宇宙人と地球人と自由人 作:トラブルメイカー
オッス、オラ"左藤タロー"。
世界を股に掛けるグレートビューティフルスーパールッキングでクールなヤングガイさ(適当)
昨日は掃除機機能付きの空飛ぶ巨大なタコなんていう珍しいものを見てしまって興奮して寝付けなかったよ。
眠るために羊さんを折り紙で折りながら数えてたね。気がついたら軽く千近くの羊さんが出来上がったから幼なじみのポストの中におすそ分けしてあげといた。喜んで貰えたら嬉しいな。
さて、本日も晴天なり。
今日も始まる学生生活。制服に身を包み高校へと向かう朝の通学路。
今日も楽しい一日になりそうな予感を感じ、ルンルン気分でスキップ気味に学校へ向かう。そんな時だった。
「あ、タロー」
「む……おーリト君じゃないか」
幼なじみのマイベストフレンドなブラザー、"結城リト"。
そんな彼はなんだか疲れたような顔で声をかけてきた。
それもそうか、彼は昨日の公園で掃除機に吸い込まれている。まず生きてたんだな。あの爆発でしゅげーな俺のブラザー。
「うちのポストに折り紙の羊大量に入れたのお前だろ…」
「気にするな。そんなに喜ばれたら次は千羽鶴ならぬ千匹羊を折りたくなる」
「いやいらねえから!……美柑が処理に困ってたぞ」
「すぐに処分してくれ。燃やして踏みつけにして蹴っ飛ばして地面に埋めて折り紙のことは忘れてくれ」
「いや、そこまではしないから」
"美柑ちゃん"を困らせてはいけない。全世界に適応されるルールである。
全く誰だ。千個の羊の折り紙を送り付けたやつ。見つけたらとっちめてやらねば。
"結城美柑"。ブラザーの妹であり、そして俺の妹でもある(?)
小学生にしてかなりのしっかり者。
しっかり者故、俺の親が"旅行"に出かけてる間、俺の面倒を見てくれと頼まれるほど。いつも助かってる。結婚する?……ロリコンじゃないよ?
「それにしても元気がないなブラザー。さては便秘か?」
「いや、昨日ひでー目にあってさ。精神的にダメージが凄いんだよ……」
「あ、見て見て、新しい鼻眼鏡。これ美柑ちゃんにプレゼントしたら喜ぶかな?」
「……お前はほんとに話聞かないよな。あと美柑は別にそんなの貰っても嬉しくないと思うぞ」
よしやめよう。
くそ、鼻眼鏡面白いのに。まあしょうがないね。
「あ……おはよ、結城くん、左藤くん」
凛とした美少女の声。
声の方に視線を向けるとそこに居たのは藍色のショートカットヘアーの美少女、"西連寺春菜"が居た。
そして何を隠そう彼女は我がブラザーの想い人。
そして彼女自身もブラザーのことは気になってる様子。
正しく両片想い。これがアオハルか。いいものです。てかはよ付き合え。
ブラザーの顔を見てみると何やら緊張した様子。そういえば昨日、告白するとか言ってたけど失敗したらしいし……は!
「あはよーさん西連寺。じゃ、俺はさっさと学校行くから。あとは若いふたりで楽しんで」
「え……あ、ちょタロー…!」
「………」
引き止めるブラザーの声を無視してその場からトンズラ。この機会にさっさと告白してしまえ!
成功を祈ってるぜ!それじゃ!
▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽
学校、授業中。
ブラザーとは同じクラス。
ちらりと見てみれば……うーむ、机に突っ伏してらっしゃる。あの様子じゃ告白失敗か。この意気地無しめ!後でお尻ペンペンしてやらないと。
「ちがあぁぁぁぁぁう!」
「「「「「っ!?」」」」」
あ、飛び起きた。寝てたのか。
それにしても寝起きであの声量とは恐れ入る。俺があの域に達したのは恐らく3歳の頃…。
「え、なになに?わし何か間違った?」
先生が不安になってらっしゃる。こういう時は安心させる一言を言うのがデキル男というやつなのさ。
「大丈夫だ先生。先生の人生は間違いだらけだから今さら1つ2つ増えても変わんないって」
「え、あ……そ、そうか……」
見てくれあのしょぼん顔。
……元気が出てくれたようで何より!(盲目)
「で、何があったのブラザーよ」
「……タローか。いや実はな──」
お昼時。2人並んで飲み物を買って教室に戻る時間。
元気の無いブラザーに声をかける。
……なんか顔やつれてない?大丈夫そ?
「──てなことがあってさ」
「ふむふむ、つまりはマジやばでちゃけパネェってことだな?」
「う、うーん…?」
ブラザーの話を要約すると、朝俺と別れてから意を決して西連寺に告白しようとしたらいつの間にか昨日のコスプレ少女が目の前にいて、そいつに告白したことになってしまったと。そしたらそのままOK出されて、挙句結婚しようなんて言われた、と。
ふむふむ、なるほどなあ。
「幸せになれよ!」(`・ω・)bグッ!
「いや結婚しないから!」
相変わらずキレのあるツッコミだ。素晴らしい。
それにしても実際問題、これはヒジョーにまずい。
幼なじみの恋を応援してるものとしてはやはり西連寺とはくっ付いてもらいたい(お節介焼き)
そんなことを思っていた時だった。
「リ、リト!どーゆー事だよオイ!すっげー可愛い子がおめーの事探してんぞ!」
叫びながら走りよってきた男、猿山ケンイチ。
黒髪つんつんヘアーのちょっと……いや、中々にスケベな子。
出たな"おさるのジョージ"め。
……にしても可愛い子、かあ。
「その話詳しく聞いてもいいかジョージよ」
「いやだから俺はジョージじゃねえって……」
「……厳しいって、危機感持てって」
「そのジョージでもねえよ……」
「……っ!」
あ、リトが走って行ってしまった。
……ふっ、なにやら面白そうな予感がビンビンだ。乗るしかないな、このビッグウェーブに。
「さあ、着いてこい子分のジョージ」
「子分のジョージってなんだよ!あとお前の子分になった覚えもねえから!」
元気だねえ。何かいい事でもあったのかな?
……歩き始めて幾許か。
ジョージともはぐれてしまった。まさかこのいつも来ている学び舎で迷子になるなんて。ジョージってばお茶目さんなんだから。
とりあえずリトはどちらに行かれたのか。
と……お?
「どわああああああ!」
こちらに走ってくるマイベストフレンドブラザーと、そのブラザーに手を引かれた美少女が。
てかなにあの格好。コスプレ?いいなあ。俺も明日着てこようかな?
「来たなリト」
「た、タロー!?」
「さあ、立ち塞がるタロー選手。この展開リト選手はどう切り抜けるのか!………………カバディカバディカバディカバディカバディカバディカバディカバディカバディカバディ」
「いや今遊んでる暇ねえんだって!」
両手を広げブラザーの行く手を遮る。
ブラザーの後ろからは男子生徒後一行が多数。おや?ジョージもいるじゃないか。なるほど、挟み撃ちって訳か。
「く、クソっ!あ、そーだ!お前ワープ出来るリング持ってたじゃねーか!何とかワープくんてやつ!」
「ああ、"ピョンピョンワープくん"?」
「そう!それそれ!それ使おう!」
む?ワープだと?そんな事ができるようになってたのかマイブラザー。成長したな。
「別にいいけど……私、リトと結婚するから今日からリトの家に住んでもいいんだよね?」
「なっ!?だ、ダメだんな事!」
「えー、じゃあ使わなーい」
「……!分かった!分かったから何とかしてくれ!」
不味い、このままだと逃げられる。そうはさせんぞ!
「逃がすか!」
「やべ!タローが来た!早くしてくれ!」
美少女が何やら携帯のようなものを取りだしポチポチとする。
そして、俺がリトの手を掴んだ瞬間、体が光に包まれた。
そして気がついたら真っ暗闇と。
ふむ、ここはどこぞ?
あ、光が見えた。
「ど、どこだ?ここ?」
「さあ?コレ緊急脱出用だから行き先決めらんないんだよねー」
リトと美少女の声が聞こえる。
なるほど、なるほど。ここはあれか──
「更衣室だな」
「「っ!」」
「た、タロー!?」
「あらら、一緒にワープしちゃったんだねー」
「やっほー……それにしてもおたくら真っ裸で何してん?」
素っ裸の男女2人。密室。何も起きないはずもなく?
おいおい、エンジンフルスロットルで青春を謳歌してんな。さて、レッツ不純異性交遊。張り切ってどうぞ。
俺?俺はコーラとポップコーン両手に鑑賞させてもらいますね。
「いや、タローだって……」
「ん?」
己の体を見てみればそこには産まれたての姿の我が体が。
お、俺の息子は今日も元気そうだな。何より何より。
とりあえず……ダビデ像のポーズを決めておこう。
「このワープくん、生身しかワープ出来ないんだよねー」
「ふっ、面白い発明だな気に入った。名はなんというのかな?」
「ララだよ!ララ・サタリン・デビルーク!」
「ふむ、そうか。俺の事は"シリアルキラーの田中の異名で恐れられた鈴木さん"略してタローと呼んでくれ」
「……よく分かんないけど、よろしくね!タロー!」
「いやなんで、馴染んでんだよ……」
さてさて、とりあえず素っ裸だと寒いな。
寒風摩擦しなきゃ。タオルとか無い?
「あ、あなた達……」
「「「?」」」
おや、この声は美少女の声。
誰だろうと声の出処に目を向けるとそこには着替え途中のブラザーの想い人がいるじゃないか。
「西連寺じゃあないか。おつかれ」
「さ、左藤君……」
「俺の裸を見たな。有料だぞ。5万払え」
「え……!?」
鍛え上げられた俺のBeautiful body。拝めるなんて幸運なんだぞ。
「さ、西連寺、違うんだ、これは……!」
「……っ、よ、よらないで!」
あらヤダ。リトの頬に西連寺の張り手が直撃。これはクリティカル判定入りましたね。いい攻撃です。
「ヘイブラザー。生きてる?」
「なんでお前は平常運転なんだよ……」
頬に赤いもみじが出来てらぁ。ウケるー。
続くかなー。続いてくれるよう祈っててくれるとありがたいね。