧Fトンネルの霊は見事相性の良い鬼軍曹が、勝利、そして次回、新・旧Fトンネルの過去話……彼は何故、力に固執してたのか…梨花とは一体何者なのか……
誤字報告お待ちしてます
感想評価どんとこい!
では次回にてお会いしましょう!
現在非登場の0期生、3期生、1期生の武将の霊、及び超越地蔵は?
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作者の設定でいいから、出す
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出さない