古代王者恐竜キング 暁の始祖竜   作:あーくこさいん

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第3話 サイカニア争奪戦!
前編


リュウタ宅へホームステイしているレックスはエースと共に過ごしており、今現在恐竜図鑑にてカルノタウルスのページを眺めていた。

これから一緒に暮らすエースの事について、少しでも知っておきたいと考えていたのだ。

 

…が、当のエースはというと彼の部屋で暴れ放題な有様で、折角整頓した物まで散らかし始める。

 

レックス

「こら、エース!やめないか!」

 

レックスが軽く注意すると、エースは図鑑の上に上がり、なんとフンをしてしまった。

 

レックス

「うわぁっ‼︎え、エース!お前なんてところにウンチするんだよ⁉︎」

 

思わず怒ったレックスにビックリしたのか、エースはフンを咥え上げ、食べてしまった。

 

レックス

「こらーっ!エースーっ‼︎」

 

エース

『ギュアッ⁉︎』

 

一方その頃、他のDキッズ達は庭で集まってそれぞれのパートナー恐竜と戯れていた。

 

ガブ

『ガブガブ♪』

 

リュウタ

「やめろよガブ〜(ガブッ)痛ったあ〜!」

 

ガブのじゃれつきにリュウタは困り顔だが受け入れている。

 

カナ

「あははっ!私のほっぺ、気に入った?」

 

エオちゃんはカナのほっぺを嬉しそうに舐め、マルムとパラパラも互いに頬擦りして仲が良い事を示している。

 

マルム

「ねぇリュウタ、イギリスに行ったお父さんから連絡はないの?」

 

リュウタ

「うーん…そろそろ着いた頃じゃないかなぁ?」

 

カナ

「石板って言っても写真の端っこに写ってただけだし、見間違いかも…」

 

そんな会話をしていると、エースを追いかけてレックスが部屋から出てきた。

 

レックス

「こら、エース!」

 

カナ

「どうしたの、レックス?」

 

レックス

「エースが僕の大事な本にウンチしちゃったんだよ!」

 

リュウタ

「ウンチぃ?それマジかよ…?」

 

他の3人の視線がリュウタの後ろに隠れたエースに注がれる。

 

レックス

「ああ、だからちゃんと躾けなくちゃ!」

 

マルム

「でも、おチビちゃん相手にそんなに怒らなくてもいいんじゃない?」

 

レックス

「こいつ、大事な本にウンチしただけでなく、そのウンチ食べちゃったんだ!」

 

マルム

「えっ!食べちゃったの⁉︎」

 

エース

『ギャウ…』

 

マルムがレックスを宥めるものの、エースがウンチを食べた事に驚く。

そこへリュウタの母親である亜紀がおやつとジュースを持ってやってきた。

 

亜紀

「おやつですよ〜…ってあら?マルムちゃんのお家でも犬を飼ったの?」

 

マルム

「えっ…あっ、はい!」

 

亜紀

「それにしても最近は変わった種類の犬が多いわねぇ〜。」

 

カナ

「アハハハ…まあ最近じゃ品種改良や雑種の影響とかで、不思議な見た目の犬も多少はいると思いますよ……」

 

亜紀に聞かれて一瞬戸惑ったマルムに苦笑いしながらも何とか誤魔化したカナであった。

 

亜紀

「そうだ。ワンちゃん達にもドッグフードあげましょうか?」

 

レックス

「いらないですよママさん。特にコイツ(エース)には……」

 

エース

『ギャウゥ……』

 

レックスがそう言ってエースを睨みつける。

対するエースもますます首をくすめてしょんぼりとしてしまった。

 

 

 

 

 

アクト団基地【アジ島】

 

Dr.ソーノイダ

「恐竜西向きゃ尾は東ぞい!アークトゾイゾイゾイゾイ!アークトゾイ!ホネーッ…」

 

ソーノイダが恐竜の小さな化石を手に変な言葉を呟き、目の前に広げた世界地図へと投げ入れる。

投げ入れられた化石はそのまま転がり、イギリスの首都ロンドンの上で止まった。

 

これがDr.ソーノイダお手製の【恐竜の骨占い】…科学的根拠が全くないオカルトそのものである。(科学者なのに)

 

Dr.ソーノイダ

「何度やってもイギリスのロンドンを示しておるぞい!ほれ!見るが良いほれほれ!やっぱり間違いないぞい!」

 

ロト

「…これが恐竜の骨占い?」

 

ロア

「おじい様ったら科学者なのに大丈夫?」

 

ロト

「行こうロア、アテにならないよ。」

 

ロア

「かわいそうね〜あの人達。おじい様の占いなんかに付き合わされて。」

 

ロトとロアが呆れた様子で研究室から出ていくが、彼は全く意に介さず自信満々で言い捨てる。

 

Dr.ソーノイダ

「な〜にがかわいそうじゃわい!恐竜の骨で占ってるから間違いないぞい!」

 

 

 

 

 

イギリス ロンドン

 

その街にある大英博物館に仕事としてやってきた古代博士は事前に連絡していた館長と会い調査を開始しようとしていた。

 

しかし既にウサラパ達が博物館に不法侵入しており、暗い中石板を探していた。

ノラッティ〜が懐中電灯で辺りを照らし、エドはウサラパが買い漁った有名なブランド品の紙袋やら箱やらを持たされていた。

成果は芳しくなく、ウサラパがため息と愚痴を漏らす。

 

ウサラパ

「何よ、こんな暗い所にホントにあるの?…てかじーさんのあんないい加減な占いなんか信じちゃって……全くお前達には呆れるよ!」

 

エド

「ウサラパ様だってロンドンのブランド物の買い物ができるって喜んでたじゃないっスか〜!」

 

ウサラパ

「うるさいね!とっとと探して帰るんだよ!」

 

ノラッティ〜

「占いが当たればの話ザンス〜……うひゃあっ⁉︎

 

ウサラパ&エド

「「きゃ(うわ)ああ⁉︎」」

 

文句言うエドにウサラパは鉄拳制裁をお見舞いする。

その光景を横目にノラッティ〜はへらへら笑うが、展示物である恐竜の骨に驚き飛び退いてしまう。

突然の事にウサラパとエドは対応できず、ノラッティ〜に巻き込まれる形で倒れ込んでしまった。

 

ウサラパ

「痛たた……バカ!泣く子も黙るアクト団がこんなものに驚いててどうするんだい!」

 

エド

「そうっスよノラッティ〜!此処は博物館なんっスよ?」

 

ノラッティ〜

「骸骨は見慣れてないザンス〜!」

 

ウサラパ

「早くおどきよ……ってあら?」

 

いつの間にか土の塊に手を突っ込んでおり、その中に硬い感触があった。

土の塊から手を抜き、恐る恐る手を開くとそこには土の紋章が刻まれた石板があった。

 

ウサラパ

「見つけたー!こ、コイツだよ!」

 

エド

「間違いないっス!」

 

探していた石板を手に入れ喜ぶ一同。

だが……

 

ジリリリリリリリリ‼︎

 

そう、彼らは不法侵入中であり防犯装置が作動してサイレンが鳴り響く。

部屋の明かりが灯され、警備員が駆け込んでくるのも時間の問題だった。

 

ウサラパ

「早く逃げるんだよー!…って何してんだいエド!私が買ったブランド物忘れるんじゃないよ!」

 

エド

「エーーッ⁉︎」

 

早く逃げなければならないのに買ったブランド物を放置したまま逃げようとするエドを叱りつけ、取りに戻らせる。

しかしそのせいで退散が遅れ、大勢の警備員が駆け込んでしまい円形に包囲陣を組みながらジリジリと迫ってくる。

 

ウサラパ

「ほらアンタ達、何とかしな!」

 

エド

「そんなウサラパ様ぁ⁉︎」

 

ノラッティ〜

「ミーは主に頭脳労働を担当してるザンスぅ⁉︎」

 

そう言ってるうちに警備員達が一斉に襲い掛かりノラッティ〜とエドは逃げ回る。

 

ウサラパ

「ほらソコ!何してんのさ!」

 

かくいうウサラパは物陰に隠れて二人に指示を飛ばしている。

するとノラッティ〜が床に落ちていた卵型カプセルを踏みつけ後ろに蹴り飛ばしてしまう。

その衝撃でカプセルが割れ、中のカードが排出される。

そのカードに植木鉢の土が覆い被さったことで紫色の光を放ち実体化した。

 

そこには紫色の硬い装甲に黄色い棘がずらりと並び、尾先には大きなハンマーを備えた鎧竜………

 

 

《鋼鉄の要塞》

サイカニア

 

 

ウオォォォォォ‼︎

 

突如現れたサイカニアに警備員達は一瞬たじろぐも、警棒片手に追いかけ始めた。

だがサイカニアは尻尾を振り回し、恐れ慄いた警備員達は全員逃げ出した。

 

ウサラパ

「オーッホホホ!じいさんにいいお土産が出来たー♪」

 

ノラッティ〜

「ザンスねー♪」

 

陰から見ていたウサラパ様が歓喜の声を上げた丁度その時、騒ぎを聞きつけて古代博士がやってくる。

 

剣竜

「おー!あれはサイカニア……どおわぁ⁉︎

 

するとサイカニアは尻尾で壁を破壊し、その奥へと逃げ出した。

 

ウサラパ

「ほら何をボケっとしてるんだい!早く追いかけるんだよ!…………だから!私の荷物忘れるんじゃないって言ってるでしょ!」

 

ノラッティ〜&エド

「「えーーッ⁉︎」」

 

ノラッティ〜とエドに買ったブランド物を持ってくるよう指示を出し、ウサラパは我先にとサイカニアを追いかける。

二人が荷物を持って戻ってきた時には、もう何処かへと行ってしまった。

 

剣竜

「やはり私の推理通り石板の近くにカードもあったか!」

 

自分の予想が的中していた事に古代博士はそう言い、彼もサイカニアを追跡する。

 

 

 

 

 

その頃 古代家

 

リュウタ

「お前ウンチなんか食べるんか〜」

 

レックス

「だから躾しようとしたんだよ……」

 

カナ

「確か犬とかウサギが自分の糞を食べたりするって理科の先生から聞いたけど……」

 

マルム

「でも恐竜がウンチ食べるなんて聞いたことないけど…」

 

そんな会話をしている最中、ディノホルダーとダイナライザーから発信音が鳴った。

 

カナ

「ダイナライザーが反応した!」

 

マルム

「恐竜が現れたんだわ!」

 

レックス

「場所は…イギリスのロンドンだ!」

 

リュウタ

「ロンドン⁉︎父さんがいるところじゃないか!」

 

そう言いリュウタは一足先にDラボへと向かいガブも彼の後を追う。

 

カナ

「私達も行こう!」

 

マルム

「ええ!行くわよパラパラ!」

 

エース

『……ギャウ』

 

レックス

「こら、エース!」

 

それに続いてカナとエオちゃん、マルムとパラパラも追いかけていき、その場に残ったレックスは突然飛び出していったエースを追う。

 

 

 

 

 

Dラボ

 

カナ

「リアスさん!」

 

リアス

「…その様子だと恐竜が現れたみたいね。場所はイギリス…首都ロンドンにある大英博物館ね。」

 

揃って現れたリュウタ達を見て事情を察したリアスが、恐竜が現れた場所を調べる。

リュウタ達はテレポートする為に装置の上に立つのだが……

 

エース

『ギャウギャウ!』

 

レックス

「エース!大人しくしてろ!」

 

ジタバタ暴れるエースを抱えて抑えるレックス。

何とか準備を整え、リュウタ達は大英博物館へとテレポートする。

 

 

 

 

 

ロンドン 大英博物館内

 

大英博物館にテレポートしたリュウタ達は、早速古代博士と合流することができた。

 

剣竜

「おお!リュウタに皆、来てくれたか!」

 

リュウタ

「父さん、恐竜が現れたんだね。」

 

剣竜

「ああ、サイカニアだ!この博物館の何処かに隠れている筈だ。」

 

カナ

「サイカニア……アンキロサウルスに並ぶ代表的な鎧竜ですよね?」

 

レックス

「おい、エース!」

 

その時、エースがレックスの腕から抜け出してそのまま逃げ出した。

 

レックス

「ボクはエースを捕まえてから探すよ!」

 

そう言いレックスはエースを追いかけた。

 

剣竜

「リュウタ、早く追いかけないと例のアクト団がサイカニアを捕まえてしまうぞ!」

 

マルム

「おばさんも来てるの?」

 

 

ウサラパ

「ああ⁉︎誰よ今おばさんって言ったのはーーー‼︎」

 

 

……とんだ地獄耳である。

 

カナ

「とにかく私達も行こう!サイカニアはあの壁に穴を開けてそこを通って行ったから……その先に分かれ道があったら手分けして探そう!私は右の方へ!」

 

マルム

「アタシは真っ直ぐ、もし道が二つだったらカナと一緒に右を探すわ!」

 

リュウタ

「じゃあ俺は左を探すぜ!行くぞガブ!父さんは誘き出す方法でも考えてよ!」

 

剣竜

「誘き出す方法か……サイカニアと言えば水辺が生息地、水辺の生息地と言えばカバ……!この辺にカバの餌を売っている場所はあるか?」

 

リュウタ

「か、カバ⁉︎」

 

こうして、リュウタ達はサイカニア捜索に乗り出す。

 

 

 

 

 

一方でアクト団はサイカニアの行方を追っている最中だった。

 

エド

「サイカニアちゃん何処っスか〜?」

 

ノラッティ〜

「大人しくカードに戻るザンスよ〜?」

 

ウサラパ

「エドとノラッティ〜はこの階を探しな!私は一階を探す!見つけたらスピノで倒すんだよ!」

 

ノラッティ〜

「任せるザーンス!」

 

このまま固まって探しても埒が開かないと判断したウサラパは手分けして探すことにした。

 

 

 

 

 

一方、打ち合わせ通り左のルートを辿っていたリュウタとガブは走りながらサイカニアを探し回っていた。

 

リュウタ

「何処に行ったか分かるか、ガブ?」

 

ガブ

『っ?ガブッ!』

 

リュウタがガブに聞くと、ガブは何かを見つけたのか左に曲がった。

 

リュウタ

「おっ、見つけたかガブ!早いな!」

 

そう言いリュウタはガブを追い部屋に入った。

その部屋は薄暗く、あちらこちらに実物大の恐竜の復元模型が展示されている。

 

リュウタ

「なあガブ、ホントにここにいるのか?それにしてもスッゲー……おっ!いたっ!」

 

頭部のサンバイザーのライトを照らしながら辺りを見回していると、復元模型の中に紛れ込んでいたサイカニアを発見する。

だが………

 

リュウタ

「ってなんだよもー…これも偽物かぁ…」

 

サイカニア自身がピタッと動きを止めたことで、リュウタはそれを模型の一つだと勘違いしてしまった。

ガブの方を見るとトリケラトプスの復元模型に頬擦りしていた。

 

リュウタ

「ガブ、仲間に会いたいのか?気持ちは分かるけど今はサイカニア見つけてくれよ?しかし本物そっくりに出来てるな……よし!そろそろ行くぞ、ガブ!」

 

ガブ

『ガブッ!』

 

こっそりと部屋を抜け出していくサイカニアに気付かずに、リュウタとガブは捜索を続けるのだった。

 

 

 

 

 

一方その頃、ウサラパの指示で地下の探索を続けていたエドとノラッティ〜は、エースが走り抜けるのを目撃した。

 

エド

「今のはあのガキンチョ共のチビ恐竜!」

 

ノラッティ〜

「先にアイツをいただくザーンス!」

 

目標をサイカニアからエースに変えた二人は急いで追いかけようとするが…

 

ノラッティ〜&エド

「「ぬおおっ⁉︎」」

 

レックス

「うわぁ⁉︎」

 

エースを追っていたレックスと出会い頭にぶつかってしまう。

 

レックス

「いてて……あっ、お前達!泣く子をイジメてる大人だな!」

 

ノラッティ〜

「“泣く子も黙る”ザンス!」

 

エド

「お前らもサイカニアを見つけに来たっスね⁉︎」

 

レックス

「今はお前達に構ってる暇は無いんだ!失礼……待てったらエース!」

 

レックスは二人のことなど眼中になく、エースを追いかけるのを再開する。

 

エド

「あら?なんか俺達眼中にないみたいっスね……」

 

ノラッティ〜

「いつか泣かせてやるザンs…」

 

 

ドカーーーン!

 

 

ノラッティ〜が言い終わろうとした直後、近くの壁が破壊される。

その中からサイカニアが現れ、そのまま走り去っていった。

 

エド

「い、今のは……」

 

ノラッティ〜

「サイカニアザンス〜……」

 

突然の出来事に思わず腰を抜かしたエドとノラッティ〜であった。

 

 

 

 

 

一方、一階に上がったウサラパはと言うと…

 

ウサラパ

「サイカニアちゃ〜ん?サイカニアちゃ〜ん?何処かしら……出てらっしゃい〜」

 

サイカニアに呼びかけながら捜索を続けていて、古代エジプトのエリアへと入っていく。

そこで展示されていた金色に輝く装飾品に魅せられたようで、ガラスケースに貼り付いた。

 

ウサラパ

「あら〜!綺麗な装飾品!私が着けるとより輝きを増すわよ〜♪」

 

そんな体たらくの為、後ろを通り過ぎていくサイカニアに気づかない。

 

レックス

「エース待てよ!エースってば!」

 

ウサラパ

「むっ?あのガキンチョ……」

 

そんな時、エースを追いかけていたレックスの声が聞こえる。

ウサラパは近くにあった棺の中に隠れようとして蓋を開けるも、中にミイラが入っていた。

一度はビビったものの、何とか身を隠す。

 

レックス

「いい加減にしないと本当に怒るぞ!」

 

レックスの怒っている声に怯えたエースは大きな壺の後ろに隠れる。

どうして言うことを聞いてくれないのか、レックスは途方に暮れてしまう………




今回のエオちゃんの変身恐竜は【恐竜界のロックスター】と呼ばれたあの角竜!

後半をお楽しみに!
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