トレセン学園の謎〜ウマ娘達が消費する食料は何処から来ているのか?〜 作:筆先文十郎
スイープトウショウの部屋の前。
「な、な、な……何なのよ、これは!?」
ドアの前でスイープトウショウは
事の発端は数日前。スイープトウショウがカレンチャンと偶然エントランスホールで話をした時だった。
カレンチャンが父親からぬいぐるみとバラの花束の他に自分にあてて「愛している」、「カレンはかわいい」、「生まれてきてくれて本当によかった」という内容の手紙を100通もらっていると自慢され反射的に
『……フン! アタシのパパだって、アタシがお願いすれば200枚は書くわよ!』
と言ったことだった。悔しくなったスイープトウショウは今日中に手紙を送るように父親にメールを送った。
自室でくつろいでいた時にそのメールを受け取ったスイープトウショウの父親は「この際、今まで言えなかったあの子への想いを手紙に乗せよう」とペンを走らせた結果、スイープトウショウの部屋に入りきらないほどの手紙を
「もう! 何なのよ!」
スイープトウショウは怒りながら『スイープトウショウへパパよりその1』と書かれた
『スイープへ。今日メールを見てビックリしたよ。気まぐれな君から突然メールが来たことに驚く半面、メールの内容に喜ぶパパがいます。
この機会に今までスイープに言えなかった想いを手紙につづろうと思います。
君がママのお腹に宿ったと知った時、パパは頭が真っ白になるくらい喜びました。それはもうパパの大好きなあんみつが抽選で大量に届いた時……いや、あのあんみつが何十倍、何百倍送られても薄れてしまうほどの喜びでした。喜びのあまりママやグランマから『いい加減にしなさい!』と怒られるほどでした(笑)
ママのお腹で大きくなる君を見て、喜びと同時に『この子にふさわしい父親になれるのか?』という不安を覚えたことは今でも覚えています。『この子がいつ生まれてもいいように!』、『ママとこの子が元気でいられますように!』とママと一緒に食べていいものダメなものを調べたり、母子手帳を手に入れたり、妊娠すると肌が敏感になると聞いてママのマッサージクリームを買ってきたり、マタニティグッズを買ったりして……
気持ちが先走りママを連れずに女性用の下着を長時間
そうして色々準備をしては『いや、これでいいのか?』、『まだこの子を迎える準備が出来ていないのでは?』と考えていくうちに忘れることの出来ない5月9日を迎えて……愛する君……スイープトウショウに会うことが出来ました。
『おぎゃあ! おぎゃあ!』と初めて聞いた君の産声はどんな交響楽団の演奏も相手にならない多幸感をパパにもたらしました。そして初めて会えた君を見て……幸福のあまり失神してママやグランマだけでなく病院の人にまで迷惑をかけてしまったのは猛省する限りです(汗)
それから君はすくすくと育ち、グランマから魔法を教わりすくすくと成長していきました。君のワガママには困ったこともあったけど……同時に自分は愛されているのだと実感してとても嬉しく思います。
今更ですが『グランマが言っていた『レースの魔法』を見つけにトレセン学園に通う!』と言った時には正直驚きました。それでも意思の固さを見てパパは君がトレセン学園へと行くのを見送りました。
そして、パパの不安を一蹴するかのように活躍する君を見て『この子は、見る者の心を幸せにする魔法使いなのだ』と思うようになりました。
パパはいつもスイープのレースを見ています。その魔法で自分を、周りの人を幸せにする魔法をかけてください。応援しています。
そしてスイープのかわいいと思う点ですが…………』
その後。世界中の木を伐採して紙にしたら環境保護団体から文句を言われそうなので泣く泣く一部屋分に収めた自身への愛の手紙を数日に分けてスイープトウショウは読み、寝不足や肌荒れなどのバッドコンディションを獲得するのだが、それは別の話である。