古代王者恐竜キング 暁の始祖竜   作:あーくこさいん

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エオラプトルが変身する恐竜は結構マイナーな恐竜になります。


後編

 

ギャアオオオオオオン‼︎

 

太平洋の何処かの島…『アジ島』

 

そこにはローマのコロシアムのような場所に観客の歓声が響き、闘技場には様々な色の肉食恐竜ティラノサウルスが動いている。

その特等席には白髪の老人を中心に同じマークがついてある服を着た6人が座っていた。

 

Dr.ソーノイダ

「アーッハッハッハッハ‼︎これぞわが泣く子も黙るアクト団の最終目的、我が恐竜王国のメインスタジアムじゃ‼︎」

 

モヒカン頭と顎髭が特徴的な白髪の老人…『Dr.ソーノイダ』が笑い声を上げながら()()を見て歓喜していた。

そう、先程のコロシアムのような場所は実際に建造しておらず、あくまでイメージ映像にとどまっている。

 

Dr.ソーノイダ

「エド、よくやったぞい。」

 

エド

「はい、喜んでいただけて嬉しいッス。」

 

ソーノイダはイメージ映像の製作者である肥満体の青年…アクト団工作員トリオの一人『エド』を褒め称える。

 

Dr.ソーノイダ

「さぁ、早く戦うところを見せてくれい!

 

エド

「ええっ⁉︎それはまだ…」

 

Dr.ソーノイダ

「何ぃ⁉︎それに恐竜はティラノだけではないぞい‼︎他の恐竜はどうした⁉︎」

 

エド

「映像化出来てるのはこれだけで…」

 

Dr.ソーノイダ

「ワシの夢をバカにしとるな⁉︎ワシが恐竜キングになれんと思ってるのだなぁーーー‼︎」

 

エド

「そんな事ないッスよ‼︎ドクターは恐竜キングになれるッスよ⁉︎」

 

小学生のように駄々をこねまくるソーノイダは諌めるエド。

…どっちが大人なんだろう?

 

ソーノイダ

「そうだ、その通り‼︎ワシは全ての恐竜を支配するキングオフキング…恐竜キングになるぞい‼︎

 

エド

「恐竜キングって恐竜の中の恐竜の事を言うと思うけど…」

 

ソーノイダ

「何ぞい?」

 

エド

「いえ何も…」

 

そんなやりとりをしていると、映像を映していた壁が突如崩壊する。

 

Dr.ソーノイダ&エド

「「へ?」」

 

振り向くと、12.5mの体躯に赤色と二本の黄色い線が特徴的な肉食恐竜…

 

《恐竜帝王》

ティラノサウルス

 

ギャアオオオオオオン‼︎

 

咆哮を上げながら二人に襲いかかった。

 

Dr.ソーノイダ&エド

「「助けてぇぇぇ〜‼︎」」

 

 

 

 

 

一方、近くの砂浜ではピーチパラソルの下で工作員トリオの一人である緑色の長髪の女性…『ウサラパ』がビキニ姿で寛いでおり、傍には同じく工作員トリオの一人である長身の男性…『ノラッティ〜』がアロハシャツ姿で羽団扇でウサラパを涼ませている。

丁度そこにティラノに追われているソーノイダがやって来た。

 

Dr.ソーノイダ

「誰か〜!ティラノをなんとかしてくれーい!」

 

???

「やっぱダメダメね〜」

 

???

「ティラノを調教出来ないんじゃまだまだだな。」

 

大型のリモコンを持っているピンク髪の少女…『ロア』と飛行帽を被っている少年…『ロト』がティラノに追われているソーノイダを小馬鹿にする。

 

Dr.ソーノイダ

「誰か!助けて!ティラノ!よせ!ワシを食べても美味しくはないぞい!エドにしろ!アイツの脂身は美味しいぞい!」

 

しまいにはエドを標的にしようとし、皆は呆れていた。

やがて追いかけっこしている内にティラノの身体はチビ恐竜の姿となっていた。

 

Dr.ソーノイダ

「助けてー!食われるー⁉︎痛てててて⁉︎やめんかティラノ!」

 

ティラノはコケたソーノイダの顎髭を咥え引っ張りはじめる。

その光景を見ていたウサラパ、ノラッティ〜、エドはクスクスと笑っていた。

 

Dr.ソーノイダ

「くっ〜〜!何が可笑しいぞい!」

 

ウサラパ

「っ!別に笑ってなど…」

 

ノラッティ〜

「ヒッヒヒヒ、クフフッ!」

 

エド

「ノラッティ〜!」

 

ノラッティ〜

「だ、だってw」

 

Dr.ソーノイダ

「何笑ってるぞい!」

 

ロト

「ティラノにお尻を破られたんだよ。」

 

Dr.ソーノイダ

「えっ?ありゃまー……こりゃティラノ!悪い子め!」

 

『グゥ?ギャウ!』

 

Dr.ソーノイダ

「おっとぉ、そうはいかんぞい…ってこらやめんか⁉︎」

 

白衣毎ズボンを破いたティラノを叱ると、腹いせに噛みつこうとしそれを躱してちょっかいを出すと、今度は顎髭を咥え引っ張られる。

 

ロア

「ティラノったらよっぽどおじい様のお髭が気に入ってるね〜」

 

Dr.ソーノイダ

「やめろって言っとるじゃ…」

 

???

「やめなさい!」

 

すると割烹着姿のおばちゃんの見た目をしたアンドロイド…ソーノイダ製家政婦型ガイノイド『タルボーンヌ』がやって来た。

 

タルボーンヌ

「ティラノ!ドクターにお痛はやめなさいと何度言えば解るのです!ドクターももっとしっかりなさい!なんですかそのお尻は!」

 

Dr.ソーノイダ

「あ、いや〜すまんタルボーンヌ…」

 

タルボーンヌ

「後で修繕しますから脱いで置いてください。それとロトとロア!朝から遊んでいる暇があるならお勉強しなさい!」

 

ロト&ロア

「「はーーい……」」

 

タルボーンヌ

「返事は『はい!』です!」

 

ロト&ロア

「「はい!」」

 

タルボーンヌ

「それと……30分後に朝食です、遅れないように。」

 

ウサラパ&ノラッティ〜&エド

「「「ハイッ!了解です!」」」

 

先程の騒ぎもタルボーンヌにより一掃された。

 

ウサラパ

「ハァ〜……何でこんなに緊張しなきゃいけないのよアタシ達?」

 

ノラッティ〜

「わっからないザンス!」

 

Dr.ソーノイダ

「バッカモーーーン‼︎タルボーンヌがいないと飯が食えんのだぞい!大体なんだその格好は⁉︎ここはリゾート地じゃないぞい!

 

ウサラパ

「そう言いますけどぉ〜」

 

ノラッティ〜

「こんないいお天気ザンしょ?」

 

Dr.ソーノイダ

「なにぃーーー⁉︎」

 

二人の文句にソーノイダが怒っていると、青髪の男性…『ノーピス』がやって来た。

 

ノーピス

「ドクター、おはようございます。」

 

Dr.ソーノイダ

「おっおうノーピス。マシンの修理はどうなっているぞい?」

 

ノーピス

「進んではおりますが、部品が足りず限界があります。何処かで調達しなければ…」

 

ロト

「お爺ちゃん、この時代じゃ無理かもよ?」

 

Dr.ソーノイダ

「うーむ部品か…ま、世界中に散ってしまったワシの恐竜カードの回収が先ぞい……ん?」

 

ソーノイダはロアの後ろに隠れて大人しくしているティラノを見て察した。

 

Dr.ソーノイダ

「ロアお前か!さっきティラノに悪戯したのは!」

 

ロア

「えへへ、ごめんなさい♪」

 

Dr.ソーノイダ

「貸しなさい!これはお前達のおもちゃじゃない!」

 

そう言いロアから大型のリモコン『アクトホルダー』を取り上げたその時、ピッピッピッと点滅する。

アクトホルダーの液晶画面に日本列島が映されており、関東の部分に二つの赤い点が点滅している。

 

ロト

「あっ、アクトサーチが点滅してる!」

 

Dr.ソーノイダ

「遂に現れたぞ!しかも二匹とは何たるラッキーぞい!」

 

 

 

 

 

恐竜を召喚したカナ一向は、リュウタとレックスが住んでいる古代家に赴き、Dラボ(※古代恐竜研究所)の所長である古代剣竜(こだいけんりゅう)にさっきまでの出来事を話していた。

 

剣竜

「本当にトリケラトプスとエオラプトルなのか?」

 

リュウタ

「うん、ガブとエオちゃんはマジモンだよ。」

 

剣竜

「ガブ?エオちゃん?」

 

マルム

「トリケラトプスの方は何でもガブガブ噛むからリュウタがガブって名付けたの。それでエオちゃんは…」

 

カナ

「エオラプトルだから“エオちゃん”って私が付けたの。」

 

レックス

「安直だな……」

 

リュウタとカナのネーミングセンスにツッコミを入れるレックス。

剣竜が卵型カプセルと残り一枚のカードを調べる。

 

剣竜

「カードが恐竜になるとは……もう一枚のカードは?」

 

リュウタ

「ガブのカードと一緒にあったんだけど何なの?」

 

剣竜

「分かる訳が無い。」

 

リュウタ

「父さん恐竜博士だろ?」

 

剣竜

「父さんは恐竜には詳しい!しかし!カードが恐竜になるなんて聞いたこともない!」

 

カナ

「でもガブとエオちゃんは成体になりましたよ?」

 

剣竜

「成体だと⁉︎そいつは何処に⁉︎」

 

成体になったと聞いた剣竜は辺りを見渡す。

 

カナ

「このデバイスにカードをスラッシュすれば成体になりますよ。ほら。」

 

カナはエオちゃんをカードに戻し、カードを左から右へスラッシュする。

 

《ダイナライズ!エオラプトル!》

 

機械音声と共に遺伝子を模したエフェクトが浮かび上がり、そこから元のサイズのエオラプトルが召喚される。

 

剣竜

「うおおおっ!本物のエオラプトルだ!てことはトリケラトプスも…」

 

リュウタ

「この石板を弄るとガブは成体になるんだよ。」

 

剣竜

「何ぃ?」

 

リュウタ

「脇に付いてるチップみたいなのを弄ってみて。」

 

剣竜

「こうか?こうやるのか?………何も起きないぞ?」

 

リュウタ

「あれー?確かこうやったら……」

 

剣竜に石板を渡すが、彼が弄っても反応が無い。

リュウタに石板を返し、リュウタがチップを弄るとガブの身体が光りカードに戻った。

そして石板に近づけスライドさせると、元のサイズのトリケラトプスに戻った。

 

剣竜

「だあああああっ⁉︎」

 

マルム

「リュウタぁ!戻して!」

 

突然現れたトリケラトプスに驚愕する剣竜。

そしてマルムに怒られリュウタはガブをチビ恐竜の姿に戻した。

 

『ガブ?』

 

剣竜&マルム&レックス

「「「はぁーー………」」」

 

ガブがチビ恐竜に戻りホッとする一同。

 

カナ

「じゃあ…エオちゃんも戻って。」

 

そう言うとカナはエオラプトルをカードに戻し、もう一度スラッシュする。

するとカードは3回光り、チビ恐竜のエオちゃんに戻る。

 

剣竜

「いやしかしコレは歴史的発見だ!いいか皆、これは父さんとお前達だけの秘密だ!こんな事が世間に知られたら大変な事になる……いいな?」

 

リュウタ

「う、うん……」

 

剣竜は本物の恐竜に会えた事に喜んでいたが、この先の事を考えて秘密にする事をカナ達に忠告する。

 

???

「朝ごはん出来たわよー」

 

剣竜&リュウタ&レックス&マルム&カナ

「「「「「ひゅい⁉︎」」」」」

 

???

「あら、マルムちゃんとカナちゃんも居たの?」

 

マルム&カナ

「「お、おはようございますー……」」

 

窓が開き、剣竜の奥さんでリュウタの母親である古代亜紀(こだいあき)がやって来た。

 

亜紀

「あら、可愛い犬ね〜」

 

リュウタ

「い、犬?」

 

亜紀

「どうしたのその犬?」

 

剣竜

「あーえっと、リュウタが拾って来たんだ。飼ってやっても良いかな?」

 

亜紀

「良いんじゃない?リュウタがちゃんとお世話するなら。」

 

亜紀はガブを犬と誤認し、それを良い事に捨て犬を飼うという形でガブは古代家で住む事になった。

 

亜紀

「ところでカナちゃんの隣にいるトカゲは?」

 

カナ

「あっ、この子は最近飼い始めたトカゲのエオちゃんなの!」

 

亜紀

「そうなのね。それじゃあご飯にしましょうか。マルムちゃんとカナちゃんも食べていく?」

 

カナ

「はい!」

 

マルム

「遠慮なくいただきます。」

 

エオラプトルのエオちゃんをトカゲとして騙し通せたカナであった。

(まあ恐竜も爬虫類(トカゲ)の一種であるし、あながち間違いではないが…)

 

リュウタ

「母さんにも内緒なの?」

 

剣竜

「ああ、しばらくな。」

 

 

 

 

 

アクトサーチにて恐竜を発見したアクト団一同は場所の特定を急いだ。

 

ノーピス

「場所はここから北へ1500の地点です!」

 

Dr.ソーノイダ

「よし!この時代での我が泣く子も黙るアクト団の最初の作戦開始ぞい!泣く子も黙るアクト恐竜第一号ティラノを連れて捕獲に出撃ぞい!」

 

ウサラパ

「お任せあれ♪」

 

ノラッティ〜&エド

「「了解ザンスー(ッス)‼︎」」

 

こうしてアクト団工作員トリオは日本に向けて出撃するのであった。

 

 

 

 

 

その日の夜。

三畳市の裏山の頂上にある古代恐竜研究所。

 

剣竜

「リアス君、翻訳機は出来そうか?」

 

リアス

「ええ。石板に取り付けられたチップの機能を翻訳する装置は出来そうです。」

 

Dラボの研究員でありマルムの姉である竜野リアスと協力して石板を用いたデバイスを製作していた。

無論、カナのガントレット型デバイス『ダイナライザー』も借りて。

 

リアス

「でも本当に石板に恐竜のマインドがあってチップがそれを読み取るものなんでしょうか?」

 

剣竜

「この石板は6500万年前…恐竜が絶滅した頃に出来たものと推測される。それが何か念のようなものを発しているのも分析から確かだ。恐らく絶滅した恐竜のマインドが凝縮されて石板になり念を発していると考えられる。チップはそれを読み取るものだろう……誰が作ったのかは知らんが恐竜をカード化させるシステムもそのチップに組み込まれてるに違い無い!………ってリアス君?聞いてなかったの?」

 

剣竜の熱狂な説明を軽くスルーするリアスであった。

 

リアス

「デバイスは明日には完成する目処が経ちました。問題はカナの持っていたデバイスです。」

 

剣竜

「ダイナライザーだったか…トガ君の忘れ形見であり、当初は化石探査デバイスだと思ったが、石板と同じ恐竜をカード化する機能が付いていた。その為調べてみたが…」

 

液晶画面にダイナライザーの内部を写した映像がある。

ダイナライザーの内部にはリュウタ達が手に入れた石板らしきものが埋め込まれており、その石板には『∞』の紋章が刻まれていた。

 

リアス

「解析の結果、ダイナライザーの内部には石板の他に極小サイズの機械…ナノマシンと有機体のハイブリッド、明らかにオーバーテクノロジーです。」

 

剣竜

「うむ…何故それをトガ君が……?」

 

 

 

 

 

翌日、ガブとエオちゃんを連れて海沿いの公園にやって来たカナ達。

リュウタがフリスビーを投げそれをガブがキャッチして遊んでいた。

 

リュウタ

「よーし良いぞ、ガブ!」

 

『ガブガブ♪』

 

カナはクッキーを次々と投げて、エオちゃんが投げられたクッキーをすべて器用に口に入れる。

 

カナ

「よーしよしよしよしよし!お利口さんだね、エオちゃん!」

 

『キュアッ!』

 

クッキーをほうばるエオちゃんを撫で回すカナ。

 

マルム

「ガブってホント犬みたい。エオちゃんもカナといい感じだし。」

 

レックス

「ガブとエオちゃんはリュウタとカナを本当の親だと思ってるらしいよ?」

 

マルム

「リュウタとカナを最初に見たから?」

 

レックス

「ああ、だけどガブのカードを使えるのはリュウタが持つ石板だけだろ?それにカナのはあのデバイスから召喚された…なら僕達のは一体なんだったんだ?」

 

マルム

「そういえばそうね。アタシ達が拾った石板にはカードが無かったし……」

 

レックス

「僕の予想なんだけどカードはまだ他にもあると思っているんだ。ガブの石板の紋章は一緒だったろ?僕達の石板には違う紋章があった。」

 

マルム

「あっそっか!アタシ達の石板と同じ紋章のカードがある筈だわ!」

 

二人と二匹が遊んでいるのを見守っているマルムとレックスは何故自分達は石板だけなのか話していた。

すると海沿いの道で何か騒いでいるのに気づいたマルムとレックスの二人は海から何かがやってくるのを目撃した。

 

レックス

「っ!来る!」

 

リュウタ

「どうした⁉︎」

 

カナ

「何が起こったの⁉︎」

 

マルム

「リュウタ!カナ!アレ!」

 

ガブ達と遊んでいたリュウタとカナが駆けつけるとマルムが海の方を指差す。

すると…

 

ギャオオオオン‼︎

 

ティラノサウルスが海面から現れた!

 

レックス

「何でティラノサウルスが⁉︎」

 

リュウタ

「すっげー!本物のティラノだ!」

 

マルム

「感心してる場合じゃないわよ⁉︎」

 

カナ

「とにかく逃げよう!」

 

ティラノサウルスから逃げる為、急いで走るもティラノは四人と二匹をターゲットにしているのか追いかけるのを止めない。

 

リュウタ

「ヤバい!追いかけてくる!」

 

レックス

「バラバラに別れよう!」

 

レックスは左、リュウタとカナは真ん中、マルムは右の方に別れて逃げるもティラノがターゲットにしたのはガブを抱えて逃げてたリュウタとエオちゃんを抱えて逃げてたカナだった。

 

剣竜

「おおっ!アレはTレックス⁉︎」

 

リュウタ

「父さん!」

 

カナ

「剣竜かん⁉︎どうして此処に⁉︎」

 

剣竜

「リュウタ、カナちゃん、ここは私に任せろ!」

 

棒状の装置を持っていた剣竜が、武器を持ってティラノに向かって走り出した。

 

剣竜

「ティラノサウルス!此処で会ったが6500万年目!大人しくお縄につけい!そおりゃああ‼︎」

 

そう言うと剣竜は手にしていた武器に付いてるスイッチを押すと大きな虫網となりティラノの口に被せる。

が、そんなんでティラノを捕まえられるのなら苦労はしない。

あっけなく網は破れました。

 

剣竜

「しまった!うわああっ⁉︎」

 

食われると思い剣竜は頭をしゃがませたが、ティラノは彼を無視して二人に向かって歩き出す。

 

カナ

「ちょっと待って、コレって…」

 

リュウタ

「俺達を狙ってるのか…うわあああ⁉︎」

 

悲鳴を上げながら二人は近くにあった店の小屋に入った。

ティラノは小屋に近づき少し睨むとそのまま頭突きで小屋を破壊した。

 

カナ

「いやああ‼︎誰が助けてぇ‼︎」

 

リュウタ

「お、俺達を食っても腹壊すぞ⁉︎やめろ、やめろぉ‼︎」

 

二人が命乞いをしたその時、

 

《ティラノサウルス出現!ダイナライザー、バトルモード起動!》

 

するとカナ左腕に付いたダイナライザーが起動し、エオちゃんはカードに戻りそのままスラッシュ。

遺伝子のエフェクトが現れた後にエオラプトルが召喚される。

 

元のサイズに戻ったエオちゃんとまだチビ姿のガブがティラノに向かって行った!

 

リュウタ

「ガブ⁉︎」

 

カナ

「エオちゃん⁉︎」

 

ガブはティラノの鼻に噛みつきエオちゃんは足に噛み付くも、ティラノにはダメージは無く顔を揺らしてガブを振り払い、足も振ってエオちゃんを飛ばす。

飛ばされたエオちゃんは何とか着地してダメージを減らせたが、ガブは木にぶつかりそのまま落下した。

 

リュウタ

「ガブ、逃げろ!」

 

ティラノが弱っているガブに向かって歩く。

するとエオちゃんが果敢にも立ち向かい、ティラノの右足に噛み付く。

 

ティラノは標的をエオちゃんに定め襲い掛かる。

エオちゃんの方が小回りが効く為何とか回避しているが、エオラプトルは1mなのに対しティラノサウルスは12.5mと体格差から圧倒的に不利である。

 

カナ

「このままじゃ…」

 

剣竜

「リュウタ!コレを使え!」

 

剣竜がカバンからデバイスらしき物を投げ、リュウタはそれをキャッチした。

 

リュウタ

「何だ?ゲーム機かコレ?」

 

剣竜

「お前達の石板の機能を使いやすくした装置だ!それを使ってガブを大きくしろ!マニュアルはコレだ!」

 

剣竜はマニュアルを投げるも、六法全書並に分厚い。

 

リュウタ

「そんなの読んでいる暇無いよ⁉︎」

 

デバイスを弄り、ガブをカードの状態に戻せた。

 

剣竜

「リュウタ!真ん中の部分に読み取る箇所があるからやり方は石板の時と一緒だ!」

 

リュウタ

「分かった!いくぜ!」

 

リュウタはデバイスの読み取り部分にガブのカードをスライドさせスキャンする。

リュウタのデバイスの液晶画面には雷のエンブレムが映され、シルエット姿のガブが手足から少しずつ変化していき本来の姿であるトリケラトプスになった。

すると空や木の色が変色し、周りの空間が違う様になっている。

 

カナ

「これは…?」

 

剣竜

「恐らく時空が歪んだのだ。」

 

その頃、アクト団工作員トリオは…

 

ウサラパ

「死ぬとこだったわ…」

 

ノラッティ〜

「助かったザンス…」

 

ティラノが上陸する前に乗っていた小型潜水艦がタンカーの激突で破壊され、自力で泳いできた。

 

エオちゃんとティラノの戦いにガブが加勢する。

ガブは頭部の角を駆使してティラノに突撃するが、ティラノは尻尾による攻撃でガブをぶっ飛ばす。

エオちゃんが負けじと応戦するが、怒りを表したティラノがエオちゃんを蹴り飛ばす。

地面に激突し、エオちゃんは倒れる。

 

カナ

「エオちゃん⁉︎」

 

カナはエオちゃんの元に駆け寄る。

その間にティラノは標的をガブに定め、頭部の角に噛みつき投げ飛ばす。

 

リュウタ

「ガブ⁉︎」

 

レックス

「ダメだ……やっぱりトリケラトプスがティラノサウルスに勝てるわけない……」

 

マルム

「そんなぁ⁉︎」

 

カナ

「このままじゃ…」

 

現にティラノの連続蹴りをくらうガブ、倒れたままのエオちゃん。

まさに絶体絶命の状況である。

 

その時だった。

 

《バトルオペレーションプログラム、準備完了!インストール開始!》

 

ダイナライザーからの音声が響くとカナの周りに光のサークルが現れ、カナの姿が変化する。

サングラス状の簡易ディスプレイに、腰にはカードがたくさん入るカードホルダーが装着されている。

 

カナ

「えっ⁉︎えっ⁉︎何これ⁉︎」

 

カナは混乱するがディスプレイには《エレメントカードが付与されました》という文字が浮かび上がる。

不思議に思いながらもカードホルダーの中を漁ってみると、そこには炎の紋章カード一枚、水の紋章カード二枚、雷の紋章カード一枚、土の紋章カード二枚、草の紋章カード一枚、風の紋章カード一枚の八枚が入ってた。

 

カナ

「これは…?」

 

カナは混乱するも、今はティラノの対処が先と判断し彼女は炎の紋章カードをスラッシュする!

 

《フォームチェンジ!ファイアフォーム!》

 

スラッシュした瞬間、エオちゃんが起き上がり炎のエフェクトが浮かび上がる。

するとエオちゃんの姿が手足から少しずつ変化し、エフェクトが収まると…

 

1mだったのが10m程に大きくなり、身体の上半分が灰色、下半分が緑色、背中には数本の神経棘が突き出た肉食恐竜…

 

《気高き棘竜》

アルティスピナクス

 

ギャオオオオン‼︎

 

カナ

「え、エオちゃん⁉︎」

 

レックス

「姿が…変わった⁉︎」

 

姿が変わったエオちゃんにティラノは怯み、ガブは体制を立て直す。

 

カナ

「よし…いっけぇ!エオちゃん!」

 

カナの掛け声に応えるかのように、アルティスピナクスに変身したエオちゃんはティラノに向かって襲い掛かる。

ティラノは尻尾で薙ぎ払おうとするが、エオちゃんは回避し噛みつきをお見舞いする。

ティラノにダメージが入り怯む。

 

カナ

「今よ、リュウタ!」

 

リュウタ

「お、おう!いくぞ!」

 

リュウタはデバイスの中に入っていたあの時のもう一枚のカードをスキャンする。

するとガブの身体が光出しティラノは眩しさで後退する。

 

カナ

「援護するよ!」

 

カナはもう一度炎の紋章カードをスラッシュする。

 

《エレメントアビリティ発動!ファイアバースト!》

 

音声が流れた後、口の周りに火が走る。

先に仕掛けたのはエオちゃんだ。

口から火の玉を3点バーストで放つ【焔三連射(ファイアバースト)】をお見舞いする。

三つの火の玉はティラノに命中し、炎を上げて大きく怯む。

その隙にガブの上空から雷雲が現れ、落雷がガブに直撃すると全身に雷が纏ったかの様にビリビリと電流が走る。

 

グオオオオオオン‼︎

 

ガブが咆哮を上げ、蓄電された角をティラノに向けて走り出し【来雷蓄電(エレクトリックチャージ)】を喰らわせる。

炎に続き雷の一撃をくらったティラノは自身が上陸した場所まで吹き飛ばされると気絶しカードに戻った。

歪んでた周りの空間が元の状態に戻り、ガブもエオちゃんもカードに戻った。

 

リュウタ

「ガブ!」

 

カナ

「エオちゃん!」

 

マルム

「死んじゃったの……?」

 

レックス

「まさか……」

 

カードを回収し、心配しながらもスキャンするとカードがチビ恐竜姿のガブとエオちゃんに変わった。

 

『ガブッ?』

 

『キュアッ?』

 

リュウタ

「大丈夫か……痛てて。」

 

カナ

「よかった…」

 

とりあえず無事そうで安堵するリュウタとカナ。

マルムも安堵する中、

 

レックス

「そういえばティラノサウルスもカードに戻ってたけど……」

 

レックスの指摘にカードが落ちた方を見ると、そこにはティラノのカードを回収したウサラパ達がいた。

 

ウサラパ

「アンタ達よくもやってくれたわね!」

 

リュウタ

「誰だお前たち?」

 

リュウタに聞かれてウサラパ達は名乗り出す。

 

ウサラパ

「アタシ達は!」

 

ノラッティ〜

「泣く子も黙る!

 

エド

「秘密結社アクト団の!」

 

ウサラパ

「ウサラパよぉ〜ん♡」

 

ノラッティ〜

「ノラッティ〜ザンス!」

 

エド

「エドっス!」

 

3人の自己紹介を聞いたDキッズの反応は微妙なものだった。

 

マルム

「泣く子も黙る?」

 

レックス

「秘密結社?」

 

リュウタ

「アクト団?」

 

カナ

「…誰も泣いて無いですよ?」

 

ウサラパ

「フ、フン!今日は自己紹介だけで勘弁しといてあげるわ!今度あったら必ず泣かせてあげるから覚えておきなさい!」

 

そう言うとウサラパを先頭にスタコラサッサと逃げるのであった。

 

レックス

「何だアイツら…」

 

マルム

「変なオバさん…」

 

ウサラパ

「なんですって⁉︎今オバサンって言ったわね‼︎アタシはね!18よ18!」

 

エド

「それは無理ッスよ…」

 

ウサラパ

「19よおぉぉ…!」

 

オバサンと言われブチギレるウサラパを二人がかりで抑えながら、工作員トリオは退散した。

その後、剣竜がリュウタ達にやってきた。

 

リュウタ

「父さんコレは?」

 

剣竜

「翻訳機だ。」

 

レックス

「翻訳機?何を翻訳するんです?」

 

剣竜

「石板が伝えがっている恐竜の心だ。」

 

リュウタ

「心?」

 

剣竜

「そうだ。レックスとマルムちゃんにもコレを…」

 

レックスとマルムにも先程のデバイスを渡す。

すると先日の朝と同じ様に三人の体が光出し、彼らに謎の声が聞こえた。

 

「助けて……私たちを………」

 




次回、『仲間が増えたよ!エースとパラパラ』

次回もお楽しみに。
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